福山雅治 / 福の音 (Universal) 3CD

福山雅治 / 福の音 (Universal)
http://www.fukuyamamasaharu.com/

福山雅治のデビュー25周年を記念した3枚組みのベスト・アルバム。

福山雅治に関しては、20周年のときにも3枚組みのベスト・アルバムを出しているので、さすがにちょっと多すぎるんじゃねぇか、って思うんですが、それは当人(レコード会社)も意識したのか、DISC 1 に関してはほぼ20周年以降の曲になっている。
逆に最初の10年間に関しては、8曲のみ、さらにオリジナルで収録しているのは “桜坂”、”HELLO”、”IT’S ONLY LOVE” という彼の代表曲といえるものだけで、残りは2014年のライヴ音源という、かなり思い切った構成になっている。

まぁこの構成に関しては、いい意味にとれば、懐古的にならずに、最近の福山雅治を聴いてほしい、という姿勢の表れとして好感持てるんだけど、25周年というお祭り感に欠けるというか、ぶっちゃけ曲が地味すぎるのよね。

CD で聴いてない曲に関しても耳馴染みのあるものが多いので、多分それなりにタイアップとか付いてるんだろうし、フォーク調のバラードにしても、骨太なロックンロールにしても、実に福山雅治らしくはあるんだけど、こういう地味な曲を今の福山雅治の声で歌われると、どうにも重たい印象が強くなってしまうので、たまには “Peach!!” みたいなお茶目な曲が聴きたくなってしまうなぁ。

まぁこれだけ地味な内容でも成立させてしまう福山雅治のアーティスト・パワーはさすがだけど。

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Kahli Abdu & VHS Safari / A.R.T. Project (Self Released) flac

Kahli Abdu & VHS Safari / A.R.T. Project
http://www.kahliabdu.com/

ナイジェリアのラッパー Kahli Abdu と、プロダクション・チームの VHS Safari によるプロジェクトが2015年の1月に発表したアルバム。

ジャケット見るといかにも、ってくらいアフリカな感じが出ているけれど、音の方は基本的には緩めのヒップホップ。
ただ柔らかなギターやコーラスなど、なんとなくイメージとして私の中にあるアフリカ音楽の要素は随所にちりばめられていて、それ以外にも生音率高めなトラックは音楽的な豊かさを感じさせるし、と思えば “Take a Picture” のように、どっしりとしたドラムとゆがんだベースによる重たい曲があるのも良い。
ヴォーカルがラップにこだわらなかったのも吉と出たかと。

地味ながらも秀作。

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FAMILY EVENT / DEMO TAPE 2 (EL SERENO ) Flac

FAMILY EVENT / DEMO TAPE 2 (EL SERENO )
https://elserenorecords.bandcamp.com/

2015年に関しても、海のものとも山のものともつかないビート・テープを色々と聴いたんですが、カリフォルニアのレーベルから、同じくカリフォルニアのアーティストのビートテープ。

なんかもうビートテープに関しては数が多すぎるせいなのか、アーティストごとの差異というものがよく分からなくなっているんだけど、今作はメロディアスに寄せていく際に、よくあるジャズっぽい上モノを使うのではなく、柔らかなシンセの音色を使っていて、普段電子音を聴く事の多い私には耳馴染みがよい。

まぁリズムが類型的なので聞き流し系ではあるんだけど・・・。

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Lil B / Thugged Out Pissed Off (Self Released) mp3

Lil B / Thugged Out Pissed Off
http://www.basedworld.com/

アメリカのラッパー Lil B さんが2015年末に出したミックステープ。

全部を聴いているわけではないので具体的には分からないんだけど、一時期に比べるとミックステープを出す間隔が長くなっている印象の Lil B さん。2015年だと Chance The Rapper との共作が話題になったものの、それを除くとわりとご無沙汰感があったんですが、今作は63曲とかなりのボリューム。

まぁこの人の場合、曲数が多いなんてのはいつもの事なので、こちらも構えずにダラダラ聴いたりしているわけですが、今作は意外にキャッチーな曲(フリースタイル?)が多く、思いのほか耳をひく。

Lil B って基本的にラップが非常にラフなので、曲の方がポップなくらいでちょうどいいのかもしれない。この人の作品では一番好きかもしれん。

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パスピエ / 娑婆ラバ (Warner) CD

パスピエ / 娑婆ラバ (Warner)
http://passepied.info/

5人組のバンド、パスピエが2015年に発表した3枚目のアルバム。

このバンドに関しては、単純にアニメ声と呼んでいいのかも分からないくらいにゃんにゃんとした、ヴォーカルの大胡田なつきの声の印象があまりにも強すぎて、さらに曲の方も情報量が多いポップスやロックだったりするものだから、私にはこの世ならざるもののようにさえ思えるというか、それこそ初音ミクなんかのヴォーカロイド(を使っている音楽)に近い仮想的なものを感じてしまうので、私にはその音世界に入っていくのが難しい。

ただそれでも何回か聴いていると、どうしても声の個性が強すぎて単色には思えるものの、その中での濃淡というのはきっちりと表現されているので、思ったほど飽きずに聴ける。

まぁ私にとっては、聴くべきシチュエーションというのが想像できない音楽という事には変わらないんだけど。

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DOBERMAN INFINITY / THE LINE (TOY’S FACTORY) CD

DOBERMAN INFINITY / THE LINE (TOY'S FACTORY)
http://dobermaninfinity-ldh.jp/

LDH 所属の5人組 DOBERMAN INFINITY が2015年に発表したファースト・アルバム。

バイオについては書くの面倒なのでオフィシャルサイトから引用するんだけど、

2014年6月、DOBERMAN INC として活動してきた、KUBO-C (クボシー)、GS (ジーエス)、P-CHO (ピーチョウ)の3人に加え、札幌のクラブシーンを中心に全国で活動し、また劇団EXILEのメンバーでもある“野替愁平”ことSWAY (スウェイ)と、「EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 4」ファイナリストの「KAZUKI (カズキ)」を新メンバーに加え、ユニット名を「DOBERMAN INC」から「DOBERMAN INFINITY」へ改名し活動を開始。限界のない可能性への挑戦が始まる。

とのことなんですが、ビデオとか見ると、後からの加入ながら歌もこなす(ついでに若くてイケメンな) SWAY と KAZUKI が明らかに前面に出ていて、元からのメンバーである3人は、おまけというのは大げさにしても、2人のパートからサビにかけてのつなぎにしかなっておらず、特に DOBERMAN INC に思い入れのない私からしても少々切ない(ほとんどの曲で「LDH」ってコールはさんでくるのもね・・・)。

音楽的には Exile の音楽をヤンキー成分強めにして、完成度を数段下げたものでしかないので、書くべきことはないんだけど、日本でヒップホップ(というかラップ?)というと、類型的なヤンキーのイメージが強い事が感じられて、これまた切ない・・・。

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Frits Wentink / Rarely Pure, Never Simple (Wolf Music) flac

Frits Wentink / Rarely Pure, Never Simple (Wolf Music)
https://www.facebook.com/wolfmusicrecordings/

オランダのアーティスト Frits Wentink さんが2015年に Wolf Music から発表したファースト・アルバム。

1曲目の “There Now” の低音のきいたキックの音で「おっ」となるんですが、だんだんと女性ヴォーカルや鍵盤が入ってきて優雅に。以降もハウスだったりジャズだったり R&B だったり、曲のタイプは様々。
ただ洗練されたグルーブは一貫していて、それはデトロイト系を思わせもするんだけど、あそこまで黒くはなく、とはいえヨーロッパの上モノの流麗さを掠め取ったような感じでもなくという、絶妙なバランスなので、非常に聴きやすく、完成度も高い。

最初期待していた Soulphiction っぽい感じとはちょっと違ったんだけど、これはこれで拾い物だったかな。

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Post Scriptum / Post Scriptum 01 (Infrastructure) Flac

Post Scriptum / Post Scriptum 01 (Infrastructure)
https://www.facebook.com/infrastructureny

Function のミックスCD で曲が使われて一部で話題になった Post Scriptum のデビュー・アルバム。発表は当然 Function のレーベルである Infrastructure から。

現在リリースされているのは本作と、上記のミックスに収録された1曲のみ。それ以外の本人に関する情報はほとんどないんですが、反面、ジャケットに使われているのはソ連の核実験場の写真と、メッセージ性が感じられるものながら、英語を解さない私は意味がよく分からず。

そして内容の方はというと、まぁ当然のように一貫して暗いミニマル・テクノなんですが、不穏な幕開けの “Decades To Millenia” 、疾走感のあるクラブ・トラックの “Even The Nearest” 等、どの曲もこれが初作品と思えないほど完成度が高い。
ただ一方ではみ出した部分が少ないので、この先の展開に不安を覚える部分も。

これがどっかのベテランの変名とかだったら腑に落ちるものがあるんだけど・・・。

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