ニューヨークを拠点にするレーベル Biatch Corp Recordings から、ウクライナのプロデューサー Komponente こと Vyacheslav Gura さんが2012年に出したシングル。
水面に落ちる水滴のような繊細な音で鳴るキックと、そこから広がる波紋のような柔らかな上モノのミニマル・ハウス “Slow Song (original mix)” がまず出色。軽やかなパーカッションで浮遊感を演出しつつ、その隙間から立ち上っては消えていくピアノやシンセが非常に美しく、思わず聴き入ってしまう。クラブ向けの曲では決してないんだけど、この完成度の前では文句もない。
また “Shambala (original mix)” と “Dancing Days (original mix)” は低音のきいたリズムが鳴っているものの、これまた美しいミニマル・ハウス。両曲共に淡い色調の地味なモノながら、変則的に鳴るシンセやパーカッションなど、小技がきいていて飽きさせない。
初めて見る名前だったんだけど、予想以上の良作でした。