Claro Intelecto / Warehouse Sessions (Modern Love) mp3

Warehouse Sessions

イギリスのアーティスト Claro Intelecto が Modern Love から出していたシングル『Warehouse Sessions』のシリーズを時系列に並べた編集盤。

昨年出たアルバム『Metanarrative』(過去記事)はダビーなミニマル・ハウスが中心の作品でしたが、こちらはシングルゆえにフロアでの機能性を意識したのか、重心低めのダブ・ミニマルがほとんど。
私は彼の1枚目『NEUROFIBRO』(過去記事)でのエレクトロから、『Metanarrative』のミニマル・ハウスへの変化が少々唐突に感じられたので、その変化の過程がこのアルバムに見て取れるのではないかと期待していたので、そこはちょっと肩透かし。

しかし内容に関しては不満もなく、重いキックと横揺れのリズムが素晴らしい “New Dawn” 、中盤での美しいアンビエンスが印象的な “Post” などは特に良い。

正直どれも似たり寄ったりの Modern Love の中でも、この Claro Intelecto は独自の個性を発揮しつつありますね。

試聴

Claro Intelecto / Metanarrative (Modern Love) mp3

Metanarrative
http://www.modern-love.co.uk/

Echospace のアルバム『THE COLDEST SEASON』(過去記事)のリリースで話題になった Modern Love の、次なるアーティスト・アルバムは、 Claro Intelecto のセカンド・アルバム。

彼の4年前のファーストアルバムである『NEUROFIBRO』(過去記事)は、比較的メロディアスなエレクトロだけど、今作は Modern Love からということで、予想通りのダビーなテクノ。個人的にはその間ほとんど彼の名前を聞く事がなかったので、この方向性はかなり唐突に映るんだけど、このレーベルから『Warehouse Sessions』という連作シングルを出していたようなので、その過程で変化していったということなのかしら。

音のほうは Deepchord なんかのダブダブな音響空間に比べると、ダプっぽさは味付け程度に、むしろデトロイトに近い美しいディープ・ミニマル。リズムはあくまでどっしりと重く、しかし上モノは浮遊感を感じさせるもので、その対比が非常に気持ちよく、全体的な柔らかさもあって聴きやすい。
これは意外にハウス好きもいけるんじゃないかしら。

試聴

Claro Intelecto/NEUROFIBRO(Ai)CD

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http://www.airecords.com/

今のテクノを語る上でエレクトロって外せない要素の一つだと思うんだけど、こちらで何度か書いてるように私はどうも苦手なんですね。どうもあのチャカポコした感じが・・・。で、このアルバムもレコ屋でエレクトロと紹介されてたのでちょっと不安だったのですが、これがなかなか良い。ジャケからしてエレクトロらしからぬ、どこか物悲しい雰囲気を漂わせておりますが、音のほうもエレクトロを基調としたテクノといった感じ。しかも全体的にメロウな質感で統一されていて、それがとても心地よい。ピアノを使った曲なんかエレクトロニカ好きにも好まれそうだし、後半の四つ打ちもかっちょいい。

ところで上記のサイトのアーティスト紹介見ると、「CLARO INTELECTO. AKA MARK STEWART」って書いてあるんだけど、マーク・スチュアートってあのポップ・グループの人のことかしら。一応写真も載ってるんだけど、私はポップ・グループも聴いた事がないような人なので分かりません。でもそのマーク・スチュアートだったらもっと話題になってるか・・。