V.A. / SPECTRAL SOUND (SPECTRAL) 2CD

Spectral Sounds 1 (Dig)
https://soundcloud.com/spectral

デトロイトのテクノ、といわれるとURジェフ・ミルズあたりをつい思い浮かべてしまいますが、彼の地でもシーンの移り変わりはもちろんあるわけで、そんな中、デトロイトの新世代の代表格といってもいいDabryeとMatthew Dearが中心になっているのがこのSPECTRALです。
しかし前述の二人や、このレーベルのほかのアーティストからデトロイトの匂いがするかというと、そこら辺は希薄なんですよね。一応クリック/ミニマル・ハウスの流れで評価されたレーベルではあるのだけれど、このレーベルの音ははるかにテクノ寄りだし(ハード・ミニマルの人の出すクリック系ミックスCDでは御用達といった感じ)、なら何に近いのかといえばシカゴ・ハウスかなぁ、という気がするのだけれど、あそこまで猥雑な感じはないし。なんて事を考えていると何処に置いても座りの悪い感じがして、なかなか個性的なレーベルなんだなぁと今更ながらに思えてきました(今までそんなこと考えたことなかったので)。
ではこのレーベルの特徴は何なのかといえば、やはり音の硬さじゃないでしょうか。曲の作風自体は人それぞれ幅広いものの、不思議と音の硬質さというのは統一されているんですよね。これはマスタリングやってる人が全部同じなんでしょうか(未確認)。
それはこのコンピにしてももちろん同じで、Reinhard VoigtやIsoléeがリミックスした曲でも変わりません。そして音の質感が統一されているからといって一本調子にならないのは、曲の持つキャッチーさに拠るところが大きいと思います。
つまりは曲としてのポップさと、クラブ・トラックとしてのハードさを両方兼ね備えているわけで、改めて稀有なレーベルなのだなぁ、と思った次第です。

Fumiya Tanaka/RADIQ a.k.a. Yoshihiro HANNO /op.disc 001(op.disc)12″

HJ5173.jpg
http://www.opdisc.com/

最近メジャーな人の音盤紹介が続いていたので久々に12インチでも。
以前FADER誌で予告されていた田中フミヤ半野善弘によるop.discがやっと始動してその第1弾。田中フミヤと半野喜弘の曲が1曲ずつにお互いのコラボ曲が1曲ずつという構成。
当然こちらとしてはクリック系を期待してしまうわけですけれども、そんなでもないね。っていうか田中フミヤってDJではクリック・ハウスもプレイするけど、今まで自分の作品でモロにクリックなのってそんなにないんですよね。今作も『Floor.People.Tension Ep』と地続きなスカスカなミニマル・テクノ。でも音数は少なくても音自体が太いので非常にグルーヴィ。2曲とも少しレゲエっぽいのが新味でしょうか。
で、クリック系期待するならRADIQ(半野義弘)の方がお勧め。プチプチというノイズの上で鳴るジャジーな上ものが美しい逸品です。一転田中フミヤとのコラボ曲はかなりドープ。これもレゲエの影響がちらほら。
あとは順調にリリースを重ねてくれることを祈るばかりなのですが、ちょっと不安なのは私だけでしょうか・・・。

V.A./TALES OF UNREST(imploz)CD

tales of unrest.jpg
http://www.imploz.com/

スイスやジュネーブ周辺のアーティストを集めたというミニマル・ハウスのコンピ。個人的に昨年のベスト・シングルだった『EXTENSION』のQuenumとLee VAN Dowskiのコンビ以外は知らない名前ばかりなんだけど、この手のコンピとしてはかなり水準は高い。幻想的なシンセが美しい曲やベーチャン風のもの、疾走感のあるトライバル・ハウスなど音楽性にはそれなりの幅があるものの、安易な分かりやすさを排除したトラック群はかなり地味なんだけど、その分よく練りこまれていてまさにミニマルな魅力に溢れています。フロアにもリスニングでも両方いける好コンピ。

akufen,freeform,the rip off artist/blu tribunL(INFLATABL LABL)CD

blu_tribunl.jpg
http://www.inflatabl.com/

リップ・オフ主催のレーベルから、1つのテーマの下に3人が競作する『tribunL』シリーズの2作目前回はダブがテーマだったけど今回のテーマはタイトルを見てのとおりブルース。アトムらが参加した前作はみなさん普通にデジタル・ダブだったけど、今回も思ったよりずっとまっとうにブルースやってますね。アクフェンやリップ・オフの曲にはいつものカット・アップ感覚がみられて楽しいけど、やや消化不良な感じも。っていうかテクノとブルースの融合って難しいですよね。まぁ、このアルバムにブルースの新局面とかは期待しない方がいいと思います。

しかしアクフェンってアルバム
以降、アクフェン名義の新作はシングル1枚しか出してないのに音源だけはやたらと出すねぇ。アルバムはまだか?

Blu Tribunl
Various Artists


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V.A. / Music is About People (iD.EOLOGY)mp3

Music is About People
http://www.ideology.de/

エレクトロニック・ミュージックのコンピなのだけれど、美しいエレクトロニカに始まり、クリック・ハウス、ヒップ・ホップにダブ等見事なまでに節操が無い。でもコンピなんだからこれくらいの触れ幅があった方が面白いと思います。私としてはルチアーノをトーマス・フェフルマンがリミックスしたみたいなMonomatikの曲がお薦め。

V.A/newdays(sud)12′

newdays
http://www.sudelectronic.com/

カラットからの12インチに続くポータブルことアラン・エイブラハムの新作は、自身のレーベルからのシングル・コンピ。
面子はポータブルに新鋭アキコ・キヤマ、そして!”@.*!%(レーベル名です)から12インチを出してるミロス、そしてsudからのコンピ『what was it like before i got into electricity?』にも参加していたランプ。ミロスとキヤマさんに関してはあまり音源を聴いた事がないのだけれどポータブルに近いドープな感じ。特にミロスのは蚊の飛んでる音を淡々と聴かされているようで、気持ち悪いような気持ちいいような・・・。ランプは相変わらず一人ひょうひょうとしております。

V.A. / anticon label sampler:1999-2004 (anticon) CD

Anticon Sampler: 1999-2004
http://www.anticon.com/

その名のとおり anticon のレーベル・サンプラー。この人たちの場合ソロだけじゃなく、いろんなヒトがくっついたり離れたりで音源出すもんだから、カタログ数が半端じゃないのでこういうのは中々ありがたい。
でもこのレーベル・サンプラーというところが曲者で、収録曲33曲がミックスされているんだけどこのミックスが非常に中途半端なのですよ。一応趣旨がレーベル・サンプラーだから一曲一曲の輪郭を分かるようにしたのか、ただ繋ぎました、って感じのミックスで、普通のミックスCDのような展開や起伏は望めないし、かといって曲数多いからどの曲も中途半端にしか聴けないし。これだったらもっと曲数絞るか外部の人間にズタズタにミックスしてもらうかした方が面白かったと思うんだけど(ちなみにこの盤の編集は Odd Nosdam )。
でもこのレーベルの感じはつかめるからそれでいいのかな?とりあえずアンダーグラウンド・ヒップ・ホップがメロウネスに覆われて久しい中、誰もが思うアンダーグラウンドを地で行ってるのが分かるから嫌いじゃないんだけど。

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