山下智久 / 愛、テキサス (Warner) CD

山下智久 / 愛、テキサス (Warner)
http://wmg.jp/artist/yamashitatomohisa/

2月に発売した、 NEWS 脱退以降は初となるシングル(通算5枚目)。

彼の脱退理由って「自分の好きなことがやりたい」という、基本的には赤西くんの KAT-TUN 脱退理由と同じものみたいだけど、なかなか KAT-TUN では難しいような本格的なアメリカ志向の曲で、その言葉をある程度実証してみせた赤西くんに比べると、良くも悪くも色々なスタイルに合わせられる器用さを持っていた NEWS というグループにいた山下くんは、脱退というもを音楽的に証明するのは難しいのではないかと思っていました。

しかし、事前に今作の表題曲が相対性理論によるもの、というのを知って、これは面白い方向に行くのかな、と思ったんだけど、蓋を開けてみれば、歌謡曲の要素が強い曲といい、男の友情を扱った歌詞といい、見事なまでに “青春アミーゴ” の路線を踏襲していて、ある意味これぞ山下智久、っていう作品になっていて、かなり肩透かし。

まぁそれは私が彼のソロに変化を求めていたからなんだけど、そもそもグループ脱退したからといって今までの路線を変更する必要なんかないわけで、そう考えれば納得できなくはないんだけど、この歌謡路線って山下くんの音楽的趣向というよりは、事務所主動のものだと思っていたので、どうももやもやするものが残るし、第一これが NEWS を脱退しないと出来ないことか、といわれるとかなり疑問で、要はこんなことをグダグダ書きたくなるくらい曲がつまらないからで、むしろこんな凡庸な曲を提供した相対性理論の職業作家的な手腕に恐れ入る。

一方カップリングの方は、扇情的なシンセが乗るダンス・ナンバーで、こういう今っぽい打ち込みの曲が山下くんのやりたいことだと思っていたし、ちゃらい感じも彼に合っていていいと思うんだけど、この方向性だと NEWS のが上手いじゃん、というのもあって、まぁ痛し痒し・・・。

“山下智久 / 愛、テキサス (Warner) CD” の続きを読む

JIN AKANISHI / TEST DRIVE (WARNER) CD

JIN AKANISHI / TEST DRIVE (WARNER)JIN AKANISHI / TEST DRIVE (WARNER)
http://jinakanishiusa.com/

2011年の KAT-TUN 脱退以降、やれ全米デビューだハリウッド・デビューだと、出てくる話がいちいち大きくて、その広げた風呂敷に果たして中身が入っているのか心配でならなかった赤西くんなのですが、予定よりは遅れたものの、とりあえず無事全米デビューシングルが発売されたということでまず目出度い。

しかし肝心の中身の方は、ラジオとかで聴いてるときには良いと思えたものの、ちゃんと聴いてみるとけっこう微妙・・・。

まず発売前から話題になった Jason Derulo 参加の表題曲だけど、ブラスっぽい音を使った勇壮なイントロが印象的な疾走感のあるダンス・ナンバーで、最近四つ打ちづいているアメリカのことを考えたならば、方向性としては妥当なところなのだろう。
しかしこうやってアメリカ基準のトラックに赤西くんの声が乗っているのを聴くと、正直迫力の面でも伸びの面でもヴォーカルが弱く、曲の勢いをそいでしまっている感が否めない。

以前 KAT-TUN にいるときは彼のヴォーカルを力強いものだと思っていたし、実際このブログでもそう書いてたと思うんだけど、例えはアレなのだが恋は盲目に近いものだったのが、いきなり現実を突きつけられたようで、これはなかなかに衝撃だった。

まぁ上の印象は、変にコーラス重ねたヴォーカル処理に起因する部分も大きいのだけれど、この曲が赤西くんの歌手としての魅力を伝えているとはいえず、これなら、こんな素人臭いヴォーカルの奴がよく全米一位とか取れたな、って感じの Jason Derulo の方が曲に合っているだけいくらかマシに思える。

一方カップリングには先のツアーで披露された曲から3曲収録されていて、変にアメリカの影響を受けすぎた地味な曲ではなく、ある程度聴きやすいキャッチーさを持った曲を選んだのは良かったと思うんだけど、こちらは逆にバックのトラックが変に引っ込んだ、やたらとヴォーカルが前に出たミックスになっていて、これはこれでバランス悪く不完全燃焼。

結局ヴォーカルが前面に出過ぎていても不自然じゃないミドル・バラードの “TIPSY LOVE” が、ほんわかした雰囲気が今の季節に合っているのもあり一番いいですかね。

まぁ彼の全米デビューに関しては期待していた部分も大きかったので、ハードルが自然と上がっていたのはあるんだけど、それでも啖呵きって KAT-TUN を飛び出したからにはきちんと結果を出してほしいので、もっと頑張ってほしいところなのですが、どうなんでしょう。ちょっと心配になってきた・・・。

“JIN AKANISHI / TEST DRIVE (WARNER) CD” の続きを読む

KAT-TUN / 『Love yourself ~君が嫌いな君が好き~』『Going!』『NO MORE PAIИ』について書こうと思ったけど、結局赤西くんに対する戯言

KAT-TUN / Love yourself ~君が嫌いな君が好き~KAT-TUN / Love yourself ~君が嫌いな君が好き~KAT-TUN / Love yourself ~君が嫌いな君が好き~KAT-TUN / Going!KAT-TUN / Going!KAT-TUN / Going!KAT-TUN / NO MORE PAIИKAT-TUN / NO MORE PAIИ
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

さてさて、今年に入ってからの KAT-TUN に関しては、あまりにも状況の変化が激しくて、またその都度書きたいことが上手くまとまらなかったので記事書くの後回しにしていたのですが、そうこうしているうちに、赤西くんの脱退は決定的なようですね。
最初ジャニー社長の談話として発表されたときは、少々唐突なタイミングに、所詮ワンマン社長の気まぐれだろう、くらいにしか思わなかったのだが(同時にワンマン社長だからこそ、気まぐれでも通ってしまうのだろうとも思ったけど)、赤西くんが会員向けの日記で、これからソロ活動をしていく旨を書いたようで、もうこの流れは変わりようがなさそうだし、私としては最悪に近い結果に落ち着いたとの思いが強い。

それは私の中での赤西くんの評価の高さに起因するのはもちろんなのだが、それと共に今年の頭に出たシングル『Love yourself ~君が嫌いな君が好き~』の素晴らしさによる部分も大きい。

私が『Love yourself ~君が嫌いな君が好き~』の発売を知ったのは HMV のサイトだったと思うのだが、それを伝えるニュース・ページ(探したけどもう削除されちゃったみたい)にあったある言葉が非常に印象に残っていて、それは記憶によれば「破壊の次は再生」、というようなものだったと思う。はたしてこの言葉が事務所の資料から持ってきたオフィシャルなものなのか、それとも HMV の担当者が考えて書いたものなのかは分からないが、確かに『Love yourself ~君が嫌いな君が好き~』は「再生」という言葉がしっくりとくる作品だったからだ。

ではそもそもその「再生」という言葉は何を指しているのだろうか。それは思うにアイドルとしての再生だろう(ちなみに「破壊」の方は昨年の東京ドーム連続公演記録を破った事)。

今までの KAT-TUN といえばクールな印象であったり、またどこか陰のあるものであったりと、アイドルらしさとそれ以外の要素がせめぎあっているような曲が多かったが、それに比べ、”Love yourself ~君が嫌いな君が好き~” と “THE D-MOTION” は今までにないほどの華やかさをもった、素直にアイドルらしいといえる曲で、また6人中最も端正な歌声を聴かせる亀梨くんが基本的なメインパートを担当している事もその印象を強くする。

しかし今作はアイドルらしからぬアイドルである KAT-TUN が単なるアイドルになった曲、とはならずに、きちんと KAT-TUN としての個性を感じさせるものになっていて、要は KAT-TUN は6人全員が口を揃えるほど各人指向性がバラバラなグループなわけだが、そこを無理にまとめようとせず、曲のケツもちは亀梨くんにやらせるから、あとはみんな好きにしていいよ、ってな感じの良い意味でのいい加減さがあるからで、赤西くんにいたっては、極端に書けば終始オートチューン使って遊んでいるだけである。
それでも結果、両曲とも赤西くんの歌った部分は強烈なフックとして機能していて、本作のサウンド・プロデューサーが誰なのか知らないが、これぞプロデュースの妙、といったものを感じる。
それに “THE D-MOTION” の最初、中丸くん、上田くんに続いて赤西くんのパートに入ったときにハッとするのだが、ほぼ感情過多と同義になっていた彼のヴォーカルが今までにない軽やかさを持って鳴っていて、この時のグループの風通しのよさを表しているようで、このままいけば KAT-TUN は、とんでもない傑作をものにするのではないか、そんな予感さえ抱かせてくれた。

しかし結局私の期待は赤西くんの海外ツアーによって叶わぬものになった。
この辺りについても色々と思う事はあるのだが、今書いても恨み節にしかならなそうなので省く。

そして5人体制で発表されたシングル『Going!』は爽やかさが前面に出た、さらにアイドルらしいものになっていたが、普通の J-POP ではなかなか聴けないような変則的なキックを鳴らすアレンジと、躍動感溢れる田中くんのラップによって、ギリギリのところで「せめぎあい」を演出していた。

さらに6月に発表されたアルバム『NO MORE PAIИ』も同様に爽やかさが前面に出た作品ながら、随所に KAT-TUN らしい適度な異物感を感じさせることで作品が引き締まったものになっているし、また以前赤西くん抜きで作られた『catoon KAT-TUN Ⅱ You』のように変に幅を出すのではなく、方向性を絞ったのも功を奏して、作品としては非常に充実したものになっていて、おかげで赤西くんの不在をそれほど意識することなく、7月16日のコンサートに臨むことが出来た。

しかしコンサートともなると話は別で、やはり赤西くんの不在を強烈に感じざるを得なかった。

まぁコンサートに関しては24日にもう一度行ける事になっているので、細かい部分について書くのは控えるが、大雑把に見たとしても、正直よく分からない部分の多いコンサートだった。

演出面で無駄や意味の分からないものが多いのはいつもの事なのだが、一番意図が分からなかったのが選曲で、前半シングルや代表曲を中心にやっていたのは、5人でも KAT-TUN らしさを出せるとアピールしたかったのか、それとも代表曲を並べる事でファンを安心させたかったのか分からないが、 “僕らの街で” が終わって後半、 “FARAWAY” と “RIGHT NOW” という新作からの曲が並んだ事で、 KAT-TUN の新機軸を鮮烈に打ち出すのかと思いきや、ここでもよく分からない演出をはさむ事で流れがブツ切れになっていたし、全体でみれば尻すぼみな印象さえ与えていたのは非常に勿体無いと感じた。

あと面白いと思ったのはメンバーの個性の部分で、性格的な面では赤西くんの我が儘な部分ばかりが注目されるが、音楽的な面を見れば、本物志向の赤西くんよりも、自己陶酔型の亀梨くんの方が、 KAT-TUN の音楽性からすれば異質なんだよね。
それでも赤西くんがグループを離れ亀梨くんが残ったというのは、やはり性格的な部分が大きいのかなと思うが、前回、そして今回のコンサートを見るに、亀梨くんの世界観はよくいえば孤高に、悪くいえば誰もついいけないようなものになってきていて、結局ジュニアが世界観を構成する部品として出てくるだけで、メンバーの誰も絡めない状況を見ると、こちらはこちらで危ういものを感じてしまう。
あと今までは一歩引く形でグループの中心になっていた中丸くんが、赤西くんの不在にともなって矢面に立つ部分が増えたのもちょっと心配。

とまぁ結局何が書きたかったのかよく分からなくなっているが、とりあえず私はコンサートの最後に、いつもの「We are KAT-TUN」を5人でやったときにはちょっと泣きそうになったし、ここ数年最も情熱を注いだグループはもうないのだなぁ、と虚無感に包まれている・・・。

LANDS / Olympos (J-Storm) CD

LANDS / Olympos (J-Storm)
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

今日(日付的には昨日)赤西くんのソロ公演である「友 & 仁」を見てきました。
そこで思うところが色々あったので、忘れないうちにメモ的に書き留めておきたいと思います。

普段ならこういうのってある程度頭の中でまとまってから記事にしていたんだけど、そうするとどうしても時間がかかるのと、今年はブログの書き方を色々試したいと思っているので、今回はこういう形にします。なので多分後で加筆訂正とかするかと思います(LANDS についても多分後で書く)。悪しからず。

あとネタばれ的な部分もあるかと思うので、ソロ講演の内容知りたくない人は見ないほうがいいかも。

[続きを読む]

LANDS / BANDAGE (J Storm) CD+DVD

LANDS / BANDAGE (J Storm)LANDS / BANDAGE (J Storm)
http://www.j-storm.co.jp/kattun/

どうも今日は、「E.YAZAWA ROCK」も「THIS IS IT」も、ましてや「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」も見ていないのに、「BANDAGE」は見に行こうかと思っている shooter です(前売り券売り切れだってね。すごいなぁ)。

ということで、「BANDAGE」主演の赤西くんが劇中の LANDS 名義で出したのがこのシングル、なんだけど、なんだけど。
どうもこのシングルはですね、何回聴いても意図がちょっとよく分からんのですよね。というか色々と書きたい事があってまとまらないので、とりあえず思った事だらだら書いてみたいと思います。

[続きを読む]