Bodycode / A document of an american past (yore)12″

A document of an African Past
http://www.yore-records.com/

portable といえば、一時期の background を支える存在だったわけですが、急に違うレーベルからリリースするようになったので、てっきり Andy Vaz と仲違いでもしたのかと思ってたんだけど、別にそんな事はなかったようで、 Andy Vaz と Alessandro Vaccaro によるレーベル yore の新作は、 portable の別名義 Bodycode の、何気に単独としては初となるシングル。
そもそも Bodycode という名義は、 Alan Abrahams の中でもフロア寄りの名義のわけですが、この作品でもいつになくしっかりとしたキックが鳴っていて、彼らしい柔らかいパーカッションとの絡みは、正にトライバル。
そしてこの yore というレーベルは、クラシックなテクノ/ハウスを掘り下げるレーベルらしく、だからなのか、正統的なハウスに近い王道感も兼ね備えていて、自身の名義とレーベル、両方の「らしさ」を上手く融合させた、言うは易し、行うは難しな事を見事ものにした、なかなか良く出来た作品ではないかと。
それに以前 Bodycode 名義で出したアルバムだと、どうも portable 名義との差別化が出来てなかったように思ったんだけど、このシングルに関してはそこら辺もしっかり為されていて、そこも好感もてます。

試聴

Terrence Dixon / Train of thought (yore)2LP

Train of thought
http://www.yore-records.com/

昨年カタ番50を記念したコンピをリリースして以降、ほとんど動きのない background なんですが、なんかもうこれで打ち止めっぽいですね。というのも、そもそも background というのは Terrence Dixon の作品をリリースするために立ち上げられたレーベルなんですが、その Terrence Dixon が、 Andy Vaz の立ち上げた新レーベルである yore からこのアルバムを出したから。まぁまだ何ともいえないんですけどね。

というわけで、 tresor から出てた前作『from the far future』からなんと7年振りとなるアルバム。その『from the far future』は個人的に線が細すぎてあまり好きにはなれなかったんだけど、今作はなかなかの良作。
世間一般での Terrence Dixon のイメージがどういったものなのか分からないんだけど(そもそも名前が知られてないからイメージないか)、私としては彼こそが現在最も正統派のデトロイト・テクノを鳴らしているという思いがあって、今作などは正にそう。重さはないながらもやたらと性急な感じのリズムとハイハットに、叙情的なメロディをもった上モノ。そしてそこから立ち上るのはベタベタとした感情ではなく、むしろ緊張感で、そこがたまらなくカッコいい。
まぁこの作品に新しさがあるかというと、そんなものは全くといっていいほど無いんだけど、様式的なデトロイトの手法を用いつつも、ミニマリズムも強く感じさせる今作は、ミニマル以降の伝統的なデトロイトテクノの鳴らし方としては、ほぼ完璧に近いものではないかしら。温故知新な傑作。

Terrence Dixon - Train of Thought