BLAHRMY / A REPORT OF THE BIRDSTRIKE (D.L.I.P.) 2LP

BLAHRMY / A REPORT OF THE BIRDSTRIKE (D.L.I.P.)
http://www.myspace.com/blahrmy

sheef the third と Miles word による藤沢の二人組、 Blahmy が2012年の3月に出したファースト・アルバム。

2010年に出したミニ・アルバム「Duck’s Moss Village」(過去記事)がかなりの傑作だったので、今作にも当然期待していたんだけど、これはちょっと期待はずれでしたかねぇ。

とはいっても曲の完成度が低いとかいうことは全くなく、良い書き方をすれば「黒光りしたリアル・ヒップホップがずらりと並ぶ」作品になっていて、実際曲単位で聴けば太いグルーヴに貫かれたトラックの上で、技巧的で淀みのないラップを聴かせる二人の掛け合いは最高。
しかしアルバム全体としては、似たような曲ばかりが並ぶメリハリのない作品になってしまっていて、その為15曲という曲数の多さも悪いほうに作用してしまっている。またこれは Blahrmy の音楽性を考えればある程度しょうがないんだろうけれど、強烈なひっかっかりになるようなメロディや、派手なトラックなどもないため、どうしても地味な印象になってしまう。

なのでそこら辺の構成力をどうにかすれば、ずっと良くなったアルバムのように思うし、他のグループに比べれば十分傑作と呼べる位の作品なんだけど、さすがに期待しすぎましたかね。
ただこのグループにとってまだ初のフル・アルバムなので、まだ期待値は高いままにしておきたい。

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BLAHRMY / SPANKIN’ SOLDIER (D.L.I.P.) 12″

BLAHRMY / SPANKIN' SOLDIER (D.L.I.P.)
http://www.myspace.com/blahrmy

2010年のミニ・アルバム『Duck’s moss village』(過去記事)から約1年ぶりのリリースとなるシングル。

前作から1年ぶり、ということでどういった進化を遂げているのかと思ったが、さすがに『Duck’s moss village』の完成度が高すぎたからか、良くも悪くもあの作品の路線から変わりはない。
しかし上モノがほとんどメインのストリングスだけと、まさに Blahrmy という感じの “SPANKIN’ SOLDIER” 、特徴的なギター・ループと共に重心低めにじわじわせめる “SOMEBODY’S GOTTA SAY IT.” の両曲とも、曲の素晴らしさも変わっておらず、そういった意味では非常に満足できる。

この分なら現在製作中というファースト・アルバムも期待して良さそうだ。

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Blahrmy / Duck’s Moss Village (MOSS DUCK) CD

Blahrmy / Duck's Moss Village (MOSS DUCK)
http://www.myspace.com/blahrmy

sheef the third と Miles word による藤沢の二人組、 Blahmy のファーストEP。

そもそも私が今作に興味を持ったのは、恵比寿のレコード屋 wenod のサイトに「2mc共にラップが巧すぎる!」と書いてあったのが目に留まったからなのだけれど、確かに今作の魅力を端的に表すとするならば、兎にも角にもラップが巧いという事に尽きる。

しかしその巧いというのも、技術的に云々という話ではなく、変な表現かもしれないが音楽的に巧い、とでも書きたくなるもので、二人のラップは基本的に非常に滑らかで流れるようなのだけれど、それでも吐き出される言葉は聴き取りやすく、それでいて要所要所できちんと引っ掛かりを作っていて、ラップがすっと頭に入ってくるのに言葉がきちんと頭の中に残っていてとにかく心地いい。

またトラックの方はあまり飾り気のないシンプルなもので、最初ラップに比べると物足りない感じがしたんだけど、逆にシンプルであるがゆえに出来た多くの隙間をラップの躍動感が上手く埋めていて、非常にバランスの良いものとして聴ける。

つまり二人のラップの巧さが独りよがり的に前面に出ることなく、あくまで音楽的な魅力を伴って耳に入ってくることによって、逆に巧いと唸らされる。

日本語でのラップの魅力を堪能できた、という意味では『病める無限のブッダの世界』にも匹敵する1枚。傑作です。

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DJ NOBU a.k.a. BOMBRUSH! / BLACK FILE THE BOMBRUSH! SHOW 2 (PONYCANYON) CD

DJ NOBU a.k.a. BOMBRUSH! / BLACK FILE THE BOMBRUSH! SHOW 2
http://www.spaceshowertv.com/blackfile/

DJ NOBU が日本のヒップホップのみを使ったミックスCDの2枚目。

前作(過去記事)に続いて話題曲や注目曲の多くが並んでいて便利な1枚だとは思うんだけど、どうもDJミックスというとテクノやダブステップのものを聴く事が多いせいか(まぁ最近ミックス自体聴く事少ないんだけど)、トラックで繋ぐのではなくラップで繋いでいる印象の強いこの手のミックスは、あまりDJミックスを聴いている気がしない。

まぁそれでもあえてミックスCDとしての感想を書くと、冒頭の “STAY STRONG” ~ “人間交差点” ~ “I REP” 、またその少し後にくる “World’s End” ~ “ONCE AGAIN” という涙腺を刺激する感じの曲の並びの印象が強すぎて、どうもその他のハーコー路線の曲が埋没しているように思えるし、それゆえに大した山場もないまま終わっちゃうのがもったいないかなと。

あと日本のヒップホップはトラックが良いのが少ないなぁというのも改めて思うことで、音そのものの力が弱かったり、グルーブがなくのっぺりとした多いんですね。

なので逆に、単独で聴くとフロアヒット云々と書かれている事がピンとこなかった “デッパツ進行” の機能性の高さに気づかされたり、 DJ MITSU THE BEATS のトラック作りの妙には自然と耳がいったし、初めて聞く名前ながらトリッキーな印象のラップとトラックを上手くまとめ上げている KGE THE SHADOWMEN & HIMUKI はアルバム単位で聴いてみたいと思った。

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