Madteo / Sinister Ministers (Meakusma) 10″

Madteo / Sinister Ministers (Meakusma)
http://www.meakusma.org/

ついでなんで紹介してなかった Madteo の2010年のシングル。

この頃はまだアルバム『MEMORIA』(過去記事)と同路線の、分かりやすく頭のおかしい曲が並んでいて、非常にアンダーグラウンド色が濃い。

くぐもった音をエフェクトで無理やり捻じ曲げたような “Deliverance” 、不気味なピアノと強く打ち付けられたドラムが不安を煽る “Delphic Sophistic” 、モコモコト低音が鳴るヒップホップ・トラックの上で Sensational が念仏のようなラップを聴かせる “Do What U Do” 、曲をひたすら圧迫感で埋め尽くすようなノイズが印象的な “Made Off” 、微妙に跳ねたベースと、それを押さえつけるようなキックが重苦しい空気を作っていく “Sheep dipping” と、インパクトの強い曲がずらりと揃っている。

まぁその分聴き手を選ぶのは間違いないんだけど、唯一無二の個性なのは間違いない。

あと私は知らなかったんですが、この人来月 Sähkö からアルバム出すんですね。これはかなり期待できそう。

Sinister Ministers - EP - madteo

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MADTEO / BUGLER GOLD PT.1 (Hinge Finger) 12″

MADTEO / BUGLER GOLD PT.1 (Hinge Finger)
https://twitter.com/HingeFinger

ニューヨークのプロデューサー Madeteo が Joy Orbison のレーベルから今年の頭に出したシングル。
イギリスのダブステップ畑出身の Joy Orbison が、自身のレーベルの1枚目に何故 Madeteo を選んだのか全くの謎なんですが、ここら辺語ったインタビューとかあるのかしら。

まぁそんな事はおいておいて、 Madteo というと極端にくぐもった音作りのデトロイト・ビートダウンなハウスを作っていて、非常にアンダーグラウンドの空気を色濃くまとっている人でしたが、今作はいつもより幾分すっきりとした音作りがなされて、そのせいか曲の放つ哀愁がより分かりやすい形で表れていて、良質なディープ・ハウスとして聴きやすい。

それでいて引きずるようなベースラインは健在で、9分半ひたすら暗闇を行くような “Xtra Loose Change” は流石の出来。

今作が「PT.1」となっているので続編があるのかもしれないけど、その流れでいくつか作ってアルバムにしてほしいなぁ。

あとクレジットはないけど、 “Xtra Loose Change” に毎度の Sensational が参加してるっぽい。

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MADTEO / MEMORIA (morphine) 2LP

MADTEO / MEMORIA (morphine)
http://www.morphinerecords.com/

こちらも昨年愛聴したものの、全然話題にならなかった盤。まぁこれも例によってアナログしか出てないのですが。

しかし個人的には昨年聴いた中で最も狂っていたのはこの盤なのではないかと思えるような強烈なアルバムで、まず今時 SENSATIONAL (一時期イルビエントとか云われて話題になった人です)が参加しているという時点で、どこかたがが外れている気がしなくもないんだけど、内容の方はもっとおかしい。

くぐもった低音と、壊れた機会音のような上モノの1曲目 “ABSTRACK” から、簡単に云えばデトロイト・ビート・ダウンとミニマル・ダブを掛け合わせたようなトラックが続くんだけど、靄がかった音像の中で、低音だけが妙に大きく、明らかにバランスがおかしい(中にはただ低音がモコモコいってるだけみたいな曲もあるし)。しかもそんな中、まるで淀んだ空気が沈殿しているかのような病的な雰囲気が充満していて、普段聴いているテクノやハウスとは微妙に違った「闇」を発している。

コレを聴いてクラブで盛り上がるか、といわれるとかなり疑問ではあるんだけど、作品としては間違いなく面白い。ビート・ダウン系に飽きたら次に聴いてほしいアルバムです。

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