木村カエラ / MIETA (Victor) CD

MIETA
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木村カエラが2014年に発表した通算8枚目のアルバム。

今作からの曲をいくつか小さい音のラジオで聴いたときに、今回はずいぶんと弾けたポップな作風なのだなぁ、と思ったのだけれど、実際 CD でそれなりの音量で聴いてみると、ギターが前面に出ていて、思いのほかロック色が濃い。

まぁつまりはいつも通りの木村カエラという感じなんだけど、弾けた曲が多いというのも事実で、勢いのあるアレンジとも相まって、小気味よく聴ける。

難を書けば、随分と直球な応援歌的な歌詞が多い事かしら。この人の歌詞って昔からこんなだったっけ・・・。

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木村カエラ / Ringa Ding Dong (Columbia) CD

木村カエラ / Ringa Ding Dong (Columbia)
http://www.kaela-web.com/

木村カエラというと、今までアーティスティックな部分と大衆歌手的な部分を上手く使い分けてきた印象がありますが、この15枚目となるシングルは、 “Butterfly” の大ヒットの後だけに思いっきり大衆寄りのキャンディー・ポップ。

私の中では木村カエラというとロックの印象が強いだけに、ここまで弾けた曲を出してくるのは少々意外だったのだが、ともすればぶりっ子にも思えるような曲でも、彼女のキャラクターゆえか嫌味に感じないし、この童謡みたいな歌詞の曲が彼女の妊娠のニュースと同時期に出るというのも、まぁ偶然なんだろうけど、すげぇなぁと思う。

とは書きつつも、カップリングのライブ音源(8曲も!太っ腹!!)聴くと、彼女の曲の中でもヘヴィな部類に入る “TREE CLIMBERS” が一番好きだと再確認する。

Ring

[Tracklist]

木村カエラ / +1

+1
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木村カエラを聴くと、いつも手堅いなぁ、と思う。いや、実際このアルバムの作家陣を見れば、現在の J-POP の中でもかなり面白い人たちを集めてる事が分かるのだけれど、そんな曲群も、木村カエラは易々と歌いこなしていて、そのあまりの安定感に、どうも手堅さばかりを感じてしまう。それに、これは彼女の趣味なのか、それとも周りのオヤジたちの趣味なのか、音楽的参照点が90年代オルタナなものが多く、その時代をリアルタイムで過ごした者からすると、どうにもノスタルジックに聴こえてしまうのも、そういった印象を強くしている。
では、私は木村カエラを評価していないのかというと、そんなこともない。というのは、 J-POP しか聴いていない者が J-POP を、ついでに云えば日本語ラップしか聴いてない者が日本語ラップを作っている今の時代、洋楽的センスが感じられるロックをやっている若手って、私にはそれこそ木村カエラしか思い浮かばなくて、そういった意味でも、ものすごく頑張って欲しい人である。
なんか褒めてんだか貶してんだか、よく分からない文章ばかり書きましたが、今作に関していえば、今まで出一番よく出来たアルバムだと思うし、例えば Avril Lavigne なんかと比べても遜色のない、高性能なポップ・ロックではないかと。それと、 De De Mouse を起用したのは偉いの一言。

試聴
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