韻踏合組合 / 夏本盤

韻踏合組合 / 夏本盤
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先週韻踏合組合が公開したフリー・ダウンロードのアルバム。
なんでも1週間限定の公開らしく、その期限が15日なので、取り急ぎご紹介(遅くてすんまそ)。

今のメンバーになったときの韻踏って、あまりラップに抑揚のない人が残ったなという印象だったんだけど、久しぶりに聴いた今作は、メンバーそれぞれのキャラが立っていて、思いのほか楽しめる。

まぁこれ専用にビートを作ったというよりは、人のビートもってきた曲がほとんどなようなので、完成度云々っていう類の作品ではないのだが、さすがキャリアがあるだけあって稚拙さは感じないし、あまり彼らのイメージになかったメロウな曲がよかったりと意外な発見もあったりで、彼らの新たな魅力にも気づかされた。

彼らとは長らく距離をとっていた感じなんだけど、今度のアルバムは聴いてみますかね。

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Hidaddy / 火種 (IFK) CD

Hidaddy / 火種 (IFK)
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私は韻踏合組合の歴代メンバーで一番好きなのはだるまさん、現在のメンバーだと Erone という人間で、特別 Hidaddy が好きというわけではないんだけど、なぜかソロ・アルバム持っているのって(現在のメンバーの中だと) Hidaddy だけなんだよね。なんでだろ(そういえば Hida はミックスCDも持ってるんだよな)。

ということで Hidaddy が2008年に発表した初のソロ・アルバム。

彼に関してはまだ韻踏合組合の各メンバーの名前も分からない頃に聴いた Head Bangerz の初アルバム『Head Bang』の “薔薇か?” での意味性を放棄したユーモアの印象が強すぎて、それ以降の絡みつくようなフロウはあまり好きになれなかったのだが、本作での彼のラップは以前のユーモアがかなり復活していて予想以上に良い。

中でも跳ねたビートに言葉遊びを絡める “マザファキライフ” や、 EVISBEATS とのさすがのコンビネーションを聴かせる “GOGYOU” などはかなり好き。

反面ありがちにラップへのこだわりや前向きさをラップにした曲に関してはあまり好きになれないのだが、それでも総体では十分魅力的なアルバムだ。

またソロ・アルバムが出たら聴いてみたい(その前に韻踏合組合聴けって話だろうけど)。

火種 - HIDADDY
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TARO SOUL / BIG SOUL (Ki/oon) CD

TARO SOUL / BIG SOUL (KIOON) CD
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このCDの帯にも書いてあるように、今では客演で引っ張りだこの TARO SOUL のメジャー・デビュー・ミニアルバム。

昔から日本のラッパーに足りないものは歌唱力だと思ってた人間なんで、 TARO SOUL みたいなきちんと歌も歌えてラップも出来るアーティストの登場というのは、個人的には大歓迎なんだけど、彼の場合まだフロウの幅がイマイチ狭いせいか、よくいえばソウルフル、悪くいうと少々くどいヴォーカルなように思うので、全体的にパーティノリの軽い感じでまとめた本作は、なかなか聴きやすくて良いんじゃないかしら。

モロに80年代なシンセの音に思わず仰け反るタイトル曲や、ヒップ・ホップの大定番曲のリメイク “HIP HOP HOORAY 2008” などの曲の間に、お得意のメロウな曲を挟みこんでいてバランスがいいし、韻踏合組合との “ガッデム” では、今の韻踏って意外にこういう華やかなトラックが合うんだなぁ、という新たな発見もあって面白い。

まぁそれでもこれがフル・アルバム・サイズだったらちょっとキツイかも、というのも思わなくはないので、もっとヴァリエーション増やしてくれるといいのですが。

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BEST of 2003

music from a viewcell-scapeYOU'VE NEVER SEEN EVERYTHINGBRIDGEジャンガルDirector's CutBIG MACHINEfairfax sakeNEW AWAKENINGNEW AWAKENING

  • INDIVIDUAL ORCHESTRA / music from a view
  • melt-banana / cell-scape
  • BRUCE COCKBURN / YOU’VE NEVER SEEN EVERYTHING
  • SPEED / BRIDGE
  • 韻踏合組合 / ジャンガル
  • rechenzentrum / Director’s Cut
  • B’z / BIG MACHINE
  • john tejada.arian leviste / fairfax sake
  • DJ MITSU THE BEATS / NEW AWAKENING
  • Villalobos / Alcachofa

この年の翌年からブログを初めて、以降のベストはブログ等に載せているのでこれが最後になるのですが、一番最近の年の割には、聴いていたアルバムを一番思い出せなかったのもこの年だったりします。ここに選んだのがどれも好きなアルバムなのには間違いないんだけど、どうも実感と違う気がするんだよなぁ。最後がこんな締まらない感じですいません。

mint / after school makin’ love (P-VINE)2CD

mint / after school makin' love
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あつい、アツイ、暑い。いまさら私が書かなくっても皆さん思っているんでしょうが、とにかく毎日暑い。なので何もやる気がおきずに、ただただ怠惰な日々を送っているのですが、そんな時にこのアルバムをだらりと聴いているのが気持ちいい。韻踏合組合を脱退してから3年、 MINT の超待望の初ソロアルバム。

MINT のブログを以前から見ていたので、彼が普段は日本のヒップ・ホップを聴かない人間なのはなんとなく知っていたんだけど、今作では US っぽい重量感のあるトラックがほぼ全てを占めてる。しかしそんなことまるで意に介さないように、あの印象的なもっさりした声で淡々とラップをしていく。以前のような抑揚の利いたスタイルからすると、ここでの淡々としたラップはトラックとの違和感を感じさせるのは事実。しかし言葉の間からどろりと溶け出すユーモアは相変わらずで、そのユーモアが違和感を呑み込むことによって、非常に歪んだ独自性を感じさせる。そしてリリックの方に目を向ければ、相変わらずロリコンネタ満載なのだから本当に酷い。っていうか最高。

さらにボーナス・ディスクの方では自身の音源を、日本ではあまり馴染みのないチョップド&スクリュード(ものすごく簡単にいえば、極端に BPM を落としてミックスする手法)を使ってミックスしていて、彼のユーモアがより分かり易く感じられて、こちらも最高。
それにしても、この今にも溶け出しそうなほど遅いミックスは、今日みたいなうだるような暑さの中聴くには最高ですな。はぁ、暑い・・・・。

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だるまさん / だるまさん Back Again (GALAXY ENTERTAINMENT)CD

だるまさん / だるまさん Back Again
http://www.galaxy-e.com/

暑い・・・・・・・・・・・・。

だるまさんの、作品としては『そんなあなたに』以来、そしてシングルとしては初となる作品。
彼は以前からラップにとらわれない自由度の高いヴォーカル・スタイルだったけど、このシングルでの歌ともラップともつかないスタイルはますます堂に入っている。大体こういう歌うようなラップのスタイルだと、得てして歌が滑らかになりすぎるきらいがあるけど、だるまさんのユーモラスな発声法と強弱をつけた歌い方がそれを見事に回避してる。
自身の初プロデュースだという “マタドール” もいい出来だし、現在の彼の充実振りが分かる1枚かと。

Tracklist]

DJ KITADA KEN / ヒダ地獄 (IFK)CD

DJ KITADA KEN / ヒダ地獄
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Seeda が自身のブログに書いてたんだけど、THA BLUE HERB の ILL-BOSSTINO と曲作ってるらしいですね。 Boss といえば以前は一匹狼的なイメージがあったのに、最近では MSC の漢や韻踏合組合の Hida 、それに今回の Seeda と、若手との交流が盛んで、随分変わったもんだなと思います。でもこの交流がどう結実するかは興味深い。

んでもってこれはその韻踏合組合の Hida の音源のみを使ったミックスCD。

私はここでも書いたように、韻踏合組合に関しては初期が特に好きで、やはり今の韻踏は以前のような淀んだ空気感とユーモアに欠ける気がしてなりません。

そしてそれはこの時系列に曲を並べたミックスCDにも表れていて、初期のチープさに比べると作品を重ねるごとに完成度は高まっていて、その分定型的なかっこよさがあって十分魅力的なんだけど、それは『ジャンガル』までの彼らのような特別な存在ではないんですよね。
まぁこれは韻踏合組合をきっかけに日本のアンダーグラウンド・ヒップ・ホップを聴くようになった人間ならではの偏った見方なのかもしれないけど、今の韻踏合組合を聴いてると、昔の悪友が久しぶりに会ったらすっかり更正していた、みたいな寂しさを感じずにはいられません。

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YOUTH/王韻~Da KINGS RHYME~(KEEP SURE)CD

YOUTH/王韻~Da KINGS RHYME~
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この YOUTH というラッパーの名前は、例えば韻踏合組合MSC 周辺のアルバムに客演していることから、何度もその名前は見てきているのだけれど、どうも肝心のラップの方は全くといっていいほど印象に残ってないんですよね。それはこのアルバムでもあまり変わりません。

彼は岡山出身なんだけど、西日本のヒップ・ホップの人って EVIS BEATS の影響なのか、どうも和モノのトラックを好む印象があります。でもここに収められたトラック郡は、そういったところを取り入れつつも適度に距離を置いていて、さらに総じてレベルが高い。私は正直ここに参加したトラック・メーカの名前はほとんど知らないんだけど、一人毛色の違う DJ JIN の曲が邪魔に思えるくらい。

でもやっぱり通して聴くとあまり印象に残らないんですよね。ラップとかすごい上手いと思うし、歌詞カードで韻の踏んでる部分を色違いで書いてるくらいだから押韻には相当自信があるんだと思います。しかし彼の細い声にはこのハード・コアなスタイルがイマイチ合ってないというか、太いトラックの中に彼の声が埋もれてしまってる感じがします。だから技巧的な流れるようなフロウも、文字通り流れてしまうとゆうか。
まぁその印象というのも、個人的にこの人の声があまり好きなタイプではない、というところに拠る部分が大きいのが正直なところなのですが・・・。

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韻踏合組合/Trash Talk

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以前紹介した『赤盤』『青盤』『黄盤』(過去記事)の収録曲を中心に、そこに数曲の新曲を追加した4枚目。通称『茶盤』(所詮メジャーなんて茶番という意味、というのは深読みしすぎか)。つまり私はほとんど持っている曲なのでレンタルで済ませました。

まぁそんなわけで特に付け加える事もないんだけど、改めて聴いて思うのは復活した ERONE の存在感の大きさですね。ちょっと上手く説明できないんであれなんだけど、だるまさん AMIDA MINT と、高い声の人が抜けて声質的には幅が狭くなった韻踏において、彼ももっさりとした低めの声質ながら、その太い声には不思議と引き付けられてしまいます。

あとクリアランスの問題とはいえ、 “道頓堀行進曲” をサンプリングした “DBマーチ” が収録されなかったのは残念だなぁ。関西の人には是非聴いてみてほしい名曲です。

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“DBマーチ” 視聴→CISCO
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V.A./く Label 【其の二】 100%RAP(く Label)CD

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前からNITRO MICROPHONE UNDERGROUND とか妄走族が新星堂限定でCD出してるけど、なんでなんでしょうか。特にヒップ・ホップに強い店というイメージもないんだけどなぁ。

で、Kreva が立ち上げた「く Label」のコンピも新星堂限定。現在3まで出てるようだけど、他の2枚はライヴ会場限定なので未聴です。

このコンピの一番の売りといえばやはり参加メンバーの豪華さだと思うんだけど、お馴染みのFGクルー以外にも韻踏合組合DABO餓鬼レンジャーのポチョムキンという、一見脈略の無い面子が参加しているのが特徴でしょうか。

Kreva って Kick The Can Crew の頃からキャッチーな歌モノ路線を追求していたせいか、わりとコアなヒップ・ホップ好きからはあまりよく言われないように思うけど、B BOY PARK のフリー・スタイル・バトル3連覇という側面も持ってるんですよね。そこでソロになったからといってフリー・スタイルにみられる攻撃性を追及するのは一番退屈だと思うので、今の彼の路線というのは支持したいのだけれど、どんどんヒップ・ホップ・シーンとのつながりが希薄になってる気はするんですよね。

でもこのアルバムの参加メンバーを見ると、未だ Kreva とヒップ・ホップ・シーンとのつながりというのは保てれているのだな、というのが分かるというか、むしろ最近の彼の活動も含めてその為だけにあるんじゃないかと思えるんですよね。

というのは、作りがあまりにもいい加減、というとちょっと言い過ぎだけど、とりあえず出来たトラックにラップを乗せてみました、みたいな感じがどうしてもしちゃうんですよね。
まぁ、それこそがヒップ・ホップの根源的な魅力ではないか、といわれればそうなのかもしれないけど、ノリのいいループ一発、みたいなトラックならまだしも、Kreva のみたいに打ち込みでベースの主張があまり無いドラム中心のトラックだと、きちんとラップとトラックが噛み合ってないとグルーヴが出にくい気がするんですよね。

そういった意味で、ここに収められた楽曲群というものはグルーヴに欠けていて、かといって Kreva のソロのような強烈なフックがあるわけでもなく、ひたすら平熱で進んでいくもんだから、全然盛り上がりません。

ということで結局参加メンバーの豪華さしか印象に残らず、っていうかやっぱり DABO は上手いなぁ、って感じです。
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韻踏合組合/VOL.3~5(IFK)CD

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まだ LOOPA 特集も終わってないというのに、なんとなく関西特集です。いや、うそです。でもそうでもない?どうだろう。とにかく面白いと思った作品や、これから買うつもりのCDで関西のアーティストが増えてきたので、そこら辺をぼちぼち紹介していこうかと。

一応自分の中で色々特集したい事が多いので、これからは気分しだいで同時進行するつもり。っていうかこのブログはもっと気楽に数書く事に決めた。でも更新頻度は上がるかわかんないけど(なんだそれ)。

ということで、自分にとって関西というと何を置いても韻踏合組合。彼らはアメリカ村を中心に活動する、幾つかのグループからなる集合体のようなもの。彼らのメジャーデビュー作『クリティカル11』は正にクラシックだと思うんだけど、その後集合離散を繰り返し、今では CHIEF ROKKA と HEAD BANGERZ の2つのグループ、6人のメンバーに落ち着いています。これは昨年自身のサイトを中心には発売していたEPシリーズ。最近になってここからの曲に数曲の新曲を加えた『TRASH TALK』というアルバムが出てます。

私にとって彼らの魅力というと独特のユーモアの感覚と、多くの湿り気を含んだような、重たい空気を足元にまとわりつかせているような雰囲気だったんですよね。でもその雰囲気は前作『ジャンガル』の時点で薄まりつつあったし、ユーモアの部分の多くを担っていた OHYA (現達磨様)MINT が脱退しちゃうしで、正直これを聴く前は少し不安でした。

でも、確かにその二つの要素というのは後退したけど、世界の底から冷ややかな目線で淡々と見続けているような感覚は健在。しかも今までになかったような完成度も手に入れていて、バウンスと和風なサンプルの融合にはさらに磨きがかかっています。そしてそんなバウンス・ビートも、彼らのラップが乗るとその重たい空気のせいであんまりバウンスしないのがやっぱり面白い。

基本的にどの曲も好きなんだけど、その中でも特に好きなのが “DBマーチ” 。この曲だけ『TRASH TALK』に収録されてないんだけど、多分サンプルに使われている「赤い灯~青い灯~道頓堀の~」と唄われる大衆歌?のクリアランスが問題だったんですかね。彼らにしては珍しく地元愛がストレートに出ていて、いや、これはちょっとグッとくる。
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達磨様/How To Ride(P-VINE)CD

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http://ip.tosp.co.jp/i.asp?I=777drm&P=0&MD=

以前少し書いたけど韻踏合組合を脱退し、NOTABLE MCも解散させたオーヤが達磨様と改名しての初アルバム。
彼が韻踏を抜けた理由って知らないんだけど、このアルバムはそこら辺にきちんと答えてくれている作品ですね。トラックの感じ自体は韻踏と変わらず和物の音色のサンプリングが効いたトラック中心なんだけど、ソロになっての今作にはグループの時にあったアンダーグラウンド色はほぼ無くなって、非常に風通しの良いポップさがありますね。
そのポップさを担っているのはもちろん達磨様のラップで、最近増えてきた歌うようなラップ・スタイルなんですよね。でも、例えば達磨様も意識したというクレヴァの明確なメロディを持っているかのようなラップに比べると、達磨様のほうは鼻歌感覚というか、もっと揺らめくような感じで自由度が高く、それがこの作品の風通しの良さにつながっている気がします。
それにリリックも良い意味で分かりやすく、かと聴き取りやすいのも好感持てます。そしてよく聴くとけっこう毒のあることを言っているんだけど、この人の愛嬌のある声で言われるとユーモラスに聴こえるんですよね。
正にアンダーグラウンドとオーヴァーグラウンドの架け橋になるアルバムではないかと。

ハウ・トゥ・ライド
達磨様


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