2015年10月のお気に入り

坂本真綾 / FOLLOW ME UP
坂本真綾 / FOLLOW ME UP
彼女のアルバムにしては珍しくシングル曲が多いのだけれど、アルバム曲も負けず劣らずの個性を放っており、華やかながらも濃密な作品。
deafheaven / New Bermuda
deafheaven / New Bermuda
予想していたよりもメタルっぽかったのが意外だったんだけど、 Deafheaven らしさもきちんとあって予想以上。
RR006
René Audiard / René Audiard
ベルリンのプロデューサーの連作シングル。アホみたいに高かったんだけど、ダークなテクノばかりで私好み。
Suolo / Cel Cuceasul EP
Suolo / Cel Cuceasul EP
ただ淡く淡々と。
Swindle / Peace, Love & Music
Swindle / Peace, Love & Music
ダブステップとジャズやファンクが溶け合った音楽性も素晴らしいんだけど、 Deep Medi の次に Butterz からアルバム出すという事実だけで嬉しくなってしまう。
Octave / Augustin
Octave / Augustin
bandcamp でアホみたいな数の作品を発表しているルーマニアのプロデューサーのアルバム。軽快なテック・ハウス。最初8曲入りだったのに、今見たらなぜか4曲に減ってる・・・。
Nomine / Inside Nomine
Nomine / Inside Nomine
地味渋ダブステップ。ずっと聴いてられる。
REGIS / Manbait
REGIS / Manbait
編集盤。”Blood Witness” と “Blinding Horses” をこんなに入れなくてもいいんじゃないの、と思わなくはないけど、 CUB の収録がうれしい。
Ready To Spit
Garahavi / Ready To Spit
湘南のラップ・デュオとオーストラリアのビートメイカーによるミックステープ。シンプルなトラックに絡みつくようなラップが映える。
Weekly Loads # Complete Edition
NF Zessho / Weekly Loads # Complete Edition
「Weekly Loads」というキャンペーンで発表してきた曲をまとめた作品。派手さはないけど、シャープなラップがかっこいい。

10月は良い作品が多かったですな。

Sandwell District / fabric 69 (fabric) mp3

Sandwell District / fabric 69 (fabric)
http://www.fabriclondon.com/

「fabric」つながりでついでに。

Regis と Function によるユニッ ト Sandwell District が2013年4月に発表したミックス CD (買ったの CD じゃないんだけどこう書いてしまう)。
レーベルとしての Sandwell District はすでに終了していますが、ユニットとしての Sandwell District も今作が最後との事。

fabric っていいますと、最近では自身の曲のみでミックスされた、ほとんどアルバムといっても差し支えない作品が増えていますが、今作は Regis によるエディットや、 Sandwell District レーベルからの作品を含んではいるものの、一方で Laurent Garnier や Carl Craig の曲なども使われていて、トラックリストを見る限り、意外なほど幅広い選曲がなされているように思える。

しかし実際の音はというと、 Sandwell District らしい硬質さに貫かれている。

ゆったりとしたビートをほとんど変化なく鳴らす序盤から、退廃的な響きさえ感じさせるギラついた音色のシンセで盛り上げる中盤、そこからゆっくりと高度を下げていくような終盤と、ダンサブルな要素はそれほどではないものの、緻密に練られた構成は、機能的なクラブ・ミックスとは違う、一つの作品としての音楽性の高さがある。

ただそれでも Sandwell District の今までの作品に比べると、想像の範囲を超えていないという意味でインパクトに欠けるのも事実で、これが Sandwell District の最後の作品かと思うと物足りなさを覚える。

ただ彼らはすでに Sandwell District の後継的レーベルである Jealous God を始めているので、今後はそちらに期待ですかねぇ・・・。

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Regis / Turin Versions (Blackest Ever Black) 12″

Regis / Turin Versions (Blackest Ever Black)
http://blackesteverblack.blogspot.jp/

Regis こと Karl O’Connor が2013年に出したシングル。
今作をリリースしている Blackest Ever Black って、よく分からないカセットなんかも限定で出してたりしますが、今作もアナログ限定300枚という代物。

曲の方はというと2012年に同レーベルから発表した『In A Syrian Tongue』(関連記事)の別バージョン。
オリジナルは重厚なリズムの、いかにもハード・ミニマルといった感じでしたが、こちらはベースを中心に音が削られているため、非常に隙間のある音作りになっている。しかしドラムの音自体が太いためスカスカな印象は全くないし、左右にふれるドラムが作り出す縦ノリのグルーヴには、オリジナルとは違った躍らせる力があり面白い。

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V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica) 12″

V.A. / 5 YEARS COMPILATION (PART FIVE) (Semantica)
http://www.semanticarecords.com/

もう一つ Steven Porter 。
ということで、 Svreca が運営するレーベル Semantica Records から2011年末に出た、レーベル5周年記念の連作コンピレーション・シングルのうちの1枚。

5周年という事だからなのか、参加メンバーもなかなか豪華なんですが、今作でまず驚くのは1曲目。おなじみ Regis こと Karl O’connor に、Tresor からもリリースしている Peter Sutton 、さらには User として活動していた Richard Harvey という3人による共作なのですよ。曲自体はノンビートの前半から、アシッドっぽいビヨンビヨンしたシンセがリズムを刻むという、なんとも珍妙な曲なんだけど、この3人の並びには、ハード・ミニマルを通過した人間としては、なかなか熱いものを感じてしまいます。まぁ Karl O’connor 以外の2人に関してはもう何年もリリースがないので、昔の曲引っ張り出してきただけなのかもしれないけど。

次の AW / SS という二人による共作(?)”Nonnative” は金属的なノイズが鳴るインダストリアルなハードテクノ、3曲目の Svreca “Obscur (Marcel Dettmann Remix)” は、Marcel Dettmann にしては珍しくダブ的な音響ながらもすっきりとした音作りのディープ・ミニマルで、両曲とも地味ながら良い。

そして最後の Steven Porter による “Moonlight Graham” は、いつもよりベース控えめの、重量感のあるキックで全てを薙ぎ倒すかのようなハード・ミニマルで、ある意味テクノ的な定型にのっとった曲ではあるんだけど、同時に途中の展開含め、ノイズ的なエフェクトが飛び交う非常に「うるさい」曲でもあり、その辺りのバランス感覚が面白い。

Steven Porter って今作以降作品は発表してないみたいなんだけど、もうリリースはないんですかねぇ。2012年も何回かライブはやっているみたいなので、本格的に活動してほしいのだが・・・。

試聴

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Regis / Adolescence: The Complete Recordings 1994-2001 (Downwards) 3CD

Regis / Adolescence: The Complete Recordings 1994-2001 (Downwards)

ダメ押しで Regis 。最近になってちょこちょこ過去作を再発している Regis さんですが、今作は昨年末に出した未発表曲も含めたコンピレーション。
このハードカバーつきの3枚組みは超限定だったみたいで、ほとんど日本に入ってくる事なく売り切れちゃったみたいなんだけど(私も海外のサイトで買った)、今年になってから CD 1枚ずつのものが売られているので、音自体はそれで聴ける。

田中フミヤの『MIX-UP Vol.4』にも使われた “Speak To Me” ではじまる本作は、ほとんどの曲が90年代のものなので、さすがに時代を感じさせる、いかにもハード・ミニマルといった感じの曲が多いんだけど、こうやって改めて聴いてみると、思ったよりも bpm は早くないんですね。
それでも最近の曲に比べて早く感じられるのは、やはりベースよりもキックを中心とした直線的なビートによるリズムがほとんどのためで、ここにある「テクノ感」って、確かに今はあまりないかもなぁ、とは思う。

逆にいえばそれだけ古臭さも感じるんだけど、これはいっそ2000年代の音源も纏めてもらって、その変遷というのを聴いてみたいところ。

Regis Complete Works 1994-1996 – Regis(iTunes link)
Complete Works 1997-1998 – Regis(iTunes link)
Regis Complete Works 1999-2001 – Regis(iTunes link)

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REGIS / In A Syrian Tongue (Blackest Ever Black) 12″

REGIS / In A Syrian Tongue (Blackest Ever Black)
http://blackesteverblack.blogspot.jp/

もう1枚 Regis がらみ。 Regis が昨年の夏に Blackest Ever Black から発表したシングル。

ジャケットは手前の人が刃物らしきものを持っているという、何気に物騒なものですが、音の方は変則的なキックのパーカッシブなハード(な)ミニマルで、以前のがちゃがちゃした感じを求める向きには肩透かしかしら。でも個人的にはこのくらいじっくりとグルーヴを組み立てていく曲の方が好きです。

後の2曲に関しても同路線なんで特に書く事ないんですが、 “Blood Witness” のライブ・ヴァージョンに Mick Harris が参加していて、ここら辺の地下人脈は相変わらず面白いなぁ、と思ってみたり。

In a Syrian Tongue - Single - Regis

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UGANDAN METHODS / SIXTH METHOD (Ancient Methods) 12″

UGANDAN METHODS / SIXTH METHOD (Ancient Methods)
http://www.ancientmethods.com/

Conrad Protzmann と Trias によ Ancient Methods に、 Regis が加わったユニット(ややこしい・・・)、 Ugandan Methods が今年2月に発表したシングル。

Regis って一時期に比べ、再発含めずいぶんとリリースが増えましたが、レコ屋の文章見ると、未だに昔の印象引きずっているのか「ハード」だの「インダストリアル」だのといった文字が使われているものの、実際聴いてみると別段ハードではない、という事がよくあります。

しかし今作は冒頭の金属的な上モノからして、いかにもインダストリアル・テクノといった感じで、最近ではこの手の音をあまり聴かなくなった私でも非常に燃える。しかも直線的なキックと、地鳴りのような横揺れベースが作り出すグルーヴが思いのほかファンキーで、さらに燃える!
まぁちょっと冗談っぽく書きましたが、インダストリアルでありながらファンキーって、あまり聴かない組み合わせだったので、なかなかに新鮮。これはベテランの面目躍如といった感じでしょうか。

他の2曲に関しても、音はハード・ミニマルっぽいながらも、グルーヴはきちんと今のミニマルに即したものになっていて、非常に聴かせるものになっている。

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Sandwell District / Sandwell District (Sandwell District) CD

Sandwell District / Sandwell District (Sandwell District)
http://wherenext.tumblr.com/

んでこちらは Sandwell District が今年の4月に出した『FEED-FORWARD』(過去記事)の CD 版。

とはいっても収録曲のほとんどが空間的な音処理が加えられた、ようはダブ・ヴァージョンのような作品になっていて、『FEED-FORWARD』とは少し趣の異なる作品になっている。

まぁ書き方変えると、素材の味だけで極上であった『FEED-FORWARD』に余計な味付けをした作品、と思えなくもないんだけど、それはあの作品と比べればの話であって、これ単体で聴けば十分すぎるほど素晴らしい傑作かなと。

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SANDWELL DISTRICT / FEED-FORWARD (SANDWELL DISTRICT) 2LP+7″

SANDWELL DISTRICT / FEED-FORWARD (SANDWELL DISTRICT)
http://wherenext.tumblr.com/

新年明けましておめでとうございます。

去年のブログに関しては酷い有様だったので、なんとかしたいものなんですが、2011年の最初にも同じ事書いているので、多分なんともならんのでしょう・・・。

とりあえず2011年を振り返りつつ、適当にはじめていきたいと思います。

っつうことで、 Regis とFunctionによるユニッ トSANDWELL DISTRICT が2010年末に出したファースト・アルバム(今作には Silent Servant と Female もクレジットされてる)。

このユニットに関してはアンダーグラウンドで長らく活動してきた二人によるものということで、とかくハードなものを求められがちな気がするんだけど、今作はそういった音を求めるとちょっと肩透かしを食う作品だ。

不穏な SE で始まり鋭角的でノイジーな上モノが乗る “IMMOLARE” 、変則的で重いリズムと後半のひんやりとしたシンセが印象的な “GREY CUT OUT” の頭2曲こそそれっぽいものの、他の曲に関しては非常に飾り気のないミニマル・テクノが並んでいる。

しかし縦ノリのキックにクラップやシンセが重なり横ノリを加えることでどんどん躍動感が増していく “HUNTING LODGE” 、拡がりのある音響空間を作りながらも不思議と疾走感が際立つ “FALLING THE SAME WAY” 、ダビーな音響の中不規則に鳴る甲高いパーカッションが不気味な “SVAR” など、どの曲も無駄をそぎ落とした非常に説得力のある音に満ちていて、そこにアンダーグランドらしい芯の強さが感じられる。

つまり奇をてらわずとも聴かせる成熟したテクノを聴かせる作品であり、そういった意味では Josh Wink の『WHEN A BANANA WAS JUST A BANANA』と同様に、キャリアに裏打ちされたセンスを感じさせる作品。

近年のテクノの中でも突出した傑作ではないかと。

あと紹介しておいてなんですが、今作は発売直後にあっという間に売切れてしまったのですが、デジタル版の方で半分位聴けます。

試聴

British Murder Boys/Live at Supersonic Festival 2004

BMB_live.jpg

サージョンレジスによる最凶ユニットのライブ音源。このリトル・デトロイトってサイト、以前クロード・ヤングオリヴァー・ホーのミックス音源もアップしてたけどなんなんでしょうか。
 
内容の方はいつものバキバキハード・ミニマル。エレクトロっぽい前半も良いんだけど、突如ラテンっぽいトラックからハード・ミニマルに移行する後半がやっぱり最高。最近私の中でまたテクノとメタルが接近してきたので、ドンピシャな感じです。

ダウンロードはこちらから。