Gatekeeper / Atmosphere Processor (Apple Pips) mp3

Gatekeeper / Atmosphere Processor (Apple Pips)
https://www.facebook.com/Apple.Pips.Recordings

Appleblim が主宰するブリストルのレーベル Apple Pips から、2012年に発表された Gatekeeper のシングル。
Appleblim といいますと、 Shackleton と共に Skull Disco を運営していた人物であり、 Gatekeeper も Skull Disco からのリリースがあることから Shackleton 周辺っていう括りで語られる事が多い人。

ということは今作も Shackleton みたいなドロドロ系なのかというとむしろ逆で、 “Atmosphere Processor” なんかは前のめりに変則的なリズムを刻むドラムにパーカッション、そこに空間を切り裂くような鋭いシンセの音が入ってくるという、テクノ的な疾走感をもった曲。この手のやつってベースがおざなりになって軽くなる事が多いんですが、これはきちんとタメの効いた重たいベースで非常にかっこいい。
それに比べるともう1曲の “Let Us In” はダブステップの基本に近い感じではあるんだけど、リズムは十分変則的だし、ダブ的な音響が気持ちよかったりと、これまた良い。

この人は作品の数がイマイチ少ないんだけど、それでもこれだけの作品を出されれば文句もない。

Atmosphere Processor / Let Us In - Single - Gatekeeper

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V.A. / ModernismuseuM / MMegaplekz (Mordant Music) mp3

V.A. / ModernismuseuM / MMegaplekz (Mordant Music)
http://www.mordantmusic.com/

イギリスのレーベル Modant Music が2011年に発表したレーベル・コンピ。

多分ほとんどの人にとってこのレーベルは Shackleton がリリースしてた、くらいの印象しかないんだろうけど、ダブステップの枠にとらわれずなんとも奇妙なエレクトリック・ミュージックを量産していて非常に面白い。

そしてそれはこのレーベルコンピでも同様で(まぁほとんどレーベルを主催する MORDANT MUSIC の曲なんだけど)、8ビートを逆回転させたような “nhabotuA ehT fO ediS kraD” に始まり、揺らめくようなオルガンと乾いたドラムが印象的な “Shapes And Hills” 、ノンビートのノイズが鳴る前半から変則的な四つ打ちに流れる SHACKLETON の “Handle” 、美しいアコギの調べとヴォイス・サンプルの組み合わせによる “Obituaries” など様々なタイプの曲がゆったりとミックスされていて、なんとも奇妙な音世界を作り上げている。

全41曲4時間以上という膨大なボリュームであったり、はっきりとしたビートやメロディがない曲が多いので、集中して聴くにはなかなか辛いタイプの作品ではあるのだけれど、聴くたびに発見のある魅力的な作品です。

Modernismuseum - Various Artists

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Badawi / El Topo (index) 12″

CLOAKS / VERSUS GRAIN (3by3)

こちらは Raz Mesinai と Dave Q が立ち上げたレーベルからの最初のシングル(2010年作)。

この Badawi というのは現代音楽の方面で活動している Raz Mesinai がダブをやるときの名義だそうなんだけど、以前聴いた shackleton をリミックスしたものは(過去記事)、ドロドロに溶かしすぎたせいでほとんどアンビエントやドローンに近くなったようなミニマル・ダブで非常に独特だったんだけど、それに比べると今作はわりと普通にダブステップ。

しかしベースの音はほどほどに、迫力のあるストリングスを中心に疾走感のあるドラムを絡ませることによってグルーブを作っていて、地味ながらもその音作りは面白いし、音の出し引きという点からするとこれもダブの形なのかなと思わされる。

もう1曲の shackleton のリミックスは、可もなく不可もなくといった感じのいつもの shackleton 。

El Topo - Badawi

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V.A. / SOUNDBOYS GRAVESTONE GETS DESECRATED (Skull Disco) 2LP

V.A. / SOUNDBOYS GRAVESTONE GETS DESECRATED (Skull Disco)
http://www.skulldisco.com/

昨年出たダブ・ステップ・レーベル、 Skull Disco の第2弾コンピから、アナログで出ていなかったリミックスをカットした2枚組み。
一応 Skull Disco って昨年で閉鎖になったって方々で書いてありますが、これって本当なんですかね。レーベルのサイトを見ると「1~2週間店をお休みします」しか書いていないんだけど、どうなんでがしょ。案外忘れた頃にひょっこりリリースしてくれると嬉しいんだけど。

まぁそんなことは置いといて。

Skull Disco といえば、数あるダブ・ステップのレーベルの中でもその独特なアート・フォームで注目を集めたわけですが、その独自性はこのリミックス盤でも全く変わってあらず、ビートが徐々に沈殿していくような感覚が貫かれている。
重苦しいブレイクビーツとそれを切り裂くようなひんやりとしたシンセが印象的な T++ (Monolake)、非常にシンプルなドラムン・ベースながら見事にグルーヴのある Bass Clef 、 Skull Disco らしくパーカッションとベース音で怪しい世界を現出させている Geiom 、神経症的に鳴るノイジーなギターが素晴らしい DJ Rupture と、どのリミックスも聴き応えのあるものなんだけど、個人的に圧巻だったのは Badawi のリミックス。ニューヨークのアンダーグラウンドで活動している Raz Mesinai が独自のダブ・サウンドを追求するときの名義らしいんだけど、ここでは低音蠢く暗黒ダブ・ミニマルにリミックスしていて、生暖かい底なし沼に沈み込んでいくような感覚が素晴らしく、またミニマル一辺倒の人ではあまり聴かれない、極端に低音に集中した音作りもとても良い。

正にレーベル最後を飾るに相応しい傑作ではないかと。

試聴

Ivan Smagghe / Cocoricó 03 (Mantra Vibes)mp3

Cocoricó 03
http://www.mantravibes.com/

ガタがきてからも、何とかだましだまし使っていた我が家のテレビが、とうとう限界っぽいので、今日は色々な量販店を見て回ったんだけど、今のテレビってどれも高いですねぇ。まぁ液晶出たばかりの頃の数百万に比べれば、はるかに安くはなっているんだろうけど、20型でも普通に10万するのを見ると、思わず眩暈で倒れそうになります。ネットを探すと32型で10万程度で買えるところもあるんだけど、10万単位の買い物を通販でするのは抵抗があるし、保障も不安だしなぁ。悩みどころです。

一時期の時代の寵児っぷりからすると、どうも地味な存在になってしまった感じの Ivan Smagghe の、久々となるミックスCD。
この人のDJといいますと、ロックとかダークとかゴシックとかいう言葉が浮かんできますが(実際聴いた事ないんだけどね)、今作に限っていえば、 Battles や Two Lone Swordsmen のリミックスが収録されているとはいえ、こちらが期待するような折衷的な内容ではないですね。じゃぁどんなのかといいますと、今っぽいドラッギーなミニマル・テクノ。
オープニングの2曲でゆったりと飛び立ったかと思うと、次の Shackleton の “Blood On My Hands (Ricardo Villalobos Apocalypso Now Mix)” で奈落の底に突き落とし、あとはアシッドだったりブリープだったりトランシーだったり、テイストを変えつつも、ひたすら覚醒的なトラックではめていくようなミックスで、一聴地味だが、個人的にはこういう音には弱い。それにどっぷりミニマルなようでいて、微妙に外れたトラックが多いのも、個人的には新鮮で楽しめました。
Ivan Smagghe の名前に惑わされずに、ミニマル好きには是非聴いてほしいミックスです。

試聴

POLE / steingarten remixes (~scape)CD

steingarten remixes
http://www.scape-music.de/

~scape の首領である Pole の、昨年出たアルバムのリミックス盤。私は元々の『Steingarten』の方は聴いてないんだけど、こちらは面子があまりにも素晴らしいので買ってしまった。今までリミックス盤って色々聴いてきたけど、ここまで時代の突端にいる人たちをすくい上げたものって稀なんじゃないでしょうか。

とはいっても全部が全部知ってるアーティストなわけでもないんだけど、先日紹介した Skull Disco の Shackleton 、その Skull Disco と共にミニマルとの境界線上のレーベルとして評価が高い Punch Drunk を主宰する Peverelist 、数々のカナダのレーベルから秀逸なダウン・ビート・ミニマルを発表している The Mole 、最近デジタル・ダンスホールで注目されている Ghislain Poirier 、同じくデジタル・ダンスホールな新作を昨年出した deadbeat 、 herbert のような生活音を取り入れたミニマルがユニークな frivolous 、そしてご存知 perlon から dimbiman と melchior productions と、もうあまりにも凄すぎる。残りの二人は今回はじめて知ったんだけど、 gudrun gut って人は現在 Monika というレーベルを運営していて、なんと元 Einsturzende Neubauten だという方、 mike huckaby は詳しく分からないんだけど、デトロイトのベテランさんみたい。

これだけの面子を集めれば当然内容も面白いんだけど、変則的なキックで四つ打ち感をうっすらと演出しながらも、丸みを帯びたベース音が印象的なダブ・ステップに仕立てた Peverelist 、燃え滾るようなダンスホールの Ghislain Poirier と deadbeat 、特に目新しさはないものの、抜群に気持ちいいミニマル・ダブの mike huckaby が特に良かったかしら。
まぁ正直この面子の並び以上に面白さがあるかというと微妙ではあるんだけど、現在の(ベルリンの)エレクトリック・ミュージックの大まかな動きはつかめる盤だと思うので、ここから色々掘り下げていくのも楽しいのではないかと。

試聴

V.A. / Soundboy Punishments (SKULL DISCO)2CD

Soundboy Punishments
http://www.skulldisco.com/

果たして、こんな妙ちきりんなダンス・ミュージックとジャニーズばかりを紹介しているブログを見てくれている人の中で、「SNOOZER」なんか読んでいる人が一体何人いるのかは分からないけれど、今月号での Autechre の Sean Booth によるダブ・ステップ評がなかなか興味深い。要約すると「UKブラックのダンス・ミュージックは、最初期において必ず文化的参照点のある歌詞があるが、ある時点でプロデューサによってその文化的参照点が切り落とされる」というもので、これは確かにいわれると、なかなか説得力のある考察のように思える。実際ジャングルからドラムンベース、グライムからダブ・ステップってそういう流れだもんなぁ。まぁ文化的参照点を切り落とす目的が「国外輸出できるようにするため」というのはどうかと思うんだけど、メッセージ性の強いグライムと違って、現在のダブ・ステップは良くも悪くも機能的なダンス・ミュージックなのは事実。しかしそれと音楽的な面白さというのはまた別の話で、私のように暗く沈みこむようなダンス・ミュージックが好きなものからすると、今ダブ・ステップというのは唯一の光のようにも思える(この言い方からすると唯一の闇か?)。そしてこのブログでも何回か書いているように、最も興味があるのが、今後ダブ・ステップとミニマルがどのように交わっていくのか。それは例えば Surgeon が以前からDJセットにダブ・ステップを取り込んでいたり、私の知らない地下では他の動きがあったのかもしれないけど、それが分かりやすく現れたのは、やはり昨年春に出た Skream による Marc Ashken のリミックスではないでしょうか。このシングルは当時結構話題になったんだけど、それ以降ダブ・ステップとミニマルの交配に関しては、他にもいろいろ出たものの、特にこれといって話題になるようなのがなかったんだけど、その後注目されて以降、現在ダブ・ステップとミニマルの境界線上のレーベルとして真っ先に名前が挙がるのが、おそらくこの Skull Disco ではないでしょうか。

とまぁ、思いもかけず長い前フリになってしまったわけですが、私がこのレーベルの名前を聴いたのは、レーベルの6番が出たときで、 Villalobos もこのレーベルの音源をプレイしている、なんていう紹介文を見て、へぇ~なんて思っていたら、あれよあれよという間にその Villalobos によるリミックス盤が出て、そこからさらに間を置かずに出たのが本作。輸入版買ったんで詳しくは知らないんだけど、多分今までのレーベル音源に未発表曲を足した編集盤。
音の方は、このアルバムのジャケットであったり、またはレーベル名から想像できるまんまで、パーカッションと重いベースを中心とした呪術的なトラックは、所謂一般的なダブ・ステップのスタイルとはちょっと違うように思える。しかしダブ・ステップを一度解体して再構築してみせたような曲郡は実験性が高く、UKダブの流れから見ても、UKブレーク・ビーツの流れからも見ても非常にユニーク。あと多分あっち方面での実用性も高そう(なんか凄いドゥーミーなんだよね)。
そして今作の中で一番話題になった曲は、何だかんだで Villalobos による Shackleton のリミックス。先の12インチでは表裏に分けられていたけれど、今作にはめでたく18分フルで収録。これが原曲を骨抜きのスカスカにしたようなミニマルで、しかし何故か曲の持つグルーヴはしっかりとキープされているという不思議なリミックスで、『Fizheuer Zieheuer』を想起させる。

この後レーベルは特に動きがなかったんだけど、 Shackleton 方は Crosstown Rebels からリリースしたり、さらには Simian Mobile Disco のリミックスまでやったりなんかして、その存在感をますます大きくしております。

そして先日紹介したシングルがもうすぐ出るっていう流れになるわけですが、これで先日の記事の補完ができたでしょうかね。久しぶりに書くのに時間がかかったので疲れたよ・・・。

Shackleton & Appleblim - Soundboy Punishments - Sound of Skull Disco
amazon.co.jp

Shackleton / Death is Not Final (SKULL DISCO)mp3

Death is Not Final
http://www.skulldisco.com/

今日も眠いので穴埋め的に、さっき拾ってきたやつ。多分日本にはまだ入ってきてないっぽい Skull Disco の最新作。
多分ダブ・ステップに馴染みのない人は、 Shackleton はおろか、 Skull Disco も知らないと思うんだけど、今日は眠いので端折ります(ゴメンなさい、今度ちゃんと書きます)。まぁ興味のある方は、手始めにレーベルサイトから落とせるミックスでも聴いてください。
んで、 Shackleton のオリジナルとしては久々となるシングルなんですが、意外といいますか予想通りといいますか、ディープなミニマル・テクノ。でも細かく刻まれるパーカッションと、呪術的な雰囲気は変わってなくて、それほど違和感はない。
裏は Monolake の T++ による同曲のリミックス。こちらもダブ・ステップじゃなくて、変則的なブレイク・ビーツ。重苦しい雰囲気の中ドラムだけが跳ねていて、こういう浮かぶのか沈むのかよく分からない気持ち悪さがある曲は大好きです。
とりあえず12インチ入ってきたら買わねばなるまい。