MELCHIOR PRODUCTIONS ltd. / Who Can Find Me EP (Cadenza) 12″

MELCHIOR PRODUCTIONS ltd. / Who Can Find Me EP (Cadenza)
http://www.cadenzarecords.com/

少し前から植物ジャケから生き物ジャケに変わった Cadenza の29番。

Thomas Melchior といいますと、2006年に Luciano と共作で出した『Solomon’s Prayer』が Cadenza の中でも屈指の傑作だったのですが、今作もそれに負けず劣らずの傑作。

とはいっても、今作においてなにか大袈裟なことがなされているかというとそんなことは全くなく、タイトルの曲の “Who Can Find Me (I can’t)” は逆に淡々としたビートの上に、淡い色調のシンセの上モノが乗るミニマル・テクノ。しかしその削ぎ落とされた音の隙間から、非常に豊かな情感が流れ出していて、それにより大きなうねりを生み出している。久しぶりに Cadenza の真骨頂をみた感じがします。

裏の “Choir” もシンプルなパーカッシブ・ミニマルながら、ふくらみのあるグルーヴがあって、地味ながらも中々の逸品。

あと細かいところではあるんだけど、確か Melchior Productions って、 Thomas Melchior 以外に誰か製作に加わると「ltd.」が付く、ってこと記憶してるんだけど、今作のクレジット見ると、 Thomas Melchior の名前しかないんだよね。なんでなんでしょうか。それとも私の記憶違い?

試聴

BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。

POLE / steingarten remixes (~scape)CD

steingarten remixes
http://www.scape-music.de/

~scape の首領である Pole の、昨年出たアルバムのリミックス盤。私は元々の『Steingarten』の方は聴いてないんだけど、こちらは面子があまりにも素晴らしいので買ってしまった。今までリミックス盤って色々聴いてきたけど、ここまで時代の突端にいる人たちをすくい上げたものって稀なんじゃないでしょうか。

とはいっても全部が全部知ってるアーティストなわけでもないんだけど、先日紹介した Skull Disco の Shackleton 、その Skull Disco と共にミニマルとの境界線上のレーベルとして評価が高い Punch Drunk を主宰する Peverelist 、数々のカナダのレーベルから秀逸なダウン・ビート・ミニマルを発表している The Mole 、最近デジタル・ダンスホールで注目されている Ghislain Poirier 、同じくデジタル・ダンスホールな新作を昨年出した deadbeat 、 herbert のような生活音を取り入れたミニマルがユニークな frivolous 、そしてご存知 perlon から dimbiman と melchior productions と、もうあまりにも凄すぎる。残りの二人は今回はじめて知ったんだけど、 gudrun gut って人は現在 Monika というレーベルを運営していて、なんと元 Einsturzende Neubauten だという方、 mike huckaby は詳しく分からないんだけど、デトロイトのベテランさんみたい。

これだけの面子を集めれば当然内容も面白いんだけど、変則的なキックで四つ打ち感をうっすらと演出しながらも、丸みを帯びたベース音が印象的なダブ・ステップに仕立てた Peverelist 、燃え滾るようなダンスホールの Ghislain Poirier と deadbeat 、特に目新しさはないものの、抜群に気持ちいいミニマル・ダブの mike huckaby が特に良かったかしら。
まぁ正直この面子の並び以上に面白さがあるかというと微妙ではあるんだけど、現在の(ベルリンの)エレクトリック・ミュージックの大まかな動きはつかめる盤だと思うので、ここから色々掘り下げていくのも楽しいのではないかと。

試聴

perlon

PERL2
DIMBIMAN
PERL3
hombre ojo
PERL4
narcottic syntax
PERL5
MARKUS NIKOLAI
PERL13
STEPHAN LAUBNER/RIC Y MARTIN
PERL16
SENSE CLUB/VILLALOBOS
PERL20
BENJAMIN WILD
PERL23CD
V.A. / SUPERLONGEVITY
PERL24
AKUFEN
PERL32
LUCIANO AND MATHEW JONSON
PERL36
V.A. / SUPERLONGEVITY
PERL38
MINIMAL MAN
PERL39
NARCOTIC SYNTAX / CALCULATED EXTRAVAGANT LICENTIOUSNESS EP
PERL40
BABY FORD / BASKING IN THE BRAKELIGHTS
PERL41
COPACABANNARK / TO BEACH OR NOT TO BEACH
PERL42
HORROR INC.
PERL43
RICARDO VILLALOBOS / THE AU HAREM D’ARCHIMEDE
PERL44
MORANE
PERL45
NARCOTIC SYNTAX / REPTILE SWEAT ACCELERATOR EP
PERL46
MELCHIOR PRODUCTIONS LTD.
PERL47CD
ARK / CALIENTE
PERL48
RICARDO VILLALOBOS
PERL49
MATT JOHN / JOKER FAMILY PARK ONE
PERL50
DANDY JACK AND THE JUNCTION SM / LOS SIETE CASTIGOS
PERL51
STEFAN GOLDMANN
PERL52
CASSY
PERL53
PANTYTEC
PERL54
MATT JOHN / JOKER FAMILY PARK TWO
PERL55
AUDIO WERNER
PERL56
V.A. / SUPERLOOOONGEVITY
PERL57
STL / THE EARLY TRACKS
PERL58
MELCHIOR PRODUCTIONS LTD.
PERL59
RICARDO VILLALOBOS
PERL60
HALF HAWAII
PERL61
BABY FORD & ZIP
PERL62
LUCIANO
PERL63
SOUL CAPSULE
PERL63.5
SOUL CAPSULE / WAITING 4 A WAY
PERL64
CASSY / NIL DESPERANDUM
PERL65
MELCHIOR PRODUCTIONS LTD.
PERL66
MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / NO DISCO FUTURE

V.A./SUPERLOOOONGEVITY(PERLON)4LP

PERL56.jpg
http://www.perlon.net/

依然としてミニマルの代表レーベルとして高い人気を誇る Perlon の4枚目のコンピはアナログでは4枚組み、CDでは2枚組みという大ボリューム。

コンピにどのような役割を持たせるかというのはレーベルによって様々だと思うんだけど、このアルバムではわりとみなさん新しいスタイルというのを追求しています。そしてこのアルバムにはミニマルの有名アーティストの大半が参加しているわけで、つまりはシーンの新局面とも取れるものだと思います。

ってなんか大げさに書いてみたけど、内容の方はちょっと微妙。

とりあえず一番驚いたのが Villalobos 。彼は最近自分の新しいスタイルを色々模索しているように思えるんだけど、中でもこれはかなり実験的。ポスポスとした軽めのキックの上に、いつもの不協和音にも近い不安定なメロディが乗る曲で、これをフロアでかけるには相当な技術とセンスが要求される気がします。
他にもまぁ実験的な曲は多いんだけど、それ以外に全体的な印象として、妙にダブっぽいというかモクモクした雰囲気のものが多く、そのせいでこのレーベル特有のユーモアが殺がれちゃってる気がします。兎角シリアスになりがちなミニマルの中で、そのユーモアを保持し続ける姿勢は貴重に思えただけに、この変化はちょっと残念。
まぁ各トラックの質は高いんだけどね。
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MELCHIOR PRODUCTIONS / the meaning(playhouse)2CD

the meaning
http://www.ongaku.de/

最近はニューウェイブ・リバイバルに乗っかったような作品の続いていたプレイハウスから、Superlongevity Threeにも参加していた人のアルバム。
イマイチこれといった個性が見つけにくい淡々としたミニマル・ハウスなのだけれど、全体的にとても歌心を感じさせる作りになっていて心地よく聴きとおせてしまいます。その歌心も前面に押し出しているのではなく、曲から滲み出てくる感じなのがさらに私好み。低音がちょっと弱いのが気になるけど。
あとCDの方はaspect musicとかいうののコンピ(?)が付いた2枚組みなのでアナログよりお得です。

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