PAN-POT / PAN-O-RAMA (MOBILEE) CD

PAN-POT / PAN-O-RAMA (MOBILEE)
http://mobilee-records.de/

MOBILEE 繋がりで、2007年リリースの Tassilo Ippenberger と Thomas Benedix によるユニット PAN-POT のファースト・アルバム。この作品に関しては、期待が大きすぎて買った当時はあまり良く思えなかったんだけど、今聴いてみるとそれほど悪くない。

彼らの作り出すトラックは、うねるベースを中心としたディープなアシッド・ミニマルが多いんだけど、それは今作でも一緒。低いベース音と甲高いパーカッションではめまくる”Threesixty” から始まり、以降ひたすらはめ系のトラックの連続で、こういうのが大好物な私としては、このアルバムも大好き、といいたいところではあるんだけど、惜しむらくはマスタリングのせいなのか、全体的に音が細めで音圧が足りないのよね。
だからイマイチはまりきれないところがあって、そこが買った当時の私としては非常に納得しがたいところではあったんだけど、今聴いてみるとやはり完成度の高さは素晴らしく、これでも十分傑作かなと思う。

まぁこのアルバムが気に入った人は、是非とも PAN-POT のシングルも聴いてもらいたいとは思うけど。

あと蛇足ながら、このアルバム聴くと、一時期いわれていた「MOBILEE がディープ・ハウス云々」というのは、やっぱり違うんじゃねぇのかなぁ、と改めて思います。

Pan-Pot - Pan-O-Rama

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TIM XAVIER / DECEPTION DE REAL REMIXES (CLINK)2LP

TIM XAVIER / DECEPTION DE REAL REMIXES
http://www.clinkrecordings.com/

私が彼の名前を知ったのは Afternoon Coffee Boys でのデビューのときだったんだけど、そのときはまだ Tony Rohr の相棒的印象が強かったのが、その後自身のレーベル Ltd-400 からの数枚のシングルで見事にその立場を逆転させ、現在はミニマルの中でもかなりの人気をほこるのがこの Tim Xavier です。その人気のひとつに他を圧倒するような音圧にありまして、どうやらこの人自分でマスタリングするらしく、とにかく低音の鳴りがすさまじい。
それはこのリミックス盤でも同様で、オリジナルは自身の Ltd-400 からの第一弾の頭をかざった曲。
ミニマルの人ってどちらかというとベースを強調した音作りをする人が多いけど、この曲の場合地鳴りのようなベースに加え、さらに大地を割るようなキックが鳴るのでさぁ大変。しかし音作りがとても硬質で、両方ともきっちり聴こえるのでとにかく気持ちいい。
リミックスの方も、キックをさらに強調した Tony Rohr や、バウンシーな Par Grindvik 、かなりドラッギーな Pan-Pot と優れたものが多いけど、 Tim Xavier のマスタリングによってさらに良くなっているのは間違いない。
この人のトラック制作とマスタリングの相乗効果が続くかぎり、注視すべき人物です。

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