桑田佳祐 / 明日へのマーチ (Victor) CD

桑田佳祐 / 明日へのマーチ (Victor)
http://www.sas-fan.net/

桑田佳祐が2011年8月に発表したソロ14枚目となるシングル。

最初表題曲を CM で聴いたときには、郷愁を誘うメロディと歌詞が震災以降を感じさせながらも、過度の情感を出さないながらも味わい深い桑田佳祐の歌がよく、これは名曲だなぁ、なんて思ってたんだけど、実際フルで聴いてみると、ちょっと期待していたほどではないかな。

まぁ上に書いたことに関しては特に印象が変わったわけではないし、もろにフォーク調なアレンジにしてもすごく好みなんだけど、あまりにも桑田佳祐らしすぎるというか、あまりにも手癖で作った感じが強くて面白味がないのよね。
それを含めたとしても十分いい曲なんだけど。

続く “Let’s try again ~kuwata keisuke ver.~” は震災直後に事務所のアーティストたちとチーム・アミューズ名義で出した曲を桑田佳祐一人で歌いなおしたもので、ジャズやファンクの要素をにじませながらブラスを前面に出したロックは実にらしい曲で、3曲目の “ハダカ DE 音頭 ~祭りだ!! Naked~” はタイトル通りのエロ・ソングで、これまたらしい曲。

ということで今作は手堅く桑田佳祐らしさを出した、という印象がどうも強くて、出来としては全然悪くないものの、桑田佳祐に特別思い入れのない私みたいな人間からすると、既聴感がありすぎて何度も聴く気にならないというのが正直なところ。

まぁ今作は震災後の応援歌的な側面が強そうだから、そこで変に冒険するのも違うっちゃぁ違うんだろうけど。

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CD5枚、LP3枚、12インチ2枚

  • GOTH-TRAD / BABYLON FALL
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  • Aardvarck / Anti Concept
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  • Syntax Error / Snorky DJ Session:Mixed with real hands
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  • SCHERMATE / MEETS GOODLIFE
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  • Jahdan Blakkamoore / Babylon Nightmare
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  • Isolée / Well Spent Youth
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  • Silkie / CITY LIMITS Volume 2
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  • V.A. / MU EP
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  • Gui Boratto / III
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  • Lucy / Wordplay For Working Bees
    Lucy / Wordplay For Working Bees

これだけ買って1万くらい。

Lil B / I Forgive You

Lil B / I Forgive You
http://www.myspace.com/packalbums

the Pack というグループで活動する傍ら、ソロ名義ですごい数の音源をネットにアップしているラッパー、 Lil B さんの多分現時点では最新と思われるミックステープ。
この人のミックステープって目に付いてものはとりあえず落とすようにしているんだけど、そのまま解凍もしていないのがほとんどだったりするので、実はちゃんと聴くの始めてだったりします(我ながら酷いと思う)。

Lil B の音源に関しては、適当に作ったものとちゃんと作ったものの差がすごい、というような文章をよく目にしていたんだけど、今作はおそらく適当なほうに入るであろう、かなりグダグダなつくり。

まず曲ごとの音量がバラバラだったり(ここまでならミックステープではよくあるけど)、ヴォーカルだけ前に出てトラックの音量が妙に小さかったり、かと思えばベースだけでかくて音割れてたり。
また曲自体もほとんど抑揚のない、ただフリースタイルを乗せただけと思われるものがほとんどで、およそひっかかりというものは無いに等しいんだけど、それでも Lil B の揺らめくようなラップだけで気持ちよく聴けてしまうから非常に不思議。

まぁこれだけだと彼の魅力についてまだ具体的に書けそうもないので、溜まりに溜まった彼の音源を聴いて、ちょっとずつ掘り下げていきたい(676曲入りのもまだ聴けてないしね・・・)。

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MiChi / ONE (sony) CD

MiChi / ONE (sony)
http://www.michiness.com/

アルバム出した後ちょっと迷走感のあった MiChi さんの8枚目のシングル。

表題曲は震災後に彼女のサイトに突如アップされた、っていうエピソードからも分かる応援歌的な内容で、曲調的にも4つ打ちのエレクトロ・ポップと、いかにも MiChi といった感じのもの。
しかしここ何作か変化球的なものが続いていたので、ここまで前面に彼女らしさが出た曲というのは逆に新鮮に響くし、この手の道徳的な歌詞も彼女は衒いなく歌えるので、鼻白むことなく素直に聴けるしと、これは久々の会心作じゃないですかね。

続く “LiFE CLOCK” は曲調的にもテーマ的にも “One” とそれほど変わらないものの、メロディが地味ながらも美しい佳曲だし、普通ならへヴィなベースラインにするところを疾走感のあるシンセに置き換えることで、ポップなドラムンベースに仕立てた “YEAH YEAH YEAH!!” のリミックスもよく出来ている。

またいつもイマイチなことが多いカバー曲も、今回の “DON’T DREAM IT’S OVER” は変にいじらず原曲に素直に歌ったのが功を奏したのか、それとも愁いを帯びたメロディが彼女の声に合っているからなのか、これまたいい出来なのがうれしい。

つまり今作は全体的に素直に彼女の良さを出したらこうなりました、という印象の作品になっていて、これが様々な挑戦の末に出た答えなのだとしたら、次のアルバムも非常に良いものになりそうで楽しみだ。

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PE’Z / 向日葵-Himawari-

PE'Z / 向日葵-Himawari-

1999年から活動している5人組バンド、 PE’Z が9/15~10/15まで期間限定で配信しているフリーダウンロードの作品。

日本でもフリーダウンロードがじょじょに増えてきてはいるものの、それは知名度が低いアーティストの話であって、 PE’Z のように知名度もキャリアもそれなりにあるバンドが無料配信するとなれば、それだけで十分注目に値するし、今作の配信期間が終わったすぐ後にライブ、そして今作をCDで発売と、きちんと聴いた人を「お客さん」にする流れを作っているのも興味深い。

また私は PE’Z の作品をちゃんと聴くのは初めてながら、それでも自己満足的に演奏技量をひけらかすのではなく、曲そのもに焦点を合わせているのが分かり好感が持てるし、実際今作は普段ジャズをあまり聴かないであろう人にも聴きやすいキャッチーさを持っている。

っていうところで客観的に書くとほとんど文句の付け所のない作品かなと思うんだけど、個人的にはジャズとしてもポップスとしてもあまりにも中庸というか、曲そのものに突出した個性がないから引っ掛かりがないし、流して聞く分には特段悪い気はしないものの、かといって自分で進んで聴こうとは思わん。

いかにもジャズ的な音で埋め尽くされている本作の中で、唐突にテクノ的なシンセが飛び出す “Jungle planet” はちょっと新鮮だったけど。

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