NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / THE LABORATORY (COLOMBIA MUSIC ENTERTAIMENT) CD

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / THE LABORATORY (COLOMBIA MUSIC ENTERTAIMENT)
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私は表現が大げさすぎて「伝説」という言葉をとても積極的につかう気にはなれないのだが、それでも日本のヒップホップにも伝説と呼ばれる瞬間がいくつかあって、中でも NITRO MICROPHONE UNDERGROUND はデビュー時の熱気もあってか、存在そのものが伝説であるかのように聴衆に思わせることに成功したグループでした。

それ以降も彼らは聴衆に適度な飢餓感を与える事により「伝説」の残り香を漂わせ続けてきたわけだが、いよいよ8人揃う事に何の特別感もなくなった現在、前作『SPECIAL FORCE 』(過去記事)から約3年ぶりに発表された本作は、これが伝説の正体ならなんとも寂しい非常に凡庸な作品だ。

なんて書くとどんなに酷い作品なのかと思うかもしれないが、特に完成度が際立って酷い作品というわけではない。でも代わりにどこか良い所を挙げろといわれても頭を抱えてしまうような作品で、やっぱり凡庸と書くしかないのが辛いところ。

でまぁその原因としてどの曲もトラックが良くない、と書きたいところなんだけど(いや、実際それもそうなんだけど)、それよりも各人のラップがとにかく散漫で、全くといっていいほど耳に残らないんだよね。
『SPECIAL FORCE』の時はもうちょっと引っかかるものがあったと思うんだけど、今作は正に右から左。
その中でも SUIKEN は『BACK AGAIN』(過去記事)に続いて往年の勢いを再び感じさせてくれるし、 BIG-Z もどっしりとしたラップで存在感を示しているものの、 S-WORD は最後の作品というつもりで臨んでいるからなのか変に力が入ってしまい一人浮きまくっているし、他の5人に関しては全くといっていいほど印象に残らない。

『SPECIAL FORCE』はイマイチだったものの『BACK AGAIN』が思いのほか良かったので、今作ももしかしたら、という思いがあったのだが、残念な結果に終わってしまったようだ。そしてこれが伝説の最後なのだとしたら、これはお粗末な結末だといわざるを得ない。

The Laboratory - Nitro Microphone Underground
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NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO X 99-09 (COLOMBIA MUSIC ENTERTAIMENT) 2CD

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO X 99-09 (COLOMBIA MUSIC ENTERTAIMENT)
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活動10周年となるニトロのベスト・アルバム。

まだアルバム3枚しか出してないのにもうベスト、しかも限定盤だと2枚組みですか、っていうのはなくはないんだけど、いかにもニトロって感じの曲を押さえつつも、結構みょうちくりんな曲も選ばれていて、彼らの王道感と、同時にこのグループの破茶滅茶な部分も分かる、なかなか良い選曲なんじゃないでしょうか。中でも “LIVE ’99” をリアレンジシた “LIVE ’09” は、バックを生演奏にしたことによって、彼らに如何にまとまりのないグループかがよく分かる珍曲で面白い。

あとの部分に関しては、まぁベスト盤なんでそれほど書きたいこともないので、どうでもいい事をつらつらと書いてみたいと思います。

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NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / BACK AGAIN (acehigh) CD

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / BACK AGAIN (acehigh)
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2007年にアルバム『SPECIAL FORCE』(過去記事)を出して以降、ツアー以外対して動きがなかったようだし、各人のソロについても同じような感じだったので、いよいよこのグループも終わりかなぁ、なんて思っていたのですが、この唐突に出されたミニ・アルバムは久々の会心作ですね。

といっても、今作においてなにか新機軸が打ち出されているのかというと、特にそういったところもなく、かといって色々やりすぎてしまった結果拡散してしまったような前作の反動で、原点回帰的な作品になっているわけでもない。
じゃぁ一体なんなんだと問われると、今作において彼らは、あえて何もしないことを選んだのではなかろうか。
つまり、特にこれといった方向性は決めず、トラックを選んだら、後はただラップするだけ。
そう思ってしまうほど、この作品でのニトロの面々のラップはリラックスしているし、誤解を恐れず書けばものすごくだらしない。

しかしその結果出来上がった作品から浮かび上がるのは、彼らのラッパーとしての身体能力の高さで、何も特別なことなどしていないのに、驚くほどこちらの耳を引き付けて離さない。中でも SUIKEN のラップは、昔を思わせる勢いに満ちたものだし(声は低いままだけど)、また彼が今作ではひたすらこの8人の凄さについてラップしているのも、強い説得力を持ってこちらに響いてくる。それに BIG-Z がちゃんと韻を踏んでいるのも、全体の底上げになっている気がする。

まぁトラック自体もニトロらしいものが揃っているので、やはり原点回帰的な思いがあったのかもしれないが、やはりラップがたっていてこそのニトロだというのを、改めて感じさせてくれる作品。それに今作ではどの曲でも参加人数が多めなので、彼らのマイクリレーを堪能できるのも、単純に楽しい。

今年はデビュー・アルバムの発売から10周年。なのでおそらくこの後フル・アルバムが出るのではないかと思うけど(ベストかもしれないけど)、このまま変に考えずに作ってくれれば良い作品になりそうだ。

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S-WORD / KING OF ZIPANG -ROAD TO KING- (acehigh) CD

MiChi / PROMiSE (smej)

ずいぶんと久しぶりだなと思ったら、なんと前作から5年ぶりとなる3枚目のアルバム。
なんか大風呂敷広げたタイトルが印象的ですけれども、これってやっぱり、日本のヒップ・ホップのキングはシマウマじゃなくてオレだ、っていう宣言なんですかね。まぁそれは考えすぎか。

しかし内容の方は、そのタイトルも伊達ではない、非常に王道感のあるもの。 S-Word って1枚目の、メジャーとアンダーグラウンドを絶妙なバランス感覚で縫っていくようなスタイルの印象が強いんだけど、今作ではアンダーグラウンド色はほぼ皆無。そしてトラック、ラップともに非常に堂々としたもので、いつにない力強さを感じさせる。

まぁその分、若干説教くさいとか、似たようなパターンの曲が多いのでこれなら曲数半分でもよかったとか、不満がなくもないんだけど、言葉遊び中心だった Nitro のメンバーから、ここまで力強い言葉が出てくるというのは、時間の流れを感じさせるとともに、なかなかに興味深い。

S-WORD - KING OF ZIPANG
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BEST of 2000

Unknown Possibility Vol. 2QLet goEvery Dog Has Its Day病める無限のブッダの世界 ― BEST OF THE BEST (金字塔)ELEVENTimeless DeccelerationWarningPARALLEL DIMENSIONSNITRO MICROPHONE UNDERGROUND

Fumiya Tanaka / Unknown Possibility Vol. 2
Mr.Children / Q
Bonnie Pink / Let go
Millsart / Every Dog Has Its Day
BUDDHA BRAND / 病める無限のブッダの世界~BEST OF THE BEST(金字塔)~
B’z / ELEVEN
TV VICTOR / Timeless Decceleration
GREEN DAY / WARNING
THEO PARRISH / PARALLEL DIMENSIONS
NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND

この時期は、田中フミヤが作品出せば無条件で1位、という法律が施行されていたので、残りの4年は全部田中フミヤが1位です。それにしても、こう改めてみると、実はそんなにテクノ聴いてないんだねぇ。

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / SPECIAL FORCE (acehigh)CD

SPECIAL FORCE
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最近私が Nitro について書くときって、よく「機能的」って言葉を使ってるんですが、そのきっかけになったのって今までろくすっぽ聴いてなかった『UPRISING』を久しぶりに聴いたときでありまして、あれの最後に入ってるシークレット・トラックって2枚目のタイトル曲のインストなんですね。今まで気づかなかったのは何なんだけど、そのインストのかっこよさに2枚目を聴き返して以来、彼らの持つ機能性というものを意識するようになりました。まぁ私は元々1枚目にしても、クラシックの誉れ高い1曲目とか良いと思ったことが実は1度もなく、 “ASAMA131” みたいなブレイク・ビーツが走る感じの曲が好きだったので、トラック的なものを求めてる部分が強かったのかもしれないけど。

そしてそういった意味からいうと、この3枚目はやはり物足りないかな。っていうかこのアルバムはどういう見方をしたとしても物足りないというか、彼らにしては随分「弱い」アルバムなんじゃないですかね。何度か聴けばそれほど悪い作品ではないと思うんだけど、どうも良い点が見つけられなくて、かといってどこか強烈な問題点があるわけでもなく、やはり「悪くない」の一言に収まってしまうといいますか。
その理由として思うのは、各曲のクオリティとは別のところで気になるところが多くて、まず8人全員揃う曲が2、3曲というのはいつも通りなんだけど、それ以外のバランスが今回おかしくないですか。端的にいうと DABO が頑張りすぎ。終盤の数曲を除けば頭から出ずっぱりだし、しかもそのほとんどでフックも歌ってるから、全然 NITORO 聴いてる気がしないんだよね。しかも他の MC の参加も偏ってるように思えて、気が付けば DABO と DELI と BIG-Z の声だけがやたらと頭に残る。それで3人とも絶好調ならまだいいんだけど、まぁ DABO はいいですよ、相変わらず上手いと思うし。でも DELI の演技過剰ともいえる今のスタイルは、『BMW』で1曲聴いたときは面白いと思ったけど、さすがにアルバム全部でやられると、くどいしうざい。さらに BIG-Z にいたっては、何故こんなダラダラとしたフロウでオレ自慢を聴かされなきゃならんのか。それにトラックの方も、今回は一つのカラーで統一するよりはバラエティを優先したように思うけど、だったら MC ももっとバラけさせて、色んな組み合わせを試すべきだったんじゃないかしら。
これで全体をしめるようなインパクトのある曲が要所要所にあれば、また印象も違ったのかもしれないけど、結局先行シングルだったタイトル曲を超える曲ないしなぁ。なんかグループ内での温度差を感じる作品ですな。

試聴
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Nitro Microphone Underground / The Chronicle (NITRICH)CD+DVD

The Chronicle
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個人的にはファーストとセカンドの間に発売された『NITRICH』と『UPRISING』も「あれ?」ってな出来だったんだけど、11月に出る3枚目のアルバムの先行シングルとなるこの作品も、なかなかに微妙な作品ですなぁ。
そもそも私は『UPRISING』ってあんまり好きな作品じゃないんだけど、それでもあの時点での Nitro の勢いをそのまま形にしたような作品の方向性は理解できたんですよ。でもこのシングルは、なんでここでサンプリング主体のトラックを持ち出したのか全く分かんないんだよね。もしかしてアメリカではサンプリングが流行ってるの?最近あっちのヒップ・ホップってあんまり聴かないから断言はできないけど、そんなことないよねぇ。 Kanye west の影響?まさか今頃 9th Wonder じゃないでしょ?
まぁこのグループってわりと気ままなイメージがあるから、これが今の自分たちの気分、って言われたら何もいえないんですが、問題なのは、ここに収められた3曲が、ファーストのアンダーグラウンド色とも、セカンドのバウンスともまた違った説得力を持っているかというと、そうとは思えないところなんですよね。
この3曲はアルバムの色とは違うものを集めたものだ、という考え方も出来るけど、アルバムにも収録される “DEAD HEAT” を聴く限りそんなこたないだろうし、曲中での MACKA-CHIN の「リズムがいいね、あったかい、シンセじゃないからかもね」っていうリリック聴くと、アルバムもこういう方向性なんじゃないかとかなり不安。
さらにトラックのせいかかなりレイドバックした印象なのも、今までの勢いを考えれば物足りないし、まるで Nitro 版 “Street Dreams” みたいなタイトル・トラックに至っては一体どうしたんでしょうか。ここでラップされてることといえば、いつもどおりのオレ自慢といえばそうなんだけど、今までが自分の偉業を誇示するかのようだったのに対して、この曲では過去を振り返ってる感じなんだよね。まぁ私は今まで Nitro の歌詞なんてまともに読んだことのない人間なんで、もしかしたら過去にもこういう内容の歌詞はあったのかもしれないけど、曲全体でここまでノスタルジックなのってなかったはず。これって今までイケイケで突き進んできた Nitro Microphone Underground というグループが、初めて立ち止まってみせたわけで、コレは何気に大きな変化なんじゃないのかなぁ。
とまぁ色々と辛口な事を書いて来たわけですが、曲自体はまぁ悪くないのよ。でもどうしても上に書いたような違和感が消えなくて、これがアルバムを聴く事によって納得に変わるのか。楽しみにしたいところです。

あと蛇足ながらDVDの方なんですが、うちのPCと相性悪いみたいで見れないのよね。でも youtube で見た “Special Force” の印象は、とにかく目が疲れる。あんな揺らすことなかろうに。

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NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / SPECIAL FORCE (acehigh)mp3

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / SPECIAL FORCE
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最近新星堂蔦谷限定でライヴDVD出したり、3枚目のアルバムを録音中という話があったりと、また動き出した感のある NITRO MICROPHONE UNDERGROUND の、 NIKE の AIR FORCE 1 とのタイアップによる配信限定シングル。なんか先月末には出ていたようなんだけど、私はさっきまで知らなくて今日買いました。

おそらく多くの人が彼らの作品で好きなものを問われたらデビュー作を挙げると思し、実際私もそうだったんだけど、個人的に最近よく聴くのは2枚目の『STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND』(過去記事)だったりします。というのもあのアルバムってバック・トラックが素晴らしく機能的でかっこいいんですよね。普段テクノとか聴いてる耳からすると、どうしても日本のヒップ・ホップのトラックって物足りないというか、正直しょぼいものが多いように思えるんですよね。それは日本のヒップ・ホップを指して「日本語ラップ」なんて呼び方が一般的になっていることからも感じます。しかし『STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND』というアルバムは、確かにそれほど特徴的なトラックが収められているわけではないけれど、音圧も含め非常にトラックものとしての質が高く、自分はDJできないけど、多分洋モノとミックスしても違和感ないのではないでしょうか。

前置きがえらく長くなりましたが、今作もそれは同様。ファンキーなギター・サンプルと躍動感のあるドラムのブレイク・ビーツはとてもダンサブル。さらにそこに乗る8人のラップも相変わらず意味不明のものが多いながらも、各自のフロウ、そしてそれがマイク・リレーになったときの流れはやはり最高。あと Big-z がいつになくタイトなラップを聴かせてくれるのもビックリ。
この曲に新機軸を感じられるかというと、それはないと断言できるけど、再始動を告げるシングルとしては十分な出来です。

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND - SPECIAL FORCE - Single

NITRO MICROPHONE UNDERGROUND/unreleased(NITRICH)CD

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タワレコ限定の未発表音源を集めたシングル。はじめからそんなには期待してなかったんだけど、やっぱりイマイチかな。

一応収録曲は02~03年のものなのでそんなにバラつきはないんだけど、単純にどれも出来がイマイチかなぁと。

“NITRICH”は厚めのシンセ主体のメロウなトラックになってるんだけど、それによって曲の勢いが死んじゃってるし、インストの”ハモン”は別にいらなかったって感じだし。”大脱走”もアナログで出てたってワリには特にフロア仕様という感じでもないし、メンバーが歌ってると思われる大サビがヘロヘロすぎて聴いてられません。”10%無理”の MURO のリミックスはさすがの出来だけど、元々の曲があまり好きではないのでこれもちょっと。

やっぱりマニア向けですかね。
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NITRO MICROPHONE UNDERGROUND / STRAIGHT FROM THE UNDERGROUND (COLOMBIA MUSIC ENTERTAIMENT)CD

straight from the underground
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私は『NITRICH』で「ん?」となり”BIG BANGZ”で「おっ」って感じで、『UPRISING』で「はぁ~」とため息がでた人なのであんまり期待してなかったのだけれど、これは良いじゃないですか。彼等は前作からの3年間、メンバー間の交流や絡みはあったものの、基本的にグループとしては沈黙しソロ活動に専念することで結果的にビグザム以外の7人がソロ・アルバムを出しているという(と思うんだけど。調べたわけじゃないんで)驚異のソロ・マイカーの集まりとなったわけですよね。で、音源を出すにあたって前作のアンダーグラウンド色を踏まえつつ、彼等への待望論も交えて重厚感のあるものを出す、というような方向性を私は期待していたのだけれど彼等は現在の上昇気流と勢いを封じ込める方向性を選んだようで、その結果が限定シングルの『NITRICH』とミニ・アルバムの『UPRISING』で、確かに勢いは感じられるけどその分粗さも目立つなぁ、というのが私の感想でした。ビグザムやゴア・テックス、デリみたいな野獣系(失礼)の人たちが大活躍だったのも苦手だったし。
 
で前置きが長くなったけど今作ですよ。割とドープな感じのトラックの多かった前作に比べ、バウンスっぽい曲がほとんどを占めアンダーーグラウンド色はほぼ皆無。しかし前作にあって前述の2作からはあまり感じられなかった彼等特有の妙ちくりんなユーモアが復活しててかなりうれしい。それに『UPRISING』って各曲の参加人数が少なくて面白くなかったのだけれど、今作は全員参加の曲も多く、結果「おれが、おれが」みたいな感じで各MCが前に出ていてこちらの方がよっぽど勢いを感じます。特にXBSが早口ラップをかます(!!)お祭りバウンス”たてめえん”なんて最高です。
しかし今作にフィーチャリングされてる人をみると、ニトロって意外とオールドスクールなのが分かりますね。それとビグザムの韻の踏まなさは逆にすごい気がする・・・・。

[Tracklist]