サイプレス上野とロベルト吉野 / ドリーム (ZZ PRODUCTION) CD

JPLS / The Depths (m_nus)
http://www.sauetoroyoshi.com/

これまた今更だけど、横浜の2人組、サイプレス上野とロベルト吉野の2007年発表のファースト・アルバム。

今作の傑作たる所以はもう色んなところで語りつくされているだろうから、私が付け足したいと思うことはそれほどないんだけど、それでもやはり思うのは、今作の素晴らしさはバラエティ豊かなトラック郡でもなく、またそれでも失われないユーモアやポップさでもなく、またはそれでも薄まらないヒップホップイズムでもなく、パーティーに近い刹那さが全編から感じられるところで、つまりこの刹那の先のことは分からないという不安と、だからこそ今を遊びつくそうという力強さであり、その感覚が一番感じられる “Bay Dream ~フロム課外授業~” の「汚れる事だけが自慢の仲間でも大丈夫すぐ側は墓場」というラインは、今作で最も感動的な部分だろう。

あと今作の冒頭(に限らないけど)で伊藤政則の声がサンプリングされているけれど、彼は自分の声が日本のヒップホップでサンプリングされているなんて知っているのかなぁ・・・。

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BBOY PARK 2009

BBOY PARK 2009
http://www.bboypark.com/

どうもこんばんは、昨日、一昨日と参加した BBOY PARK の疲れで体がボロボロの shooter です。
別に朝から晩までいたわけでもないのにこの有様、いやはや歳はとりたくないものです(単なる運動不足もある)。

ということで、今日は正直さっさと寝たいのですが、イベント事については時間が経てば経つほど書くのが面倒になるので(実際それでカミセンとかブロックパーティーとか書いてないし)、とりあえずだらりとしたテンションで簡単に書きたいと思います。

[何だかんだで長いよ!!]

サイプレス上野とロベルト吉野/ゲットマネイ(Kakubarhythm)7′

サイプレス上野とロベルト吉野/ゲットマネイ
http://www.kakubarhythm.com/

もう一つサ上とロ吉。今年の1月に出た『ドリーム』の直前に出た限定7インチ。
まぁやはり最初に触れなければならないのは “GET MONE\(借)” でのネタ使いでありまして、なんとあの名曲 “およげたいやきくん” を使ってるんですね。
あの曲はサラリーマンの悲哀を代弁しているとよく言われていますが、そんな曲をネタに使ったトラックの上でラップされるのは借金まみれの貧乏話。しかしそこは当然のようにサイプレス上野ならではのユーモアが加えられ、しかもほとんど元ネタまんまながら見事にファンキーなトラックもかっこいい。一方ロベルト吉野のターンテーブル捌きとネタ選びのセンスが堪能できる “契り~外伝~” も秀逸。
このシングルは両曲ともネタ使いがやばすぎて当然のようにアルバムには収録されていないんだけど、それでも彼らの魅力を堪能できる1枚かと。

視聴
[Tracklist]

サイプレス上野とロベルト吉野/LIVE@o-nest(lockstock)CDR

サイプレス上野とロベルト吉野/LIVE@o-nest
http://www.lockstock.jp/

私も微力ながらお手伝いさせていただいた日本語ラップのWEBマガジン、COMPASS が公開になりました。

http://compass-magazine.com/index.html

基本的な話し合いのほとんどが mixi を中心に行われたので、mixi やってない私はイマイチここまでの流れがわかってないんだけど、若いスタッフが中心で勢いがあるので、これからも色々と面白いことになるのではないかと思います。因みに私は TBH のクロス・レヴュー書いてます。

ということで紹介するのも日本のヒップ・ホップがいいかなと思い、紹介しそびれていたサ上とロ吉こと、サイプレス上野とロベルト吉野のライヴ盤。一応ライヴ会場限定の盤みたいなんだけど、私は某店で見つけて買いました。
この二人組みのライヴの評判と、『ヨコハマジョーカーEP』(過去記事)でのユーモア・センスを考えれば期待値も高まるというものですが、期待通り最高。
まずオープニングが伊藤政則のMCというところでメタラーの私はやられてしまうわけですが、その後も独自のユーモア・センスをエンターテイメントに仕立てたヒップ・ホップが続いて文句なしに楽しい。そして散々笑わせておいて、ヒップ・ホップへの愛をラップする Steruss との “マイク中毒Pt2” から “ヨコハマジョーカー” への流れで少しホロリとさせる構成もにくい。
コレを聴いてしまうと俄然彼らのライヴを生で見たくなるのですが、タイミング合わなくてまだ見たことないのよね。先日のリリパも凄かったらしいし、いつか見てみたいものです。

[Tracklist]

サイプレス上野とロベルト吉野 / ヨコハマジョーカーEP (ZZ PRODUCTION) CD

サイプレス上野とロベルト吉野/ヨコハマジョーカーEP
http://www.sauetoroyoshi.com/

日本語ラップって昔(今も?)笑いの対象になりやすかったからか、いまだにハードコアが主流だけど、別段メイク・マネーにもビィャッチにも興味のない私としては、こういう人たちに肩入れしたくなってしまう。
まずネタ感を前面にだしたメロウなトラック、そしてラップ共々とてもユーモラス。はっきりいってラップなんて女の事か、あとはくだらない事しか言ってないんだけど、そこから漂うダメ人間感が猛烈に好み。でも音楽的にはしっかりしてるし、そのダメさが暗さにならずにむしろ前向きにさえ感じられる。単純にとても面白い人たちなので、普段この手のを聴かない人たちにはかえって引っかかりが多いと思うけど。
韻踏、降神、MSCなどを輩出した『ホーム・ブリューワーズ』にも参加していた二人組のデビュー作。

@TOWER JP