POLE / steingarten remixes (~scape)CD

steingarten remixes
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~scape の首領である Pole の、昨年出たアルバムのリミックス盤。私は元々の『Steingarten』の方は聴いてないんだけど、こちらは面子があまりにも素晴らしいので買ってしまった。今までリミックス盤って色々聴いてきたけど、ここまで時代の突端にいる人たちをすくい上げたものって稀なんじゃないでしょうか。

とはいっても全部が全部知ってるアーティストなわけでもないんだけど、先日紹介した Skull Disco の Shackleton 、その Skull Disco と共にミニマルとの境界線上のレーベルとして評価が高い Punch Drunk を主宰する Peverelist 、数々のカナダのレーベルから秀逸なダウン・ビート・ミニマルを発表している The Mole 、最近デジタル・ダンスホールで注目されている Ghislain Poirier 、同じくデジタル・ダンスホールな新作を昨年出した deadbeat 、 herbert のような生活音を取り入れたミニマルがユニークな frivolous 、そしてご存知 perlon から dimbiman と melchior productions と、もうあまりにも凄すぎる。残りの二人は今回はじめて知ったんだけど、 gudrun gut って人は現在 Monika というレーベルを運営していて、なんと元 Einsturzende Neubauten だという方、 mike huckaby は詳しく分からないんだけど、デトロイトのベテランさんみたい。

これだけの面子を集めれば当然内容も面白いんだけど、変則的なキックで四つ打ち感をうっすらと演出しながらも、丸みを帯びたベース音が印象的なダブ・ステップに仕立てた Peverelist 、燃え滾るようなダンスホールの Ghislain Poirier と deadbeat 、特に目新しさはないものの、抜群に気持ちいいミニマル・ダブの mike huckaby が特に良かったかしら。
まぁ正直この面子の並び以上に面白さがあるかというと微妙ではあるんだけど、現在の(ベルリンの)エレクトリック・ミュージックの大まかな動きはつかめる盤だと思うので、ここから色々掘り下げていくのも楽しいのではないかと。

試聴

DEADBEAT / JOURNEYMAN’S ANNUAL (scape)CD

DEADBEAT / JOURNEYMAN'S ANNUAL
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5日の日曜日に、Lエルトセヴン7 のもりたさんと、彼の友人のご好意により関ジャニ∞のライブに行ってきました。まぁ詳しくはそのうち書こうかなと思ってるんだけど、いやぁ、すごかったですね。あんなの婦女子が見せられたらそりゃぁ誰だって恋に堕ちますよ。圧巻でした。

近頃暑い日が続いていて何もやる気がおきないのですが、そんなときはやっぱりダブでしょう、ということで Deadbeat の5枚目のアルバム。

Deadbeat といいますと、シングルや Crackhaus でのミニマル・ファンクは別にすると、アルバムのほとんどが Basic Channel ~ Rhythm & Sound からの影響が強い冷ややかなミニマル・ダブだったんだけど、今作はダンス・ホールやダブ・ステップを飲み込んだ、かなりダンサブルなエレクトリック・ダブ。先日の来日公演ではDJでダンス・ホールばかり回していたそうで、そういった最近の彼の趣向が反映されたのか、それともダブ・ステップからの影響なのか、とにかく PoleMonolake との併合の後にこんな変化を遂げるとは正直意外。しかしここで鳴らされる低音にはかなり燃える。

最初の3曲こそ今までのイメージに近いミニマル・ダブながら(それでも以前よりははるかに動きがある)、”refund me” のパーカッシブなドラムとラガMCを皮切りに、以降は跳ね回る硬いドラムの音と、打ち付けるような重いキックが織り成すダブ・サウンド。テクノ方面でダブやるとなると、そのほとんどが Basic Channel の影響から逃れられないと思うんだけど(まぁ最初にあんなすごいフォーマット作られたら誰も太刀打ちできんよ)、ならばとそれ以前のダンス・ホールにヒントを見出したこのサウンドはとても新鮮に思えるし、ダブ・ステップなどとの同時代性も備えているのは流石。
ぜひぜひ爆音でこの低音を味わっていただきたい。

視聴
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frivolous/midnight black indulgence(scape)CD

frivolous/midnight black indulgence
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今まで karloffbackground というレーベルから精力的にシングルを出していた frivolous の2枚目のアルバムは、なぜかあまり接点のなさそうな scape から。
frivolous といえば前作の『somewhere in the suburbs…』(過去記事)が、どこか奇妙でありながらも美しさをたたえたミニマル・ハウスで個人的には非常に魅力的だったのだけれど、そのアルバム以降は Herbert のような、その場で物を叩いたり割ったりする音をサンプリングするライヴの評判のせいか、 Herbert のフォロアー的な見方がされることが多くて、まぁこの新作はそうしう流れにすっぽりと収まった感じ。
というのも今作で目立つのはやはりジャズからの影響で、形式こそはミニマル・ハウスに違いないんだけど、音だけ聴くとジャズを思わせるものがかなり多い。それでもありきたりな感じにならないのは彼のサンプリング・センスのなせる業でしょうか。さらに今作は多くの曲にヴォーカルを配すことでポップさが増したし、リズムも適度なグルーヴを持っていて飽きさせない。
つまりは良く出来たいいアルバムなんだけど、それでもやはり frivolous の作品としては没個性な気がして物足りなさを感じてしまう。まぁ逆に言えば最近の Herbert に物足りなさを覚える人にはいいのかなという気もするけど。

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[Tracklist]

mike shannon/possible conclusions to stories that never end(~scape)CD

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現時点において、ミニマルの中心地がベルリンだというのはまず間違いのないところなのだけれど、個人的にはベルリンの磁場からある程度はなれた動きをしているカナダのアーティストに惹かれてしまいます。
例えば Akufen こと marc leclair は、昨年のアルバム以降(過去記事)、以前のカット・アップ・ファンクからは想像もつかないような静かな世界を描いているし、Mathew Jonson はますますサイケデリックな色合いを増し、DeadbeatPole との関係性を強めますますダブへと傾倒しています。
そして自身のレーベル Cynosure を主催する mike shannon のこのアルバムも、同様に最近のミニマルからは距離を置いた内容になってます。

Force Inc. からの前作『Slight of Hand』はかなりフロアを意識したようなクリック・テクノだったのだけれど、今作はレーベルを意識してかミニマル・ダブっぽい意匠を強くしています。しかし単純にレーベル色に染まったとかいうわけではなく、同時にジャズの色も非常に強く、しかも歌モノの曲が多く配されているというなかなか独特な世界を作り出しています。特に4曲でヴォーカルをとる Anais という女性のソウルフルな歌唱が白眉なのだけれど、それを包み込むような音作りもまた素晴らしい。しかも終始穏やかな世界を描きながらも緊張感が損なわれる事はなく、そのストーリー性のある流れと相まって、何かを暗示するようなラスト2曲は特に印象的です。
「終わらない物語」の「最後の日」とは?
これからも聴きこんで読み解きたい気分にさせるアルバムです。
[Tracklist]

PORTABLE/Live:You Were There(REALJO{K}E)CDR

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なんだかんだでもう4枚目になる Portable のライヴ・アルバム。正直こんなにライブ盤ばかり出すのもどうかと思うんですが、結局全部買っているので何もいえません。

これは『Version』(過去記事)のツアーのものという事で、今までのものより彼のパーカッションが前面に出ていて、あまり踊るという感じのものではなく、不思議な浮遊感を湛えたものになっています。だからわりと流し聞きしちゃうタイプの盤ではあるんだけれど、淡々と鳴るエレクトロニクスと彼の有機的なパーカッションの絡みというのは未だ独特で、やはりこの魅力には逆らえないのです。

DEADBEAT

明けましておめでとうございます。
せっかく新年が明けたというのに全く新鮮味が無くて、むしろ腐り気味。一応今年は自分に人生において重要な年になると思うんだけど、なんかやる気でなくてダメですわ。
そんな私の今年の目標は整理整頓!っていうかこのブログの目的の一つに、音源のアーカイヴ化というのがあったんだけど、未整理のものが溜まっていく一方なので、アーティストやレーベル別にまとめたエントリー増やそうかなと。
そんなわけで唐突に DEADBEAT です。
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portable/version(scape)CD

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以前リリースをお伝えしたportableの3枚目。なんか気がつけば私、この人の作品ほとんど持っている気がするんだけどライヴ音源以外だとそれほど聴き込んだ記憶というのがないんですよね。でもこのアルバムは彼の作品の中でも上位に入る作品ではないでしょうか。
とは言っても毎度の事ながら大胆な路線変更がされているわけではなく、繊細なエレクトロニクスとパーカッションの絡みによるクリック/エレクトロニカ。でも今作はギターやメロディなどを取り入れる事で、今までよりもはるかに音にふくらみがあるんですよね。まぁ、相変わらず物悲しい雰囲気を湛えた相当に地味な作品なんだけど、やっぱり私はこの人のたゆたう様な独特なグルーヴは好きですね。

B0009G01MM Version
Portable


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