? / WAX No 10001 (WAX) 12″

WAX No 10001
http://hardwax.com/

昨日の Wire のレポを、早くも書いているブログをいくつか見てみると、どうやら今年は満足度高かったみたいですね。私は最初の2年以降、一回も参加していないんだけど、来年は行ってみようかなぁ(とは毎年思うんだけどね)。

一応ブログ名がブログ名なんで、デジタルが主流になりつつある今でも、相変わらずレコードは買っているんですが、だったらこういうのも買わなければつまらない、ということで、 Hardwax 配給の謎の1枚。

最近ミニマルとダブ・ステップの交配が進んだせいなのか、変則的なキックとベースでグルーヴを作るトラックが増えてきたように思いますが、今作の A 面も、四つ打ちのキックこそ入っているものの、グルーヴを形作っているのはひんやりとしたシンセの音色と、3拍目に鳴らされる、タメの効いたキックともベースともつかない低音で、そのスカスカ具合はおよそ大衆性からは程遠いのだけれど、 Hardwax の名に恥じぬ、非常に魅力的なミニマリズムを宿している。

それに比べると B 面は、普通のミニマル・ダブに近い感じではあるんだけど、ほとんどノイズに近いくらいざらついた処理が施された上ものと、荒々しい低音の組み合わせが、最近のミニマル・ダブには珍しいくらいの獰猛さを放っていて、こちらもカッコよい。

なんか某有名アーティストの変名という噂もあるんで、果たしてこの次があるのかは分からないんだけど、個人的には激継続希望。傑作です。

試聴

sleeparchive / papercup (sleeparchive)12″

sleeparchive / papercup
http://www.sleeparchive.de/

sleeparchive のサイトに書いてあったんだけど、どうやら8月に初のCDアルバムが出るようですね。
sleeparchive というのは Roger Semsroth によるユニットで、デビュー時はずいぶん謎めいた人だったんだけど、 Richie Hawtin の『DE9|TRANSITIONS』(関連記事)て曲が使用されて以降急速に注目度が高まり、現在2回ほど来日もしています。
彼は以前より Pan SonicMika Vainio からの影響を公言していたけれど、視聴した限り今度のアルバムはそういった要素を前面に出した実験的なエレクトロニクス作なようです。いずれにしても超楽しみ。

ということで Sleeparchive の現在のところの最新シングル(通算7作目)。

初期はディープなアシッド・ミニマルが多かった sleeparchive なんですが、 Modeselektor の『Hello Mom! Remixes』に参加して以降、どんどんハードになっておりますが、今作はディープ・ミニマルとハード・ミニマルが見事なバランスで融合した決定打。

まず “papercup” 。ダビーな音響の中、強烈なキックだけで曲を引っ張っていく前半も素晴らしいのだけれど、ベースやノイズなど様々な要素が足されては変容していく後半の、分厚いグルーヴがもう最高。9分という長さを全く感じさせません。
一方 “MRI scanner” の方は、今度のアルバムを予告するかのようなミニマル・エレクトロニクス。地鳴りのように鳴る連打されるキックとパルス音のみで構成されていて、しかしざらついた太い音作りは sleeparchive そのもので、それほど違和感なく楽しめる。
sleeparchive って最新作が最高作というのを更新し続けているアーティストだと思ってるんだけど、今作も間違いなく最高傑作。あぁ~、早くアルバム聴きたい。

視聴
[Tracklist]

sleeparchive/infrared glow(sleeparchive)12″

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http://www.sleeparchive.de/

今月のremix誌のジェフ君のインタビューにおいて、「若い世代において目を見張る才能」として唯一名前が挙げられていたのがこのsleeparchive。彼が若い世代で唯一才能のある人物なのかは置いといて、最近注目されている人物であるのは確かです。
彼の名前が聞かれるようになったのは今年の初めあたりからだと思うんだけど、極端に情報が少ないのでよく分かりません。でもまだ大学生という噂があるくらいなのでまだハタチそこそこでしょう(関係ないけどborder communityの連中も同じくらいの歳ですよね。やっぱ新世代なのかなぁ)。しかし流通をHARDWAXがやっているというだけでマニアックな感じがするのは私だけでしょうか。
音の方はジェフ君よりはリッチー和尚直系といった感じのドープなミニマル・テクノ。でもプラスティックマンみたいな陰鬱さはなく、きっちりグルーヴがあるところがミソでしょうか。でも相当愛想のない音なので好き嫌いが分かれそう。個人的にはもっとミニマルでもいいくらいなんだけど、それでも最近のお気に入りです。