MALA / Changes (James Blake Harmonimix) (Deep Medi) 12″

MALA / Changes (James Blake Harmonimix) (Deep Medi)
http://deepmedi.com/

Digital Mystikz の Mala が2007年に発表した “Changes” を James Blake がリミックスした片面シングル(2013年発)。
この Harmonimix というのは基本的に James Blake がヒット曲などをリミックスするときに使う名義みたいですが(昨年オリジナルも出してるけど)、今作も発売前から話題になっていた盤。

とはいっても私は Harmonimix 名義の作品をそれほど聴いた事が無いので(以前紹介したブート盤とかそうだったみたいだけど)、 James Blake 名義との差異はよく分からないのだけれど、今作は本名名義よりもさらに実験的。

原曲で印象的だった声ネタを活かしつつ、マリンバのような音色の上モノと低音が絡み合いながら徐々に盛り上げていき、最後の方はノイズがかったストリングスのような音が盛大に鳴るという、ちょっと不思議な曲。
なので正直クラブ・トラックとはいい難いのだけれど、クラシック音楽をエレクトリックな音で表現したような作風は面白いし、後半の荘厳ささえ感じる盛り上げ方もよい。

この路線でのアルバムもちょっと聴いてみたい。

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JAMES BLAKE / OVERGROWN (republic) CD

JAMES BLAKE / OVERGROWN (republic)

JAMES BLAKE / OVERGROWN (republic)
http://jamesblakemusic.com/

ロンドンのアーティスト James Blake が2013年4月に発表したセカンド・アルバム。

2011年に発表されたデビューアルバム(関連記事)はダブステップの要素を期待しすぎたせいなのか、世間での評価をは裏腹に、自分にはよく分からない作品でした。ただそれ以降も James Blake は話題に上る事が多く、それに比例して耳にする機械も多かったし、昨年オフィシャル・ブートのような形で発表されたライブ盤(もうファイル削除されちゃってるのね)をけっこう聴いたせいか、 James Blake に対する苦手意識がなくなったというか、要は慣れた。

ということで、今作はわりとフラットな気持ちで聴けたんですが、前作よりもずっと好きな作品ですかね。

柔らかな低音の上で James Blake が切々と歌うタイトル・トラックの “Overgrown” に始まり、語りかけるような RZA のラップがかっこいい “Take A Fall For Me” 、振動するようなベースと、その上で跳ねるようなスネアの絡みが刺激的な “Digital Lion” 、最終曲らしくじょじょに沈み込んでいくような感覚が心地よい “Our Love Comes Back” と、相変わらず地味ながらも良曲ぞろい。
また以前は消え入りそうだった James Blake の歌唱も堂々としたものに変化していて、その分歌ものとしての魅力も増した。

ただ全てが良い方向に変化したわけでもなく、 James Blake の大きな特徴の一つだと思っていた、霞みがかった音響構築がなくなっていて、そうなってくると最近のエレクトリックな R&B とあんまり変わらない気がするし、 “Voyeur” での安易な四つ打ちとか聴いてると、ちょっと今後が心配にならなくもない。

まぁそうはいっても先日行われた来日公演は大絶賛の嵐だったので、今後もアーティストとして健やかに成長してくれる事を願いたい。

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James Blake / $ EP

James Blake / $ EP
http://www.myspace.com/jamesblakeproduction

さすがに古めの音盤紹介が続きすぎているので、いい加減あたらしめのも取り上げましょうか。

ということで、みんな大好き James Blake が5月にアナログで出したブート・シングル。
アルバムはよく分からないとか書いておきながらシングル買うんかい、という突込みが入りそうですが、アナログでこういう怪しいブツが出るとついつい手が伸びてしまうのですよ・・・。

James Blake といいます、以前からメジャーな曲のブート・リミックスを作っているという話を聞きますが、今作は Lil Wayne と Destiny’s Child をリミックスしたもの。

ダブステップのリミックスって、歌ものにウォブル・ベース加えただけみたいなものが、ネットにはそれこそものすごい数転がっていますが、今作はそんなものではもちろんなく、良くも悪くも James Blake らしいくぐもった音色のブレイクビーツ。

しかしための利いたビートと飄々と鳴る上モノが Lil Wayne のラップと意外にあっている “A Mill” 、ラテンパーカッションを軸に疾走感のあるビートと、逆に低速回転させたようなヴォーカルの対比が面白い “Bills Bills Bills” と、アルバムよりもずっとトラックが面白いので楽しめる。

まぁそれでもこれがきっかけに James Blake の魅力に目覚める、なんてことにはならなかったんだけど、それでもこの路線の音ならもっと聴いてみたい。

試聴

JAMES BLAKE / JAMES BLAKE (ATLAS) CD

AMES BLAKE / JAMES BLAKE (ATLAS)
http://www.myspace.com/jamesblakeproduction

年に何枚か発売される前から名盤である事がほぼ確定されているアルバム、っていうのがありますが、今年でいえばまずこれでしょうね。っていうことで、タワー・レコードでも激押しされててびっくりした James Blake のデビュー・アルバム。

私が彼の名前を認識したのはそれほど早くはなく、昨年秋『Klavierwerke EP』を出した時で、その時試聴した印象では歌モノダブステップという印象で、悪くはなかったものの少しトラックが弱い感じがして買わなかったんですよね。
しかし昨年末から今年の頭にかけて彼の名前を年間ベストや2011年の予測記事の類で頻繁に目にするようになり、それに伴って色んなところで彼に対する期待値がどんどん高くなっていくのを感じました。

それにつられるように私も James Blake のアルバムには期待するようになったんだけど、実際聴いてみると、う~ん、これは私にはよく分からない作品ですかね。

私が今作に期待していたものとしては当然ダブステップの要素なんだけど、それがまずよく分からない。
音響的にダブステップ以降のものだといわれると、まぁそうなのかと思わなくもないし、チリチリとしたノイズを纏い少し奥まったところで鳴るクセに妙にクリアな音は確かに面白いとは思うけど、そこまで評価されるようなものなのかというと疑問だし。
かといってダブステップらしい低音や、タメのきいたドラムが聴こえるかっていうと、それもあまりないし、もっといえばダブステップの要素が必要だと思わされるような曲もない。

じゃぁ単純に一つの作品としてどうなのかというと、オルガンを軸にか細い声で歌い上げる今作は、所謂ブルー・アイド・ソウルと呼ばれるものに近いんだけど、曲にしても彼のヴォーカルにしてもあまり引っかかるものがなく、やっぱり今作が評価される理由というのがよく分からん。

多分最初に期待したせいか減点法で評価してしまったのがよくなかったんだろうし、一つの作品としてそんなに悪い作品だとは思わないんだけど、なんか今作のせいで「ポスト・ダブステップ」という言葉が歌モノダブステップと同義のように扱われているような感じもあって、どうもモヤモヤしてしまうのです。

なんか取り留めのない感じになってしまいましたね。

James Blake - James Blake
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