RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY – 4 (Perlon) 12″

RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY - 4 (Perlon)
http://www.perlon.net/

チリ出身、現在ベルリン在住のプロデューサー Ricardo Villalobos が2012年に発表した12インチ。

昨年 Villalobos が発表したアルバム『DEPENDENT AND HAPPY』は、その内容は当然の事、14曲で5枚にもわたるアナログと、そこから11曲抜粋してミックスされた CD 、という発売形態も話題になった作品でした。
そして今作は、それらに収録されなかった未発表曲を収録したシングル。当初ベルリンにある Perlon のショップでしか取り扱っていなかったのが、限定ながら一般流通したもの。初回プレス分はあっというまに売り切れたみたいだけど、最近リプレスされたみたいで、今のうちならわりと買える(すぐ売り切れるだろうけど)。

Villalobos というと “Easy Lee” に代表されるような、細かいパーカッションと絡みつくようなベースラインによる粘着性により、なかなか沸点を迎えない中毒性の高いリズムを作る一方で、一般的な親しみやすさからは程遠いものの、通常の曲の流れからすると異物感のある要素を放り込む事によって、結果曲に引っ掛かりを与えるという、ポップながらも変態という部分が自分には印象的です。

しかし最近の Villalobos はというと、2011年に Max Loderbauer と組んで ECM の音源を再構築した『Re: ECM』に顕著に現れていたと思うんだけど、どうも実験的な要素が目立っていて、以前ほどには積極的に聴く気になれませんでした。

では昨年の『DEPENDENT AND HAPPY』はどうだったのかというと、過去の作品よりも複雑になったリズムを聴かせながらも、様々な印象的なサンプルや音色により総体としてはポップという、 Villalobos の長いキャリアの中でも代表作と呼べるような作品になっていて、2012年の年間ベスト(関連記事)でも上位に入れるくらいよく聴いた。

ということで前置きが長くなりましたが本作。アルバムの未発表曲という位置づけなので、完成度的には一段下がるのかと思ってたんだけど、なんでこれが未発表だったのか疑問になるほどの傑作。
今作に収められた2曲はアルバムの曲に比べると、比較的直球の四つ打ちのダンス・トラックになっていて、そういった意味ではあえて分類するなら、アナログの『Part 3』に近い。しかし比較的展開のあった『Part 3』に比べると、今作はよりミニマル。なのでアルバムよりも少々地味なんだけど、2曲に共通して多く使われているヴォイス・サンプルと、その後ろで立ち上っては消えていく様々な音たちは、まるで雑踏の中で目の前を流れていく景色のようであり、またそれはアルバム一枚を通して描いていた時間の流れをシングルに凝縮したようでもあり、非常に聴き応えがあり、それと同時にアルバムの番外編として納得のいくものになっている。

アルバム気に入った人は、買えるうちに買っておいたほうがいいかと。
ちなみに今作入れると『DEPENDENT AND HAPPY』はアナログ6枚で2時間半。アホですな。

試聴

Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat) mp3

Hauschka / Salon Des Amateurs Remix EP1 (Fatcat)
http://www.fat-cat.co.uk/

Hauschka こと Volker Bertelmann. が2012年に出したリミックス・シングル。

エレクトロニカやポップスの要素を感じさせながらも、あくまでプリペイド・ピアノを軸とした音楽をやっている Hauschka が、リミックス・シングルを出すというだけでも意外なんですが、そのリミックスを担当したのが Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に Michael Mayer という、モロにクラブ畑のアーティストなのはさらに意外。
ただ Michael Mayer はともかく、 Max Loderbauer & Ricardo Villalobos に関しては ECM のリミックスなんかもやってるわけで、音楽性に関しては違和感はない。

その Max Loderbauer & Ricardo Villalobos によるリミックス、どうもこの二人が組むと小難しい方向にいきがちな印象だったのでちょっと不安だったんですが、今作に関しては当たり半分外れ半分という感じ。
透明の膜を一枚隔てているかのような、小さな音で鳴る変則的なキックと、原曲のものと思われるピアノやエレクトロニクスは、一聴すると難解な印象を受けるものの、細やかな音作りながらも確かに伝わる多幸感は意外にポップで、以前 Villalobos が手がけた mirko loko のリミックス(過去記事)に通ずる心地よさがある。

一方の Michael Mayer は、かっつりとリズムを足してクラブ・トラックにした、比較的素直なリミックス。ただこちらも原曲の柔らかさというものは、そのまま残してあり、結果リスニングにも耐えうる心地よいテック・ミニマルになっていて、こちらも好リミックス。

ちなみに今だとシングル買うより、リミックス・アルバム買った方がお得です。

Salon des amateurs (Remix) - Single - HAUSCHKA

Unknown Artist / Flöte + Clarinette (RAL) 12″

Unknown Artist / Flöte + Clarinette (RAL)

この前紹介した RAL の2枚目。
例によって誰が手がけているかは分からないのだけれど、テクニークによると Rhadoo と Petre Inspirescu の仕事だそう。しかし『RAL1001』が Luciano の特徴が分かりやすく出ていたのに比べると、こちらはちょっと作者の色までは聴き取れず。

だがいかにも Cadenza っぽい作品が多いというのはこのレーベルの共通とするところで(そもそも Cadenza の周辺人脈が中心なんだから当たり前なんだけど)、今作も Dumitru Farcas の “Suita Din Tara Motilor” からサンプリングしたトラッドフォークっぽい音色が印象的な “Flöte” 、そしてこちらもオリエンタルな笛のサンプリングが印象的な “Clarinette” と両曲ともそれは変わらない。

でも一口に Cadenza っぽいといっても色々あるわけで、今作に関してはパーカッションがチャカポコと鳴る類のものではなく、以前のようなゆったりと風景が変容していくような感覚があるのがうれしいところ。
特にどんどん時間を引き延ばしていくかのような “Flöte” はかなり好きだ。

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Unknown Artist / Cae + Nin (RAL) 12″

Unknown Artist / Cae + Nin (RAL)

昨年のテクノって際立って新しい動きがあったという印象はなかったものの、作品自体は非常に良質なものが多く、そのせいか私もアナログを多く買った1年でした。でもそれらを全然紹介していなかったのでぼちぼち紹介していきたいと思います。
そんなもん今更紹介されても売ってねぇじゃねぇか、っていわれたらその通りなんですけどね。えぇ、すいません。

ということで、昨年私が金をつぎ込んだアナログといえば、何をおいてもこれでしょう、ということで RAL の1枚目。

多分アナログ追いかけていない人には耳慣れないレーベル名だと思うんですが、 RAL というのは Ricardo and Luciano の略で、彼らの周辺アーティストが参加したネタモノブートレーベル。と、これだけで十分マニア心をくすぐるんですが、さらにカタログ番号がそのままドイツ品質保証協会のカラーコードになっているというのもにくいところ。

そんなレーベルからの1作目である本作(Discogs によれば2008年に出たみたい)は、 Caetano Veloso の “Depois que ile passar” と Nina Simone の “Sinnerman” をネタにした作品で、クレジットはないんだけど Luciano の手によるものだそう。

今作は最初のリリースという事で気合が入ったのか、このレーベルのリリースの中でもかなり上位に入る傑作なんだけど、中でも傑作なのがA面の “Cae” 。それはもちろんネタの Caetano Veloso の涼やかな歌声に因るところも大きいのだけれど、絶妙なタメの利いたキックと軽やかに鳴るパーカッションが、歌に寄り添いながらもきちんとダンス・トラックである事を主張していて、ネタモノ云々の面白さを抜きにしても素晴らしい曲。

一方裏の “Nin” は展開の多いリズムが Nina Simone のソウルフルな歌を盛り立てていて、これまた傑作なんだけど、乾いた音のスネアやベースラインなんかが、 Luciano が2009年に出したアルバム『TRIBUTE TO THE SUN』の “CELESTIAL” まんまなのが面白い。
ここで作ったリズムが気に入って、アルバムで再利用したってことなんでしょうか・・・。

ちなみに上では今作は Luciano 作という事で書いているけれども、 youtube に上がっている Jack Ridella という人の “Depois Que O Ile Passar” のリミックスが今作に収録されている曲と全く一緒なのよね。かといって Jack Ridella という人の事を調べてみても RA のページにイタリア出身であることが書いてあるの位しか見つからなくて、なんかよく分からんねぇっす。

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Mike Shannon / Under the Radar (CYNOSURE) 2LP

Mike Shannon / Under the Radar (CYNOSURE)
http://www.cynosure-recordings.com/

毎度毎度遅れたタイミングで12インチを紹介する当ブログなんですが(だって聴くのとリッピングが追いつかないんだもん)、今回も今年の3月に出たシングル。
Mike Shannon が主催するレーベル Cynosure の40番を記念するシングルで、見開きジャケットの10インチ2枚組み。
さらに記念盤という事で参加しているリミキサーも豪華で、 Ricardo Villalobos に Deadbeat 、さらに最近 Mountain People の名義で活動している Rozzo という布陣。

しかし内容に関してはまぁぼちぼちといった出来で、まず Mike Shannon によるオリジナルがイマイチで、この曲に参加した Fadila という女性のソウルフルなヴォーカルしか耳に残らない。また Villalobos のリミックスは、ぬめった空気と乾いたリズムという、ちょっと懐かしい感じの Villalobos らしさが感じられるリミックスながら、まぁそれだけという感じ。

一方硬質なダブテックにした Deadbeat のリミックスと、幽玄なテック・ハウスにした Rozzo のリミックスは素晴らしいので、これだったら1枚目いらなかったんじゃないのかなぁ、とか思わなくもないが、それじゃぁ記念としての豪華さがうすれるという事なのだろうか。切ないな。

試聴

mirko loko / SEVENTYNINE remixes (Cadenza) 12″

mirko loko / SEVENTYNINE remixes (Cadenza)
http://www.cadenzarecords.com/

元 Lazy Fat People の片割れ Mirko Loko が今年の頭の方に出したシングルで、タイトル通り昨年出したアルバム『SEVENTYNINE』のリミックス盤。
そしてリミキサーが Carl Craig と Villalobos というかなり豪華な組み合わせなんですが、今作は両者とも期待を裏切らない素晴らしい出来でして、 Carl Craig の “Love Harmonic” のリミックスは軽快なパーカッションと扇情的なシンセでグイグイ盛り上げるテック・ミニマル、 Villalobos の “tahktok” のリミックスは原曲の子供の声のサンプルを軸にした、まるで鼻先をくすぐられているかのような心地よさのある柔らかなアンビエントで、双方とも Cadenza らしさから大きく外れることなく、それでもきちんと独自性を出している。

これは Cadenza レーベルの作品の中でも会心の出来なのではなかろうか。

あとデジタルだと Luciano のリミックスもあるんだけど、これはそのためにわざわざ買うようなもんじゃないです。

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Ricardo Villalobos & Jay Haze / Mellow Dee (contexterrior) mp3

Ricardo Villalobos & Jay Haze / Mellow Dee (contexterrior)
http://www.contexterrior.com/

すいません、ほったらかしだったシングル。

Villalobos と Jay Haze といいますと、放っておくとおかしな方向にばかりいく実験君な側面が強いお方達ですが、2人で組むとそれがさらに強くなる、というのが今まで印象だったのですが、この3枚目となる共作シングルは、こちらがびっくりしてしまうくらい直球のダンス・トラック。

まず “Mellow Dee” は重苦しいリズムの上に、何とも怪しいブラスが乗る、非常に Villalobos らしいトラックではあるものの、最近の彼らしい軽やかなジャズドラムのサンプルがアクセントになって、重くなりすぎる事を回避しているし、いつもの彼よりも格段に太いリズムがかっこよく(ここら辺が Jay Haze?)、漆黒のフロアに映えそうなミニマル・テクノになっている。

もう一方の “Sunday Prayer” の方も、乾いたドラムの音とサックスを使っていて、要素自体は似通っているものの、トラックの雰囲気はまるで違っていて、こちらは少し早めのリズムの上に高揚感のあるサックスのメロディが鳴る、この二人にしてはアッパーな曲。中盤以降、そこはかとなくデトロイトっぽさを感じさせるところなんか、『Alcachofa』より前の Villalobos を思い起こさせる感じもあり、こちらも非常に良曲。

もう1曲のリミックスもいい出来で、やっぱりこういうダンス・トラック聴くと、やっぱりテクノっていいなぁと思います(最近離れ気味なもので)。たまにでいいから、この2人にはこういうの出してほしいなぁ。

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CARL CRAIG & MORITZ VON OSWALD / RECOMPOSED New Mixes By Ricardo Villalobos & Carl Craig (Universal) 12″

CARL CRAIG & MORITZ VON OSWALD / RECOMPOSED New Mixes By Ricardo Villalobos & Carl Craig (Universal)

昨年出た Moritz Von Oswald と Carl Craig がカラヤンの曲を再構築した盤のリミックス盤。

Moritz と Carl Craig と Villalobos といえば、数年前の Rhythm & Sound のリミックスで、まぁ一応絡んでるといえなくもないんだけど、わりと今回のは、それぞれあのリミックス盤での自分の仕事のアップデートといった感じ。

まぁ私は例によってオリジナルの方は放置してほとんど聴いたない状態なので、原曲とは比べることは出来ないんだけど、 Carl Craig は今回もオリジナルをダブ・テックに料理しているんだけど、音使いが独特なのと、デトロイトっぽいコズミックな感覚がはっていて、非常にカッコよい。

しかし今回軍配を上げたいのは Villalobos で、初期のねっちこいリズムと、最近のドラム使いを融合させた今作のリミックスは、ダンサブルという点では Carl Craig に譲るものの、リズムのしなりが非常に素晴らしく、まだまだ Villalobos ののりしろを感じさせてくれる。

このリミックス盤は続かんのかのぉ~。

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SIS / TROMPETA (SEI ES DRUM) 12″

SIS / TROMPETA (SEI ES DRUM)

ついでに Villalobos 絡みでもう1枚。 Villalobos のレーベル Sei es drum の3枚目。多分 Sei es drum というレーベルからは、 Villalobos の作品しか出ないと思っていた人は多いだろうから(私も含め)、この SIS のリリースはけっこう意外だったんじゃないでしょうか。

っつてもこの SIS さん、パーカッシブ・ミニマル人気の中で『Nesrib』というシングルのヒットで注目された人なので、音楽的には全く違和感なく、ここでもバルカンっぽいブラスを乗っけたミニマルという、ものすごく今っぽい曲。上モノが大ネタな分、リズムをシンプルにしているので、素直に盛り上がれる楽しい曲ではあるんだけど、家で聴きたい感じの曲ではないかな。

裏の “CLARINETE” もアラビックな管楽器が乗った、これまた今風な曲なんだけど、パーカッシブなリズムが結構たっていて、個人的にはこちらの方が好きです。

それにしても最近のこういうミニマル聴くと、実は Basement Jaxx の『Crazy Itch Radio』(過去記事)ってものすごく早かったんじゃないか、と思うような思わないような・・・。

試聴

RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 2 (PERLON) 12″

RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 2 (PERLON)
http://www.perlon.net/

Bruno Pronsato (過去記事)、 Villalobos (過去記事)ときたんで、その流れでもう一枚書こうかと思ったんだけど、少し脱線して12インチを。
『VASCO』のCD盤の少し前に出た、アナログ・カット第二段。

この盤は裏も表も “AMAZONRDUM” なんですが、表の方はCDと一緒なので、それほど書くことないのですが、ゆったりとしたベースと、細かく刻むリズムが粘着質なグルーヴを作り出している、ものすごく Villalobos らしい曲。

裏は Baby Ford によるリミックス。個人的にはミニマルに流れたベテランの中では、最も好きな人なんですが、コレはイマイチですね。原曲のリズムをもっと細かくして、上モノの浮遊感を増したようなリミックスなんだけど、総体としてはあんまり原曲と変わってないのよね。もしかしたら細部まで聴きこめば違うのかもしれないけど。

ということで、3つの『VASCO』の中では、これはあんまり買わなくてもいい盤ですかね。『VASCO EP PART 1』(過去記事)は聴いた方がいいと思うけど。

試聴

RICARDO VILLALOBOS / VASCO (PERLON) CD

RICARDO VILLALOBOS / VASCO (PERLON)
http://www.perlon.net/

有機的なミニマルでは、 Bruno Pronsato と共に一歩抜きん出ている感のある Villalobos の4曲入り EP 。
先行カットされていたアナログ(過去記事)が非常に良かったので、かなり期待していたのですが、それほどでもなかったですかねぇ。

今までの Villalobos のトラックって、異物感のある音を唐突にねじ込むことによって、その音世界を捻じ曲げるようなものが多かったわけですが、今作の “MINIMOONSTAR” では、生ドラムを大胆に導入することにより、刻々と変化するような音世界を構築しております。んで、最初アナログ用に13分ほどに編集されたのを聴いたときは、非常に濃密なものに感じたんだけど、このCDでの30分強のフル・バージョンを聴くと、ちょっと間延びした感が否めないかなぁ。まぁコレ単体で聴けば、他のパーカッシブ・ミニマルよりもはるかに独創的かつ創造的なんだけど、ちょっと期待が大きすぎましたかね。

それ以外の曲に関しては、綺麗に定型に収まらない感じが逆に気持ちいい “ELECTONIC WATER” 、初期を思わせる上モノとリズムのねちっこさがある “AMAZORDUM” 、不思議な浮遊感のある幽玄ミニマルな “SKINFUMMEL” と、どれも素晴らしい出来なので、作品全体の満足度としては、個人的にここ数年の Villalobos の作品の中でも一番なんだけど、それだけに “MINIMOONSTAR” がよけいに惜しく思える。

BEST SINGLE of 2008

  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. truth/風の向こうへ
  3. BACK TO ILL
  4. VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. MISSED CALLS EP
  1. Natural 9 Nation / 親不孝三十六房
  2. 嵐 / truth
  3. Ill Slang Blow’ker / BACK TO ILL
  4. RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1
  5. Risky feat. Where Do We Go / エンドレスで、かまわない。止めるまで、DANCE空間。DANCE ORIENTED SPECIAL
  6. MELCHIOR PRODUCTIONS LTD. / Who Can Find Me EP
  7. NEWS / Happy Birthday
  8. BYETONE / PLASTIC STAR
  9. Kontext / Falling To Weightlessness
  10. TRG / MISSED CALLS EP

ここ2年くらいは、 ecrn award の方に投稿していたので、このブログには年間ベストについては書いてなかったんだけど、4周年の企画の時に過去の自分のベストを見直してみて、自分でもなかなか面白かったので、今年はちゃんと書こうかと思います。

んで、まずは今年よく聴いたシングルを10枚。

例によってこのブログで紹介したのが半分しかないのがなんなんですが、とりあえず N9N の1位は文句なし。久しぶりにヒップ・ホップらしいヒップ・ホップが堪能できた至高のシングル。2、3、4の充実振りは記事に書いた通り。5はフリー・ダウンロードの音源なんだけど、こういう感覚を常に忘れないからこそ、この人のファンはやめられないなぁ、と改めて感じました。6は地味ながら、今年最も美しさを感じたミニマル/テクノ。7は文句なしで NEWS の最高傑作。8は今年の raster-noton のダンス志向を最も分かりやすく表現していたという意味でも忘れられぬ1枚。9はダブ・ステップとミニマルの融合という点で、最も面白い回答の一つでした。シングル2枚同時発売で、どっちも良かったんだけど、1枚選ぶならこっちかな。10は最近のダブ・ステップのレイヴっぽい方向性の中でも、こういうのが増えたらいいなぁと。

簡単ですがこんな感じ。
一応今年の更新はコレで最後になります。明日は年間ベスト・アルバムについて書きたいと思います。

それではみなさん良いお年を。

V.A. / Cocoon Morphs Tokyo (Cocoon) mp3

V.A. / Cocoon Morphs Tokyo
http://www.cocoon.net/

今年の4月に womb で行われた Cocoon のイベントのコンピレーション。 Cocoon のコンピというと、毎年出ているアルファベットのやつがありますが、あちらがレーベルとの繋がりにそれほどこだわらないで旬の面子を集めている印象なのに対して、こちらは Cocoon のオール・スターといった趣。

なので面子的には相当豪華ではあるんだけど、個人的に Cocoon ってあまり好きではないので(気になるレーベルなのは間違いないけど)それほど期待してなかったんだけど、思ったよりは楽しめましたかね。

浮遊感のある上モノと、うっすら漂うオリエンタルな感じが心地よいテック・ハウスの Guy Gerber & Kalbata 、曲自体は結構地味なんだけど、ブレイクで上手く展開をつけている Tiefschwarz 、お得意のプログレっぽいミニマルの Pig & Dan 、 Cadenza からのパーカッシブなミニマルから一転、男声の声ネタが印象的なダークなミニマルの Schneider, Galluzi, Schirmacher 、美しく繊細なテック・ミニマルの David K と、どの曲も良く出来てる(Vath Vs Rother のだけは全然好きになれないけど)。

でもそれゆえに気になるのは、妙にドンシャリとした音作り。 Cocoon ってこういう音の作品が多い気がするんだけど、これってマスタリングしてる人が一緒なんですかね。すごく Cocoon 特有の音という気がするんだけど。

そしてその音作りで一番損してるように思えるのが Villalobos で、妙にビヨンビヨンしたベースの上に、うっすらとサンプリングされた女声コーラスがのるトラックは、出来としては全然悪くないものの、これが Villalobos っぽいかというと、ちょっと自分には彼らしさがあまりにも希薄なように思える。

まぁ所詮お祭り騒ぎの記念コンピなんで、あんまりどうこう言うのも野暮なのかもしれないけど、ちょっとこの音作りはどうにかしてもらいたいなぁ。

視聴
[Tracklist]

Los Updates / First if You Please The Remix Part 1 (Cadenza) 12″

First if You Please The Remix Part 1
http://www.cadenzarecords.com/

Cadenza の26番は、初登場となる Los Updates の、もう間もなく出るアルバム『First If You Please』からのリミックス・カット。

この Los Updates というユニットは、 Jorge Gonzalez と Loreto Otero の二人組みで、なんでも Jorge Gonzalez は80年代から活躍していた人で、チリでは相当有名な人みたい(多分以前 Dinky とシングル出してた人だよね?)。

なんでそんな有名人が Cadenza なんてレーベルから作品出すのか全然分かりませんが、人選の方はかなり豪華。

まずはオリジナルの “4 Wheel Drive” 。今年の頭に出たEPは、試聴した限りだとラテンなエレ・ポップといった感じだったけど、 nsi の Tobias の手によるこの曲は、屈強なミニマル・ファンク。リズムの方は四つ打ちではないんだけど、グルーヴは非常に太く、しかしその上でおっさんが陽気に歌い倒しているのがユーモラスで、このギャップがなかなか面白い。

そしてリミックスは Dandy Jack 。彼は現在のチリアン・ミニマルの中でも最重要人物といっていい人だけど、他に比べるとどうも地味な印象で、 Cadenza にも多分コレが初登場。
そんな彼は “Inving You Here” という曲をリミックス。これはオリジナルを聴いてないんでなんともいないところもあるのですが、いつもの彼らしいラテンっぽさは控えめに、同じグルーヴで延々引っ張る曲。やっぱり地味だ。いや、大好きですけれども。

もう1曲のリミックスはおなじみ Villalobos 。これは Villalobos が昨年出した『Fabric 36』(過去記事)に収録されていたので、聴いたことある人も多いはず。
そのミックスCDでは、オリジナルからサンプリングされたヴォーカルばかりが耳に残って、トラックの方は特に面白いと思わなかったんだけど、改めて聴くとパーカッシブなビートを軸に、細かい音の抜き差しで、13分近い尺を使って盛り上がりを作っていて、こうやってフル・バージョンで聴くと非常に良いトラック。

まぁコレはリミックス・シングルなんで、この面白さがどれだけアルバムの方にもあるのかは分からないけれど、なんせ Cadenza なんで大丈夫でしょう。

試聴

RICARDO VILLALOBOS / VASCO EP PART 1 (perlon) 2LP

VASCO EP PART 1
http://www.perlon.net/

これはいつも思う事なんですけれども、 villalobos の数多いディスコグラフィのなかで、オリジナル・アルバムって一体何枚になるんですかね。『Alcachofa』と『THE AU HAREM D’ARCHIMEDE』(過去記事)がそうなのは間違いないとして、『fabric 36』(過去記事)はミックスCDだったし、『Sei es Drum』(過去記事)は未発表曲集といった感じだったし。『Fizheuer Zieheuer』なんてもありましたが、あれは EP だって話しだし、だったらダブル・パックはどうなるんだなんて事までいったら、ホントきりがありません。

んで、そんな villalboos が perlon から秋に CD 出すというのは知っていたんだけど、これもなんと4曲入りの EP なんですってね。でも、またもや30分を超える曲があるようだし、残りの3曲もどうせ10分越えだろうから、今回もアルバム・サイズ。いやはや、すごい創作意欲です。

今作はその『vasco ep』からのアナログ・カット。世間との評価とは裏腹に、個人的には最近イマイチと感じる事の多い villalobos さんなんですけれども、やはり perlon との相性は最高で、今作はとんでもない傑作。

これからの(ジャンルとしての)ミニマルというものを考えた場合、要素をそぎ落としてよりミニマル(最小)になるか、様々な要素を足してより音楽的になるのか、この二つの方向性を考えたとして、 sleeparchive なんかの HARDWAX 周辺の連中は、よりミニマルになることを目指していると考えられます。
しかし私が興味あるのはむしろ後者の方で、こちらの方向性としては、設立当初からパーカッションを中心とした生楽器を取り込んでいた Cadenza があたるのは間違いないでしょう。
しかし私が寄り惹かれるのは、そこからさらに踏み込んで、より有機的な「演奏」ともいえる要素を感じさせるミニマルで、今年の頭に出た Bruno Pronsato の『Why Can’t We Be Like Us』は、その方向性の現時点での決定打といえるような傑作でした(相変わらず紹介してないけど)。

そして今作での “MINIMOONSTAR” も、そういった方向性に位置づけられる曲で、刻々と変化する生ドラムを軸にしていて、そしてその周りで鳴る音、それは微細なものも含めれば本当に沢山の音が鳴っているのだけれど、それらが流れるように、徐々に一つになって大きなうねりを生み出す様は圧巻。
もう1曲の “ELECTONIC WATER” はもっとミニマルなトラックながら、浮遊感を湛えながら、こちらも刻々と変化するもので、今までの villalobos だと、曲中に唐突に異物を混入する事で変化をつけることが多かったので、こちらでの流麗さは逆に印象的。

その分クラブでの機能性という点では若干物足りなさを覚えるものの、モノトーンのミニマル・ダブに変換した SHACKLETON 、原曲を生かしながらもよりリズムを前面に出した SAN PROPER の二つのリミックスが、見事にその部分を補完していて、構成としても文句なし。
今度の『vasco ep』は、最高傑作が期待できるかもしれん。

なんか今回上手く書けなかったんで、ここら辺はまた気がむいたときに書きますわ。

試聴

DINKY / Get Lost 03 (Crosstown rebels)mp3

Get Lost 03
http://www.crosstownrebels.com/

チリ出身の女性アーティスト、 Dinky が昨年 Crosstown rebels から出したミックスCDが、何故か彼女のサイトからフリーで落とせるようになっているのでご紹介。
チリ出身の女性アーティストというと、彼女のほかに最近では Cassy がいますが、 Cassy が Villalobos に近い、大雑把にいえばねっとり系なのに対して、 Dinky の方は Luciano に近い爽やか系で、このミックスも、基本パーカッシブなもの中心に、しかし終始軽快さを失わずに進むので、気持ちよく聴ける。
まぁ難をいえば、あまり抑揚がなく、特に大きな盛り上がりがないまま終わってしまうので、騒ぎたい人には不向きだろうけれど、彼女は夏に自身のレーベル Horizontal のショウケース・ミックスを、秋には Vakant から3枚目のアルバムと、リリースが続く予定なので、これで予習するのもいいのではないかと。

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BEST of 2003

music from a viewcell-scapeYOU'VE NEVER SEEN EVERYTHINGBRIDGEジャンガルDirector's CutBIG MACHINEfairfax sakeNEW AWAKENINGNEW AWAKENING

  • INDIVIDUAL ORCHESTRA / music from a view
  • melt-banana / cell-scape
  • BRUCE COCKBURN / YOU’VE NEVER SEEN EVERYTHING
  • SPEED / BRIDGE
  • 韻踏合組合 / ジャンガル
  • rechenzentrum / Director’s Cut
  • B’z / BIG MACHINE
  • john tejada.arian leviste / fairfax sake
  • DJ MITSU THE BEATS / NEW AWAKENING
  • Villalobos / Alcachofa

この年の翌年からブログを初めて、以降のベストはブログ等に載せているのでこれが最後になるのですが、一番最近の年の割には、聴いていたアルバムを一番思い出せなかったのもこの年だったりします。ここに選んだのがどれも好きなアルバムなのには間違いないんだけど、どうも実感と違う気がするんだよなぁ。最後がこんな締まらない感じですいません。

ricardo villalobos / ENFANTS (Sei Es Drum)12″

ENFANTS

いい加減紹介してない12インチが溜まってきたので、またぼちぼちいきたいと思います。

今日 womb で回す Ricardo さんなんですけど、なんでまたあそこなんだろうね。FUMIYANDRIC は最高に気になるんですが、やっぱり wonb は行く気しねぇんだよなぁ。まぁ仮に yellow でやったとしても、今日は「EL NINO」行くから無理だけど。

そんな(どんな?) Ricardo さんの、自身のレーベルからのシングル。まぁ出たの結構前なんで、イマサラ感ありありですが、 フランスのプログレバンド、 Magma のメンバーであるChristian Vander の “Baba Yaga La Sorciere” をサンプリングして話題になった曲。原曲のピアノと子供の合唱を延々とループさせたミニマル極まりない曲で、最初は非常に聖的な印象を受けるものの、ここまで執拗に繰り返されると病んで聴こえるから不思議です。
裏の方は Villalobos らしいチャカポコしたリズムの曲ながら、こちらも非常に素っ気無いミニマルな曲で、つまりは昔懐かし『Star fruits surf rider』方式で、両面合わせて聴けってことなんですかね。で、実際ミックスして聴いてみたんだけど(ピッチ一緒だから素人でも簡単にできる)、やっぱり子供の合唱のインパクトが強すぎて、あんまり印象変わんないですね。なんか空気が一変しちゃうので、 DJ で使うのは結構危険な1枚かも。

試聴

Ivan Smagghe / Cocoricó 03 (Mantra Vibes)mp3

Cocoricó 03
http://www.mantravibes.com/

ガタがきてからも、何とかだましだまし使っていた我が家のテレビが、とうとう限界っぽいので、今日は色々な量販店を見て回ったんだけど、今のテレビってどれも高いですねぇ。まぁ液晶出たばかりの頃の数百万に比べれば、はるかに安くはなっているんだろうけど、20型でも普通に10万するのを見ると、思わず眩暈で倒れそうになります。ネットを探すと32型で10万程度で買えるところもあるんだけど、10万単位の買い物を通販でするのは抵抗があるし、保障も不安だしなぁ。悩みどころです。

一時期の時代の寵児っぷりからすると、どうも地味な存在になってしまった感じの Ivan Smagghe の、久々となるミックスCD。
この人のDJといいますと、ロックとかダークとかゴシックとかいう言葉が浮かんできますが(実際聴いた事ないんだけどね)、今作に限っていえば、 Battles や Two Lone Swordsmen のリミックスが収録されているとはいえ、こちらが期待するような折衷的な内容ではないですね。じゃぁどんなのかといいますと、今っぽいドラッギーなミニマル・テクノ。
オープニングの2曲でゆったりと飛び立ったかと思うと、次の Shackleton の “Blood On My Hands (Ricardo Villalobos Apocalypso Now Mix)” で奈落の底に突き落とし、あとはアシッドだったりブリープだったりトランシーだったり、テイストを変えつつも、ひたすら覚醒的なトラックではめていくようなミックスで、一聴地味だが、個人的にはこういう音には弱い。それにどっぷりミニマルなようでいて、微妙に外れたトラックが多いのも、個人的には新鮮で楽しめました。
Ivan Smagghe の名前に惑わされずに、ミニマル好きには是非聴いてほしいミックスです。

試聴

V.A. / Soundboy Punishments (SKULL DISCO)2CD

Soundboy Punishments
http://www.skulldisco.com/

果たして、こんな妙ちきりんなダンス・ミュージックとジャニーズばかりを紹介しているブログを見てくれている人の中で、「SNOOZER」なんか読んでいる人が一体何人いるのかは分からないけれど、今月号での Autechre の Sean Booth によるダブ・ステップ評がなかなか興味深い。要約すると「UKブラックのダンス・ミュージックは、最初期において必ず文化的参照点のある歌詞があるが、ある時点でプロデューサによってその文化的参照点が切り落とされる」というもので、これは確かにいわれると、なかなか説得力のある考察のように思える。実際ジャングルからドラムンベース、グライムからダブ・ステップってそういう流れだもんなぁ。まぁ文化的参照点を切り落とす目的が「国外輸出できるようにするため」というのはどうかと思うんだけど、メッセージ性の強いグライムと違って、現在のダブ・ステップは良くも悪くも機能的なダンス・ミュージックなのは事実。しかしそれと音楽的な面白さというのはまた別の話で、私のように暗く沈みこむようなダンス・ミュージックが好きなものからすると、今ダブ・ステップというのは唯一の光のようにも思える(この言い方からすると唯一の闇か?)。そしてこのブログでも何回か書いているように、最も興味があるのが、今後ダブ・ステップとミニマルがどのように交わっていくのか。それは例えば Surgeon が以前からDJセットにダブ・ステップを取り込んでいたり、私の知らない地下では他の動きがあったのかもしれないけど、それが分かりやすく現れたのは、やはり昨年春に出た Skream による Marc Ashken のリミックスではないでしょうか。このシングルは当時結構話題になったんだけど、それ以降ダブ・ステップとミニマルの交配に関しては、他にもいろいろ出たものの、特にこれといって話題になるようなのがなかったんだけど、その後注目されて以降、現在ダブ・ステップとミニマルの境界線上のレーベルとして真っ先に名前が挙がるのが、おそらくこの Skull Disco ではないでしょうか。

とまぁ、思いもかけず長い前フリになってしまったわけですが、私がこのレーベルの名前を聴いたのは、レーベルの6番が出たときで、 Villalobos もこのレーベルの音源をプレイしている、なんていう紹介文を見て、へぇ~なんて思っていたら、あれよあれよという間にその Villalobos によるリミックス盤が出て、そこからさらに間を置かずに出たのが本作。輸入版買ったんで詳しくは知らないんだけど、多分今までのレーベル音源に未発表曲を足した編集盤。
音の方は、このアルバムのジャケットであったり、またはレーベル名から想像できるまんまで、パーカッションと重いベースを中心とした呪術的なトラックは、所謂一般的なダブ・ステップのスタイルとはちょっと違うように思える。しかしダブ・ステップを一度解体して再構築してみせたような曲郡は実験性が高く、UKダブの流れから見ても、UKブレーク・ビーツの流れからも見ても非常にユニーク。あと多分あっち方面での実用性も高そう(なんか凄いドゥーミーなんだよね)。
そして今作の中で一番話題になった曲は、何だかんだで Villalobos による Shackleton のリミックス。先の12インチでは表裏に分けられていたけれど、今作にはめでたく18分フルで収録。これが原曲を骨抜きのスカスカにしたようなミニマルで、しかし何故か曲の持つグルーヴはしっかりとキープされているという不思議なリミックスで、『Fizheuer Zieheuer』を想起させる。

この後レーベルは特に動きがなかったんだけど、 Shackleton 方は Crosstown Rebels からリリースしたり、さらには Simian Mobile Disco のリミックスまでやったりなんかして、その存在感をますます大きくしております。

そして先日紹介したシングルがもうすぐ出るっていう流れになるわけですが、これで先日の記事の補完ができたでしょうかね。久しぶりに書くのに時間がかかったので疲れたよ・・・。

Shackleton & Appleblim - Soundboy Punishments - Sound of Skull Disco
amazon.co.jp

SUN ELECTRIC / TONNAS REMIXES (shitkatapult)12″

TONNAS REMIXES
http://www.shitkatapult.com/

SUN ELECTRIC っていうと、個人的には nsi. の人がいたユニット、というくらいの知識しかないんだけど、未だに評価の高い方たちのようで、少し前に未発表曲集が出てたりなんかするんですが、これはそこからのリミックス・カット。

まずは相変わらず働き者の Villalobos 。昔に比べると、最近のこの人の仕事はイマイチなものが少なくないように思えるんだけど、今作のリミックスは最近の中でもベストじゃないかしら。 Villalobos らしいパーカッシブなビートを軸としながらも、『fabric』のときのような直線的なものではなく、たゆたうようなリズムで、そこに次第に様々な音が加わっていく事によって、気が付けば景色がまるで変わっている。こういう世界が徐々に変容していくような感覚って久しぶりじゃないですかね。非常にイマジネイティブで素敵過ぎます。

そしてもう一組はベテラン Thomas Fehlmann と、 meteosound を主宰する Daniel Meteo によるもの。んで、もうこの二人が組んだからには、いうまでもなくダブダブな音なんですけれども、おそらくオリジナルのものと思われるメロディと、それを包み込むように鳴らされる音響空間は、もうあまりにも美し過ぎて、そしてあまりにも気持ちよすぎる。そしてこちらも Villalobos とはまた違った形で想像力を刺激する音に仕上がっていて、負けず劣らず素晴らしい。
久しぶりに曲単位でじっくり聴きたくなるような、良いシングルではないかと。

Sun Electric - Toninas Remixes - EP

RICARDO VILLALOBOS / Sei es Drum (white)3LP

Sei es Drum

この前紹介した『fabric 36』からのアナログカット。あのミックスCD自体、自身の未発表曲のみで紡がれていて、ほとんど新作といった感じだったけど、これはそこからの4曲に、さらに3曲の未発表曲を足したもの。ホント、この人は一体未発表曲いくつあるんでしょうか。

内容の方は、当然のようにミックスCDとそれほどムードは変わらないんだけど、余計なものがなくなった分だけ、私はこちらの方が好きかしら。それでも私の中の Villalbos に対する期待値からするとまだまだなんだけど、これだけスカスカな音作りなのに、きちんとグルーヴを保持しているのはやっぱり流石。話題になった “ANDRUIC” は勿論の事、日本の駅のアナウンスをサンプリングした “Samasai” の軟骨グルーヴも妙にクセになります。
ということで、 Villalobos 好きだったら、何だかんだで買っても損はない盤かと。

でももうあんまり売ってないみたいなんで、聴きたい人は下から落としなせい。

OHMYGOSH.SE

RICARDO VILLALOBOS / fabric 36 (FABRIC)CD

fabric 36
http://www.fabriclondon.com/

気が付けばテクノ/ミニマルを代表するプロデューサーになった感のある Villalobos なんですが、その短くない活動歴の中でも様々なスタイルの変化をみせているので、どの時期から聴きはじめたかによって、その人の中での Villalobos の音のイメージってけっこう変わってくるのではないかと思うんだけど、『Alcachofa』から聴き始めた私にとって、このブログでも何度も書いているように、非常に粘着質のグルーヴを作る人だというイメージが強くあります。
そういう私からすると、 Villaoboso の4枚目のミックスCDであり、全曲 Villalobos の未発表曲で構成された本作は、若干物足りなさを感じる作品です。
というのも、今作ではキックを中心にグルーヴを組み立てているせいか、以前のようなベースやパーカッションが一体となって絡みつくような感覚が希薄で、どうもリズム全体が淡白に感じられてしまう。その分ここでの縦ノリに近いリズムは踊りやすいとは思うんだけど、やはり私は膝下に絡みつくようなねっとりとしたグルーヴを Villalobos に求めてしまう。
それでも “ANDRUIC & JAPAN” 以降の混沌とした雰囲気というのはかなり好きな感じではあるんだけど、その曲以前がどうも退屈で、反復音楽において、何かが起こるまで如何に引っぱるかというのは非常に重要だと思うんだけど、今作ではその引っぱってる部分にあまり面白味を感じない。 “Fizheuer Zieheuer” なんて、引っぱりまくって結局何も起こらない、って感じの曲だったのに、十分面白かったんだけどなぁ。

それにしてもこの人って、あれだけシングルとかリミックスやってるのに、まだこれだけ未発表曲があるっていうのはすごいね。そのうち、10枚組みくらいでもいいからリミックス集とか出してくれねぇかなぁ。

試聴
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V.A./THE SILVERBIRD CASINO(dnp)CD

V.A./THE SILVERBIRD CASINO
http://www.dnp-music.com/

一時期の勢いはすっかりなくなり、またぼちぼちな更新ペースになっておりますが、最近はそれ程塩化ヴィニールも合成プラスチックも買っていないはずなのに紹介してない音盤が溜まる一方。なのでここら辺で矢継ぎ早に紹介でもしようかと思うのですが、如何せんやる気が出ない・・・。
とまぁいきなり後ろ向きですが、このアルバム自体は比較的よく聴いていて、出たのは去年の末かな?とりあえず面子の豪華さに抗えず買ったコンピであります。

まず冒頭の Cassy の曲が強烈で、所謂チリアン・ミニマルの人ってぬめり気のあるトラックを作る人が多いけど、そのなかでもこの Cassy は飛びぬけてますね。いつものように自身の声を使ったトラックなんだけど、8分強ひたすら耳に生ぬるい息を吹きかけられているような気持ち悪さがあって、でもその気持ち悪さが癖になる。以降もアブストラクトな Dimbiman 、パーカッシブながら美しい Luciano 、そしていつも通り激ミニマルな Sleeparchive と、総じてトラックのレベルは高い。さらに最後の Ricardo Villalobos がまたネチネチとしたいやらしいトラックで、なんか湿度の高さが非常に印象的な一枚。ちょっと面子の豪華さのわりに内容は好事家向けな感じもするけど、いいコンピです。

試聴
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