BRAHMAN / 尽未来際 (Toys Factory) CD

BRAHMAN / 尽未来際 (Toys Factory)
http://brahman20th.com/

Brahman も気がつけば結成20年という事で、それを記念してのベスト・アルバム。

彼らって一時期盛り上がっていたメロコア勢とは一線を画していたというか、明らかにヘヴィだという印象があったんだけど、久しぶりに改めて聴いてみると、アレンジはメロディアスな部分も多いし、曲も思いのほかポップ。
ただそれも売れ線狙ったとかいうものでもなく、他の音楽要素と自然に融合しているし、ポップな曲でもヘヴィな曲でも熱量が変わらないのが好感持てる。

20年間第一線で活躍してきたバンドの強靭さと説得力が分かる作品。

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Bon Jovi / Burning Bridges (Island) CD

Bon Jovi / Burning Bridges (Island)
http://www.bonjovi.com/

2015年を振り返りがてら、たまには更新を。

ということで、いつの間にやら Richie Sambora が抜けていた Bon Jovi が2015年に発表した13枚目のアルバム。

Richie Sambora といえばリーダーである Jon Bon Jovi と共作する事も多く、またギターのみならずコーラスワークでも存在感を発していた人なわけで、さらに私が Bon Jovi を聴くのが2005年の『Have a Nice Day』以来だったりするもんですから、どれだけ変わっているのかなぁ、と思っていたんですが、聴いてみれば良くも悪くもいつもの Bon Jovi 。

冒頭 “A Teardrop To The Sea” の重苦しさなどには色々と勘繰りたくなるけど、力強い “We Don’t Run” は正に Bon Jovi という感じのロックだし、リード・トラックの “Saturday Night Gave Me Sunday Morning” なんて、曲名が似ているせいもあって、”Someday I’ll Be Saturday Night” と区別つかないし。

ただ以降の曲に関しては、イマイチ派手さに欠けるアコースティックの曲が並ぶので、内容的にはかなり地味。さらに Richie Sambora のコーラスがないので、 Jon Bon Jovi のソロ・アルバムとの区別がつかないので、バンドの今後のことを考えると、ちょっと心配になる作品でしょうか。

まぁ曲の質自体は Richie Sambora の不在を感じさせない高いものだし、私も年齢的にこのくらい枯れている方が聴きやすいので、思いのほか楽しめました。

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B.D. / Balance (UNIVERSAL) CD

B.D. / Balance (UNIVERSAL)
http://www.grbk-killaturner.com/

2014年に聴いた盤を雑に紹介していく2。

TETRAD THE GANG OF FOUR のメンバーでもある B.D. が2013年12月に発表した、通算3枚目、メジャーからは初となるアルバム。

B.D. ってこのアルバム聴くまで自分にはあまり馴染みがないラッパーだったんだけど、一度だけ見た事のある TETRAD THE GANG OF FOUR のライブでは、奔放すぎる変態おじさん(NIPPS)を縁の下で支える堅実派、という印象だったんだけど、今作も古き良き日本のヒップホップを継承しながらも、非常にバランスのとれたアルバムになっている。

ゆったりとした “Hajimari” から始まり、煙たいトラックの上で Nipps を招いた “Launch Sequence” や、トラックで使われているギターと相まって力強いラップを聴かせる “Kanzentyouaku” 、タイトルに対して直接的な言葉が並ぶ “Sensou” など、様々なタイプの曲が並ぶものの、そのどれもがレベルが高い。

ただその分音楽的な個性というのが分かりにくくはなっているんだけど、どの曲もきちんと B.D. のラップが軸になっているので、散漫な印象はない。

地味ながら良作。

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SELA., Butane + Someone Else, Kings, Keith Ape, ichiro_

CRACK III 1V.A. / CRACK III
カリフォルニア在住のプロデューサー SELA. が編纂した初期ジュークのコンピレーション(オフィシャルなものかは不明)。
ここの収録された曲の歴史的価値というのはよく分からないんだけど、どの曲も熱量高くてカッコいい。
Santa's Little Helpers 2014Butane + Someone Else / Santa’s Little Helpers 2014
Butane と Someone Else が運営するアメリカのレーベルから、その二人がクリスマスに発表したスプリット。
古きよきミニマルという風情。
First YearKings / First Year
ロンドンのプロデューサー Kings のフリーのアルバム。
この手の甘い上モノと重いビートの組み合わせはやはり好き。
DownloadKeith Ape (feat. JayAllDay, Loota, Okasian & Kohh) / 잊지마 (It G Ma)
韓国のラッパー Keith Ape がフリーで発表した曲。韓国と日本のラッパーがそれぞれ母国語で、しかもかなりテンションに落差があって面白いんだけど、やっぱり最後の Kohh がカッコいい。ビデオも強烈
610452,OK_____ichiro_ / 610452,OK?????
練馬区在住のプロデューサー、ichiro_ のビートテープ。
エレクトリックな音色のジャジー・ヒップホップで安定のクオリティなんですが、4曲で10分にも満たないので、ちょっと物足りないかしら。

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Black Atlass / Paris ( Fool’s Gold) mp3

Black Atlass / Paris ( Fool's Gold)
http://www.foolsgoldrecs.com/

もう一人、こちらも James Blake からの影響を指摘される事の多い、カナダ出身の Black Atlass が6月に発表した、商業作品としてはおそらく初となるシングル。

とはいっても2012年に発表したミックステープ『The Black Atlass EP』(関連記事)に収録されていた曲の再録。
マスタリングがしっかりしたせいか、音はずっとクリアになっているんだけど、曲のアレンジ自体はそのままなので、別段印象が変わるということもなく、早くアルバム出してよ、という感じでしょうか。

それよりも聞き物なのは、2曲目のピアノの弾き語りバージョン。原曲もピアノが印象であるだけに、こちらも曲の印象自体はそれほど変わりはしないものの、あえてヴォーカルに輪郭をぼやけさせるような処理がほどこされた原曲を聴く限り、単純に歌い手としての彼の魅力はよく分からなかったのに比べ、エフェクトもダビングもしていないこのバージョンでのヴォーカルは、声量こそ物足りないものの、独特の哀愁が感じられて思いのほか良い。

あとは上でも書いたとおり、早くアルバム出してほしいんだけれども・・・。

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Bvdub / A Careful Ecstasy (Darla) mp3

Bvdub / A Careful Ecstasy (Darla)
http://darla.com/

現在中国在住だという Bvdub こと Brock Van Wey が2013年1月に発表したアルバム。

この人の名前自体は2、3年前から知っていたものの、作品数が多過ぎるせいか、逆に聴くタイミングが合わなくて私が聴くのは今作が初。聴く前は Bvdub に関してはミニマル・ダブを作る人、という印象を持っていて(名前に「dub」も入っているし)、実際今作での音作りはミニマル・ダブ的なものではあるものの、ある意味ミニマル・ダブとは対極にあるような作品になっている。

というのも、冒頭の “Another Love” からして、雄大な響きのシンセと女性ヴォーカルが作り出す音世界は、劇的かつ感情的なもの。それはその他の曲に関しても同様で、またほとんどの曲で歌い上げるようなヴォーカルが導入されていたりと、ミニマル・ダブの展開のなさや冷たさとは一線を画している。

ただメロディやヴォーカルの劇的な部分と、アンビエント要素の強いトラックが溶け合うことで、曲が大仰になるのを見事に回避しているし、それでいて非常に洗練された形でヴォーカルを主軸においているところなど、歌ものとしての新鮮さも感じる。

アンビエント R&B やチルウェイブなどの人気により、以前よりもエレクトリックな曲が聴かれるようになった気がするんだけど、そういった人に対するテクノの入り口としても良いのではないだろうか。

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Bruno Pronsato / The Make Up the Break Up (The Song Says) mp3, 12″

Bruno Pronsato / The Make Up the Break Up (The Song Says)Bruno Pronsato / The Make Up the Break Up (The Song Says)
http://thesongsays.com/

シアトル出身のプロデューサー Bruno Pronsato が自身のレーベルから発表した2009年の作品。
デジタルだと38分が組み曲的に7分割されているんですが、アナログだと12分強の曲が2曲になっています。

今作は2008年の大傑作『Why Can’t We Be Like Us』(関連記事)の後の作品だけにどうかと思っていたんですが、今作もまた期待通りの傑作になっています。

基本的な方向性としては『Why Can’t We Be Like Us』とそれほど変わらず、生楽器の要素を活かしたミニマル・テクノ。全編で鳴る柔らかなキックと乾いたスネア、ハンドクラップが緩やかにグルーヴを紡ぎ、その上で様々な音が立ち上っては消えていくというもの。中でもオリエンタルなギターやヴォイス・サンプルが目立っていて、より生楽器的な要素が強くなっているのが特徴なんだけど、やはり素晴らしいのはリズム。
上記したキックとスネアの絡みだけでもずっと聴いていたい位気持ちがいいんだけど、絶妙なシンバルワークで曲に変化をつけているのも素晴らしい。

今聴いても十分刺激的な作品です。

The Make Up The Break Up - Bruno Pronsato

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BRUCE COCKBURN / SLICE O LIFE (ROUNDER) 2CD

BRUCE COCKBURN / SLICE O LIFE (ROUNDER)
http://brucecockburn.com/

今日はぶっちゃけやる気が全然でないので、あえて変化球でいってみる。
っつうことで、キャリア40年以上のカナダのシンガー・ソングライター Bruce Cocburn が2009年に出した2枚組みのライブ盤。

今作は2008年のライブを音源化したもので、アコギによる弾き語り。曲自体はフォークの範疇に入るものがほとんどで、奇をてらった感じは全くないんだけど、だからこそキャリアに裏打ちされた、シンプルでありながら鮮やかな歌と演奏は実に味わい深い。またこの人はギターに関しても非常に評価が高く、今作でも歌と同等か、それ以上に雄弁に情景を描くので、アコギ一本だからと物足りなさを全く感じないのもよい。
久しぶりに聴いたけどやっぱり傑作。

ちなみにこの後2011年に『Small Source of Comfort』というアルバムを出しているみたいなんだけど、全然知らなかった・・・。

Slice O' Life - Solo Live (iTunes Exclusive) - Bruce Cockburn

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Bongripper/Hate / Bongripper // Hate Split (Great Barrier) mp3

Bongripper/Hate / Bongripper // Hate Split
http://www.bongripper.com/

シカゴの4人組 Bongripper が、同じくシカゴの Hate と2013年2月に出したスプリット盤。
6曲中5曲が Hate の曲という変則的な構成ながら、 Bongripper の曲が10分越えなのに対して、 Hate は1分未満の曲がほとんどなので、収録時間としては Bongripper の方が長い。

その Bongripper は、そもそもバンドの成り立ちからしてジャムセッションから始まったようなので、今作に収録された曲も分かりやすいメロディや構成のないインスト。時折思い出したように走り出す部分があるものの、基本的にはドゥーム・メタルと呼ばれるスタイルの音で、ダウンチューニングされたギターとベースの出す歪んだ音色は非常に重い。ただドゥームのオカルトっぽさや、ストーナー系の葉っぱくさい極端に弛緩した感じは薄く、上述したようなジャム的なラフな空気が強いので、その分聴きやすい反面、掴みどころがなくてイマイチ印象に残りにくい。

一方の Hate はブラック・メタルっぽい喚き散らす感じのヴォーカルのハードコア(ブラッケンドってほどでもない)。ものすごい勢いで突っ走る曲が、まず痛快で非常にかっこいいのだが、唯一4分と長い “Invisible Man” のような、リフで聴かせるスローテンポの曲でもきちんとうねりのある演奏を聴かせいていて、ただ早いだけではないのが好印象。
Hate はもっと他の音源も聴いてみたい(けどこのバンド名じゃ検索で見つけられない・・・)。

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Black Atlass / The Black Atlass EP (Self Released) mp3

Black Atlass / The Black Atlass EP
http://blackatlass.com/

2012年聴いたもので印象的だったものをいくつか揚げてみる。

まずはロンドンの18歳 Black Atlass こと Alex Fleming がフリーで出した EP 。

スクリューを思わせるゆったりとしたヒップホップのビートだったり、もやがかった音像だったりとすごく今っぽいトラックを作る人ではあるんだけど、結局のところ全体の雰囲気を決定付けているのは彼の儚げな歌声であり、その歌声がべったりと曲を包み込むことによって非常に情緒的な世界観が出来上がっているのが面白い。
また声ネタを色々とつかっているのだが、きちんと自分のヴォーカルとの絡みをちゃんと考えて作られているのも良い。

今年はぜひともフルアルバム聴きたい人です。

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