Lil B / Thugged Out Pissed Off (Self Released) mp3

Lil B / Thugged Out Pissed Off

Lil B / Thugged Out Pissed Off
http://www.basedworld.com/

アメリカのラッパー Lil B さんが2015年末に出したミックステープ。

全部を聴いているわけではないので具体的には分からないんだけど、一時期に比べるとミックステープを出す間隔が長くなっている印象の Lil B さん。2015年だと Chance The Rapper との共作が話題になったものの、それを除くとわりとご無沙汰感があったんですが、今作は63曲とかなりのボリューム。

まぁこの人の場合、曲数が多いなんてのはいつもの事なので、こちらも構えずにダラダラ聴いたりしているわけですが、今作は意外にキャッチーな曲(フリースタイル?)が多く、思いのほか耳をひく。

Lil B って基本的にラップが非常にラフなので、曲の方がポップなくらいでちょうどいいのかもしれない。この人の作品では一番好きかもしれん。

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Love At First Sound, LUUUL, dj_amps, Liquorish Records, Marvel Alexander, Vermin Womb, White Ward

A U D R ALove At First Sound / Nothings Changed
bandcamp、soundcloud、twitter それぞれで出身地が異なっているので、何処の人だかよく分からないシンガー/ラッパーさん。前半は沈み込むような重いビートに囁くようなヴォーカルが乗り、女性のナレーションを挟んでの後半は情緒的な R&B と2部構成になっている不思議な曲。他に上がっている曲と纏めて『A U D R A 』というアルバムになるもよう。
Listen To The SeaLUUUL / Listen To The Sea
いつも参考にさせてもらっているブログ「Nobody Loves Me」で紹介されていたんで聴いてみた、ベルギーのプロデューサー Romain Bauthier さんのプロジェクト LUUUL の3曲入り EP。ゆったりとした4つ打ちのビートに柔らかなギターが乗る、という構成は3曲とも同じなんだけど、ギターの音色の心地よさと、メロディの素晴らしさだけで全然 OK な感じ。
DownloadCiara / Body Party (Amps Footwork Re-mix)
群馬在住のトラックメイカーが Ciara の曲をリミックスしたもの。奇抜さはないが、原曲の雰囲気を損なわずにジュークにした好リミックス。
XMAS LP - Vol.3V.A. / XMAS LP – Vol.3
オランダのレーベル Liquorish Records が2014年末に出したクリスマス・コンピ(今更紹介かよって感じですが)。
基本的にジュークがほとんどなんだけど、中にはムード歌謡みたいな曲があったりと、ごった煮感覚が楽しい。日本人アーティストも多数。
Dont Die YetMarvel Alexander / Dont Die Yet
L.A. のラッパーさんがアルバム『Don’t Die Yet』からフリーで配信した曲。Sango のプロデュースの割には地味な曲で、抑揚が大きいラップは可もなく不可もなく。
PermanenceVermin Womb / Permanence
アメリカのデスメタル・バンドが2014年9月に発表した、多分初のアルバム。最近ブラック・メタルばかりでデス・メタルはほとんど聴かないんだけど、これは超突猛進という感じがひたすらカッコいい。
RiptideWhite Ward / Riptide
ウクライナのブラックメタル・バンドが昨年出した EP 。激しさよりも情緒性が前面に出ているので、この手のものとしては比較的聴きやすい(ヴォーカルはもちろんアレですが)。

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Living In Frames, 7 Days Of Funk, Franjazzco, Thom Yorke, McBROVA$

OuterLiving In Frames / Outer
ブラジルの二人組みユニットの、おそらくデビュー作となる EP 。基本的にはエレクトリックなインスト・ヒップホップなんだけど、大仰な上モノが多く、その分リズムも EDM っぽかったりと逞しく、悪くない。ただまだ個性不足かしら。ほぼノンビートの “Can’t Dream” がいい感じ。
N My System7 Days Of Funk / N My System
Snoop Dogg と DaM-FunK によるユニットのフリーのシングル。どうもこの手の水っぽいというか、音がビヨンビヨンしたファンクって苦手なんだけど、この曲はかなりポップで聴きやすい。でももうちょっと Snoop のヴォーカルを聴きたかった。
Chemtrails EPFranjazzco / Chemtrails EP
オーストリアのプロデューサーの4曲入り EP 。基本どの曲も滑らかなグルーヴの洗練されたジュークなんだけど、それに太いリズムと猥雑なヴォイス・サンプルが無理なく同居していてカッコいい。あと “Make U Wanna” って Theo Parrish の曲(曲名忘れた)をサンプリングしてる気がするんだけど、どうだろう。
Youwouldn'tlikemewhenI'mangryThom Yorke / Youwouldn’tlikemewhenI’mangry
昨年の9月にビットトレントを通じてアルバムを発表した Thom Yorke が、今度は昨年末に bandcamp で突然発表した曲。
たしかアルバム合評当時、共同制作者のナイジェル・ゴドリッチがビットトレントはアーティストの取り分が多い、みたいなこと言ってた記憶があるんだけど、結局 bandcamp の方が良かったって事なのかしら。まぁビットトレント面倒なんで bandcamp で出してくれたほうがずっと嬉しいんだけど。曲自体は浮遊感のあるトラックと Thom Yorke の歌声がマッチした良曲。
#BeginningTheMixtape3McBROVA$ / #BeginningTheMixtape3
札幌の 2MC が昨年末に発表したミックステープ。ヒップホップらしいヒップホップ、という風情の曲が並んで入るんだけど、ちょっとこの人たちらしい個性というのがイマイチ感じられなくて、それに加えて韻がそれほど硬くないのもあって、イマイチ印象に残りにくい。ディスコっぽい “Traffic” は良曲。

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Luciano / Cachai (Cadenza) mp3

Luciano / Cachai (Cadenza)
http://www.cadenzamusic.net/

今年中にはこの名義では2枚目となるアルバムが出るという Luciano が2013年3月に発表したシングル(アルバムからの先行なんですかね)。

昨年発表された『Rise Of Angel』(関連記事)はキックの入る事がない、およそクラブ・トラックとは言いがたい作品でしたが、今作は2曲とも四つ打ちのキックの入ったミニマル・ハウス。

お化けが出るときの BGM に使うような楽器(あの「ヒュードロドロ」ってやつ。名前知らない)をメインに、そこにオルガンが絡む “Cachai” 、パーカッシブなリズムの上で、これまたオリエンタルな上モノが印象的な “Dance Unity” と、両曲共に悪くはないものの、ちょっと今までの Luciano の作品と比べるとひねりがなさ過ぎて物足りない出来。

この分かりやすさがイビザでパーティーをやるようになった影響なのかは分からないが、アルバムもこの路線だときついなぁ・・・。

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LIZ / XTC (Jeffree’s) mp3

LIZ -XTC
http://jeffrees.tumblr.com/

Mad Decent のサブレーベル Jeffree’s から、 Beyonce 好きだというカリフォルニアのシンガー Liz のデビュー・シングル。

クレジットを見るとプロデューサーは Mad Decent 周辺の人が多いみたいだけど、私はあまり Mad Decent って追いかけてないので、さて最近の Mad Decent はどんな方向性なのだろうと聴いてみると、 “XTC” がなんとも直球のポップスで驚く。

ほとんどイントロもなく流れ出す歌声は、プロフィールから想像するような黒いものではなく、むしろ80~90年代の白人女性ポップスを連想する線の細いもので、それはキラキラした上モノも同様。つまりは曲としては Mad Decent からとは思えないほど類型的なんだけど(ビートが Trap っぽい気もするけど、Trap って実はよく分かってない・・・)、全編サビなんじゃないかと思えるほど歌い上げるメロディが、それでも過剰さの一歩手前で抑える事により、次々押し寄せる波に身を任せているような心地よさがあり非常に魅力的。

もう1曲の “Underdogs” は RiFF RAFF というラッパーが参加したヒップホップで、ラップよりも歌の部分が多いのでそれほど気にならないとはいえ、彼女の孤影の線の細さは如何ともしがたく、曲としては中途半端かしら。

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Leon / Music For Souls, Who Claim To Be Strong (Self Released) mp3

Leon / Music For Souls, Who Claim To Be Strong
http://www.prodbyleon.tk/

イタリアのプロデューサー Leon が2012年に発表したビートテープ。

おそらくヒットチャート系のポップスをネタにしたのではないかと思われるインストのヒップホップが大半で、またそのネタに関してもそれほど編集などはせずに使っていると思われるものが多く、そういった意味では非常にポップ。ただその適当加減が今作では心地よさにつながっているし、ドラム中心のビートも合っている。

まぁそれでも流し聞き用かな、という感じではあるんだけど。

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Luciano / Rise Of Angel (Cadenza) mp3

Luciano / Rise Of Angel (Cadenza)
http://www.cadenzamusic.net/

Cadenza を主催する Luciano が、自身のレーベルから2012年11月に発表したシングル。
Cadenza のリリースが活発であったり、彼自身も他アーティストへのリミックス提供や DJ ミックス等を発表していたのでご無沙汰感はあまりないが、自信の名義での作品は2009年の『TRIBUTE TO THE SUN』以来初。

その『TRIBUTE TO THE SUN』はタイトル通り、淡い陽光が降り注ぐような清らかな祝祭ムードの作品だったが、今作はそこから一歩踏み出して、という表現が適切なのかどうかは分からないが、キックの入らない簡素なリズムの上に、弾むようなシンセと、これまたシンプルながらも印象的なピアノが乗る、陽性の美しさを持ったものになっている。

つまりはダンストラックといえるような屈強なリズムがあるわけでもなく、かといってアンビエント的とはいい難い、はっきりとした輪郭をもっていて、 Luciano にダンス・トラックを期待する向きには戸惑いさえ感じてしまうほどポップな曲になっている。

しかし16分かけて徐々に音を重ねながら多幸感を増していく構成は今までと変わらぬものであり、また Cadenza より以前の彼がそれほどダンスに重きを置いた作品を作っていなかった事を考えると、アルバムの延長線上での原点回帰にも思えて、なかなかに面白い。

表題曲以外では、 Cadenza からリリース経験のあるアーティストによるリミックスが3曲収録されていて(アナログは1曲)、全てが四つ打ちのキックを足したダンス・トラックになっている。
Mirko Loko によるリミックスは、最近の彼が使うひしゃげたような音のリズムが足されていて、この音があまり好きではない私にはイマイチ。
一方 Andrea Oliva と Uner は、このレーベルらしいパーカッシブなリズムのリミックスをしていて良いのだが、比較的淡々とした感じの Andrea Oliva よりは、スネアなども交えより有機的なグルーヴを作り出している Uner の方が好きかしら。

Rise of Angel (Remixes) - Luciano

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Life Unfair / Lost Inside My Solitude (Self Released) mp3

Life Unfair / Lost Inside My Solitude
http://www.myspace.com/lifeunfair

イタリアのブラックメタル・バンド Life Unfairair が自身の myspace で配布しているミニ・アルバム(バンドに直接メールすれば CD でも売ってくれるみたいだけど)。

シューゲイザーっぽい粒子の細かいギターにシンフォニックなシンセ、幾重にも張られたノイズの膜の向こうで断末魔の叫びを上げているようなヴォーカルと、所謂アトモスフェリック・ブラックメタルと呼ばれる音そのものという感じで、正直このバンドならではという個性はあまり感じられないんだけど、基本的にこの手の音は大好きなので楽しんで聴ける。
あとギターにしろシンセにしろ普通にメロディアスで、それが前面に出ている場面も多く、また演奏は良くも悪くも軽いので、ヴォーカルさえ気にならなければこの手のバンドの中では聴きやすい部類な気がする。

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Luciano / Vagabundos 2011 (Cadenza) mp3

Luciano / Vagabundos 2011 (Cadenza)
http://www.cadenzamusic.net/

Luciano がイビザでやっているパーティー「Vagabundos」をテーマにしたミックス。最近2012年版が出ましたが、これは2011年版(出たのは今年だけど)。

この人の DJ って生では聴いた事ないんだけど、いつの間にやら PC でやるようになっていたようで、ご多分に漏れず今作も数曲を同時に重ねたようなミックス。なので最初は音数が多すぎな気がするんだけど、いったん体になじんでしまえば、派手さはないものの、緩やかに盛り上がる柔らかなグルーヴに身をゆだねられる。

ただ以前よりもヴォーカル・トラックなども増えてより分かりやすくなった分、展開や抜き差しで耳をひくような場面が減って、ただの気持ちがいいハウス・ミックスにとどまってしまっている感も否めず。まぁ好きだけど。

ちなみに今作はなぜかファイルでしか出てないみたい。

Like Drone Razors Through Flesh Sphere / At The Threshold Of Knowledge (BLACK MASS) CD

Like Drone Razors Through Flesh Sphere / At The Threshold Of Knowledge (BLACK MASS)
http://www.blackmassrecords.com/

スペインのアーティスト Like Drone Razors Through Flesh Sphere が2011年に出したEP(単独作としては未だ最新作のよう)。

この人は情報がなさすぎて普段どんな事やっている人なのか全然分からないんですが、とりあえず今作はピアノと電子音を使ったドローン作品。
雰囲気としては徹底的に暗く、ジャケットにも表れている禍々しさも色濃いのだけれど、ドローン特有の1音をひたすら引っ張る感じは控えめに、かといって安直なメロディに流れる事もなく、いい塩梅でピアノと電子音を絡めながら緊張感を持続させるので、思いのほか楽しめる。

まぁそうはいっても気楽に聴ける種類の音楽ではないのは間違いないのだけれど、この寒々しい感じはこれからの季節にいいんじゃないかしら。

Lil B / 848 SONG BASED FREESTYLE MIXTAPE (Self Released) mp3

Lil B / 848 SONG BASED FREESTYLE MIXTAPE
http://www.basedworld.com/

アメリカのラッパー Lil B さんが7月の頭に出したミックステープ。

Lil B さんといいますと、かなりの多作家として知られていて、昨年は『Complete MySpace Collection』という676曲入りのミックステープを出したりなんかしていますが、今作はそれを上回る848曲入り(もちろんフリー)。

ちなみにジャケットがなかったので、「ワーダが少女時代との邂逅ではしゃぐLil B The BasedGodを業界の先輩として温かく見守ってる画像ください」を勝手に使わせてもらってます。

で、一応1週間位かけて全曲聴いたんですが、848曲もあると途中で飽きるかと思ったんだけど、思いのほか楽しめましたかね。

まぁフリースタイルなんで基本どの曲もゆるいんですが、トラックはヒップホップ以外にもエレクトロやロック、ハウスなど幅広いし、 Michael Jackson や Linkin Park 、 Cyndi Lauper など大ネタもいくつかあって楽しい。
さらに個人的にでかかったのは Juke を使った曲がいくつか入っている事で、今まであまり名の知れたラッパーが Juke に接近したのを聴いたことがなかったので興味深いし、いくらリズムが早かろうが、自分のペースを崩さずゆったりとラップしているのも面白い。

そのうちがっつり Juke なアルバムとか作ってほしいなぁ。

ちなみにファイルの方は現在削除されちゃったみたい・・・。

A Light In The Dark / From One Day To Another (Self Released) mp3

A Light In The Dark / From One Day To Another

Annorkoth (過去記事)をやっている B.M. さんの別名義 A Light In The Dark で今年出したフリーの作品。

こちらは Annorkoth 以上にシンセが前面に出ている上に、かなりメロディックなのではっきりってメタルを聴いている感じは全然しないんだけど、これはこれで面白いし、なれると意外に悪くない、かな・・・。

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L!STED / The Crystal Ship (Self Released) mp3

L!STED / The Crystal Ship

L.A のプロデューサー L!STED が今年の5月に発表したビートテープ。

タイトルが『The Crystal Ship』で、1曲目の頭に Doors がサンプリングされているので、てっきりネタ感の強い作品なのかと思ったら、特にそんなこともなく、揺らめくような上モノが心地よいインスト・ヒップホップ。
中でも幾重にも重なるシンセが印象的な “I Remember Nothing” 、揺れるベースと哀愁漂う上モノが絡む “F.Zero” 、オリエンタルな “CH 86” など、比較的ビートの弱い曲が美しいので、いっそのことアンビエントのアルバムとか聴いてみたい。

あと最後はなぜか Weeknd のリミックス。

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Lil B / I Forgive You

Lil B / I Forgive You
http://www.myspace.com/packalbums

the Pack というグループで活動する傍ら、ソロ名義ですごい数の音源をネットにアップしているラッパー、 Lil B さんの多分現時点では最新と思われるミックステープ。
この人のミックステープって目に付いてものはとりあえず落とすようにしているんだけど、そのまま解凍もしていないのがほとんどだったりするので、実はちゃんと聴くの始めてだったりします(我ながら酷いと思う)。

Lil B の音源に関しては、適当に作ったものとちゃんと作ったものの差がすごい、というような文章をよく目にしていたんだけど、今作はおそらく適当なほうに入るであろう、かなりグダグダなつくり。

まず曲ごとの音量がバラバラだったり(ここまでならミックステープではよくあるけど)、ヴォーカルだけ前に出てトラックの音量が妙に小さかったり、かと思えばベースだけでかくて音割れてたり。
また曲自体もほとんど抑揚のない、ただフリースタイルを乗せただけと思われるものがほとんどで、およそひっかかりというものは無いに等しいんだけど、それでも Lil B の揺らめくようなラップだけで気持ちよく聴けてしまうから非常に不思議。

まぁこれだけだと彼の魅力についてまだ具体的に書けそうもないので、溜まりに溜まった彼の音源を聴いて、ちょっとずつ掘り下げていきたい(676曲入りのもまだ聴けてないしね・・・)。

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Lonesummer / Satisfaction Feels Like a Tomb

Lonesummer / Satisfaction Feels Like a Tomb
http://lonesummer.bandcamp.com/

アメリカのブラックメタル・バンドのアルバムのデモ音源(bandcamp でも公開されていてフリーで落とせる)。

以前のブラックメタルといえばほぼ音が劣悪、と決まっていたけれど(今はそうでもないみたい)、今作もデモ音源だからなのか音質に関しては相当酷い、というよりもずいぶんと思い切った音作りがなされていて、1曲目の “Mundane Dreams About Flash Floods” はほぼすさまじいギター・ノイズしか聴こえなくて、奥の方でけたたましくなるドラムがわずかに聴こえる程度。

かと思えば2曲目の “Demerol Smile” はゆったりとしたノイズ・ギターと軽快なドラムが鳴る、1曲目に比べると隙間の目立つ音作りながら、この世のものとは思えぬ咆哮がその隙間を埋め尽くし、かと思えば後半ではシンセ(?)が物悲しいメロディを奏でる珍妙な曲。

それ以降も基本的にノイズで埋め尽くすか、著しく音のバランスを欠いた曲しかないのだが、それでもこのバンドの音がただ不快なだけではなくきちんと説得力を持っているのは、ノイズの向こうに悲しみが鳴っているからで、まぁ要はすさまじくエモーショナルなんですね。
だからノイズの渦がきちんと感情の高まりとしてこちらに響いてくるし、曲によってはけっこう泣ける。

おまえこんなので泣けるって頭おかしいなじゃないのか、といわれたら否定はしないけど、とりあず今年のベスト候補に入れたいくらい好きな作品です。
MySpace の方ではもう何作かアップされているので、そちらも時間みつけて聴いてみたい。

<a href="http://lonesummer.bandcamp.com/album/satisfaction-feels-like-a-tomb">Mundane Dreams About Flash Floods by Lonesummer</a>

Lockfist 669 / Dead in a Second

Lockfist 669 / Dead in a Second
http://lockfist669.com/

2005年結成のブラジルのスラッシュ・メタル・バンドの、2009年発のおそらく2枚目となるアルバム(フリー・ダウンロード)。

1曲目の頭のギターリフが鳴って以降、徹頭徹尾飛ばしまくるスタイルは正にスラッシュ・メタルといった感じなのだが、随所に現代的なヘヴィ・ミュージックの要素が感じられるのと、早い中にもきちんと展開と緩急とつけていて、これはかなりかっこいい。

久し振りにメタルらしいメタルを聴いた。

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LOST WORLD ORDER / Marauders (Wildness) mp3

LOST WORLD ORDER / Marauders (Wildness)
http://wildness.e-monsite.com/

ドイツ出身のスラッシュ・メタル・バンドの、おそらく4枚目と思われるネット・リリースのアルバム。

ジャケットからしてコテコテのメタルですが、内容のほうも負けず劣らずの正統派メタル。
一応スラッシュ・メタルというだけあって早い曲が中心ではあるのだけれど、ギターリフにしろドラムにしろ、いかにもといったフレーズがほとんどで、かといって最近のへヴィ系のように極端な部分もほとんど感じられず、これは正直あまり面白くない作品。

まぁ久しぶりにメタル聴いたなぁ、という気分にはさせてくれるんだけど・・・。

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Loose Screwz / Satellites

Loose Screwz / Satellites
http://www.flickr.com/photos/vinylism/

ここ何日か Bandcamp という文字を何回か見たので、少し Bandcamp について書いてみたいと思います。

ネットで面白いアーティストを探す場合、以前であれば YouTubeMySpace 、最近であれば Soundcloud などを使うのかなと思うのですが、ここ1ヶ月くらい私が使っているのが Bandcamp でありまして。

では Bandcamp というのはどういうサイトなのかといいますと、自分で音源配るためのサイトがもてるんですね。

その音源自体は有料のものから無料のものまで色々あるんですが、この Bandcamp で私が好きなのは、落とす前にちゃんとサイトで音が聴けるところです。これだけ面白そうな音が出回っていると、どれもこれも落としていたらハードディスクがあっという間にパンパンになってしまうので、これはけっこうでかい。

あとこの手のサービスに多いドメインにぶら下る形ではなく、それぞれのアーティストにサブドメインが割り振られているので、 Bandcamp というサービスが余り表に出ていないため、各アーティストページが独立しているように見えるけど、きちんとタグでつながっているので、多分最初は戸惑うと思うんだけど、これも慣れるとけっこう探しやすい。
そのタグも音楽スタイルだけではなく国別のタグがあるのもいいし、さらに右の discography のところにそのアーティストが Bandcamp に挙げている音源がサムネイル付きで並ぶのも地味に便利。

ということで、みなんさんも Bandcamp を使って面白いアーティストを探してみてはいかがでしょうか。

ってここで終わるとよくある WEB 系のブログみたいなんですが、この Vinylism は一応音盤を紹介するブログなので、私が気に入ったのをいくつか紹介したいと思います。
あと上の文章は面倒で専門用語の解説とか省いているので、そこら辺分からなかったらコメントください。

この Loose Screwz という人がどういう人なのか調べてもよく分からなかったんだけど、この作品自体は rock the dub というブログ主導で発表されたものみたい(私もこのブログで知った。ちなみに他にもフリーで音源配ってる)。

フリーで音源を配っているラッパーというと、どうしても南部系のガヤガヤした人が多いという印象があるのだけれど、この人はジャケット同様落ち着いた印象で、メリハリをつけるように要所要所に置かれたロックっぽい曲もいいんだけど、自身の低めの声を活かしたメロウな曲が全体的に良く、中でも頭の “Satellites 1” と最後の “Satellites 2” の美しさは特筆ものだし、またサビがモータウンな “My Regards” 見たいな曲をロックっぽくアレンジしているのも面白い。
あと全体的に私が好きだった00年代前半のアンダーグラウンド・ヒップホップに近い雰囲気があるのも個人的にはツボで、海外のヒップホップでは久しぶりに強く惹かれた作品だ。

<a href="http://scriptsnscrewz.bandcamp.com/album/loose-screwz-satellites">Satellites 1 by Scripts &#8216;N Screwz (SNS)</a>

Legend オブ 伝説 a.k.a サイプレス上野 / Dear Customer 2

Legend オブ 伝説 a.k.a サイプレス上野 / Dear Customer 2
http://www.sauetoroyoshi.com/

ここ何ヶ月か仕事の忙しさにかまけて更新頻度ががた落ちだった当ブログですが、やっと落ち着きそうな雰囲気になってきたので、軽めな感じで更新していきたいと思います。

ということでここ何ヶ月で聴いていた盤をぼちぼちと。

『Dear Customer』といいますと、サイプレス上野が変名で出しているミックス・シリーズですが、現在『Dear Customer 4』まで出ていて、これは数年前に出した2作目。

このシリーズは彼の趣向からか比較的ヒップホップと J-POP を混ぜることが多いんだけど、今作はヒップホップのみを使ったミックスになっていて、そういった意味ではシリーズの中でも異色。しかしポップさは抑え目でも、聴きやすさという点では他のシリーズと変わりなく、メロディアスなヒップホップがスムーズにミックスされていて心地よい。また日本のヒップホップもアメリカのものと同列にミックスされているのも彼らしい。

LANDS / Olympos (J-Storm) CD

LANDS / Olympos (J-Storm)
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

今日(日付的には昨日)赤西くんのソロ公演である「友 & 仁」を見てきました。
そこで思うところが色々あったので、忘れないうちにメモ的に書き留めておきたいと思います。

普段ならこういうのってある程度頭の中でまとまってから記事にしていたんだけど、そうするとどうしても時間がかかるのと、今年はブログの書き方を色々試したいと思っているので、今回はこういう形にします。なので多分後で加筆訂正とかするかと思います(LANDS についても多分後で書く)。悪しからず。

あとネタばれ的な部分もあるかと思うので、ソロ講演の内容知りたくない人は見ないほうがいいかも。

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LOOZ / JOINTED TIMES (KSR) CD

LOOZ / JOINTED TIMES (KSR)
http://www.ksr-corp.com/artist/show/114

福島県出身の元郵便局員にして現役ローライダーだという LOOZ によるファースト・アルバム。

ローライダーというのを聞くと、いかついウェッサイ系の音を想像するかと思うんだけど、実際には非常にメロウかつポップでかなり聴きやすい。
つまり今チャートに入ってくるようなヒップ・ホップと同系統かと思うんだけど、それよりもこのありきたりな日常に恋や希望を絡めた曲群を聴いていて思うのは、それこそ2000年前後に当時の若者がアコギを持ってフォークにはしったのと同じノリで、今の若い子はラップをするんだろうなと。
つまりはヒップ・ホップを必然的に選んだというよりは、たまたま近くにあったのがアコギではなくマイクだったのかな、と思えるほどこの音楽からは、良くも悪くも背景や背負ったものの重さが聴こえてこないし、また同時に熱というものが感じられない。

しかしそれは反面今作の聴きやすさにもつながっていて、また彼の人柄の良さが感じられる柔らかな歌声のせいか、よくある応援歌じみた歌詞もわりと素直に聞ける。

まぁとはいっても性格はすごく良いけどつまらない奴の典型みたいな作品であるのも事実なんだけど、思えばパンクがメロコア以降一般化したように、またフォークがゆず以降雨後の筍に出てきたフォーク・グループによって一般化したように、 J-POP というフィールドでヒップ・ホップが一般化するのはドラゴン・アッシュが(チャート上に)登場した1999年ではなく、ほとんど歌モノの応援歌やラブ・ソングが支持される今なのかなぁ、ということは強烈に感じさせる。

あと作品とは関係ないんだけど、ヒップ・ホップの世界ってシーンが狭いせいか意外な人が繋がってたりするじゃないですか(例えば湘南の風のアルバムに MSC が参加してたりとか)。そして今作も参加はしていないものの、スペシャル・サンクスに鬼一家の名前があるんだよね。まぁ同じ福島ということを考えればそれほど不自然ではないのかもしれないけれど、音だけ聴くと全く想像つかないのでこれは驚き。やっぱりスタイルが違っても、ラップをやっているというだけで顔馴染みになってしまう狭い世界なんだろうか。

LOOZ - Jointed Times

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LANDS / BANDAGE (J Storm) CD+DVD

LANDS / BANDAGE (J Storm)LANDS / BANDAGE (J Storm)
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

どうも今日は、「E.YAZAWA ROCK」も「THIS IS IT」も、ましてや「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」も見ていないのに、「BANDAGE」は見に行こうかと思っている shooter です(前売り券売り切れだってね。すごいなぁ)。

ということで、「BANDAGE」主演の赤西くんが劇中の LANDS 名義で出したのがこのシングル、なんだけど、なんだけど。
どうもこのシングルはですね、何回聴いても意図がちょっとよく分からんのですよね。というか色々と書きたい事があってまとまらないので、とりあえず思った事だらだら書いてみたいと思います。

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Lee Jones / Electronic Frank (AUS MUSIC) mp3

Lee Jones / Electronic Frank (AUS MUSIC)
http://www.ausmusic.co.uk/

MY MY のメンバー、もしくは HEFNER の名義で知られる Lee Jones が2008年に発表したソロ・アルバム。

My My が2006年に playhouse から発表したアルバム『SONGS FOR THE GENTLE』はその音楽性の高さが非常に評価された作品でしたけれども、この作品ではさらに踏み込んで、大幅に生楽器が導入されている。さらに大半の曲で明確なメロディが鳴っていて、それが柔らかなリズムと合わさると、まるで木漏れ日のような心地良さが感じられ、非常に聴きやすい。
それでいて甘くなりすぎることもなく、きちんと全体で一つの流れがあって、いやいや、これは素晴らしいんじゃないかしら。

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Loco Dice / 7 Dunham Place Remixed Part 2 (Desolat) mp3

Loco Dice / 7 Dunham Place Remixed  Part 2 (Desolat)
http://www.desolat.com/

Loco Dice のアルバム『7 DUNHAM PLACE』(過去記事)のリミックス集第2弾。

前回同様今回も非常に豪華なリミキサーが揃えられていて、なおかつ普段ハードな音を作る人が多いのですが、今作はみなさんわりとやわらかめ。

現在のミニマルの中でもかなり注目度の高い Marcel Dettmann は、「Response 1 And Response 2」という副題の通り2部構成。薄いリズムと浮遊感のある上モノで引っ張る前半から、荒い音像のキックがビートを刻む後半と、流れ自体は良いんだけど、共通の音のモチーフが使われているわけでもなく、なぜにこれを一つにまとめたのかよく分かりません。
続く Onur Ozer のは色々やろうと思ったらよく分からなくなっちゃったようなりミックスでイマイチ。しかし次の Marco Carola のリミックスは、コロコロと鳴るパーカッションとさわやかなシンセの絡みが非常に気持ちよいテック・ハウスで、この人らしいかといえば大いに疑問ながら、トラック自体は今作の中では一番好き。時折入る電車の音もよくあってる。
最後は前回のに引き続き Mike Huckaby で、怪しい雰囲気だった前回から一転、低音薄めのキックと扇情的なシンセで盛り上げる、レイヴ時代を少し彷彿とさせるテクノ・トラックで、温故知新な感じで今回も良い。
このリミックス・シリーズの第3弾があるのか分からないけれど、あるなら Mike Huckaby はまた参加させて欲しいですね。

試聴