marc leclair/musique pour 3 femmes enceintes (mutek) CD


http://www.mutek.ca/

数年前から出る出るといわれていたアクフェンの本名名義での作品がようやく到着。以前から言われていたようにいつものカット・アップ・ファンクではなくノン・ビート主体の物。アクフェンのノン・ビートといえば、以前ミル・プラトー・ナイトで来日した時にノン・ビート主体のライヴを披露していたんだけれども、それが私にはえらく退屈だったので正直今作も聴く前はちょっと不安だったんですよね。でもこのアルバムを聴けば彼がカット・アップという手法にたよった一発屋ではなく、きちんと音楽的才能のあるアーティストだということが分かる素晴らしいアルバムだったので一安心。
とはいっても今作ではカット・アップが使われてないのかというとそんな事も無く、サンプルをより細かく切り刻んだ感じで使われてます。そして音の粒子のようになったサンプルを包み込むようなオーケストレーションが素晴らしすぎ。以前から何度か書いてるけど、この人のメロディ・センスは本当に非凡なものだと感じます。それにノン・ビートとはいっても音圧は結構あるのも嬉しいところです。そして緊張感のある序盤から、どんどん穏やかに、かつ美しくなっていく構成も見事。個人的には『My Way』より好きかも、なんて思わせてくれる傑作です。

あと『remix』に曲タイトルは心拍数を表してる、って書いてあるんだけど、タイトルの数字は出産までの日数じゃないかと思うのは私だけでしょうか。最終曲が236だから8ヶ月くらいでしょ?その後の274だとしても9ヶ月だから丁度そのくらいだと思うんだけどなぁ。

Richie Hawtin / Forcept 1 Reinterpretation By Akufen (minus)12″

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http://www.m-nus.com/

もいっちょアクフェン。
リッチー和尚の『Concept』シリーズをアクフェンがリメイクしたという話題盤。なんだけどなんだけど、これがもう超かっちょいいんですわ。
リーーチー・ホウティンの『Concept』シリーズって聴いた事無いんだけど、確かにリッチー・ホウティンを彷彿とさせるドープさは残っているものの、これはアクフェンのオリジナルと考えて問題ないかと。とにかく音がスカスカ。ディレイのかかった残響音とカット・アップしたフレーズを織り交ぜながらもかなり地味。そしてまるで水泡が破裂しているかのようなキックがポコポコと鳴ってるだけなんだけど、これが不思議とグルーヴィーなんですね。やはりこの人のビート・メイクが巧みだと思います。私のようにバック・グラウンドからの『DADA EP』やアルゴリズムの”delgado(akufen rmx)”が好きな人は超マスト。

“delgado(akufen rmx)”を iTunes Music Store で購入する→ Delgado - EP

akufen,freeform,the rip off artist/blu tribunL(INFLATABL LABL)CD

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http://www.inflatabl.com/

リップ・オフ主催のレーベルから、1つのテーマの下に3人が競作する『tribunL』シリーズの2作目前回はダブがテーマだったけど今回のテーマはタイトルを見てのとおりブルース。アトムらが参加した前作はみなさん普通にデジタル・ダブだったけど、今回も思ったよりずっとまっとうにブルースやってますね。アクフェンやリップ・オフの曲にはいつものカット・アップ感覚がみられて楽しいけど、やや消化不良な感じも。っていうかテクノとブルースの融合って難しいですよね。まぁ、このアルバムにブルースの新局面とかは期待しない方がいいと思います。

しかしアクフェンってアルバム
以降、アクフェン名義の新作はシングル1枚しか出してないのに音源だけはやたらと出すねぇ。アルバムはまだか?

Blu Tribunl
Various Artists


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HORROR INC./I PLEAD GUILTY(PERLON)12″

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http://www.perlon.net/

akufenといえば誰もがカット・アップ・ファンクを連想すると思うんだけど、そんなある種すぐに飽きられてしまいそうな手法で彼はもう何年も引っ張ってるわけですよね。で、そこで彼が飽きられないのって、そのカット・アップしたサンプルがただのトリッキーなネタじゃなくて、きちんとメロディアスだからだと思うのですが。下のに続いてのパーロンの新作はアクフェンの変名、ホラー・インク。名前に「ホラー」がついてるから意識してるのかA面の”IN MY GARDEN”のピアノが恐怖映画っぽいのがちょっとおかしい。でもこの名義だとアクフェン名義よりカット・アップが控え目なので、彼のメロディアスな面がより楽しめる。特にB面の”THE VANISHING”の男声コーラスの美しさは特筆モノ。あと彼の粘りのあるキックもグルーヴィでよかですね。

AKUFEN / FABRIC 17 (Fabric Records)CD

fabric 17
www.fabriclondon.com
 
ロンドンのクラブ兼レーベルの名前を冠したミックスCDシリーズの新作。ファブリックってミヒャエル・メイヤースウェイザックなどのミニマル/クリック・ハウスのもリリースしてるけど今回はなんとアクフェン。個人的にアクフェンって意外にシリアスな表現者だと思っているのだけれど、これは結構ポップな感じ。かといってアゲアゲなわけでもなくノリとしてはユルイですね。クラブで踊るよりは聴いてると家事がはかどる感じとでも云いますか。しかしどうせならもっと自身の曲を使ってほしかったなぁ。しかしこのシリーズのジャケの脈略のなさはどうにかならんもんか。

ところで昨年秋の『FADER』誌に既に『Music For Pregnancy』なるアルバムが完成していると書いてあったのだけれど、発売される気配が一向にありませんね。ノンビート主体という事でいつだかのミルプラトー・ナイトで披露したような感じになるのかな?「Music For Pregnancy」って「妊娠のための音楽」という意味らしいが、確か以前ヴィラロボスなんかが参加した『Music For Children』なるコンピがありましたよね。クリック系の人は子供好きが多いのかしら。

[Tracklist]