2562 / AIR JORDAN (When In Doubt) 12″

2562 / AIR JORDAN (When In Doubt)

2562 こと Dave Huismans さんが今年の3月に出したシングルで、この名義では今のところ最新作。

ジャケットの感じからして今までの 2562 とは違う雰囲気の本作ですが、なんでもフィールドレコーディングした素材を使っているんだそうで、音の方もかなりの変化したものになっている。

2曲目の “DESERT LAMENT” こそ彼らしいタメの効いたダブステップながら、動物の鳴き声などが使われ、いつもの洗練とは逆の野性味のある音になっているし、1曲目の
“SOLITARY SHEEPBELL” はノンビートの音響作品。また3曲目の “JERASH HEKWERKEN” は、パーカッションというよりは太鼓と呼びたくなるようなドラムが前面に出された変則的なハウスだし、 “NOCTURNAL DRUMMERS” は呪術的な怪しい雰囲気を醸し出すパーカッションと徐々に増すベース、そして上モノのエフェクトでどんどんはめていくサイケデリックな曲だったりと、今までの 2562 にはなかったような曲ばかりが並んでいる。

なので今作には今までの 2562 の曲にあったような流麗なフォルムというものはないのだが、代わりに今までなかったような力強さに満ちていて、これはこれで非常に魅力的だし、今後の作品にどういった影響を及ぼすのかも興味深い。

Air Jordan - EP - 2562

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2562 / Fever addendum (When In Doubt) 12″

2562 / Fever addendum

まだ 2562 で、今回のは『Fever』(過去記事)からのシングル・カット。

表の “Aquatic Family Affair (extended re-cut)” は、文字通り “Aquatic Family Affair” (過去記事)の曲が長くなったバージョン。とはいっても最初のドラムのところが少し伸びただけ、時間的にも30秒弱長くなっただけなので、別段曲の印象が変わるわけでもなく、なんでわざわざこんなバージョンを作ったのかよく分からない曲。まぁ DJ の方々からすると、多少使い勝手がよくなった、のかな?・・・。

裏は shed の Head High 名義によるリミックス。ずしりと重いながらもファンキーなリズムと、疾走感のある上モノのバランスがいつもながらに絶妙な塩梅で、さすがとしかいいようがないのだが、若干手癖で作った感もあり、これだけのためにシングル買った方がいいかと問われれば、ちょっと微妙かも。

まぁ一般的な基準で考えれば十分すぎる完成度なんだけど・・・。

Aquatic Family Affair (Extended Re-Cut) / Wasteland (Head High Aka Shed Remix) - Single - 2562

2562 / BLACKOUT01

別に頑張って続ける必要もないのだが、どうせなんで 2562 の続き。

っつうことで 2562 がアルバム『Fever』(過去記事)の直後に出した謎のシングル。

テクノ的な質感の強かった『Fever』なんかに比べると、使われている音そのものはそれほど違わないものの、複雑なドラムをタメの効いたリズムに落とし込んでいる “Blackout ” 、最近の彼にしては比較的素直にダブステップの定型をなぞりながらもテクノ的な流麗さが感じられる “S.O.S” と、意外にダブステップ的な部分も強く、そういった意味では初期から一周回ってきた感がありなかなか面白い作品になっている。

テックハウスな “Boogie Kitchen” は、まぁぼちぼち。

試聴

2562 / Fever (When In Doubt) 2LP

2562 / Fever (When In Doubt)

昨日に続いて 2562 が2011年に発表した通産3枚目のアルバム。

2562 こと Dave Huismans さんは一貫してテクノ的なダブステップを作り続けていたわけですが、今作もそれは同様。
しかしトラックの作りとしては、先行シングル(過去記事)で聴かせた抜けのいいドラムを中心としたもので、そのドラムが作り出すリズムの複雑さや重量感、そして一方ではテクノ的な質感や疾走感もあり、その双方が合わさる事で、単純なテクノとダブステップの足し算とは違う、独自のブレイクビーツになっていて非常に面白い。

Fever - 2562

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2562 / AQUATIC FAMILY AFFAIR (When In Doubt) 10″

2562 / AQUATIC FAMILY AFFAIR (When In Doubt)

今更もいいとこなんですが、 2562 が2011年に発表したシングル(本当は A Made Up Sound の後に書こうと思ってたんだけど間が空いちゃった)。

この人って前作『Unbalance』(過去記事)ではドラムンベースみたい、っていいうのは大げさにしても、ダブステップ勢の中ではかなり軽めのドラムの音を使っていたんですが、今作は生っぽい質感ながらも、抜けのよさと重量感が絶妙なバランスを保った音に変化していて、それがまず非常に気持ちが良い。

そしてそのドラムから生み出されるリズムも、若干タメの効いたどっしりとしたグルーヴを生み出しているのだけれど、そこに疾走感のある上モノを加えることによって、印象をほぼ真逆のものに変えているもの面白い。

また裏面の、より複雑なリズムを聴かせる “This Is Hardcore” も素晴らしく、今作は 2562 屈指の傑作ではないかと。

ちなみに今作は 2562 が新たに立ち上げたレーベルからの最初のリリースという事で注目度が高かったのか、あっという間に売り切れちゃった盤なんですが、音源自体は『Fever』に普通に入ってます。

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A Made Up Sound / Malfunctions (50 Weapons) mp3

A Made Up Sound / Malfunctions (50 Weapons)
http://50weapons.com/

さすがに更新しなさ過ぎな気がするので、とりあえずなんか書いてみる。

ということで、 2562 こと Dave Huismans さんの別名義、 A Made Up Sound のシングル。

この人は一応ダブステップのときは 2562 、テクノっぽいのは A Made Up Sound と名義を分けているみたいなんだけど、そもそもがテクノっぽいダブステップを作る人として注目を集めた人なので、明確な線引きというのはよく分からん。
でも面白いのは、今作なんかもリズムは四つ打ちなんだけど、使われている音に関してはいかにもテクノといったものではなく、あくまで 2562 のときにも聴ける抜けのいいドラム中心というところで、複雑なリズムだけではなく、音そのものの記名性で個性を主張できているアーティストだという事を改めて実感する。

曲としては、ブリープっぽい上モノが乗る比較的直球のダンス・トラックの “Malfunction (Adjust)” よりは、引きずるようなリズムの “Malfunction (Despair)” の方が好みかしら。

Malfunctions - Single - A Made Up Sound

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2562 / Unbalance (TECTONIC) 3LP

2562 / Unbalance (TECTONIC)
http://www.myspace.com/tectonicrecordings

前作『aerial』(過去記事)から約1年半、間に A MADE UP SOUND 名義でのアルバムをはさんでの2枚目。

前作のいかにもミニマル・ダブといった感じの音の質感やエフェクトは抑えられ、代わりにドラムの手数が増えたことにより、ベースよりもドラムがグルーブを引っ張る曲が多くなり、全体的にダンサブルになった。またデトロイト的な浮遊感のある上モノが増え、曲が色彩豊かになったりと、フロアでの機能性は抜群に高くなった。

まぁその分前作のような衝撃はないんだけど、それでも前作とは違った形でテクのらしさが現れているところに、 Dave Huismans の生真面目さを感じる。

Unbalance

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2562 / aerial (TECTONIC) 2LP

2562 / aerial (TECTONIC)
http://www.myspace.com/2562dub

オランダ出身の 2562 こと Dave Huismans の2008年発表のファースト・アルバム。

ダブステップの歴史というものを考えた時、まず間違いなく名前が挙げられるだろう、というくらいの重要作であるとの評価を本作はされているわけですが、それはひとえにダブステップとテクノの融合を本作が推し進めたから、だと思うんですね。

そして私もダブステップとテクノの融合には期待していたし、実際本作も非常に好きな作品なのだが、しかし今聴きかえしてみると、あれだけ歪だったダブステップに彼が与えたフォルムはあまりにも滑らか過ぎたし、それがダブステップのストリート・ミュージック的な獰猛さをけしてしまう一因になったのかなと思えてしまう。

まぁそんなものはダブステップの現状に不満を感じる私の愚痴でしかないんだけど、逆にいえばそんな事思ってしまうくらい、本作のダブステップのミニマル・ダブ的な解釈は完成度が高い。

やはり名盤。

Aerial

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2562 / EMBRACE (3024) 12″

2562 / EMBRACE (3024)
http://3024world.blogspot.com/

おそらく昨年のダブステップの中では最も話題になった人ではないかと思われる、 Dave Huismans のユニット 2562 の、アルバム以降では初となるシングル。リリースは Martyn のレーベル 3024 から。

この人は当時のダブステップの人では珍しく、ベーチャン系のディレイをきかせた音作りで話題になった人なんですが、同時にデトロイトからの影響というのもよく言及されていて、今作はその辺がより前面に出てますね。

表の “EMBRACE” は変則的なキックとダビーな音響空間という、アルバムの延長線上の曲ではあるんだけど、シンセの美しさと、溜めの多いダブステップには珍しく疾走感のあるビートが、意外にデトロイトっぽい。

そしてさらに面白いのが裏の “HIJACK” で、とうとう四つ打ちになったこの曲は、かなりデトロイト。シンセの情緒性という、疾走感といいけっこうまんま。重たいベースラインにダブステップっぽさが残っているものの、このベースのおかげで本家のデトロイトとはまた違ったファンクネスが感じられるのも面白い。多分初期のテクノが好きな人には、最近のミニマルなんかよりよっぽど聴けるのではないかしら。

試聴

A MADE UP SOUND / NEXT (Subsolo) 12″

A MADE UP SOUND / NEXT

簡単な記事をポツポツと。

最近では 2562 名義で知られる、 Dave Huismans のもう一つの名義 A MADE UP SOUND のシングル。

Philpot からの1枚目はこのレーベルらしいダウンビート・ハウス、 Shed 主宰の SOLOACTION のサブレーベルである Subsolo からの2枚目は、デトロイティッシュな変則ミニマルでしたが、同レーベルからの今作は、よりビートを剥き出しにしたディープ・ミニマル。

最近のミニマルとダブ・ステップの併合って、(ジャンルとしての)ミニマルのミニマル(最小)回帰の方向に行ってると思うんだけど、今作も、ほとんどダブ・ステップながらしかっりと四つ打ちのグルーヴを保持したリズムを軸に、ほとんど何も起こらないまま終わる。しかしその実、何も起こっていない時こそがスリリングで非常に面白い。
実験的な面と機能面を両立させた、なかなかに秀逸な1枚。

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