降谷建志 / EVERYTHING BECOMES THE MUSIC (Victor) CD

降谷建志 / EVERYTHING BECOMES THE MUSIC (Victor)

降谷建志 / EVERYTHING BECOMES THE MUSIC (Victor)
http://www.dragonash.co.jp/kenji/

Dragon Ash の降谷建志が2015年6月に発表したソロ・アルバム。

Dragon Ash も気がつけば活動歴20年近くになっているわけで、その中で中心として内でも外でも目立つ事の多かった降谷建志がソロ活動する、っていうので期待してたんですが、思いのほか Dragon Ash との差異を見出しにくい。

リラックスした雰囲気は確かにソロっぽいし、柔らかなメロディや歌声に関しても、バンドではここまで前面に出てくる事はないだろう。ただどれも Dragon Ash にない要素ではないわけで、売りが全楽器を自身で演奏しました、だけだと辛いかなぁ。

Dragon Ash の現時点での最新作『THE FACES』が良かっただけに期待してたんだけど、ちょっと期待し過ぎましたかね。悪い作品ではないんだけど。

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FJORD / Estasis (listen2me) Flac

FJORD / Estasis (listen2me)

FJORD / Estasis (listen2me)
http://listen2me.ro/

同じくルーマニアのレーベル listen2me から、 C L N K と mgch によるユニット FJORD が2015年に出したシングル。

こちらも所謂ルーマニア系の音とは一線を画する、重たいキックで突き進むミニマル・テクノ。ただある種通好みな印象も強いルーマニア系の音よりも、こちらは適度に音数も多いので、とっつきやすさはこちらの方が上かも。
上モノがきれいなのに、蠢くような低音がすごい “Inferno” はかなり好み。

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福山雅治 / 福の音 (Universal) 3CD

福山雅治 / 福の音 (Universal)

福山雅治 / 福の音 (Universal)
http://www.fukuyamamasaharu.com/

福山雅治のデビュー25周年を記念した3枚組みのベスト・アルバム。

福山雅治に関しては、20周年のときにも3枚組みのベスト・アルバムを出しているので、さすがにちょっと多すぎるんじゃねぇか、って思うんですが、それは当人(レコード会社)も意識したのか、DISC 1 に関してはほぼ20周年以降の曲になっている。
逆に最初の10年間に関しては、8曲のみ、さらにオリジナルで収録しているのは “桜坂”、”HELLO”、”IT’S ONLY LOVE” という彼の代表曲といえるものだけで、残りは2014年のライヴ音源という、かなり思い切った構成になっている。

まぁこの構成に関しては、いい意味にとれば、懐古的にならずに、最近の福山雅治を聴いてほしい、という姿勢の表れとして好感持てるんだけど、25周年というお祭り感に欠けるというか、ぶっちゃけ曲が地味すぎるのよね。

CD で聴いてない曲に関しても耳馴染みのあるものが多いので、多分それなりにタイアップとか付いてるんだろうし、フォーク調のバラードにしても、骨太なロックンロールにしても、実に福山雅治らしくはあるんだけど、こういう地味な曲を今の福山雅治の声で歌われると、どうにも重たい印象が強くなってしまうので、たまには “Peach!!” みたいなお茶目な曲が聴きたくなってしまうなぁ。

まぁこれだけ地味な内容でも成立させてしまう福山雅治のアーティスト・パワーはさすがだけど。

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FAMILY EVENT / DEMO TAPE 2 (EL SERENO ) Flac

FAMILY EVENT / DEMO TAPE 2 (EL SERENO )

FAMILY EVENT / DEMO TAPE 2 (EL SERENO )
https://elserenorecords.bandcamp.com/

2015年に関しても、海のものとも山のものともつかないビート・テープを色々と聴いたんですが、カリフォルニアのレーベルから、同じくカリフォルニアのアーティストのビートテープ。

なんかもうビートテープに関しては数が多すぎるせいなのか、アーティストごとの差異というものがよく分からなくなっているんだけど、今作はメロディアスに寄せていく際に、よくあるジャズっぽい上モノを使うのではなく、柔らかなシンセの音色を使っていて、普段電子音を聴く事の多い私には耳馴染みがよい。

まぁリズムが類型的なので聞き流し系ではあるんだけど・・・。

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Frits Wentink / Rarely Pure, Never Simple (Wolf Music) flac

Frits Wentink / Rarely Pure, Never Simple (Wolf Music)

Frits Wentink / Rarely Pure, Never Simple (Wolf Music)
https://www.facebook.com/wolfmusicrecordings/

オランダのアーティスト Frits Wentink さんが2015年に Wolf Music から発表したファースト・アルバム。

1曲目の “There Now” の低音のきいたキックの音で「おっ」となるんですが、だんだんと女性ヴォーカルや鍵盤が入ってきて優雅に。以降もハウスだったりジャズだったり R&B だったり、曲のタイプは様々。
ただ洗練されたグルーブは一貫していて、それはデトロイト系を思わせもするんだけど、あそこまで黒くはなく、とはいえヨーロッパの上モノの流麗さを掠め取ったような感じでもなくという、絶妙なバランスなので、非常に聴きやすく、完成度も高い。

最初期待していた Soulphiction っぽい感じとはちょっと違ったんだけど、これはこれで拾い物だったかな。

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F L A C O, Chester Watson, ichiro_, Villain Park, PONY×KURABEATS, SUB SELECTOR

IKWYDLS _)F L A C O / IKWYDLS 🙂
インディアナのラッパーさんのミックステープ。最初インドの人かと思って落としたら違ったっていう。
鼻歌っぽい感じのラップが多くて、まぁ今どきな感じ。素っ頓狂な感じとかかなり好きなんだけど、もうちょい個性が欲しいか。
DownloadChester Watson / Nü
フロリダの17歳のラッパーの曲(写真見ると10代に見えないけど・・・)。どっしりとしたトラックと、テンション低めのラップがあっていてカッコいい。
NERITAKA epichiro_ / NERITAKA ep
練馬出身のトラックメイカーが今年1月に出したビートテープ。いつもよりエレクトリック成分高め。
SAME OL SHIT - COMING SOONVillain Park / We Out To Get The Money
L.A のラッパー4人組の曲。写真見る限りまだ10代っぽいんだけど、曲はオールドスクールノリ。でも微妙にテンション低目な感じが面白い。「SAME OL SHIT」っていうアルバムかミックステープがもうすぐ出るみたい。
ポニーピー'TURBOPONY×KURABEATS / ポニーピー’TURBO
山梨のラッパー PONY の作品を、東京のラックメイカー KURABEATS がリミックスした作品。湿り気のあるラップといい、ドラムが前に出たトラックといい、古き良き日本語ラップという感じ。
DownloadSUB SELECTOR / TIME TRAVELLER
そもそもどっちがアーティスト名でどっちが曲名かもよく分からないんですが、疾走感のあるエレクトロでえらいカッコいい。

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Farben / Farben presents James DIN A4 (Faitiche) File

Farben / Farben presents James DIN A4 (Faitiche)
http://www.faitiche.de/

2014年に聴いた盤を雑に紹介していく3。
随分とまともにブログ書いてなかったので、全然筆が進みません。

2014年4月に Jan Jelinek が Farben 名義で12年ぶりに発表したアルバム。
ただオリジナル・アルバムではなく、タイトルにあるように James DIN A4 の曲をリミックスしたもの(まぁ前のアルバムも編集盤だけど)。

Jan Jelinek さんといいますと、~scape が閉鎖してからしばらくはあまり動きがなかったんですが、2012年あたりからリリースが活発になっていたので、このタイミングでアルバム出す事自体は意外性はない。ただ何がどうなって James DIN A4 のリミックスなのかがよく分からないのだけれど、クリック・ハウスとか好んで聴いていた人間からすると、なかなか胸の熱くなる並びではある。

しかし内容はというと、ジャズのざらつきを閉じ込めたグルーヴが印象的だった前作の『Textstar』に比べると、ゆったりとしたジャジーなミニマル・ハウスになっていて、高品質ながらも個性がイマイチ感じ取れず。

ちょっと期待しすぎたか。

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Living In Frames, 7 Days Of Funk, Franjazzco, Thom Yorke, McBROVA$

OuterLiving In Frames / Outer
ブラジルの二人組みユニットの、おそらくデビュー作となる EP 。基本的にはエレクトリックなインスト・ヒップホップなんだけど、大仰な上モノが多く、その分リズムも EDM っぽかったりと逞しく、悪くない。ただまだ個性不足かしら。ほぼノンビートの “Can’t Dream” がいい感じ。
N My System7 Days Of Funk / N My System
Snoop Dogg と DaM-FunK によるユニットのフリーのシングル。どうもこの手の水っぽいというか、音がビヨンビヨンしたファンクって苦手なんだけど、この曲はかなりポップで聴きやすい。でももうちょっと Snoop のヴォーカルを聴きたかった。
Chemtrails EPFranjazzco / Chemtrails EP
オーストリアのプロデューサーの4曲入り EP 。基本どの曲も滑らかなグルーヴの洗練されたジュークなんだけど、それに太いリズムと猥雑なヴォイス・サンプルが無理なく同居していてカッコいい。あと “Make U Wanna” って Theo Parrish の曲(曲名忘れた)をサンプリングしてる気がするんだけど、どうだろう。
Youwouldn'tlikemewhenI'mangryThom Yorke / Youwouldn’tlikemewhenI’mangry
昨年の9月にビットトレントを通じてアルバムを発表した Thom Yorke が、今度は昨年末に bandcamp で突然発表した曲。
たしかアルバム合評当時、共同制作者のナイジェル・ゴドリッチがビットトレントはアーティストの取り分が多い、みたいなこと言ってた記憶があるんだけど、結局 bandcamp の方が良かったって事なのかしら。まぁビットトレント面倒なんで bandcamp で出してくれたほうがずっと嬉しいんだけど。曲自体は浮遊感のあるトラックと Thom Yorke の歌声がマッチした良曲。
#BeginningTheMixtape3McBROVA$ / #BeginningTheMixtape3
札幌の 2MC が昨年末に発表したミックステープ。ヒップホップらしいヒップホップ、という風情の曲が並んで入るんだけど、ちょっとこの人たちらしい個性というのがイマイチ感じられなくて、それに加えて韻がそれほど硬くないのもあって、イマイチ印象に残りにくい。ディスコっぽい “Traffic” は良曲。

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Flying96 & 07ch RECORDS / 07ch Mixtape Vol.01 Mixed By Carrec (07ch RECORDS) mp3

Flying96 & 07ch RECORDS / 07ch Mixtape Vol.01 Mixed By Carrec
http://07ch.jp/

東京のラッパー Flying96 の音源を中心とした 07ch RECORDS のショウケース的なミックステープ。
ミックスを担当しているのは CARREC という金沢の人で、私はほとんど聴いた事ないんだけど、けっこう注目のトラック・メイカー。そして Flying96 は以前フリーの EP を聴いた事があるんだけど、正直印象に残っていない(今作にも何曲か収録されてる)。

改めて聴いてみた Flying96 のラップは、語尾を強く吐き出す力強い語り口と抑揚の大きさが印象的で、2000年前半のアンダーグランド MC を思い起こさせる感じ。またベースよりもドラムを主体としたサンプリングによるトラックも、それは同様なんだけど、今作は多少靄がかった感じを漂わせながらも、基本的に明るい曲でまとめられているので聴きやすい。また巧みなスクラッチを交えながら、スパスパと曲が切り替わるのも子気味いい。

まぁショウケースとして考えると、参加曲の多い Flying96 が印象に残りやすいんだけど、彼の声が強い分、他に個性的な声のラッパーが参加しているのもメリハリが効いていてよかったです。

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francis harris / pharoah in the morning remixes (Scissor & Thread) 12″

francis harris / pharoah in the morning remixes (Scissor & Thread)
https://soundcloud.com/scissorandthread

ブルックリン出身のプロデューサー francis harris が、同じくブルックリンのレーベル Scissor & Thread から2011年末に出したリミックス・シングル。
francis harris という人は Adultnapper という名義の方が知られているようだけれど、出しているレーベルを見るとわりとハードめな音を作る人っぽい。

まずは最近すっかりソロでの活動が増えてきて、ほとんど開店休業中といった感じの NSI のリミックス。この人たちは自身の曲ではやたらと実験的なものを出す事が多い人たちですが、このリミックスでは浮遊感のあるシンセと、地鳴りのようなベースラインでしっかりとグルーヴは作りながらも、徐々に空間をゆがめていくような感覚があり、非常にかっこいい。是非また二人で活動再開してほしいものです。

一方の Black Light Smoke という人は初めて見る名前ながら、ゆったりとしたリズムの上で鳴る空間的なシンセと女声のサンプルで展開を作っている “Over The Pyramid Remix” と、軽快なテックハウスながら、太いベースと不協和音で絶妙な気持ち悪さを出していて面白い “Under The Pyramid Remix” と、両方とも好リミックス。

ちなみに今年出たアルバムも良かったんだけど、まだ感想書けるほど回数聴けてない・・・。

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Flying Lotus / Cosmogramma (Warp) 2LP

Flying Lotus / Cosmogramma (Warp)
http://warp.net/

んで、 Flying Lotus が2010年に発表したセカンド・アルバム。

前作の『Los Angeles』(過去記事)はひたすら漆黒のビートを聴かせている印象だったけど、今作はビート、上モノ共に彩り豊かになり、それと同時に展開、 BPM にも幅が出たので、良くも悪くもプログレ的な印象が強くなった。

まぁここまでめくるめく展開を一気に聴かせてくれると楽しいのは楽しいんだけど、同時に忙しない感じもしてしまって、私はざらついた感触で統一していた前作の方が好きかな。

Cosmogramma - Flying Lotus

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Frankie Fultz / Trinity

Frankie Fultz / Trinity
http://www.ffultz.com/

デトロイトのプロデューサー Frankie Fultz (UR のメンバーだそう)が2012年1月に発表したフリーのアルバム。

UR のメンバーっていうことでデトロイト的なメロディの作品を期待していたんだけど、今作はシンセ主体のサウンドにフィールド・レコーディングや生楽器を加えたノンビートの作品。
でもアンビエントの浮遊感もなく、どちらかといえばクラシックの小品といった趣の曲も多く、ちょっととりとめがなさ過ぎて曲が右から左に流れてしまう。

まぁメロディ自体は悪くないとおもうんだけど、それでも BGM 向けかなぁ・・・。

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Skream, Benga, Rusko, Funkystepz

ベースものでフリーの作品をいくつか。

Skream & Benga / Scion A/V Presents - Skream & Benga
『Skream & Benga / Scion A/V Presents – Skream & Benga』
アメリカの音楽サイト「Scion Audio Visual」で12月初旬に発表された、タイトルどおり Skream と Skream のスプリット盤(共作はなし)。
Skream って何だかんだでフリーの曲をしょっちゅうネットで見かける気がするんですが、 Benga に関してはリリース自体少なくなっているのでありがたい。
んでその Benga さん、ギターリフっぽいサブベースと、ギターソロのようにうなる “Any Steppers ” の方はロックっぽい珍妙な曲、 “Electro West ” は跳ねまくるドラムと扇情的なシンセが印象的な曲で、両方とも個性的。
一方 Skream の3曲はベースがうなるフロアトラックで、どれもかっこいいんだけど、彼のレベルからするとまぁ普通という感じかしら。
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『Skream / FREEIZM HISTORY』
んでこちらは Skream が昨年のクリスマスに発表した音源(ジャケットなし)。
タイトルから察するに昔の音源を含めた網羅的なものではないかと思うんだけど、実際以前を髣髴とさせるどっしりとしたベースラインの曲が多く、最近のベースがやたらとブリブリいうものより私はこういうものの方がやはり好き。時折入ってくるドラムンベースもいいアクセントになっている。
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Rusko / 2006 - 2010 remix collection
『Rusko / 2006 – 2010 remix collection』
Rusko が今まで手がけたリミックスをまとめた作品(発売したものとはミックスが違うみたい)。
Rusko ってダブステップ黎明期から活動しているプロデューサーの中でも露骨にポップに振れた人、ということであまり良い印象がなかったんだけど、今作は原曲のポップな要素を上手くダブステップに取り込んでいて、思ったよりもずっと楽しめた。思ったほどブロステップっぽくもなかったし。今年アルバム出るみたいなんで、今度はちゃんと聴いてみようかしら。
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Funkystepz / The ReFix EP
『Funkystepz / The ReFix EP』
ロンドンの3人組 Funkystepz が昨年末に出した EP 。
彼らについては赤西くんの盤(過去記事)にリミキサーとして参加していた以外は、 Hyperdub からリリースしていることくらいしか知らないので、てっきりダブステップなのかと思ったら、 UK Funky とか BassLine と呼ばれるタイプの曲がほとんど。なので軽快なダンスミュージックとして全然悪くないんだけど、私はこの手の曲ならもうちょっと BPM 早めの方がいいかしら。1曲だけやたらとベースがでかい “Bounce ReFix” とか好きだけど。
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FaltyDL / Bravery E.P. (Planet Mu) 2LP

FaltyDL / Bravery E.P. (Planet Mu)
http://www.planet.mu/

3月末に出たはずのセカンド・アルバムがなぜかほとんど日本のレコ屋に入ってきていない(私もまだ買ってない) FaltyDL (細かい話だがこの名前の “DL” の前にはスペースが入るのは入らないの?)が2009年に出した8曲入りミニ・アルバム。

FaltyDL っていうと普段はダブステップの括りの中に入れられる事の多いプロデューサーですが、今作には分かりやすくダブステップのフォーマットを使ったような曲はない。

ではこのアルバムがどんな作品なのかというと、1曲目の地を這うベースラインと跳ねるドラムが変則的なビートを刻む “Made Me Feel So Right” に始まり、それ以降もジャジーなヒップホップやブロークンビーツなど、大きな括りでのブレイクビーツを網羅したようなものになっている。

そしてそれだけでも十分にバラエティに富んだ作品として楽しめるんだけど、曲数を進めるごとに、タメの利いたリズムがどんどんと前のめりになりながら流線型のフォルムを手に入れるようになっている、つまりテクノ的になっていくのを聴くと、それがそのまま彼の音楽的変換にもなっているように思えて非常に面白い(まぁセカンド出た後だから書けることだけど)。

でまぁ私が結局何を書きたいかというと、早くセカンド・アルバムが聴きたいという事なんだけど、どうしたもんですかね。海外で注文するしかないかな・・・。

Bravery - FaltyDL

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福山雅治 / 蛍 (UNIVERSAL) CD

福山雅治 / 蛍 (UNIVERSAL)
http://www.amuse.co.jp/fukuyama/mashamaro-shuppan/

いつだかの寡作ぶりが嘘のように順調にリリースを重ねる福山雅治の26枚目のシングル。

この人のシングルって日本を代表する色男が歌っているとは思えないほど地味な曲が少なくないですが、今作の “蛍” も彼のフォーク趣味丸出しのアコースティックのバラードで、相当地味。これだったらいっその事バックの音なくしてアコギの弾き語りにでもしてくれた方が個人的には良いのだが、まぁそれはシングルに出来ないってことなんですかね。ちょっと中途半端かしら。

もう1曲A面扱いの “少年” も基本的にはフォークタッチのバラードという事で変わらないんだけど、メロディ、アレンジ共にけっこう盛り上がる感じになっていて、こちらの方が聴きやすい。

最後にもう1曲、 “Revolution//Evolution” という曲が収録されているのだが、これはビールのCMで聴いて以来、フルで聴くのを待ちわびていた曲だったんだけど、なんとこれインストなのね。まぁ役者として成功しすぎたせいか、どうしても音楽の方が余技と思われてしまうような状況で、インスト収録するってそれだけで十分挑戦的だと思うんだけど、肝心の曲の方がイマイチなのよね。いや、曲自体はCDで聴いてもやっぱりかっこいいとは思うんだけど、CMとミックスが違うのか変にギターの音が奥にいってしまっていて(変わりにブラスが前にきている)、CMのときにあったガツンとしたインパクトがないのよね。この曲には期待していただけに残念。ライブで聴いたら盛り上がりそうだけどね。

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Fabri Fibra / SONOCAZZIMIEI

Fabri Fibra / SONOCAZZIMIEI
http://www.bunkermusic.it/

こちらはイタリアのラッパー Fabri Fibra さんがホストを務めたミックステープ。
この Fabri Fibra さん、1976年生まれながら1995年頃から活動しているらしく、こちらもけっこうなベテランさんみたい(因みにこれも wikipedia から。すげぇな wikipedia)

さっき紹介したスペインのやつのそうだったけど、こちらの方も陽気でゆるい空気が強く、ここら辺暖かい気候の国だからなのかという感じだが(地理分からないので適当に書いてます)、本作の方がよりパーティー色が濃い事もあって素直に盛り上がる。

あと基本早口のイタリア語で早口ラップすると本当に早いので、それだけで楽しくなる。

因みに本作を落とすには、一度 wordpress に登録して権限もらわないといけないので、慣れてない人には面倒かも。

ダウンロード

FLeCK / DUB MUSE

FLeCK / DUB MUSE
http://www.myspace.com/stateofmindstudio

アテネ出身のダブステップ・プロデューサー FLeCK の、多分2009年発表のデビュー・アルバム。

ダブステップというとドラムンベースから流れてきた人も少なくないですが、この人もドラムン流れみたいで、ダブの音響感覚というよりはダブステップのビート感を抽出したような曲が多く、またドラムにしろベースにしろ音が硬質。しかしそれゆえにダンス・ミュージックとしての機能性は抜群で、肉体性に訴えかけてくるようなビートが実に気持ちが良い。また機能性を維持しながらもビートのスタイルの幅が広いのも好感が持てる。良いアルバムです。

ちなみに私はこの作品をフリーで落としたんだけど、ダウンロードリンクがなくなっちゃってるのよね。もしかしたら期間限定だったのかしら。まぁ欲しい人は買うか、もしくは自己責任でごにょごにょしてください…。

試聴

F / Energy Distortion (7even) mp3

F / Energy Distortion (7even)
http://www.myspace.com/7evenrecordings

最近ダブステップを聴いているかというと、けっこうな割合で聴いているのは間違いないのだけれど、同時にある種の物足りなさも感じていて、そもそも私はダブステップにはストリート・ミュージック、もしくはレベル・ミュージック的なものを期待していたんだけれども、そういう文化的な側面は義兄弟たるグライムに持っていかれてしまったのか、クラブ・ミュージック的な機能性ばかりに焦点が集まっている感じがするからなんですね。

しかしダブステップの「音」そのものが退屈かというとそんなことないのが困ったところで、最近増えてきたディストーションかかったサブベースがブリブリいってるタイプのは、質感としてはほぼメタルということもあって大好物だし、テクノに接近しているものは私が嫌いであろうはずがない。

そしてテクノ的なダブステップの機能性を現時点で考えうる最高の完成度で提示した、といっても過言ではないのが、 Florent Aupetit によるプロジェクト F のファースト・アルバムである本作。

そのスタイルはダブステップのリズムにミニマル・ダブの音響と、テクノ的疾走感を合わせたもので、殊更目新しいものではない。しかしダビーなエフェクトもよくある過剰なものではなくすっきりとしていて、ジャケット同様洗練されたものになっているし、リズムもダブステップ的なタメを抑える事で絶妙な四つ打ち感を出していたりと、全てが機能性を高める事に向かっている。
しかも要所要所にその定型から少し外れるような曲を置くことで、アルバムの流れもしっかりと形作られていて文句のつけようがない。

まぁその分優等生的な印象はどうしても否めないのだが、この機能美の前にはただただ黙って踊るしかないだろう。

Energy

[Tracklist]

FACT / FACT (Maixmum10) CD

FACT / FACT (Maixmum10)
http://factjapan.com/

1999年に結成された5人組の、2009年発表のセカンド・アルバム。

果たして今でも使われているのかどうかはちょっとよく分からないのだけれど、一時期のパンクをさす際に「メロコア」という言葉がよく使われていた。要はメロディック・ハードコアの略なのだが、私がこの言葉を初めて知ったのは、記憶が確かならば「Player」誌に載っていた Bad Religion の『Stranger Than Fiction』に関する記事だったと思う。当時の私にはハードコアとメロディックというものは全く正反対のものに思えたので、メロコアというものが一体どういう音なのか想像が付かなかったのだが、実際聴いてみた『Stranger Than Fiction』は、まぁメロディックというのは分からなくもないが、とてもハードコアとはいえないポップなパンクで、ずいぶんと拍子抜けしたものだった。

それ以降もメロディックなハードコアなど私は聴いた事ないのだが、ではこの FACT はどうか。残念ながらこれもちょっと違う。ではなぜ上のような事をかいたのかというと、これ聴いているときになんとなく思い出したからです。すいません。

では今作はどういう音なのかというと、エモーショナルなハードコアを軸に、メタルやテクノの要素を織り込んだもので、こう書くと私の好みど真ん中な感じもするんだけど、全てが理路整然と並んだ小奇麗なサウンドは躍動感に欠けて、要はこの手の音楽に大事な「燃える」感じがほとんどないのが痛い。あと全編英詩のわりに、発音がカタカナ英語なのも聴いていて辛い。

バンドの方向性としてはともかく、 “1-2” を聴く限りこのヴォーカルの人にはバンドより打ち込みの曲の方が合っているんじゃないかしら。

[Tracklist]

Fugzi Malone / Beast Behind The Bars

Fugzi Malone / Beast Behind The Bars
http://www.myspace.com/badbreeder

イギリスのラッパー Fugzi Malone が、多分2009年に発表したフリー・ダウンロードのアルバム。

ジャケットがコワモテでめちゃくちゃかっこいいのでどんだけハードなギャングスタかと思ったら、内容は思いのほか軽めのグライム。
まぁその軽いというのもマスタリングがイマイチ、という部分が多くて、トラック自体はダブステップっぽいのも多くて悪くない。

次作るときはもっとマスタリングしっかりしたものを聴きたいです。

ダウンロード

Fagget Fairys / Feed The Horse (MUSIC FOR DREAMS) mp3

Fagget Fairy's / Feed The Horse (MUSIC FOR DREAMS)
http://www.musicfordreams.net/

ena とSensimilla による女性2人組み Fagget Fairys によるファーストアルバム。

この人たちの音楽は大別すると最近のエレクトロ・ポップということになるんだろうけど、 “All I Want” なんてもろにダブ・ステップだったり、他にもラテン・バルカン系のブラスが使われていたりと、独特なごった煮感があって面白い。

どうもヴォーカルのやさぐれた感じだけは好きになれないんだけど、それ以外はなかなか高水準の作品だ。

Fagget Fairys - Feed The Horse (Bonus Version)

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The Foreign Exchange / Leave It All Behind (HARDBOILED) 2CD

The Foreign Exchange / Leave It All Behind (HARDBOILED)
http://www.theforeignexchangemusic.com/

先週末にPCのセキュリティ設定いじったらネットにつながらなくなったり、その後は風邪でダウンしていたりと何だかんだで1週間以上の間が空いてしまったのですが、またゆるりと音盤紹介を再開したいと思います。

ということでまず最初はゆるめに、オランダのトラック・メイカー NicolayLITTLE BROTHERPHONTE によるユニット The Foreign Exchange のセカンド・アルバム。
私のよく行くツタヤの日本のヒップ・ホップのコーナーにあったんで借りてみたんだけど、全然日本のアーティストじゃないっていうね。

LITTLE BROTHER といえば一時期のアメリカのアンダーグラウンド・ヒップ・ホップのメロウ化を一気に推進した人たち(まぁ正確には 9th wonder か)という印象が強いのだけれど、今作も日本ではあまり聴かれないくらいメロウな R&B で、前作と違いラップはほとんど聴くことが出来ない。
しかし歌モノが中心になったからといって、単なる売れ線にはしった作品なのかというとそうではなく、トラックにおいてもメロディにおいても過剰さを抑えた非常にさり気ないつくりになっていて、それでいて悲しみがゆっくりと沈殿していくような感覚が心地よい。ここら辺悲しみの押し売りみたいな日本の同路線のアーティストに比べると、センスの良さが窺える。
中でもギターの鳴りが素晴らしい “Take Off The Blues” 、淡々と進むがゆえに逆にメロディの良さが際立っている “I Wanna Know” 、 Stevie Wonder のカヴァーである “If She Breaks Your Heart” (4HERO の MARC MAC が参加)は本当に美しいし、そんな中異色とも思える、西ロンっぽい “Sweeter Than You” もいいアクセントになっている。

また全体を通して情景が浮かんでくるような適度に隙間のある音作りも素晴らしく、こういった点でもやはり、日本のアーティストからはあまり感じられない成熟さを持った作品だ。

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福富幸宏 / Contact (avex) CD

福富幸宏 / Contact (avex)
http://www.equalize.org.uk/yukihirofukutomi/

けっこう若く見えますが、何気に40後半な福富幸宏(私も最近知ってびっくりした)の、前作から4年ぶり7枚目のアルバム。

元々私はこの人に対してあまり良いイメージがなくて、浮ついたジャズ・ハウスくらいの印象しかもっていなかったのだけれど、テクノに接近した別名義での活動を経たからなのか、今作は意外に聴ける。

というのも、マリンバやシンセなど分かりやすい上モノを配しながらもじっくりと進む “The Empty Set” 、ダブからの影響を感じさせる音響が心地よい “Open Our Eyes” 、疾走感溢れるテック・ミニマルの “A Nodal Point” など、比較的テクノよりの曲が良い感じで配置されていて、そのおかげで全体の印象としても引き締まったものになっているように思います。

まぁ中盤のヴォーカル入った如何にもなジャズ・ハウスはやはり好きではないのだけれど、それでもアルバム全体としてみればなかなかの良作。
あとやっぱり聴きやすいしね。

福富幸宏 - Contact

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Fabrice Lig / Cosmic Booty (MVSICA) mp3

Fabrice Lig / Cosmic Booty (MVSICA)
http://mvsica.co.uk/

Soul Designer などの名義で知られる Fabrice Lig の、多分配信限定のシングル。

この人はシングルだとどの名義でも直球のデトロイト・テクノをリリースすることが多いように思うんだけど、今回はびっくりのダウンビート・トラック。
ヒップ・ホップ、というほどリズムは強くないんだけど、それでも全体としてはゆったりとしていながらもファンキーさが感じられて、さらにシンセ使いが Fabrice Lig であることを激しく主張していて、ほとんど違和感なく聴ける。

2曲目の同曲の “Kotey Disco Robot Mix” は、タイトル通りのディスコ・リミックス。原曲の清涼感を広げていて、こちらもなかなかなイスなりミックス。

この人はあまり作品毎の差異がない人なので、こういうのを出されると新鮮でいいですね。おすすめ。