Kontext / Dissociate (IMMERSE) 3LP

Kontext / Dissociate (IMMERSE)
http://www.immerserecords.com/

以前何度か紹介したロシアのプロデューサー Kontext が2010年に出したアルバム。

このアルバムに先んじて出されたシングル(過去記事)では、従来のスタイルからはかなり逸脱したダブステップを聴かせていたのですが、今作もそれは同様。
ダブーな音響空間の中で鳴る細かなノイズ交じりの音はエレクトロニカ的ながら、リズムには確かにダブステップの影響が感じさせるものになっていて、それらが渾然一体と蠢く感じはやはり面白い。
シングルの感じからすると、アルバム全体もうちょっと暗くなるのかと思ったけど、浮きもせず沈みもせず、一定のテンションが保たれているのも聴きやすくていいんじゃないでしょうか。

ちなみに今作はアナログと配信のみで、 CD は出ていません。

Dissociate - Kontext

Kontext / Acid Pasta EP

Kontext / Acid Pasta EP
http://www.myspace.com/kontextkontext

先ごろセカンド・アルバムを発表した Kontext が今年の2月に自身の MySpace で発表したEP。
とはいっても新作ではなく、2005年から2006年ごろに作ったものだそうです。

この kontext という方は、以前紹介したシングルでもダブステップの枠を飛び出した独特な作風を披露しておりましたが、今作は全て四つ打ちのミニマル・テクノ。ジャケットやタイトルに見られるアシッド風味はそれほどなく、どちらかといえばクリック・ハウスっぽいんだけど、微細なエレクトロニクスの使い方などは現在の彼に通じるものが感じられる。
その分クラブ・トラックとしては線が細すぎるのだが、かといって古臭さを感じることもなく、十分に楽しめる。

おまけとしてアルバムのプレヴュー音源つき。

ダウンロード

Kontext / Plumes (immerse) 12″

Kontext / Plumes (immerse)
http://www.immerserecords.com/

こちらは2枚同発シングルの2枚目(パート1はこちら)。

パート1の方もかなり独特ではあったんだけど、こちらはさらに進んで表の方は四つ打ち。しかし音響処理こそダビーではあるものの、ミニマル・ダブによくある重たさがほとんどなく、むしろ浮遊感を湛えたまま飄々と進んでいく、今までありそうで、何気にほとんど聴いたことのないようなトラックになっている。

裏の “Blinkende Stjerne” は、深い音響空間と悲しげな上モノの中で、リズムが刻々と変化する、これまたダブ・ステップから大きくはみ出した曲。これは多分アンビエントとか好きならいける感じの曲じゃないかしら。

とまぁ、シングルの4曲を聴いただけなんだけど、かなり面白いアーティストなのは間違いないかと。見つけたら今のうちに唾つけておきましょう。

試聴

Kontext / Falling to Weightlessness (immerse) 12″

Kontext / Falling to Weightlessness (immerse)
http://www.immerserecords.com/

今さら買えるかどうか分からない、昨年発売の12インチを紹介することに一体どれほどの意味があるのか、などと思いつつも、これは自分の防備録的なものも兼ねてるからいいんだもんね~、と自分に言い訳ばかりしている今日この頃なのですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

ということで、何気に発売してから半年近くたっている Kontext の2枚同発シングルの1枚。
昨年ミニマルからダブステップへの接近として、一番面白かったのが wax (過去記事)ならば、ダブステップからミニマルへの接近で一番面白かったのがこの人ですかね。

この KONTEXT という人はまだそれほどリリース量はないみたいなんだけど、 DISSIDENT という名義でも活動しているロシアの人(レーベルはブリストル)。
ロシアというと、どうしても scsi-9 の印象が強いので、なんとなく儚げな音を想像してしまうのですが、今作はそんな印象とは程遠い、独特の音響ブレイク・ビーツ。裏の “Aeromonarchs Attacks” こそ、多少ダブ・ステップっぽい体裁はとっているものの、表の “Falling To Weightlessness” なんかは、ダビーな音響の中で低音が蠢く、あえてジャンルに押し込めるのであれば、エレクトロニカに近いトラックで、それでいてダブステップにもミニマルにも繋がる質感を備えている。さらにはギリギリのところで新体制を保持しているのも面白い。

パート2に続く

試聴

BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。