1999年に結成された5人組の、2009年発表のセカンド・アルバム。
果たして今でも使われているのかどうかはちょっとよく分からないのだけれど、一時期のパンクをさす際に「メロコア」という言葉がよく使われていた。要はメロディック・ハードコアの略なのだが、私がこの言葉を初めて知ったのは、記憶が確かならば「Player」誌に載っていた Bad Religion の『Stranger Than Fiction』に関する記事だったと思う。当時の私にはハードコアとメロディックというものは全く正反対のものに思えたので、メロコアというものが一体どういう音なのか想像が付かなかったのだが、実際聴いてみた『Stranger Than Fiction』は、まぁメロディックというのは分からなくもないが、とてもハードコアとはいえないポップなパンクで、ずいぶんと拍子抜けしたものだった。
それ以降もメロディックなハードコアなど私は聴いた事ないのだが、ではこの FACT はどうか。残念ながらこれもちょっと違う。ではなぜ上のような事をかいたのかというと、これ聴いているときになんとなく思い出したからです。すいません。
では今作はどういう音なのかというと、エモーショナルなハードコアを軸に、メタルやテクノの要素を織り込んだもので、こう書くと私の好みど真ん中な感じもするんだけど、全てが理路整然と並んだ小奇麗なサウンドは躍動感に欠けて、要はこの手の音楽に大事な「燃える」感じがほとんどないのが痛い。あと全編英詩のわりに、発音がカタカナ英語なのも聴いていて辛い。
バンドの方向性としてはともかく、 “1-2” を聴く限りこのヴォーカルの人にはバンドより打ち込みの曲の方が合っているんじゃないかしら。

- Fact
- Fact
- Vagrant Records 2009-04-14
- 曲名リスト
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- Paradox
- Angeles
- Fact of Life
- Chain
- Reborn
- Purple Eyes
- Lights of Vein
- Merry Christmas Mr. Lawrence
- Co-3 [Instrumental]
- Snow
- Stretch My Arms
- 45 Days
- Why…
- 1-2 [Instrumental]
- Rise
- Fact of Life [Boom Boom Satellites Remix][*]
by G-Tools , 2010/05/16