G. Rina / MASHED PIECES #2 (Melody & Riddim) CD

G. Rina / MASHED PIECES #2 (Melody & Riddim)
http://www.goodingsrina.com/

シンガー、と呼んでよいのか一瞬考えてしまうほど多方面で魅力をみせている G.Rina が2010年秋に発表した4枚目のアルバム。

彼女がダブステップに興味があるというのは以前からなんとなくは知っていたし、 Helixir のビートに彼女のヴォーカルをのせた “Let You Drive” などは好きで何度も聴いていたんだけど、まさかアルバム1枚丸々ダブステップやファンキーなどの現行ビートを飲み込んだものになるとはまさか思っていなくて、しかもそれがどれも素晴らしいものなのでちょっと驚いている。

今作には Eccy や Tofubeats 、 Skyfish など様々な日本のプロデューサーが参加しているんだけど、海外のフロア志向の強いトラックに比べると、彼らの折衷的なトラックは間口が広く、それゆえに彼女のポップなメロディとも親和性が高く、ポップスとしてもビート物としても非常に刺激的なものになっている。
中でもチップチューン的な上モノとダブステップの凶暴なサブベースが交差する Tofubeats 作の “Did It Again” は面白いし、アンビエントっぽいダブステップとゆったりとした G.Rina のヴォーカルが抜群の相性を聴かせる (dub)y 作(初めて聞く名前だ)の “First Taste” の気持ち良さは格別。

今まで G.Rina を聴いてこなかったのを後悔するくらいの傑作。これからはもっと積極的に聴いていこう。

MASHED PIECES #2 - グディングス・リナ

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RUMI / Hell Me WHY?? (POPGROUP)CD

Hell Me WHY??
http://www.pop-group.net/

どうも昨日のは自分の書きたいことが上手くまとまらなかったので、っていうかいい加減枚数がたまってきたので、ぼちぼち日本のヒップ・ホップの盤について書いてみよう。

ということで RUMI の前作『HELL ME TIGHT』(関連記事)から3年ぶりのセカンド。この盤についても書きたいことが山のようにあるんだけど、上手くまとまんなくて放置しっぱなしだったので、けっこう端折って書く。

なのでいきなり結論から書くんだけど、やっぱり私は折衷的な音楽が好きなんですね。
なんのかんのでアブストラクトから流れてきた感じの私からすると、「日本語ラップ」のラッパー偏重の聴き方には興味がもてないし、ヒップ・ホップにこだわっている様で、その実ヒップ・ホップに囚われた音楽も面白くない。ラップなんて曲を構成する要素の一つでしかないわけだし、貪欲に時代のビートを取り入れたものの方が楽しめる。

そういった意味においてこれは個人的にど真ん中。前作の、ひたすら呪詛を撒き散らすかのような作風から一転して、ジャケットに象徴されるように随分とポップになった。しかしそれは安易な擦り寄りなどではなく、前作の暗さを払拭し風通しをよくした結果であり、ほとんど歌と同化したような RUMI のラップも実にさまになっている。
そしてダブ・ステップやグライムを取り入れたビートも非常に刺激的で、今作のポップ・サイトを代表するダンスホール・グライムの “Fever!” の狂乱から、 TBH の o.n.o によるダークな四つ打ちと MSC の O2 のラップが不気味な雰囲気を醸し出す “極楽都市” への落差などたまらない。
さらに上手い具合に RUMI の女性としての顔もそこかしこに忍ばせていて、これこそいい意味で歌謡ヒップ・ホップじゃないですかね。