Anja Schneider & Lee Van Dowski / Deseo (mobilee) mp3

Anja Schneider & Lee Van Dowski / Deseo (mobilee)
http://mobilee-records.de/

mobilee を主宰する Anja Schneider と、 Cadenza からのリリースで知られて以降は様々なレーベルから作品を出している Lee Van Dowski という、ちょっとよく分からない組み合わせの共作シングル。

表の “Deseo” は一時期流行った転がるような電子音が鳴るテック・ミニマルなんだけど、いつもの mobilee のものに比べるとリズムに躍動感があって、ここら辺 Lee Van Dowski の色が感じられる。でも出来としては可もなく不可もなくといった感じ。

裏の “La Roulette” は和尚直系のアシッド・ミニマル。前半の緊張感を保ったまま、中盤以降どんどん音を足していってポップさを演出していて、それなりに面白いものの、こちらも特別どうこうって云うトラックではないかなぁ。

両曲とも全然悪くはないものの、この二人で作ってこれかぁ、という感は否めないシングルでした。

Anja Schneider & Lee Van Dowski - Deseo - Single

V.A. / Cadenza CONTEMPORARY 01 & CLASSICS (CADENZA) 2CD


http://www.cadenzarecords.com/

Luciano が主催するレーベル、 Cadenza の初となるコンピレーションと、レーベル音源を使ったミックスの2枚組み。2007年リリース。

最近のパーカッシブ・ミニマル(ちょっと落ち着いてきたかな?)とは似て非なる、このレーベルの音楽的な部分と、ゆっくりと景色が流れていくような感覚というものが、こうやってレーベル・コンピとミックスCDという形になるとよく分かって、しかもそれがとんでもなく素晴らしいという、まことにもってコンピのお手本のような傑作。

なんだけれども、あえて不満を書けば選曲の部分で、コンピのほうはカタログ番号1から6まで、ミックスの方は16から22番くらいのものが使われていて、個人的に好きな8、9、11あたりがすっぽりと抜け落ちているんですよね。
まぁその辺は次のコンピに入るんだろうから、いいんだけどさ。

あとコンピの3曲目は “Extension” じゃなくて “Oregon” ですね。

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LEE VAN DOWSKI / FREE FOR ALL CRASH ENDEAVORS (NUM) 12″

LEE VAN DOWSKI / FREE FOR ALL CRASH ENDEAVORS (NUM)
http://www.num-records.com

しばらくリリースの空いていた num から、 LEE VAN DOWSKI のシングル。

この人はわりと軽快なミニマルを作ることが多い人ですが、ここでは沈み込むような低音のディープ・ミニマルで、このレーベルとしても珍しいくらいに重量感のあるトラック。しかしあからさまなパーカッションの音は使わず、しかし細かい音の重なりでパーカッシブに仕立てられたビートは非常にダンサブルで、硬派ながらも非常にカッコいい。

裏の方は隙間のあるリズムとオリエンタルな上モノのテック・ミニマル。悪くないんだけど、表に比べると普通かしら。

試聴

Luca Bacchetti / HUMAN EP (wagon repair)12″

HUMAN EP
http://www.wagonrepair.ca/

wagon repair の28番は、このレーベルからは2枚目となる Luca Bacchetti 。彼は wagon repair の中でも最も硬質な音作りをする人物の一人ではないかと思うんだけど、今作も硬質なキックと、それに絡みつくねっとりとしたベース、そしてこのレーベルらしいサイケデリックな上モノによるテック・ミニマルで、相変わらず高い水準を保っている。
しかし今作ですばらしいのは裏の LEE VAN DOWSKIS によるリミックスで、淡々としたリズムながらも、ゆったりと景色を変容させながら流れていく上モノが美しく、正にリズムと上モノのコントラストが映えに映えたトラックで、彼の仕事の中でも上位に入るのではないかと思われる傑作リミックス。

Luca Bacchetti - Human - EP

LEE VAN DOWSKI & QUENUM/AS TOLD ON THE EVE OF…(SOMA)2LP

LEE VAN DOWSKI & QUENUM/AS TOLD ON THE EVE OF...
http://www.somarecords.com/

Cadenza からの12インチ(過去記事)で一躍脚光を浴びたコンビによる初アルバム。とはいっても Lee Van Dowski の方は単独ですでにアルバム出してますが。
この二人はそれ以降も Num 立ち上げたり、他にもなにかと結びつきが強かったのでアルバム出すのは特に驚きはしなかったんだけど、それが Soma からのリリースというのはちょっと意外かも。しかし聴いてみれば Soma から出るのも納得という感じ。

最初このコンビのアルバムが出ると知ったとき、どちらかというと Quenum のハードでトライバルな路線を期待していたんだけど、実際は Alex Smoke なんかに近いどこかノスタルジックながらも覚醒感のあるミニマル・テクノ。しかし Luciano からの影響を感じさせながらもリズムが非常に作りこまれていて、どっしりと太いキックを軸に置きながらも細かいリズムがさらに散りばめられていて、そこに上モノが絡んだときのグルーヴの完成度はかなりのもの。

最近アルバムとなるとホーム・リスニング主体の作品を作る人が多いけど、これは完全にダンス・トラックとして作られていて実に爽快。まぁ欲をいえば曲をもっと長くしてほしかったけど。

視聴
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LEE VAN DOWSKI/The Last Bounce EP(NUM)12″

num010.jpg
http://www.num-records.com/

今日渋谷に行ったんだけど、TECHNIQUE の前でなんと KAT-TUN の田中君を見てしまいました!あれは確かにそうだったと思うんだけど(なんか女子高生が握手してもらってたし)、あまりに渋谷の町に溶け込んでいるので声をかけられませんでした。でもそこは勇気を出すべきだったなぁと後悔しきりです。

なのでここは当然 KAT-TUN のアルバムを紹介しようと思ってたんだけど、眠くなったんで今日買ったやつを簡単に。

クリック/ミニマルの重要人物である Luciano のレーベル Cadenza には、彼に負けず劣らずな才人が集まっているのだけれど、その中の Quenum Lee Van Dowski によるレーベルがこの NUM RECORDS です。

一応このレーベルは1番から買っているので、見つければ即買うようにはしているんだけど、ここ最近は妙にリリース・ペースが早くて正直あんまり聴いてないんですよね。
しかも Lee Van Dowski って未だにどうも作風がつかめないんだけど、今回のはかなりいい感じではないでしょうか。
基本的には妙にうらぶれた感じの上モノばっか印象に残るクリック・テクノなんだけど、楽曲全体からそこはかとなくオールド・スクールなデトロイトな香りが漂ってきて、おじさん嬉しくなってしまいます。
裏の Quenum によるリミックスは、跳ねまくるビートに扇情的なシンセを乗っけたハード・チューン。この人の腕力凄そうな感じはやはり惚れてしまいます。
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V.A. / TALES OF UNREST (imploz) CD


http://www.imploz.com/

スイスやジュネーブ周辺のアーティストを集めたというミニマル・ハウスのコンピ。個人的に昨年のベスト・シングルだった『EXTENSION』のQuenumとLee VAN Dowskiのコンビ以外は知らない名前ばかりなんだけど、この手のコンピとしてはかなり水準は高い。幻想的なシンセが美しい曲やベーチャン風のもの、疾走感のあるトライバル・ハウスなど音楽性にはそれなりの幅があるものの、安易な分かりやすさを排除したトラック群はかなり地味なんだけど、その分よく練りこまれていてまさにミニマルな魅力に溢れています。フロアにもリスニングでも両方いける好コンピ。

Quenum and Lee Van Dowski / EXTENSION (Cadenza) 12″


http://www.cadenzarecords.com/

ルチアーノのレーベルからの3枚目は名作『オレンジ・ミステイク』をルチアーノと共作したフィリップ・クワナム(とLee Van Dowskiって人は名前始めて聞く)。
一聴するといかにもクリック・ハウス然としたピキパキした上ものが乗っているんだけど、他の凡百のものと比べるとはるかにグルーヴィーで、リズムが上ものを追いかけてるような印象さえする。これでも十分かっこいいのに中盤のブレイクの後、ハードミニマルのようなへヴィなリズムが入ってくる。そのさまは正に圧巻。久々にサージョンとか聴きたくなった(彼もずいぶんとご無沙汰ですよね)。
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