Mirko Loko / Comet Plan (Cadenza) Flac

Mirko Loko / Comet Plan (Cadenza)

Mirko Loko / Comet Plan (Cadenza)
http://cadenzamusic.net/

元 Lazy Fat People 、なんて書くと、逆に分からない人が多そうな Mirki Loko の6年ぶり2枚目のアルバム。

声ネタなんかも使ってシカゴっぽい “U Special feat. JAW” や、ビートも上モノも扇情的な “Kolor” など、それなりに色んなタイプの曲が収録されているとはいうものの、やはり印象に残るのは透明感がありつつも陶酔的な上モノで、非常に Mirko Loko らしいと思う一方で、同時にこれを Cadenza っぽいとも思ってしまう自分に時の流れを感じる。

とはいえ作品全体としてはよくできているんだけど、結局一番目立っているのが2012年に Visionquest から発表した “Timeline feat. Francesco Tristano” (関連記事)というところにモヤモヤしたものが残る。

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Mr.Children / REFLECTION {Naked} (TOY’S FACTORY) 2CD+DVD+USB

Mr.Children / REFLECTION {Naked} (TOY'S FACTORY)

Mr.Children / REFLECTION {Naked} (TOY'S FACTORY)
http://www.mrchildren.jp/

正月休みの間にもっと数紹介するつもりだったんだけど、全然できてないのでさらに端折ります。

ということで Mr.Children 16枚目のアルバム。

わりと今作に関しては、 Mr.Children のこれまでの全てが詰まっている、という評価を目にしていて、まぁそれをことさら否定しようとは思わないんだけど、少なくとも Mr.Children のこれからを感じられるような曲は一つもないので、そういった意味ではすごく退屈。

曲のでき自体は悪くないので、今まで聴いてきた人だったらダラダラ聴いてらるような良さはあるんだけど。

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Melodie / Breaking through: Melodie

Melodie / Breaking through: Melodie

Melodie / Breaking through: Melodie
https://www.facebook.com/melodiesound?_rdr=p

もう一つ RA の「Breaking through」から、ルーマニアのプロデューサー Melodie こと Cristi Tudorache さん(ジャケットなかったので記事の画像を拝借してます)。

この人もリリースは少なく、私も全然知らない人だったんだけど、Discogs で見る限りまだシングル3枚しか出してないものの、そのリリース元が「Bleu Ciel」「RORA」「Metereze」と、どれもルーマニアのテクノを追っていれば分かるレーベルなので、けっこう期待されている人っぽい。

ルーマニアのミニマル・テクノといいますと、淡々としたものが多い印象なんですが、この人は過去作聞いてみると躍動感のあるトラックが目立っていて、今作でも “Arpegiat” なんかはうっすらとファンキーで、そのバランスが面白い。

ただ残りの “Cloud” と”Sonne” は、ひんやりとしたシンセが全体を包み込むようなテックハウスで、完成度は申し分ないものの、ちょっと個性が見えづらいかしら。

ただルーマニア系を熱心に追いかけている人はもちろん、普段高くて手が出ないという人の取っ掛かりとしてもいい作品かと。

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DJ Mahinya-mahinya / Ekaya Giyani (SHANGAANBANG) Flac

DJ Mahinya-mahinya / Ekaya Giyani (SHANGAANBANG)
http://www.shangaanbang.com/

シャンガーン・エレクトロを専門にリリースしているロンドンのレーベル、SHANGAANBANG から26歳のプロデューサーの初アルバム。

シャンガーン・エレクトロ、という言葉を私が始めて聞いたのは、ご多分に漏れず Honest Jon’s からコンピが出た時だったんですが、わりと同時期に注目されたジュークが多方面へ拡大しているのと比べると、シャンガーン・エレクトロは目立った作品が続かなかったせいなのか、限定的な動きにとどまっている印象でした。でも SHANGAANBANG のような専門レーベルができたり、立役者である Nozinja がやっとこさアルバム出したりで、シーンとしてなんのかんので動いているという事なんでしょうか。

そんなシャンガーン・エレクトロ、マリンバを中心とした上モノと、高速のリズムが特徴としてまず浮かぶんですが、今作もまぁそんな感じ。私のようにシャンガーン・エレクトロを追いかけていない人間からすると、非常に分かりやすい反面、他のアーティスト(それもたいして聞いてないんだけど)との差異がよく分からない。

ただ、これもシャンガーン・エレクトロの特徴といっていいのか、ヴォーカルの入っている曲が多く、そのヴォーカルのおおらかなメロディと、柔らかな上モノの絡みだけで心地よく聴けてしまう。

まぁレーベルのインフォ見ると、リンポポのパーティー行ってて云々、みたいな事が書いてあるので、Nozinja の影響を直接受けているのかもしれないし、年齢的なことや初作であることを考えれば、個性が出てくるのはこれからという感じでしょうか。

あと作品とは関係ないんだけど、上記したようにシャンガーン・エレクトロってヴォーカル入っているものが多いという印象なんですが、ヴォーカリストって何処から連れてきてるんですかね。基本打ち込みのダンス・ミュージックの中では、ヴォーカリストを連れてくる人件費って、けっこうでかい問題だと思うんだけど。

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Love At First Sound, LUUUL, dj_amps, Liquorish Records, Marvel Alexander, Vermin Womb, White Ward

A U D R ALove At First Sound / Nothings Changed
bandcamp、soundcloud、twitter それぞれで出身地が異なっているので、何処の人だかよく分からないシンガー/ラッパーさん。前半は沈み込むような重いビートに囁くようなヴォーカルが乗り、女性のナレーションを挟んでの後半は情緒的な R&B と2部構成になっている不思議な曲。他に上がっている曲と纏めて『A U D R A 』というアルバムになるもよう。
Listen To The SeaLUUUL / Listen To The Sea
いつも参考にさせてもらっているブログ「Nobody Loves Me」で紹介されていたんで聴いてみた、ベルギーのプロデューサー Romain Bauthier さんのプロジェクト LUUUL の3曲入り EP。ゆったりとした4つ打ちのビートに柔らかなギターが乗る、という構成は3曲とも同じなんだけど、ギターの音色の心地よさと、メロディの素晴らしさだけで全然 OK な感じ。
DownloadCiara / Body Party (Amps Footwork Re-mix)
群馬在住のトラックメイカーが Ciara の曲をリミックスしたもの。奇抜さはないが、原曲の雰囲気を損なわずにジュークにした好リミックス。
XMAS LP - Vol.3V.A. / XMAS LP – Vol.3
オランダのレーベル Liquorish Records が2014年末に出したクリスマス・コンピ(今更紹介かよって感じですが)。
基本的にジュークがほとんどなんだけど、中にはムード歌謡みたいな曲があったりと、ごった煮感覚が楽しい。日本人アーティストも多数。
Dont Die YetMarvel Alexander / Dont Die Yet
L.A. のラッパーさんがアルバム『Don’t Die Yet』からフリーで配信した曲。Sango のプロデュースの割には地味な曲で、抑揚が大きいラップは可もなく不可もなく。
PermanenceVermin Womb / Permanence
アメリカのデスメタル・バンドが2014年9月に発表した、多分初のアルバム。最近ブラック・メタルばかりでデス・メタルはほとんど聴かないんだけど、これは超突猛進という感じがひたすらカッコいい。
RiptideWhite Ward / Riptide
ウクライナのブラックメタル・バンドが昨年出した EP 。激しさよりも情緒性が前面に出ているので、この手のものとしては比較的聴きやすい(ヴォーカルはもちろんアレですが)。

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Max Loderbauer, Claudio Puntin, Samuel Rohrer / ambiq (Arjunamusic) File

Max Loderbauer, Claudio Puntin, Samuel Rohrer / ambiq
http://www.arjunamusic.com/

2014年に聴いた盤を雑に紹介していきます。

nsi. や Moritz Von Oswald Trio のメンバーで、ここ数年は Ricardo Villalobos と共作することも多い Max Loderbauer 、クラリネット奏者である Claudio Puntin 、パーカッショニストの Samuel Rohrer の3人が2014年2月に発表したアルバム。

メンバー構成が近いこともあり、 Moritz Von Oswald Trio を思わせるフリー・ジャズなので(エレクトリック要素はこちらの方が低めだけど)、普段ジャニーズ漬けの私には集中して聴く事が難しいタイプの音楽ではあるんだけど、それなりにリズムに起伏があったりするので、思いのほか抵抗なく聴ける。

とりあえず世間の評価とは裏腹に、何が良いのか分からなかった『Re:ECM』よりはずっと良いかな。

ちなみに bandcamp で買うと 24bit/96kHZ なので、音にこだわる人には嬉しいところ。その分ファイル・サイズも 1G 超えるけど・・・。

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Living In Frames, 7 Days Of Funk, Franjazzco, Thom Yorke, McBROVA$

OuterLiving In Frames / Outer
ブラジルの二人組みユニットの、おそらくデビュー作となる EP 。基本的にはエレクトリックなインスト・ヒップホップなんだけど、大仰な上モノが多く、その分リズムも EDM っぽかったりと逞しく、悪くない。ただまだ個性不足かしら。ほぼノンビートの “Can’t Dream” がいい感じ。
N My System7 Days Of Funk / N My System
Snoop Dogg と DaM-FunK によるユニットのフリーのシングル。どうもこの手の水っぽいというか、音がビヨンビヨンしたファンクって苦手なんだけど、この曲はかなりポップで聴きやすい。でももうちょっと Snoop のヴォーカルを聴きたかった。
Chemtrails EPFranjazzco / Chemtrails EP
オーストリアのプロデューサーの4曲入り EP 。基本どの曲も滑らかなグルーヴの洗練されたジュークなんだけど、それに太いリズムと猥雑なヴォイス・サンプルが無理なく同居していてカッコいい。あと “Make U Wanna” って Theo Parrish の曲(曲名忘れた)をサンプリングしてる気がするんだけど、どうだろう。
Youwouldn'tlikemewhenI'mangryThom Yorke / Youwouldn’tlikemewhenI’mangry
昨年の9月にビットトレントを通じてアルバムを発表した Thom Yorke が、今度は昨年末に bandcamp で突然発表した曲。
たしかアルバム合評当時、共同制作者のナイジェル・ゴドリッチがビットトレントはアーティストの取り分が多い、みたいなこと言ってた記憶があるんだけど、結局 bandcamp の方が良かったって事なのかしら。まぁビットトレント面倒なんで bandcamp で出してくれたほうがずっと嬉しいんだけど。曲自体は浮遊感のあるトラックと Thom Yorke の歌声がマッチした良曲。
#BeginningTheMixtape3McBROVA$ / #BeginningTheMixtape3
札幌の 2MC が昨年末に発表したミックステープ。ヒップホップらしいヒップホップ、という風情の曲が並んで入るんだけど、ちょっとこの人たちらしい個性というのがイマイチ感じられなくて、それに加えて韻がそれほど硬くないのもあって、イマイチ印象に残りにくい。ディスコっぽい “Traffic” は良曲。

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DROPXLIFE, deeB, SolomonDaGod, Endlichkeit, M


DROPXLIFE / PROLOGUE
The Weeknd 周辺のプロデューサー、 Dropxlife が12月に発表したミックステープ。ビートがいつもより重めながら、全体としては地味め。
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deeB / WNDW
オランダのプロデューサーがロンドンのレーベル Martian Bass Records から出したビートテープ。この手のジャジーなインスト・ヒップホップって好きでよく落とすんだけど、心地いい反面、特徴ないことが多いのよね。これもそんな感じ。


SolomonDaGod / but ur not god
フロリダのラッパーのミックステープ。悪くはないんだが、もうちょいっとグルーヴが欲しい。
ダウンロード先は消されちゃったみたい。


Endlichkeit / Endlichkeit VI–VIII
アメリカのブラック・メタル・バンドのデモ音源。トレモロ弾くノイズギターとドラム以外ほとんど聴こえない感じなんだけど、まぁ好きなので。

M / twilight EP
M / twilight EP
山口の女性ラッパーの EP 。声質含め、わりとよくある感じのメロディアスなラップながら、変な力みがなくて心地よい。
ダウンロード(なんか危険サイト報告されたみたいで見られないね・・・)

MOODY / Why Do U Feel EP (KDJ) 12″

MOODY / Why Do U Feel EP (KDJ)
http://www.mahoganimusic.com/

もう一つついでに Moodymann 。今作は2012年7月に発表した3曲入りシングル。

今作の表題曲 “WHY DO U FEEL” は女性ヴォーカルとオルガンが揺らめくように絡み合う、妖艶な雰囲気のハウス・チューン。基本的には四つ打ちのキックが入っているものの、一方で上モノだけを聴かせる場面も目立ち、分かりやすいダンス・ナンバーとはいえないものの、曲の雰囲気自体は一貫しているので違和感はないし、押し引きが巧みなので飽きさせない。多分アナログを見つけるのは困難だと思うけど、『ABCD』(関連記事)のデータの方で、ちょっと短いながらも聴ける。

とはいえ今作で聴きモノなのは、やはり Lana Del Rey の “Born To Die” をリミックスした “BORN 2 DIE” ですね。Lana Del Rey は2012年非常に話題になったアーティストでもあると同時に、新たなセックス・シンボルでも彼女に目をつけたのはさすが(笑)。
曲自体も、物憂げな Lana Del Rey のヴォーカルは Moodymann と相性が良く楽しめる。

ちなみに今作が出た時点では、”BORN 2 DIE” は Moodymann が勝手に Lana Del Rey をリミックスしたものだと思ってたんだけど、2012年末に出た Lana Del Rey の『Born To Die』の限定ボックスにこのリミックスの長いバージョンが収録されていて、要は公式リミックスなのね。こういうところ Lana Del Rey はぬかりねぇなぁって思う。

Moodymann / Picture This (Scion A/V) mp3

Moodymann / Picture This (Scion A/V)
http://www.scionav.com/

ついでに Moodymann が2012年に音楽サイト Scion A/V からフリーダウンロードで発表した8曲入り EP 。

今見たらすでにサイトでは落とせなくなっているようだけど、何曲か収録曲が重複していたりと、作品の雰囲気は『ABCD』(関連記事)とほぼ一緒なので、無理して聴くような作品ではないかなぁと。

Moodymann がフリーでアルバム出した、っていう事自体はすごく面白かったんだけど。

Moodymann / ABCD (Mahogani Music) mp3

Moodymann / ABCD (Mahogani Music)
http://www.mahoganimusic.com/

Moodymann こと Kenny Dixon Jr が2013年7月に発表したアルバム。

今作は元々6月に7曲入りの LP として発表されていたものに、8曲足してアルバム・サイズにしたもの。彼のリリースにはアナログのみでプレス数が少ないものがほとんどなせいか、ファンにはアナログ愛好家の方が多いように思うんだけど、そういう人たちを煙に巻くようにデータの方を曲数多くしたりするのは面白い。

ただそれと作品の面白さというのは別の話で、どうも数年前の3部作のあたりから生音の比重が大きくなったせいなのか、以前のような暗さが希薄になっていて、個人的には物足りない。普通のハウスとしては十分良質だとは思うんだけど、求めているものとちょっと違うのよね。

ちなみにデータで売っているのは beatport だけみたい。

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Main Attrakionz / Best Duo Ever: THE BRICKTAPE (Self Released) mp3

Main Attrakionz / Best Duo Ever
http://greenovamusic.bandcamp.com/

Squadda Bambino と MondreM.A.N. によるラップ・デュオ、 Main Attrakionz が2013年に出したミックステープ。

透明感や浮遊感のあるアンビエントっぽい上モノと、歌ともラップともつかないような揺らめくようなヴォーカルがが特徴的。それでいてリズムもしっかりしてるので、1曲1曲聴く分には悪くないんだけど、全体としては大した展開もなく、抑揚にかけるのでちょっと飽きる。

どうもこの手のクラウド・ラップって苦手かもしれん。

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DJ MADD feat G RINA / Never 2 Late (Roots & Future) mp3

DJ MADD feat G RINA / Never 2 Late (Roots & Future)
http://www.facebook.com/djmaddbeats

ハンガリー出身、イギリス在住のプロデューサー DJ Madd が2013年4月に発表したシングル。

今作は Dj Madd が立ち上げた、レゲエに影響されたダブステップを中心にリリースするという新レーベル Roots & Future からのもので、当然レゲエ色が濃い。

勇壮なホーンや、家のスピーカーだと鳴っているのかよく分からない位低いベースラインなどかっこいいのだけれど、そこに乗る G Rina の透明感のある声が曲に涼やかな雰囲気を与えていて心地よい。ただ G Rina のヴォーカルは、ほとんどワンフレーズの繰り返しなので、どうせならもっと彼女が歌ったのが聴きたかったかしら。まぁこれは次回に期待。

もう1曲の “Murder Dub” は縦ノリのダブでまぁまぁ。

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MALA / Changes (James Blake Harmonimix) (Deep Medi) 12″

MALA / Changes (James Blake Harmonimix) (Deep Medi)
http://deepmedi.com/

Digital Mystikz の Mala が2007年に発表した “Changes” を James Blake がリミックスした片面シングル(2013年発)。
この Harmonimix というのは基本的に James Blake がヒット曲などをリミックスするときに使う名義みたいですが(昨年オリジナルも出してるけど)、今作も発売前から話題になっていた盤。

とはいっても私は Harmonimix 名義の作品をそれほど聴いた事が無いので(以前紹介したブート盤とかそうだったみたいだけど)、 James Blake 名義との差異はよく分からないのだけれど、今作は本名名義よりもさらに実験的。

原曲で印象的だった声ネタを活かしつつ、マリンバのような音色の上モノと低音が絡み合いながら徐々に盛り上げていき、最後の方はノイズがかったストリングスのような音が盛大に鳴るという、ちょっと不思議な曲。
なので正直クラブ・トラックとはいい難いのだけれど、クラシック音楽をエレクトリックな音で表現したような作風は面白いし、後半の荘厳ささえ感じる盛り上げ方もよい。

この路線でのアルバムもちょっと聴いてみたい。

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MiM0SA / FUTURE TRiLL vol.1 (Self Released) mp3

MiM0SA / FUTURE TRiLL vol.1

MiM0SA / FUTURE TRiLL vol.1

ロサンゼルス在住のトラックメイカー MiM0SA が2013年2月に発表したアルバム。

音楽的には所謂 EDM というやつで、ダブステップだったりトラップだったり、エレクトロだったりと、扇情的なシンセとエレクトリックなリズム、という組み合わせのものがほとんどながら、上げていくだけではなく、情緒的なトラックも適度にはさんでくるので、思ったよりも力まずに聴ける。
まぁそれでもほとんどインストで21曲は多いけど。

浮遊感のあるシンセが美しい “CHiLDREN OF THE SUN” が良曲。

Martyn / Newspeak EP (Dolly Dubs) mp3

Martyn / Newspeak EP (Dolly Dubs)
http://www.facebook.com/pages/Dolly/232895513465570

以前はほぼ同義だと思われていたダブステップとグライムというジャンルが、気がつけばすっかり別物となったのと同じように、いつの間にか本流のダブステップとはあまり交わる事がなくなった、というか今ではテクノの亜流といった感じの、テクノの影響を受けたダブステップなんですが(今ここら辺なんていうんだろうね。「ポスト・ダブステップ」っていう言葉もあまり聞かなくなったし)、そんなダブステップのテクノ化への先鞭をつけた Martyn こと Martijn Deykers さんが2013年3月に出したシングル。
リリースは Panorama Bar のレジデントでもある Steffi のレーベル Dolly の、サブレーベルである Dolly Dubs から。

キラキラとした音色の上モノに続き、軽快なドラムにパーカッション、ハイハットが絡まり、最後にベースが鳴ることでグルーヴが形作られる “Oceania” は、 Steffi のレーベルから、という前情報を考えると、拍子抜けするほどブレイクビーツ的なトラック。細かく鳴らされるシンセやハイハット、ドラムが作り出すリズムはかなり複雑なものの、淡々としたベースの作り出すグルーヴはゆったりとしているという、ドラムンベースにも通ずる2面性があり面白い。また一方で後半に入ってくるデトロイト・テクノ的な浮遊感のあるシンセは最近の Martyn らしいもので、様々な要素がさらりと纏め上げる手腕には感嘆する一方、出来上がったものがブロークンビーツに非常に近いところに、時代が一巡りした部分を強く感じる。

それに比べると、残りの “Newspeak” と “What is Room 101” は、良くも悪くも普通のテック・ハウス。両曲とも跳ねたサブベースが主張するとことかは、さすがベース・シーン出身、という感じもするが、全体を包み込むようなシンセが印象的な “What is Room 101” は、逆に今ではあまり耳にしないくらい正統派なテクノ(ちょっと Fabrice Lig っぽいかな)。

つまり今作は全体的に温故知新的な色合いが強い作品になっていて、それを今までに聴いてきた音だ、と切り捨てるのは簡単なんだけど、最近のハード・ミニマル回帰とあわせ、ここら辺の正統派テクノ的な佇まいがどう影響していくのか、というのは興味深い。

まぁ書き方かえると、本流のダブステップとの隔絶はますます深まるのかな、とは思うけど。

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Mistor / DE DORMITOR 004 (de dormitor) mp3

de_dormitor4
http://www.dedormitor.ro/

ルーマニアのネットレーベル de dormitor から、同じくルーマニアのプロデューサー Mistor の3曲入りシングル。
何度か書いているように、ルーマニアのレーベルはアナログが少量プレスしかされないものが多く、なかなか追いかけるのが大変なシーンではあるんだけど、かといってアナログ至上主義だとかネットを毛嫌いしているとかではなく、普通に Soundcloud のページもっているレーベルも多く、そういった意味では現代的。
ここらへんのアナログとデジタルのバランス感覚ってどうなっているのかなぁ、っていうかだったら普通にデジタルでも出して買いやすくしてよ、って感じではあるのだが、まぁいい、話がそれた。

このレーベル名になっている「de dormitor」というのは、ルーマニア語で寝室を意味する言葉らしいんだけど、じゃぁ今作は所謂ベッドルーム・テクノと呼ばれる類のものかというとそんな事はなく、四つ打ちのミニマル・ハウス。
ただキック、ベース共にきちんとした音圧を伴っていて、そういった意味ではクラブで十分機能する曲ではあるのだけれど、ゆったりとしたリズムや、薄い階層に分かれたシンセを延々と引っ張る上モノなど、曲全体としては静謐さを感じさせるもので、たしかに「寝室」という言葉がしっくりくる心地よさがある。

ルーマニアン・ミニマルの多くがそうであるように、今作も3曲で35分弱と曲が長く、また派手な要素がほとんどない地味なものなのだが、それゆえに生活の中にすんなりと溶け込むような柔らかさのある傑作。

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Mr. Cloudy / Increase (Entropy) CD

Mr. Cloudy / Increase (Entropy)
http://www.entropy-records.com/

フランスのレーベル Entropy Records から2011年に発表された Mr. Cloudy のアルバム(ロシアの人みたい)。
最近のミニマル・ダブ系のアーティストは、やたらと多作家な方が多い気がするんですが、この人も Discogs を見ると2009年からすでに13枚のアルバムを出しているお方。

そしてこの Entropy Records というレーベルは、ミニマル・ダブの作品を数多くリリースしているのだけれど、今作もご他聞に漏れずミニマル・ダブ。

このブログでは何回か書いてきたんですが、ミニマル・ダブって最初にベーチャンが完璧とも思えるようなフォーマットを作り出してしまったせいで、なかなかアーティストごとの個性というものが出しにくいスタイルになってしまっている感じですが、今作も割りと直球なミニマル・ダブなので、個性という意味では存在感は希薄。
しかしゆったりとしたリズムの上で、思いっきりディレイをきかせて徐々に空間をゆがませていくような音作りは非常に気持ちよく、完成度が高い。
地味ながら良作です。

ちなみにこの CD は限定盤なんだけど、最近リマスター再発されたので手に入れやすいかと。

Increase (Remastered) - Mr. Cloudy

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Monday Night / Monday Night #1 (Monday Night) 12″

Monday Night / Monday Night #1 (Monday Night)
https://soundcloud.com/mondaynightrecords

イタリアのレーベル、という以外の情報が一切不明の Monday Night から、レーベルと同名のアーティストによる12インチ。

今作をはっきりと特徴付けているのはジャズからのサンプルで、中でも4曲全てに使われているピアノは優雅な印象を与えるもの。ならば今作は洗練されたジャズ・ハウスなのかというとそんな事もなく、アナログ特有の荒さを持ったリズムがシカゴからの影響を滲ませていて、結果的にデトロイトのものに近いロウ・ハウスになっていて面白い。

冒頭のキックを中心とした緩やかな幕開けから、跳ねるベースとクラップが入る事によって一気にダンサブルになる A1 、うっすらとなるゆがんだ電子音とピアノ・サンプル、アシッドっぽい上モノが絡み合い空間を捻じ曲げていく A2 、サックスとヴォイス・サンプルにより温かみと緊張感を同時に感じさせる B1 、ダブ処理をしたパーカッションを用いて一味違ったジャス・ハウスを展開する B2 と、どの曲も高品質。

ちなみにレーベルの Soundcloud 見ると早くも自作の音が上がっていて、それがまた今作とは趣を異にしながらも面白そうな音でこちらも楽しみ。

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未練タラタラズ / BEST OF TARATARAS (Self Released) mp3

未練タラタラズ / BEST OF TARATARAS
http://www.geocities.jp/mirentarataras/

2007年から活動している3人組バンド、未練タラタラズ2013年に発表した音源集。このバンドの事は全く知らなかったんだけど、 Twitter 見てたら TL に流れてきたので、なんとなく聴いてみた。ただ2013年1月19日で解散したそうで、今作が最後のアルバムになるとの事。

ギターのイントロを追いかけるようにストリングスが入ってくる1曲目 “長い髪の熟女” からして、思いっきり昭和歌謡な世界。そしてそれは基本的に作品全体に共通した世界観ではあるのだけれど、一方でグループ・サウンズっぽい “サチコは夜の蝶” や、ギターのカッティングが小気味いい “踊ってばかりの熟女” など、ロックンロールの要素が強い曲も多く、湿り気のある歌謡曲的なメロディと軽快な演奏の組み合わせは、ベタなものではあるけれど、何だかんだで昭和歌謡好きな私には十分魅力的。

何気なく聴いてみたけど、思いのほか良盤でした。

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Metallica / 1984/11/22 Toulouse, FRA (Self Released) mp3

Metallica / 1984/11/22 Toulouse, FRA
http://www.livemetallica.com/

今日もちょっと軽めの更新で。

っつうことでナップスターのときにギャーギャー言ってたのが嘘のように、今では色々配信している Metallica が、自身のサイトで配信している1984年のライブ音源。

基本的に私は Metallica に関してはファースト絶対主義者なので、セカンド・アルバムのツアーである今作にはそれほど感慨はないんだけど、Cliff Burton 存命中のライブという事で、2曲目に収録されているクリフのソロが非常にかっこいい。
ディストーションやエコーなどのエフェクトを駆使しながら、ベースともギターともつかぬ音色で奏でられる演奏は、色彩豊かで美しく、改めて聴いても良いベーシストだなぁとおもう。

ただそれ以外の部分に関しては、 James Hetfield のヴォーカルが適当すぎて、ちょっと何度も聴くにはきついかなぁ。
まぁフリーにしてるっていう時点で、メンバーもそれほど気に入っている演奏じゃないんだろうけど。

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MIGUEL / KALEIDOSCOPE DREAM (RCA) CD

MIGUEL / KALEIDOSCOPE DREAM (RCA)
http://www.officialmiguel.com/

アメリカはカリフォルニア出身のシンガーが2012年10月に発表したセカンド・アルバム。
元々ソングライターとして裏方で活動していて、2012年春に発表した3枚のフリー EP が話題になったりと(これこれこれ。ちなみに聴いてない)したお方。

私はこの人に関しては、今作のリード曲である “Adorn” しか聴いた事がなく、その “Adorn” がゆったりとした四つ打ちのリズムと淡いシンセが中心のエレクトリックな曲だったので、なんとなく Weeknd 以降のアンビエントっぽい R&B やる人なのかと思ってたんですが、そういうの期待すると今作はちょっと違いますかね。

というのも “Use Me” のもやがかった音像の中でも自己主張し続けるギターであったり、 “Do You…” でのカッティングであったりと、ギターが印象的な曲が多く、ようは全体的にロックっぽい曲が目立つ(あといくつか見た MIGUEL のパフォーマンスも、ロック・スターのデフォルメみたいだった)。

では期待はずれなのかというとそんな事はなく、 “Adorn” などを改めて聴いてみると、こう書いては申し訳ないけれど、たいして伸びない声を無理やり伸ばそうとするあまり、変に力が入っていて、あまり気持ちよく聴く事ができないのだが、逆にロック的な意匠の曲で聴かせる抑え目な歌唱の方が、彼の声の艶が感じられてずっと良い。
中でもギターとベースのみをバックに、温かみと色気という、あまり同居する事のない要素を同時に感じさせる歌唱を聴かせるバラード “Pussy Is Mine” は、今作のベストでしょう。

期待していたのとはちょっと違っていたけど、なかなかの良作でした。

Kaleidoscope Dream - miguel

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Mr. Dibbs / DEADWORLD REBORN (Self Released) mp3

Mr. Dibbs / DEADWORLD REBORN (Self Released)

一体どれほどの人が気付いてくれているのかは分かりませんが、11月は思うところあって毎日更新というやつをやってみまして。それによって何か変わったかというと特に何もないんですが、今までろくに更新してなかったものですから、思うように言葉が出てこないんですね(今は聴く時間もないしね・・・)。かといってどこかで仕入れようとしても今は本を読む習慣がないし、音楽雑誌も1冊も買ってないし、ブログも以前ほどは読んでないし。なので仕方なく自分の昔の文章なんかを読んでみるんですが、これが思いのほか面白くってですね。まぁそれは何も自分の文章力や着眼点がすごいとかいう話ではなく。私はブログにそれほど日記的な文章は盛り込んでいないと思うんだけど、それでも自分の過去の文章を読んでいると思い出される部分というのはそれなりにあり、思いつきで始めたブログも長くやってみるものだなぁ、などと思うと同時に、こういうこと感じるのって年とったからなんだろうなぁ、としみじみしつつ、内容のない文字数稼ぎは終了。

っつうことで Mr. Dibbs が今年フリーで出したアルバム。

この人の作品で唯一聴いたことのある『The 30th Song』は、南部系のロックの要素が強いヒップホップでしたが、今作もロックの要素がかなり強い(特に Dead Side )。なので新味に欠ける、というより古臭ささえ感じるんだけど、何だかんだでこの人の煙たいビートは好きなので楽しめるし、逆にロック的な部分が躍動感を生んでいる場面もあって面白い。

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Madteo / Sinister Ministers (Meakusma) 10″

Madteo / Sinister Ministers (Meakusma)
http://www.meakusma.org/

ついでなんで紹介してなかった Madteo の2010年のシングル。

この頃はまだアルバム『MEMORIA』(過去記事)と同路線の、分かりやすく頭のおかしい曲が並んでいて、非常にアンダーグラウンド色が濃い。

くぐもった音をエフェクトで無理やり捻じ曲げたような “Deliverance” 、不気味なピアノと強く打ち付けられたドラムが不安を煽る “Delphic Sophistic” 、モコモコト低音が鳴るヒップホップ・トラックの上で Sensational が念仏のようなラップを聴かせる “Do What U Do” 、曲をひたすら圧迫感で埋め尽くすようなノイズが印象的な “Made Off” 、微妙に跳ねたベースと、それを押さえつけるようなキックが重苦しい空気を作っていく “Sheep dipping” と、インパクトの強い曲がずらりと揃っている。

まぁその分聴き手を選ぶのは間違いないんだけど、唯一無二の個性なのは間違いない。

あと私は知らなかったんですが、この人来月 Sähkö からアルバム出すんですね。これはかなり期待できそう。

Sinister Ministers - EP - madteo

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