Pom Pom / Pom Pom CD 001 (Pom Pom) CD

Pom Pom / Pom Pom CD 001 (Pom Pom)

テクノっていうのは元々匿名性の高い音楽だから、作品はよく聴くけど名前しか知らない、みたいな人がわりといたりします。でもそういった人でも、大抵名前が浸透するにしたがって色々な情報が出てくるものだし、逆にリリース自体が止まってしまう、っていうことが多いように思います。
そんな中 Pom Pom は2001年から約10年間、ほとんど素性を知られる事なくリリースを重ねた稀有なアーティストの一人ではないかと思うんだけど、そんな Pom Pom さんが2008年にだした、今のところ唯一の CD 作品。

今作に収められた曲は新曲ではなく、これ以前に発表されたアナログに収録されていたものらしいのだが、クレジットなどは一切ないので確認のしようがなく、またジャケットから CD まで全てが真っ黒という徹底ぶり。
そして音の方も当然のようにアンダーグラウンド色の濃いもので、低音蠢く1曲目にはじまり、それ以降も歪んだ低音と荒い音像による個性的なトラックがずらりと並んでいる。しかしそれらはただ実験的なだけではなく、テクノの根源的なグルーヴをしっかりと保持したものだし、独特の音の位相のミニマル・ダブの13曲目の次に、スカスカのリズムの上で、今作で唯一といっていいほど透明感のあるシンセが鳴る14曲目で閉めるという流れも、不思議な味わいがあり面白い。

この人はこれ以降、アナログを2枚出したきり名前を見なくなってしまったけど、もうリリースはないのだろうか。

BEST ALBUM of 2008

  1. Bruno Pronsato / Why Can't We Be Like Us
  2. FUMIYA TANAKA / Unknown 3
  3. 宇多田ヒカル / HEART STATION
  4. KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES-
  5. OUTLET BLUES
  6. RYTHEM / 23
  7. Pom Pom / Pom Pom CD 001
  8. Metawuffmischfelge
  9. Ufomammut / Idolum
  10. SND / 4, 5, 6
  1. Bruno Pronsato / Why Can’t We Be Like Us
  2. FUMIYA TANAKA / Unknown 3
  3. 宇多田ヒカル / HEART STATION
  4. KAT-TUN / KAT-TUN III -QUEEN OF PIRATES-
  5. NORIKIYO / OUTLET BLUES
  6. RYTHEM / 23
  7. Pom Pom / Pom Pom CD 001
  8. Wighnomy Brothers / Metawuffmischfelge
  9. Ufomammut / Idolum
  10. SND / 4, 5, 6
  11. BES from Swanky Swipe / REBUILD
  12. Jun Yamabe & Enitokwa / Bisai
  13. Mr. BEATS a.k.a. DJ CELORY / BEAUTIFUL TOMORROW
  14. 2562 / aerial
  15. BUTANE / Becoming
  16. MADTEO / MEMORIA
  17. 244 ENDLI-x / I AND 愛
  18. NEWS / color
  19. BUN / BUUUUULL SHHHHHIT
  20. Perfume / GAME

みなさんあけましておめでとうございます、 shooter です。
昨年は小室哲哉が逮捕されたり、飯島愛が他界したり、自分の中である時代が終わったことを強烈に感じた年だったんですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。私はといえば、正月だろうがいつもの休日と変わらず、怠惰に時間を浪費しております。今年こそはもう少し時間の使い方が上手くなりたいものです。

ということで、昨日のシングルに引き続き、私が2008年によく聴いたアルバムです。

今年は全体的に良作が多かったので、1位はけっこう迷ったんですが、やはりミニマルの音楽的進化の可能性を鮮やかに提示してみせた Bruno Pronsato 。個人的にはここ数年のテクノ/ミニマルの中でも最重要作の一つだと思ってるんだけど、他のベストとか見ると、どうやらそう思っているのは私だけみたいですね。がっくし。因みに私が海外のアーティストの作品を1位に選ぶのは、なんと96年の Nirvana 以来。以外に邦楽志向の人間なようです。

そして、6位までのものはどれも1位と入れ替わってもおかしくない傑作揃い。他のものに関しても、順位はほとんど便宜上のもので、非常に充実した作品ばかりでした。あと基本的に、メジャーなものよりアンダーグラウンドなものを優先させています。

あとは例年通り、紹介した作品の少なさに反省しきりなのですが、とりあえずここに挙げた作品くらいは、後追いで徐々に紹介していきたいとは思っています。あと今年も ecrn award の方にも投稿してますので、お暇な方はそちらも見てみてください。

今年の5月でこのブログをはじめて丸5年になるので、そろそろこのブログの有り様も変化させたいなと思っているんだけど、まだどうなるか全然分かりません。とりあえず相変わらずマイペースに、ぼちぼちと更新していきたいとは思っています。それでは今年もよろしくお願いいたします。