Quenum and Lee Van Dowski / EXTENSION (Cadenza) 12″

extension
http://www.cadenzarecords.com/

ルチアーノのレーベルからの3枚目は名作『オレンジ・ミステイク』をルチアーノと共作したフィリップ・クワナム(とLee Van Dowskiって人は名前始めて聞く)。
一聴するといかにもクリック・ハウス然としたピキパキした上ものが乗っているんだけど、他の凡百のものと比べるとはるかにグルーヴィーで、リズムが上ものを追いかけてるような印象さえする。これでも十分かっこいいのに中盤のブレイクの後、ハードミニマルのようなへヴィなリズムが入ってくる。そのさまは正に圧巻。久々にサージョンとか聴きたくなった(彼もずいぶんとご無沙汰ですよね)。
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repeat orchestra / red dark shed ep (a TOUCH OF CLASS) 12″

repeat orchestra/red dark shed ep
http://www.background-records.de/

オーケストラ、っていわれるとだいたいの人がクラシックを思い浮かべると思うんだけど、インナーゾーン・オーケストラ、インディヴィデゥアル・オーケストラ、シネマティック・オーケストラ、パッション・ダンス・オーケストラ、とみんなジャズからの影響が濃厚なのはなぜなんでしょうか?
ではこのリピート・オーケストラもジャズっぽいのかというとそんな事はなくて、上の話はまったく関係ありません。

バック・グラウンド傘下のレーベル(過去にシザー・シスターズやアクフェンもリリースしてる)の新作ということでDBとポータブルがリミキサーとして参加してる。A面の表題曲はダビーなトラックの上に、盛り上がりも盛り下がりもしないストリングスが乗るという不思議な雰囲気の曲。B面はわりと普通のディープ・テック・ハウス。で、ちょっとこの2曲だけだとなんとも言いづらいかなぁ。なのでやはりメインは2人のリミックスでしょう。DBは個人的にルチアーノと共に今最も注目してる人なんだけど、ここでの仕事も最高です。オリジナルのトラックをさらにベーチャン寄りにして、上ものをぶつ切りにして乗っける事で何ともいえないグルーヴを作り出してる。つまりアクフェン以降の人なんだけど、上ものだけ聴くとオウテカみたいなエレクトロニカにも聴こえるし、この人の作る音は飛びぬけてディープ。ポータブルのは四つ打ちのキックに絡むパーカッションの隙間から霧のようなエレクトロニクスが立ち上るいつもどうりの出来。この2曲のために買いましょう。

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サイプレス上野とロベルト吉野 / ヨコハマジョーカーEP (ZZ PRODUCTION) CD

サイプレス上野とロベルト吉野/ヨコハマジョーカーEP
http://www.sauetoroyoshi.com/

日本語ラップって昔(今も?)笑いの対象になりやすかったからか、いまだにハードコアが主流だけど、別段メイク・マネーにもビィャッチにも興味のない私としては、こういう人たちに肩入れしたくなってしまう。
まずネタ感を前面にだしたメロウなトラック、そしてラップ共々とてもユーモラス。はっきりいってラップなんて女の事か、あとはくだらない事しか言ってないんだけど、そこから漂うダメ人間感が猛烈に好み。でも音楽的にはしっかりしてるし、そのダメさが暗さにならずにむしろ前向きにさえ感じられる。単純にとても面白い人たちなので、普段この手のを聴かない人たちにはかえって引っかかりが多いと思うけど。
韻踏、降神、MSCなどを輩出した『ホーム・ブリューワーズ』にも参加していた二人組のデビュー作。

@TOWER JP

hitomi / TRAVELER (avex) CCCD

hitomi/TRAVELER
http://hitomilovelife.net/

ずいぶん久々のアルバムって感じだけど、約二年半ぶりなんだそうで。彼女のリリース期間がこんなに空くのって小室哲哉と別れたとき以来だと思うんだけど、そのときに比べると新味は薄いなぁ。結婚は特に音楽性には影響しなかったみたいですね。強いて言えば声が少し力抜けたかな。あとは根岸孝旨を招いてロック色が多少強まったくらいでしょうか。
でも「デジタル・ロック」なんて言葉をつい思い出してしますようなバカスカした音作りは相変わらずで、一枚通して聴くのはちと厳しい。彼女が昨年のベストアルバムにソフト・ピンク・トゥルースを選んでたのを見たんで期待してたんだけど。曲もいいの揃ってるだけに残念です。

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B’z / BANZAI (Vermillion) CD

BANZAI
http://bz-vermillion.com/

昨年の快作『BIG MACHINE』以来の新曲。
その間に松本孝弘のTMGや、稲葉浩志初のソロライブのニュース(まだやってない)があったりしたのでどう変わってるかと思ったら、まぁいつもの B’z 。
なんだかここ何作かの彼らのシングルってソリッドなハードロックってところで安定しちゃってるね。途中で国歌みたいなギターソロが入ったり相当変てこりんな曲なのに、それをJポップのど真ん中として鳴らしてしまうのはやはり凄いんだけど。そろそろ変化のほしいところでしょうか。
そういった意味では、ビーズ流青春パンクといった趣の2曲目「Magnolia」のほうが面白かった。最近こういう胸キュン系の曲少ないしね。

V.A. / anticon label sampler:1999-2004 (anticon) CD

Anticon Sampler: 1999-2004
http://www.anticon.com/

その名のとおり anticon のレーベル・サンプラー。この人たちの場合ソロだけじゃなく、いろんなヒトがくっついたり離れたりで音源出すもんだから、カタログ数が半端じゃないのでこういうのは中々ありがたい。
でもこのレーベル・サンプラーというところが曲者で、収録曲33曲がミックスされているんだけどこのミックスが非常に中途半端なのですよ。一応趣旨がレーベル・サンプラーだから一曲一曲の輪郭を分かるようにしたのか、ただ繋ぎました、って感じのミックスで、普通のミックスCDのような展開や起伏は望めないし、かといって曲数多いからどの曲も中途半端にしか聴けないし。これだったらもっと曲数絞るか外部の人間にズタズタにミックスしてもらうかした方が面白かったと思うんだけど(ちなみにこの盤の編集は Odd Nosdam )。
でもこのレーベルの感じはつかめるからそれでいいのかな?とりあえずアンダーグラウンド・ヒップ・ホップがメロウネスに覆われて久しい中、誰もが思うアンダーグラウンドを地で行ってるのが分かるから嫌いじゃないんだけど。

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