PAN SONIC / KATODIVAIHE/CATHODEPHASE (Blast First Petite) CD

Katodivaihe/Cathodephrase
http://www.blastfirstpetite.com/

少し前に来日中止が発表されて残念無念な PAN SONIC が、恐怖の4枚組みアルバム『Kesto』から約3年ぶりに発表した2007年作。

この作品に関しては、こっち方面にお詳しい方からすると色々とあるんでしょうが、そういうの疎い私からすると、とにかくノイズの快楽の一点に尽きますね。

一般的にミニマル・ミュージックの文脈で語られることが多い PAN SONIC ですが、この作品からはそういった面はあまり分かりやすい形では刻み込まれておらず、ダブステップからの影響が伺えるリズムや、チェロを使った曲など、彼らにしては曲のヴァラエティは豊か。
しかし多くの曲で共通しているのが研ぎ澄まされたノイズの快楽で、その暴力的な響きは非常に荒々しいものながら、同時に丹念に磨かれたかのような美しさも纏っている。

まぁ個人的には『Aaltopiiri』の冒頭の曲のような、ミニマルな四つ打ちをもっとやってほしいんだけど、このアルバムはこのアルバムで非常に魅力的。王者の貫禄さえ感じられる作品です。

Mika Vainio / IKUINEN (SAHKO)12″

Mika Vainio / IKUINEN
http://www.sahkorecordings.com/

加藤和樹」って知ってますか?
最近街中でこう書いてあるトラックをよく見かけるんだけど、今日川崎行ったらその加藤和樹さんのミニ・ライヴがラゾーナでやってまして。
それがねぇ、なんかもうすごかった。彼が世間で一体どれほど認知されているのかは知らないけど、結構な大きさの広場を埋め尽くす婦女子が一糸乱れぬ感じで手を振っててさ。よくロック系の人が、ああやってみんなで同じ動きするのが気持ち悪い、みたいな事を言ったりしますが、実際見ると圧巻ですね。それをステージの上から見ているミュージシャンはさぞかし気持ちよかろう。
まぁその代わり歌は全く印象に残ってないんですけどね。

そんな加藤和樹さんとは欠片も接点がないと思われる Mika Vainio の新作。彼は先頃 Ilpo Vaisanen とのユニット Pan Sonic でもアルバムを出したばかりだけど、今作はソロでは2年ぶり。

まず音が鳴った瞬間に圧倒的な音響構築にハッとさせられるんだけど、そんな鋭い音響空間の中をなぜかベースだけがぬめり気をもって蠢いていて、それは Mika Vainio 流のダブ・ステップとも思えなくもないサウンドではあるのだけれど、でもやはりこれはかなり異形なミニマル・トラック。でも B サイドにいくにしたがって、徐々にノイズまみれになったかと思うと、終盤でノイズともメロディともつかない美しいアンビエンスに包み込まれて終わるので、それほど難解な感じはしない。
結構クセになるサウンドです。

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