2018年上半期ベスト

kZm / DIMENSION
BAD HOP / Bad Hop House
Quentin Chei / LRV
Ru Pilly de B / bandcamp
Microlab / Capriciu
宇多田ヒカル / 初恋
KAT-TUN / Ask Yourself
NEWS / EPCOTIA
Ryan Porter / The Optimist
Fumiya Tanaka / BEAUTIFUL DAYS
漢 a.k.a GAMI / ON THE WAY -Mixed By DJ Gattem-
Barac / bandcamp
Sly & Robbie meets Nils Petter Molvær feat Eivind Aarset and Vladislav Delay / Nordub
Tinashe / Joyride
Eomac / Reconnect
NF Zessho / CURE
V.A. / Minimal Selection 001
ILL CONSIDERED / ILL CONSIDERED 3
Sango / In the Comfort Of
Tohji / 9.97
呂布カルマ / SUPERSALT

今年は私もとうとう Spotify を導入しまして、聴ける音楽が一気に広がったものの、やはり聴く時間が必要なのは変わりなく、また気分的な落ち込みで音楽をあまり聞く気になれなかったりと、例年に比べると音楽に接する機会の少ない半年間であったかなと。
そんな中、比較的聴いた盤を21枚。全部CDかデータで買ったもの。ストリーミングはどうしても流し聞きになってしまうのと、アナログも買ってはいるものの、あんまりちゃんと聴けなかったです。
あと旧譜では KAT-TUN と B’z をよく聴いておりました(『The 7th Blues』が良いなぁと)。

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2015年1月のお気に入り

KAT-TUN / Dead or Alive
KAT-TUN / Dead or Alive
今回も良い意味で KAT-TUN らしさが詰まった素晴らしい曲で、カップリングも良い。ただ「初回限定盤1」に入ってる曲で、田口くんの声がほとんど聴こえないのだけが気になる・・・。
NEWS / KAGUYA
NEWS / KAGUYA
こちらも NEWS の王道という感じだけど、充実度は非常に高い。あとやたら手越くんが元気ですね。
KOHH / 梔子
KOHH / 梔子
昔は LIL KOHH のお兄ちゃんという認識でしかなかったんだけど、気が付けば好きなラッパーの一人に。あと関係ないが Dutch Montana も段々好きになってきている自分がいる。
CRZKNY / Jap Underground
CRZKNY / Jap Underground
洗練されたサンプル使いの路線と、攻撃的な電子音が良いバランスで同居している EP 。この直後に発表されたミックスも良かった。
Skip Club Orchestra / Step 2 Enchantment (Footwork)
Skip Club Orchestra / Step 2 Enchantment (Footwork)
「DUBLIMINAL BOUNCE」を主催するプロデューサーの RP 。細分化される前のテクノを思わせる雑多さがあってとても良い。
Da Wait Iz Ova _Mix Tape_
Steez / Da Wait Iz Ova
湘南のラップ・デュオ Garahavi のメンバー Steez が2014年末に出したミックステープ。グループのときよりオーソドックスなヒップホップというか、ぶっちゃけ BLAHRMY みたいなんだけど(湘南と藤沢で近いから?)、太い声がよく映える。
Delta Theory
Dot Demo / Delta Theory
ニューヨークのラッパが2014年末に出したミックステープ。仕事中に聴いてて、「これ良いな」と思って iPod 見ると今作だという事が非常に多かった。
ETHEREAL / Heat Death 2
ETHEREAL / Heat Death 2
Awful Records というクルーのメンバーのビートテープ。柔らかなシンセが気持ちいブレイクビーツ。
The Butterz Zip
Butterz / The Butterz Zip
グライムを中心にリリースしているロンドンのレーベルのコンピ。熱量の高さにやられる。
Permanence
Vermin Womb / Permanence
あまりのカッコよさに笑える。

1月はお正月休みがあったせいか色々な盤を聴いたんですが、ダラダラ並べてもしょうがないので、10枚に絞ってみた(今後も多分そうする)。それにしてもこのブログは本当に重いね。じゃぁどうにかしろよって話なんだけど・・・。

山下智久 / SUPERGOOD, SUPERBAD (Johnny’s Entertainment) 2CD

山下智久
http://www.jehp.jp/

せっかくなんで紹介しそびれていた、山下くんが2011年に発表した初のソロ・アルバムを。

そもそもの話として、山下くんのもっさりとした声ってあまり歌には向いていないと思っている人間なので、彼の歌だけでCD2枚分というのは半ば拷問に近い、とかひどいことを聴く前は思っていたんですが、これがなかなかどうして、予想以上に楽しめる珍品になっております。

山下くんのソロの路線って、大別すると初期の歌謡路線と、最近の打ち込みダンス路線があるわけですが、歌謡路線の曲を集めたのが1枚目の「SUPERGOOD」。
こちらには “はだかんぼー” なんていうライト・ファンクのかっこいい曲が入ってたりもするんですが、基本的には古き良きジャニーズ歌謡、といった趣の曲がほとんど。
なので時代性には乏しい、っていうかぶっちゃけ古臭いんですが、最近のある程度歌える人が増えてきたジャニーズの歌手に比べると、明らかに歌唱力という点では劣る山下くんの歌がのると、さらに回顧的な色合いが強くなっていて、ここまで徹底していると逆に面白い。
特に「ザ・ベストテン」で歌っている姿が容易に想像できる “口づけでアディオス” とか最高です。

一方のダンス路線を集めた「SUPERBAD」は、洋楽感覚で聴ける、とまではいかないものの、こちらは逆に時代に目配せした内容になっていて、どのトラックもなかなかに完成度が高い。
中でもオープニングらしい荘厳なシンセが鳴る “Tokyo Sinfonietta” や、力の抜けたヴォーカルがいい味を出しているディスコ・ファンクな “Yours Baby” (山下くんは意外にファンク合うのかもしれないねぇ)、トランスっぽいアレンジで思いっきりポップなメロディを聴かせる “Touch You” など、聴き応えのある曲も多い。

まぁそれでも歌手としての山下くんが好きになったかというと、お世辞にもそんなことは書けないのだが(すいません)、ある意味ジャニーズの過去と未来を内包した興味深い作品ではないかと。

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山下智久 / 愛、テキサス (Warner) CD

山下智久 / 愛、テキサス (Warner)
http://wmg.jp/artist/yamashitatomohisa/

2月に発売した、 NEWS 脱退以降は初となるシングル(通算5枚目)。

彼の脱退理由って「自分の好きなことがやりたい」という、基本的には赤西くんの KAT-TUN 脱退理由と同じものみたいだけど、なかなか KAT-TUN では難しいような本格的なアメリカ志向の曲で、その言葉をある程度実証してみせた赤西くんに比べると、良くも悪くも色々なスタイルに合わせられる器用さを持っていた NEWS というグループにいた山下くんは、脱退というもを音楽的に証明するのは難しいのではないかと思っていました。

しかし、事前に今作の表題曲が相対性理論によるもの、というのを知って、これは面白い方向に行くのかな、と思ったんだけど、蓋を開けてみれば、歌謡曲の要素が強い曲といい、男の友情を扱った歌詞といい、見事なまでに “青春アミーゴ” の路線を踏襲していて、ある意味これぞ山下智久、っていう作品になっていて、かなり肩透かし。

まぁそれは私が彼のソロに変化を求めていたからなんだけど、そもそもグループ脱退したからといって今までの路線を変更する必要なんかないわけで、そう考えれば納得できなくはないんだけど、この歌謡路線って山下くんの音楽的趣向というよりは、事務所主動のものだと思っていたので、どうももやもやするものが残るし、第一これが NEWS を脱退しないと出来ないことか、といわれるとかなり疑問で、要はこんなことをグダグダ書きたくなるくらい曲がつまらないからで、むしろこんな凡庸な曲を提供した相対性理論の職業作家的な手腕に恐れ入る。

一方カップリングの方は、扇情的なシンセが乗るダンス・ナンバーで、こういう今っぽい打ち込みの曲が山下くんのやりたいことだと思っていたし、ちゃらい感じも彼に合っていていいと思うんだけど、この方向性だと NEWS のが上手いじゃん、というのもあって、まぁ痛し痒し・・・。

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NEWS のアルバム『LIVE』とコンサート「LIVE!LIVE!LIVE!NEWS DOMEPARTY」について

NEWS / LIVENEWS / LIVE
http://www.johnnys-entertainment.co.jp/

先週今週と忙しかったのと、どうもやる気が出なかったのとで後回しにしていたら、いつの間にか2週間近く経っちゃったんですね。

ということで、さる9月28日、 NEWS のコンサートに行ってきたので、先日出たアルバムと一緒に簡単に感想など書きたいと思います。

今回のコンサートが一体どういったものだったのか、それは一言で表せば「良いコンサート」だった、という事になるんだと思います。
それはそのまま額面通りの意味ももちろんあるんだけど、言い換えるとそれは良いコンサート以上でも以下でもないというか、極端に酷い赤点を取ることもないけれど、代わりに突き抜けた満点を取ることもない、万年80点とでもいう、 NEWS の優等生的な部分がよく出たコンサートだったかなと。

そもそも今回のツアーは開催2ヶ月前近くになって発表されるという、急遽決まったものだったわけですが、さらにその後にアルバムの発表があったことは、このアルバムはツアーのためのアルバムであるという事を強く印象付けるものでした。

実際『LIVE』と題された今作は、昨年のシングル『恋の ABO』(過去記事)の流れを汲むようなダンス・ナンバーが多くしめ、なるほどコンサートで盛り上がりそうな内容になってはいたものの、反面今までの NEWS にあった多面性が影を潜める形になり、やや単調な印象を受ける。

とはいっても、メンバー全員でコヤシゲやっているようなはっちゃけた勢いが魅力的な表題曲をはじめ、切なさを湛えた歌唱がメンバーの成長を感じさせるバラード “秋の空” 、今作を端的に表す「勢い」と「切なさ」という部分を上手く融合させた “2人/130000000の奇跡” 、前作収録の “FLY AGAIN” に通ずる真っ直ぐな力強さが印象的な、夢を追い続ける日々を「終わらない夏」として讃えた “エンドレス・サマー” など、個々の曲は良いだけに聴き所も多く、良いアルバムだとは思う。

なので今回のコンサートは、アップテンポの曲でどんどん盛り上げていくようなものになるのかと期待していたのだが、実際のコンサートはそうでもなかった。

いや、まぁ “恋の ABO” に始まり、シングルを立て続けにやった前半や、アルバム曲を中心にダンサブルな曲を並べたところなどの盛り上がりはすごいものがあったんだけど、その後にくる曲の選択がイマイチで、出来かかっていた良い流れをいちいち切っている感じだったし、今回のアルバム曲以外はシングルしかやらなかったのも、意外性がなく物足りない感じがした。

つまり個々の楽曲でのパフォーマンスは悪くなかったものの、コンサートを通して一つの大きなうねりを作り出すことが出来なかったために、「良いコンサート」以上の感想がもてなかったように思う。

あと観客の盛り上がりに関しても、好きな曲がはっきりしてるからなのか好きなメンバーがはっきりしているからなのか、曲ごとに変に差があるのも気になった。メンバーのMCに対して何も反応しない場面も目立ったし。
今までのジャニーズのコンサートというと、良くも悪くもメンバーの一挙手一投足にわーきゃー騒ぐという印象だったので、この日来たファンの人たちが一体何を求めていたのかよく分からなかったし、かと思えばアンコールで手越くんが女装して出てきたときがこの日一番の盛り上がりだったというのもよく分からなかった。

ということで、 NEWS の側にも観客の側にも何か問題があるように思えて、なんともモヤモヤするライブでもありました。

あと蛇足的に、アルバムでの錦戸くんの歌唱について書きたいんですが、元々錦戸くんは技術よりも感情優先の歌い手だと思うんだけど、今作では歌い方を変えたのか以前よりも丁寧にメロディラインを追っている印象で、まぁそれ自体はけっこうな事なんだけど、そのせいで歌に込められた感情的な部分が以前よりも引っ込んでしまっていて、結果あまり引っかかりのない歌になってしまっている。

これが過渡期的なもので、技術的な面と感情的な面の両立が出来れば良いんだけど、このまま中途半端な状態が続くとつらいなぁ。

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NEWS / さくらガール (Johnny’s Entertainment) CD

NEWS / さくらガール (Johnny’s Entertainment)NEWS / さくらガール (Johnny’s Entertainment)
http://www.jehp.jp/

ジャニーズの中では NEWS か Hey! Say! Jump か、っていうくらいリリースのなかった NEWS の約1年ぶりとなるシングル。

私の中での NEWS の歌の魅力というと、錦戸くん放つ青臭さが大きいのだが、今作ではびっくりするくらい彼の存在感が感じられない。 NEWS の活動がほとんどなかった間に錦戸くんも籍を置く関ジャニが発表したシングルもアルバムも聴いていないので、これが今作からなのかここ1年の間に起こった変化なのかは分からないのだが、錦戸くんの存在感が薄れた事によって、 NEWS のもつ流麗さを前面に出す事には成功しているものの、その分以前あったような引っ掛かりも少なくなってしまったように感じる。

それでも爽やかなメロディとトランス風味のアレンジが久々に NEWS らしいと思わせる表題曲や、軽快なダンス・ナンバーの “Love Melodies” は、そういった面の良い部分が出ていて好きなのだが、このグループにもそろそろ変化の季節が来たのかな、と思わせるシングルだ。

Tomohisa Yamashita / Loveless (Johnny’s Entertainment) CD

Tomohisa Yamashita / Loveless (Johnny's Entertainment)Tomohisa Yamashita / Loveless (Johnny's Entertainment)
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前作『抱いてセニョリータ』から3年半ぶり、2枚目となる NEWS の山下智久のソロ・シングル。表題曲は同じものの、初回盤と通常盤ではカップリングの3曲が違っていて、だったらミニ・アルバムにしてよ、って感じの仕様です。

その『抱いてセニョリータ』は、修二と彰の流れを汲むような歌謡テイストの強い曲でしたが、今作はカップリングを含めた7曲全てが R&B っぽいアレンジの曲になっていて、作品としての統一感はあるものの、前作はもちろん、 NEWS の活動を考えても少々唐突な感が否めない。

それでも曲の完成度が高ければ問題ないのだが、この手の高音の伸びが要求される曲だと、声量のない山下くんでは少々つらい。トラックやメロディはよく出来ているので、慣れるとそれほど気にはならなくなるんだけど、それでもこの組み合わせは失敗ではなかろうか。

NEWS / 恋の ABO (Johnny’s Entertainment) CD+DVD

NEWS / 恋の ABO (Johnny’s Entertainment)NEWS / 恋の ABO (Johnny’s Entertainment)
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調子乗ってまたジャニーズいきましょうか。

24時間テレビお疲れ様でした、な NEWS が今年の4月に出したシングル。
しかし24時間のあとに山下くんと錦戸くんが新型インフルエンザに感染したことが発表されましたけど、二人ともドラマやってるわりに錦戸君ばかり話題になっていたような気がするのは私だけですかね。とうとうトップ入れ替わりでしょうか。まぁ仲良くやってくれればどっちでも良いんですけどね。

ということで NEWS にとって11枚目のシングルとなる今作なんですけれども、表題曲の “恋の ABO” は、彼らにしては珍しいディスコ・ナンバー。でも曲としては小山くんのホストキャラを拡大した合コンソング、といった感じで、結局二の線でいくのか三の線でいくのかはっきりしないところが、そのまま曲のダメな部分につながっていてイマイチ。大サビの前でアホみたいな歌詞を、狂おしいまでに感情込めて歌う手越くんの素晴らしさだけがひたすら光る曲です。

でもその代わり、というわけでもないんだけど、このシングルは残りの3曲がどれも名曲。

中でも好きなのが “ラビリンス” で、曲のタイプとしてはジャニーズによくあるラテン風味の哀愁歌謡なんだけど、巧みな展開をもったメロディと、大胆さを伴いながら素早く場面を切り替えていくようなアレンジ、そして曲世界に過不足なく情感を込める NEWS の歌が三位一体となり非常に大きなうねりを曲にもたらしていて、もうこれは素晴らしいの一言。
昔の歌謡曲を思わせる暗めの歌詞も曲によく合っている。

そして “OPEN YOUR EYES” では、以前 “Why” で試みていた南部っぽい感じ(こういうのなんていえばいいのかよく分かりません。デルタ・ブルース?)が、非常に洗練された形で取り入れられていて、こちらもまた秀作。

最後の1曲は、昨年末から年明けにかけて行われた『color』(過去記事)に伴うツアーで披露された “Share” のライブ音源。
ライブで初めて聴いたときも良い曲だと思ったんだけど、改めて聴いてみても柔らかいメロディが非常に心地良い曲で、また各人が作詞した歌詞にもメンバーの個性が出ていて面白い。中でもアルバムの主題とこの曲をつなげるかのような錦戸くんの歌詞が素敵。
でも惜しむらくは、自分達で作詞した曲を披露するのが恥ずかしかったのか、メンバー自身で曲の余韻をMCによって打ち消してしまうところで、どうせならさっさとフェイドアウトしてくれればいいのに、と思ってしまう。

でもシングルとしては今までで一番手ごたえありましたかね(全部聴いてるわけじゃないけど)。この分なら次のアルバムも良いものを作ってくれそうだ。

あと初回盤についてるライブDVD。5曲とMCだけというのは、やっぱり中途半端ですね。どうせならフル・サイズで見たいものですが、これだけ経っても出ないということは、もう多分出ないんだろうなぁ。なんでだろ。

NEWS / color (Johnny’s Entertainment) CD

NEWS / color (Johnny's Entertainment)
http://www.johnnys-entertainment.co.jp/

なんだかんだで2008年はジャニーズにどっぷりな年だったわけですが、その締めくくりに相応しく、12月30日の NEWS のコンサート「NEWS WINTER PARTY DIAMOND」に行ってまいりました。

例によって詳細は書きませんけど、個人的に NEWS ってジャニーズのグループの中で最も歌唱力のあるグループだと思っているので、結構期待していたんですが、その期待に違わぬ楽しいコンサートでした。
しかし一つ難をいうと、やっぱり NEWS ってヒット曲が少ないですよね。一般的に NEWS という存在がどれほど浸透しているのかってよく分からないんだけど、多分せいぜい知っていても “希望~Yell~” と “weeeek” くらいでしょ。実際コンサートでも、爆発的に盛り上がっていたのって “weeeek” だけなように思えたし(終始熱狂的ではあったんだけど)。まぁ地力はあるグループなので、地道に頑張って欲しいものです。

ということで、昨年の11月に出た NEWS の3枚目のアルバム。

NEWS って他のジャニーズのグループに比べると、イマイチ無個性だなというのは以前から思っていたことなんだけど、この『color』と題された作品を聴いて思うのは、彼らは逆に色が無いことが色なのかなぁと。

はっちゃけたロックにヒップ・ホップを絡ませた “weeeek” 、ラテン歌謡の “太陽のナミダ” 、分かりやすく夏の記号をちりばめた “SUMMER TIME” 、しっとりとしたヒップ・ホップを多幸感で包んだ “Happy Birthday” と、そもそもシングルの時点で方向性がバラけた曲が並んでいたわけだけど、それはアルバムでも同様で、一つとして似たような曲が無い、というのは言い過ぎにしても、基本的に楽曲の方向性に統一感はない。
しかしそんな楽曲郡を、強引に自分たちの色に染め上げるというよりは、時にはヴォーカルを分け合い、時にはメイン・ヴォーカルを変えて、ある意味楽曲至上主義とも思えるような、楽曲の傍らにそっと寄り添うような姿勢を貫くことで、不思議な統一感を生み出している。
そしてそれを可能にしているのは、先に書いたようにジャニーズ随一の(いい方を変えるとジャニーズの若手で唯一まともな)歌唱力がある事が大きい。さらにまた、一番の人気者がメインをとる、というグループがほとんどなジャニーズにあって、 NEWS に限っては、一番の人気者(山下君、錦戸君)よりも他のメンバーの方が明らかに歌が上手い、という微妙なバランスのせいか、メイン・ヴォーカルを特に固定しなくなったのも、いい形で作用しているように思います。

そんな中、 NEWS の色々と新たな面がさりげなく披露されているわけですが、特に “Smile Maker” と “FLY AGAIN” での、まっすぐに伸びるような力強さというのは非常に新鮮で、かつ胸に響くものがある。他にも “Happy Birthday” での柔らかさなんて、他のジャニーズのグループには出せないものだろうし、前作で足りないように思えた「せつなさ」が随所に忍ばせてあるのも良い。

とまぁ、 NEWS の作品の中でもかなり高い充実度を誇る作品なのは間違いないので、あとは先に書いたとおり、ヒット曲をもういくつか生み出せれば、また違った伸びが見られるのではないでしょうか。

あとコンサートのことで書き忘れたことを蛇足ながら書かせてもらうと、山下君がとにかくめちゃくちゃカッコええ。実をいうとつい最近まで、山下君の良さって全然分からない人間だったんだけど、夏の KAT-TUN のライヴで初めて生で見てから徐々に変わってきたのが、この日確信に変わりましたね。今まで関ジャニ、 KAT-TUN 、嵐と見てきたけど、とにかく目を引くというか、存在感では一番じゃないでしょうか(マツジュンもかなり存在感あったけど)。

BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。