Cosmin TRG / Tower Block (Hemlock) 12″

Cosmin TRG / Tower Block (Hemlock)
http://www.hemlockrecordings.co.uk/

もうすぐアルバムが出るらしいルーマニア出身の TRG 改め Cosmin TRG が昨年出したシングル。

彼は TRG 名義のときはブレイクビーツを前面に出したダブステップを作ることが多かったように思うんだけど、 Cosmin TRG 名義に改めてからは四つ打ち感の強いトラックを作ることが多い。
それがいき過ぎて単なるハウスになってしまうこともしばしばなのだが、今作は四つ打ちとブレイクビーツがせめぎあったような変則的なビートを聴かせていて非常に面白い。
そのビートに関してもグルーヴをぎりぎりのところでつなぎとめておきながら、徐々にはめていくタイプのもので気持ちがいいし、軽快さを失わないのもいい。

ちなみに上に書いたデビューアルバムは Modeselektor の 50 Weapons から出るそうで、こちらも期待せずにはいられない。

Tower Block / Béton Brut - Single - TRG

V.A. / Tempa Allstars Vol:05 (TEMPA) 2LP

V.A. / Tempa Allstars Vol:05 (TEMPA)
http://www.tempa.co.uk/

ちょっといっぱいというほどの数にはならないなぁ、と言い訳してみたり。

その名の通り TEMPA のコンピレーションの第5弾。

ダブステップが今すごい速さで進化、拡散しているというのは、私が今更書くことでもないんですが、今作もレーベル・コンピという枠に収まらずに、様々なタイプのダブ・ステップが納められている。

中でも一番面白かったのは、 Pinch の “Motion Sickness” で、比較的オーソドックスなダブ・トラックの上で、パルス音のような上モノが痙攣でもするかのように細かになる曲で、その上モノが生み出す浮遊感が非常に中毒度が高い。さらにその上モノがだんだんピアニカみたいに聴こえてくるのも面白い。

他にもタイトなリズムと扇情的なシンセで盛り上げる Seven 、今回も2ステップっぽいダブ・ステップながら非常にダンサブルな TRG 、最近のレイブっぽいノリとは違い、シンプルなトラックながら、ゆえに彼の音作りの上手さが感じられる Skream 、洗練された音使いでポップに仕上げた Luke.Envoy 、どんどんと沈み込んでいくようなディープなダブステップの Ramadanman と、どれも方向性はバラバラながら水準はきわめて高い。

冒頭の繰り返しになるけれど、現在のダブステップを俯瞰してみれるという意味でも、非常に秀逸なコンピです。

BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。

TRG / MISSED CALLS EP (SUBWAY) 2LP

MISSED CALLS EP
http://www.subwaydubstep.nl/

今までダブ・ステップの作品をいくつか聴いてきて、音楽として魅力的なものはあったんだけど、ダンス・ミュージックとして魅力的なものがあまりなく、そこがちょっと不満だったんだけど、この TRG によるダブル・パックは、ダンス・ミュージックとしてのダブ・ステップでは、個人的にストライクのさらにど真ん中という最高の作品。
とにかく、他のダブ・ステップに比べると、ドラムもベースも音数が多くて、さらにその両方ともが非常によく動くので、曲にダイナミズムがあって良いのですよ。構造としては、ダブ・ステップというよりは2ステップに近い感じがしなくもないんだけど、当然どの音も重量感があって、文句なしにカッコいい。
今私を一番踊らせてくらるのは、このビートなんじゃないかという気さえするので、こういうのをもっと聴きたいわぁ。

試聴