Max Loderbauer, Claudio Puntin, Samuel Rohrer / ambiq (Arjunamusic) File

Max Loderbauer, Claudio Puntin, Samuel Rohrer / ambiq
http://www.arjunamusic.com/

2014年に聴いた盤を雑に紹介していきます。

nsi. や Moritz Von Oswald Trio のメンバーで、ここ数年は Ricardo Villalobos と共作することも多い Max Loderbauer 、クラリネット奏者である Claudio Puntin 、パーカッショニストの Samuel Rohrer の3人が2014年2月に発表したアルバム。

メンバー構成が近いこともあり、 Moritz Von Oswald Trio を思わせるフリー・ジャズなので(エレクトリック要素はこちらの方が低めだけど)、普段ジャニーズ漬けの私には集中して聴く事が難しいタイプの音楽ではあるんだけど、それなりにリズムに起伏があったりするので、思いのほか抵抗なく聴ける。

とりあえず世間の評価とは裏腹に、何が良いのか分からなかった『Re:ECM』よりはずっと良いかな。

ちなみに bandcamp で買うと 24bit/96kHZ なので、音にこだわる人には嬉しいところ。その分ファイル・サイズも 1G 超えるけど・・・。

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Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat) mp3

Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat)
http://www.fat-cat.co.uk/

Hauschka こと Volker Bertelmann. が2012年に出したリミックス・シングル。

エレクトロニカやポップスの要素を感じさせながらも、あくまでプリペイド・ピアノを軸とした音楽をやっている Hauschka が、リミックス・シングルを出すというだけでも意外なんですが、そのリミックスを担当したのが Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に Michael Mayer という、モロにクラブ畑のアーティストなのはさらに意外。
ただ Michael Mayer はともかく、 Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に関しては ECM のリミックスなんかもやってるわけで、音楽性に関しては違和感はない。

その Max Loderbauer & Ricardo Villalobos によるリミックス、どうもこの二人が組むと小難しい方向にいきがちな印象だったのでちょっと不安だったんですが、今作に関しては当たり半分外れ半分という感じ。
透明の膜を一枚隔てているかのような、小さな音で鳴る変則的なキックと、原曲のものと思われるピアノやエレクトロニクスは、一聴すると難解な印象を受けるものの、細やかな音作りながらも確かに伝わる多幸感は意外にポップで、以前 Villalobos が手がけた mirko loko のリミックス(過去記事)に通ずる心地よさがある。

一方の Michael Mayer は、かっつりとリズムを足してクラブ・トラックにした、比較的素直なリミックス。ただこちらも原曲の柔らかさというものは、そのまま残してあり、結果リスニングにも耐えうる心地よいテック・ミニマルになっていて、こちらも好リミックス。

ちなみに今だとシングル買うより、リミックス・アルバム買った方がお得です。

Salon des amateurs (Remix) - Single - HAUSCHKA

MORITZ VON OSWALD TRIO / Restructure 2 (Honest Jon’s) 12″

MORITZ VON OSWALD TRIO / Restructure 2 (Honest Jon's)
http://www.honestjons.com/

なんかダブステップ関連の音盤紹介が続いていますが、いい機会なんでダブステップで紹介してないの色々書いてみますかね。

ということで、元なのか現なのか、とにかく Basic Channel の Moritz Von Oswald が Max Loderbauer と Vladislav Delay と組んだグループ、 MORITZ VON OSWALD TRIO が昨年末に出したシングル。

このグループは現在2枚のアルバムと1枚のライブ盤を出していますが、私はそれらを買ったはいいものの、未だちゃんと聴いていないという情けない有様なので、細かい部分で他と比べてどうっていうのは分からないのだけれど、セッションっぽい不定形さが目立ったそれらの音源に比べると、シングルという事で少しはフロアを意識したのか一応は四つ打ち。

しかし上記3人に Tikiman のギターと Marc Muellbauer のベースを加えた演奏は、ちょっとダブ・ハウスっぽい感じはするものの、所謂ダンス・グルーヴとは違い躍動感のあまりないもので、生楽器の比重の高さもあってちょっとテクノとはいい難い。
だがそれと同時に、これといった展開はないものの、徐々に変容していって覚醒感を増していく様は正にミニマル・ミュージックといった感じで、そういった意味では昔からミニマリズムを追求している Moritz Von Oswald らしい曲だ。

んで、裏は Digital Mystikz の Mala によるリミックス。この曲のどこをどういじったらこうなるんだ、っていうくらい硬質かつ重量感のあるダブステップ。中でもベースはクラブの大音量で聴いたらどれだけ体が震えるんだろう、と思えるほどのすごい鳴りでかなり痛快。
まぁせっかく Moritz のリミックスなんだから、もうちょっとダブ感強くていい気はするんだけど、非常にダブステップらしいダブステップで、これはこれで十分かっこいい。

Restructure 2 - EP - Moritz Von Oswald Trio

nsi. / reference (non standard productions) 12″

reference

いよいよ今週末に迫った Moritz Von Oswald の来日公演なんですが、今回トリオの一員として一緒に来日するのが、 Vladislav Delay と、もう一人が Max Loderbauer 。

彼は一般的には元 Sun Electric のメンバーとして知られているようですが、最近の彼の活動として知られるのが、 Tobias Freund とのユニットである nsi. 。

Tobias Freund の方はソロで Logistic や wagon repair からリリースしていたり、 Ricardo Villalobos や Dandy Jack とユニットを組んでいたりと、なかなか活発に動いているのですが、このユニットでは3年間にアルバム1枚に、シングルを3枚出しているのみ。しかもシングル1枚はリミックス盤なので、その寡作振りが窺い知れようかというものですが、その代わりどれもハズレはない。

この自身のレーベルからのシングルも、徹底したミニマリズムに貫かれたアブストラクトなトラックばかりながら、何か一つ異物感を持ち込むことで、きちんと引っかかりのある印象的なトラックにしている。

重層的なキックが脈打つ “ring” 、幻惑的な “dual” 、タイトルとは裏腹にどんどん地に沈み込んでいくかのような “bird” 、二つのビートが溶け合うかのような “tear” 、そのどれもが傑作。

ということで、今回の来日では是非 nsi. でのライヴも見たかったところなんだけど、それは次の機会にとっておきましょう(多分一生来ないだろうけど)。

試聴