V.A. / Cadenza CONTEMPORARY 01 & CLASSICS (CADENZA) 2CD


http://www.cadenzarecords.com/

Luciano が主催するレーベル、 Cadenza の初となるコンピレーションと、レーベル音源を使ったミックスの2枚組み。2007年リリース。

最近のパーカッシブ・ミニマル(ちょっと落ち着いてきたかな?)とは似て非なる、このレーベルの音楽的な部分と、ゆっくりと景色が流れていくような感覚というものが、こうやってレーベル・コンピとミックスCDという形になるとよく分かって、しかもそれがとんでもなく素晴らしいという、まことにもってコンピのお手本のような傑作。

なんだけれども、あえて不満を書けば選曲の部分で、コンピのほうはカタログ番号1から6まで、ミックスの方は16から22番くらいのものが使われていて、個人的に好きな8、9、11あたりがすっぽりと抜け落ちているんですよね。
まぁその辺は次のコンピに入るんだろうから、いいんだけどさ。

あとコンピの3曲目は “Extension” じゃなくて “Oregon” ですね。

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alejandro vivanco / rojo pomodoro (Andes Music) 12″

rojo pomodoro
http://www.andesmusic.cl/

以前 Cadenza から出したシングルが素晴らしかった、チリ出身の alejandro vivanco のシングル。

表題曲は、四つ打ちのキックの上にチャカポコとしたパーカッションが乗るミニマルで、これといったフックもない、実に地味な曲。しかし中盤浮遊感のあるガムランのメロディが鳴ってからは、音数がぐっと増えて、以降細かい音の抜き差しでグイグイ盛り上げてくれる。
anthony collins と digitaline によるリミックスは、両者共に細かいエフェクト以外上モノのない、硬派なパーカッシブ・ミニマルながら、原曲の持つうねりを上手くふくらませていて、こちらもなかなかの傑作。

このレーベル自体、あまり日本には入ってこないらしいんだけど、今後注視しておいたほうが良さそうです。

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Alejandro Vivanco - Rojo Pomodoro - EP

E. Bridge / Folklore (Sushitech Purple)mp3

Folklore
http://www.sushitech.com/

Funzion 名義でも活動してる Alejandro Mosso によるプロジェクト、 E. Bridge が Sushitech Purple から昨年出したダブル・パック。

参加しているリミキサーが Dandy Jack に、 Digitaline のメンバーでもある Gregorythme という時点で分かる感じもしますが、 Cadenza っぽいオリエンタルなテック・ミニマル。いってしまえばそれ以上でもそれ以下でもないという感じはあるものの、シャープなキックの上にラテンギターが乗る “Altossucios” に、パーカッションによる起伏と淡いメロディで引っ張る “Puente Del Inca” 共に、完成度は申し分ない。それに Cadenza フォロワーの多くがそうであるように、この作品も、ゆったりとした作りの Cadenza に比べ、機能性という面ではむしろ上で、あとはここに強烈な個性が加われば、とは思うものの、次の作品も聴いてみたいと思わせるには十分な出来。

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