Wighnomy Brothers / Metawuffmischfelge (Freude-Am-Tanzen) CD

Metawuffmischfelge
http://www.freude-am-tanzen.com/

Robag Wruhme という人は、デビュー以来様々なタイプの曲をリリースしてきているわけですが、その中でも一貫しているのは、常にポップさを置き去りにしないということで、それはこの、 Monkey Mafia とのユニットである Wighnomy Brothers での、初のミックスCDでも変わらない。

1曲目からいきなり、 Matthew Dear が False 名義で出した “Fed On Youth” という、かなりディープなミニマル・トラックなんだけど、そこに元 Dead Can Dance の Lisa Gerrard が幽玄な歌声を聴かせる “Come Tenderness” という曲を乗せることで、あれだけ無機質に思えたトラックから、悲しみにも近い情感を引き出していて、まず驚く。

そしてその美しい余韻を残したまま、いくつかのトラックを経た後の、 Agoria による “Les Violons Ivres” の、あまりにも優美なストリングスが鳴り響いて以降、ほとんどの曲に明確なメロディが存在していて、それらがたゆたうようにゆるやかに、しかし確実に紡がれていく美しさを追いかけているだけで、気がつけば1時間強が終わっている。

中でも、個人的には昨年のベスト・リミックスだった、 Stewart Walker の “Fernbank 91” (過去記事)の Robag Wruhme によるリミックスをクライマックスとした、後半の美しさは筆舌に尽くしがたい。

はっきりいってノリのいい物を求めている人には不向きだと思うし、何か画期的な手法がとられているわけでもない。でもそんな不満などものともしないような美しさがあるのも間違いない。久々に Robag Wruhme の作家性に感服した大傑作。

視聴
amazon.co.jp

background

bg000
V.A.
futuristic experiments chapter one
bg001
TERRENCE DIXON
BIONIC MAN EP
bg003
STEWART WALKER
NORTH EP
bg004
SUBMANIA EKMOAH
ZYLACANTH EP
bg005
SUBMANIA EKMOAH
LOW VOLTAGE
bg007
SUBMANIA
Proceed EP
bg008
V.A.
futuristic experiments chapter Ⅱ
bg011
TERRENCE DIXON
MINIMALISM Ⅱ
bg012
SUBMANIA
CUT EP
bg013
V.A.
futuristic experiments chapter Ⅲ
bg014
RHYTHM MAKER
METAL PATIENCE EP
bg016
DEADBEAT
TINKERTRONIX EP
bg017
AKUFEN
DADA
bg018
SUBMANIA EKMOAH
TENDRA EP
bg019
SMYGLYSSNA
SIGHT IS SOMETHING MORE THAN ALL THINGS SEEN EP
bg020
RHYTHM_MAKER
ALLES MAINSTREAM EP
bg021
rhythm_maker
landing
bg023
SUBMANIA / EKMOAH
WERKBUND EP
bg024
V.A.
FUTURISTIC EXPERIMENTS #004
bg025
OLIVER HACKE
LICHTUNG EP
bg026
PORTABLE
FUTURISTIC EXPERIMENTS #005
bg027
DAVE MILLER
GREY SUMMER EP
bg028
FRIVOLOUS
CRANKKONGESTION EP
bg029
DAVE MILLER
JIGSAW MUSIC EP
bg31
FRIVOLOUS
40 INCH EP
bg032
PORTABLE
ONE SECOND AGO OR LESS EP
bg034
microbox
playback EP
bg035
V.A.
FUTURISTIC EXPERIMENTS #006
bg036
jeff milligan
bg037
PORTABLE
CYCLING
bg038
OLIVER HACKE
COUNTRY GRAMMAR
bg039
dB
ASPERN
bg040
dB
PERON
bg041
PORTABLE
FLICKER EP
bg042
JAMES DIN A4
KOMMUNE 1
bg043
ANTIGUO AUTOMATA MEXICANO
MICROHATE
bg044
dB
TROON EP
bg045
Dave Miller
Mitchells Raccolta
bg046
rhythm_maker
every new and then, anger ep
bg047
FRIVOLOUS
KEVORK MOTION EP
bg048
TERRENCE DIXON
MINIMALISM Ⅲ
bg049
GEOFF WHITE
NEVERTHLESS
bg050
V.A.
BACKGROUND RECORDS 50

STEWART WALKER / Concentricity Remixes (persona)12″

Concentricity Remixes
http://www.personarecords.com/

先頃出たアルバム『Concentricity』のリミックス盤。この人ってそれなりの数の作品出してるけど、多分リミックス盤って珍しいんじゃないですかね。そして面子の方も同じレーベルの touane は置いておいて、他が Jeff Samuel と Robag Wruhme という、どちらかというと Stewart Walker と違うイメージのアーティストを起用しているのもいい感じ。
その中でも圧倒的に素晴らしいのが Robag Wruhme によるリミックスでして、最近のジャズに接近した作風で、ますます板についてきた感じのシャッフルするリズムのうえで、たゆたうようにゆったりと広がるシンセのアンビエンスが美し過ぎます。以前から彼の作るシンセは美しかったけれど、私が今まで聴いたことのある Robag Wruhme の曲ではダントツでナンバー・ワン。もう今年のベスト・リミックス決定です。
原曲を上手く跳ねたテック・ハウスにした Jeff Samuel 、ゆらめくようなミニマルの Touane と他に二人もいい仕事してるんだけど、やはり今作は圧倒的に Robag Wruhme 。この曲だけで十分おつりがくるシングルです。

視聴

STEWART WALKER / CONCENTRICITY (Persona) CD

STEWART WALKER / CONCENTRICITY
http://www.personarecords.com/

何故そうなったのか自分でもよく覚えてないんだけど、どうも私は Stewart Walker という人にやたらとダブを求めたがる傾向にありまして、だから前作『Grounded In Existence』から2年ぶりとなる、この『CONCENTRICITY』を聴いたときには少し拍子抜けでありました。というのも今作は一聴すると軽快なテック・ハウスなんですよね。
しかし聴き進むうちにとリズムを刻むキックの裏で、ゆったりとしたグルーヴを鳴らすダビーなベースラインが浸透してきて、コレが実に気持ち良い。しかも最初の軽快な印象はそのままで、即効性こそないものの、何度でも聴きたくなってします。そこら辺は流石ベテランというか、 Stewart Walker の職人気質を感じます。

視聴
@TOWER JP
[Tracklist]

V.A./PERSONA’S PROGRESS(Persona)CD

prs021.jpg
http://www.personarecords.com/

Stewart Walker のレーベルの、多分初コンピ。でも全部新録かと思ったら既発曲なんでやんの。でも内容自体はかなりいいです。

Stewart Walker って独自に消化したダブの要素を曲に忍ばせてるけど、それはこのレーベルでも同じ。基本はクールなミニマル・テクノなんだけど、所々にダブ的な音響や音使いが顔を覗かせていて、しかもそれを安易に全面に押し出したりしないのがかっこいいです。しかもこの種の音楽が陥りがちな過剰な重さというものも絶妙に回避していて、いや、ちょっとこのレーベルの印象が変わったかも。

今までの12インチのデザインにあしらわれていた人物が描かれたジャケットもいいし、やんわりとミックスされているので聴きやすいのではないかと思います。
“V.A./PERSONA’S PROGRESS(Persona)CD” の続きを読む

STEWART WALKER/SPEND THE DAY FROZEN EP(Persona)12″

PRS018A_big.jpg 
http://www.personarecords.com/

しばらくアルバム・リリースの続いていた Persona の新作はレーベル・オーナーでもある STEWART WALKER 。彼のこの前出たアルバム(未聴)ってダウン・テンポ中心の内容だったようだけど、こちらは趣をがらりと変えた強烈なダンス・トラック。
とにかく一番耳に付くのは前面に出た硬いキックの音で、最近のハード・ミニマルとクリック・ハウスの迎合を意識してのものでしょうか。その分以前の彼が持っていた独自のダブ感みたいなものが殆ど感じられないのだけれど、キックと絡む跳ねるようなスネアがかっちょいいので、まぁいいか。
一転、B面では以前の Rhythm & Sound を彷彿とさせるミニマル・ダブが収められていたりなんかして一安心。