PLASTIKMAN / EX (Performed live at the Guggenheim, NYC) (Mute) File

PLASTIKMAN / EX (Performed live at the Guggenheim, NYC)
http://mute.com/

Richie Hawtin が Plastikman 名義で2014年7月に発表したアルバム。

前作『Closer』から11年、その間も DJ としては精力的に活動していたものの、シングルなどのリリースもほとんどなかったので、かなり待たされた感があったのだが、そんなことを知ってか知らずか、2013年11月に行われたイベントでのライブを収めたライブ盤という肩透かし。

しかもそのイベントを主催していたのが Dior のディレクターというのだから、私なんぞはそれだけでぐへぇ、となってしまうし、内容としても実験的なノンビートのものを想像していたのだが、実際には全編ほぼ四つ打ちのキックが鳴るミニマル・テクノ。

基調となるのはこのプロジェクトらしいアシッド・ミニマルなんだけど、『Closer』のように沈み込むよう感覚はなく、かといって当然のようにガンガンに上げていくなんてこともなく、つまりは淡々としているのだけれど、特に展開のないミニマル(最小)な音でもないので、すごく聴きやすくはあるんだけど、反面中庸な印象も強い。

音そのものは如何にも Plastikman らしいものだし、ハッとさせられる場面がないわけではないんだけど、今までの作品の衝撃度に比べて、普通に心地よく聴けてしまうという時点で、Plastikman の作品としては失敗作なんではないだろうか。

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V.A. / Expansion Contraction (m_nus) mp3

V.A. / Expansion Contraction (m_nus)
http://www.m-nus.com/

一時期はマメにチェックしていた m_nus の音源をほとんど買わなくなってから久しいのですが、2007年に発表されたこのコンピを久し振りに聴いてみても、やっぱり惹かれるものが少ないかなぁ。

その理由に関しては以前よく書いていた通り、和尚の曲の代替品みたいな機能的なアシッド・ミニマルがあまりにも増えすぎたというのが理由なんだけど、それは今聴いても変わらなくて、確かに上手いなぁとは思うものの、それ以上に感じ入るものが少ない。

私と m_nus との縁はまた更に遠くなりそうだ。

Expansion / Contraction - Various Artists
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PLASTIKMAN / NOSTALGIK. 3 (m_nus)12″

NOSTALGIK. 3
http://www.m-nus.com/

最近シスコの閉店に伴う文章をよく目にするけど、生活備忘録経由で知った仲真史さんの『仲真史、レコード屋の閉店に思う』という記事を読んで、どうにもモヤモヤするんですよね。細かい部分での違和感がありすぎて上手く言葉にならないんだけど、とりあえずここに書かれているのは店側の意見であって(彼の書いている「客」としての視点は正直感じられない)、コレを鵜呑みにするのはちょっとリスナーとしてのプライドがないんじゃねぇのかなと。別に手段が試聴だろうが情報だろうが勘だろうがなんでもいいんだけど、店のお勧めをホイホイ買ってるだけだったら、別に買うの自分じゃなくてもいいわけだしさ。ちょっと極論でモノをいいすぎ?でもここで例に出されているお客さんみたいに、「この前のロックみたいなのが良かったから、あーいうの教えて」、なんて言うやつが、プライド持って音楽聴いてると思えないんだよなぁ。

2003年の『CLOSER』以降、音源を小出しにちょこちょこリリースする Plastikman の、『NOSTALGIK』の第3弾。第1弾は Villalobos のエディットと未発表曲、2弾は3曲とも未発表曲という構成だったけど、今作は2曲ともエディット。そしてついにきました “Spastik” です。しかもエディットしたのは Dubfire 。正直ついに Deep Dish までミニマルかよ、っていうのはなくもないんだけど、この曲はかなり最高。とはいいつつも、私原曲の方はあまりちゃんと聴いたことないんだけど、このエディットって多分低音太くして、ビュンビュンいうエフェクト足しただけだよね。でも実際、この地鳴りのような低音と、スココココンと鳴り続けるスネアの組み合わせは気持ちよすぎる。これは必要以上に原曲に手を加えなかった、 Dubfire のナイスワークではないでしょうか。そして裏の Guido Schneider のリミックスも、 Plastikman らしいミニマル感は残しつつ、それでいて Guido Schneider らしさも前面に出たテック・ミニマルに仕上げていて素晴らしい。こちらもスコンと鳴るパーカッションが気持ちよい。
最近若干の手詰まり感を感じなくもない m_nus の中では、非常に新鮮に聴けた1枚です。

試聴