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2011年の KAT-TUN 脱退以降、やれ全米デビューだハリウッド・デビューだと、出てくる話がいちいち大きくて、その広げた風呂敷に果たして中身が入っているのか心配でならなかった赤西くんなのですが、予定よりは遅れたものの、とりあえず無事全米デビューシングルが発売されたということでまず目出度い。
しかし肝心の中身の方は、ラジオとかで聴いてるときには良いと思えたものの、ちゃんと聴いてみるとけっこう微妙・・・。
まず発売前から話題になった Jason Derulo 参加の表題曲だけど、ブラスっぽい音を使った勇壮なイントロが印象的な疾走感のあるダンス・ナンバーで、最近四つ打ちづいているアメリカのことを考えたならば、方向性としては妥当なところなのだろう。
しかしこうやってアメリカ基準のトラックに赤西くんの声が乗っているのを聴くと、正直迫力の面でも伸びの面でもヴォーカルが弱く、曲の勢いをそいでしまっている感が否めない。
以前 KAT-TUN にいるときは彼のヴォーカルを力強いものだと思っていたし、実際このブログでもそう書いてたと思うんだけど、例えはアレなのだが恋は盲目に近いものだったのが、いきなり現実を突きつけられたようで、これはなかなかに衝撃だった。
まぁ上の印象は、変にコーラス重ねたヴォーカル処理に起因する部分も大きいのだけれど、この曲が赤西くんの歌手としての魅力を伝えているとはいえず、これなら、こんな素人臭いヴォーカルの奴がよく全米一位とか取れたな、って感じの Jason Derulo の方が曲に合っているだけいくらかマシに思える。
一方カップリングには先のツアーで披露された曲から3曲収録されていて、変にアメリカの影響を受けすぎた地味な曲ではなく、ある程度聴きやすいキャッチーさを持った曲を選んだのは良かったと思うんだけど、こちらは逆にバックのトラックが変に引っ込んだ、やたらとヴォーカルが前に出たミックスになっていて、これはこれでバランス悪く不完全燃焼。
結局ヴォーカルが前面に出過ぎていても不自然じゃないミドル・バラードの “TIPSY LOVE” が、ほんわかした雰囲気が今の季節に合っているのもあり一番いいですかね。
まぁ彼の全米デビューに関しては期待していた部分も大きかったので、ハードルが自然と上がっていたのはあるんだけど、それでも啖呵きって KAT-TUN を飛び出したからにはきちんと結果を出してほしいので、もっと頑張ってほしいところなのですが、どうなんでしょう。ちょっと心配になってきた・・・。
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