KEN THE 390 が2011年の2月に出したメジャー・セカンドアルバム。
私はこの人の音源ってまともに聴いたことがほとんどないんだけど(りんごのアルバム持ってるけどこの人もメンバーなのさっき知った)、アルバムに先んじて発表された “AFRAとサ上鎮座390 ~RUN BEAR RUN~” と “What’s Generation” が、両曲ともシーンからの支持の厚い人たちが参加していたので、てっきりストリート回帰的な作品になるのかと思っていたんだけど、実際に聴いてみた今作はそれとは真逆のかなりポップなアルバム。
でまぁその方向性自体は別にいいんだけど、そこで軸になるべき彼のラップが、BBOY PARK のフリースタイルで力強いラップを聴かせてくれていたのと同じ人なのかと疑いたくなるほど弱々しく、またそのせいでポップであるにもかかわらず全体の印象がかなりぼやけてしまっている。
また曲に関しても、ほとんどが自身や参加シンガーがサビで歌いだすという、よくあるパターンのものが多く、決して悪くはないものの、かといって際立ったものもない中途半端なものになっているのもつらい。
これ聴くと安易に歌モノにはしらずポップさを演出していた RIP SLYME や SOUL’d OUT ってすごいグループだったんだなぁ、とか思います。
彼の声質を考えればポップな方向性というのは間違ってはないと思うだけに残念。