KORN / THE SERENITY OF SUFFERING (ROADRUNNER) CD

KORN / THE SERENITY OF SUFFERING (ROADRUNNER)

KORN / THE SERENITY OF SUFFERING (ROADRUNNER)
http://www.korn.com/

KORN か2016年10月に発表した12枚目のアルバム。

KORN って実験的なものと、ヘヴィロック然としたものをアルバムごとに行ったり来たり、という印象なんですが、今作はヘヴィロックの方。ただそこは本人たちも自覚的なようで、日本版の帯ではやたらとヘヴィであることが強調されていたし(買ったの輸入盤だけど)、ジャケットも久しぶりに子供が登場するダークファンタジー調のもので、実に KORN らしいもの。

そして音の方も KORN らしい、重心低めのヘヴィロックで一貫しているんだけれども、今作はどちらかというと、その重たい音から浮かび上がってくるキャッチーなメロディーの方が印象的で、ある意味すごく聴きやすい。ただそれは今作の重さを否定するものではなく、身体的な(暴れるため)だけのロックやメタルがあふれる中、心情的な重さを伴った KORN はやはり信用できるなと。

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木村カエラ / MIETA (Victor) CD

MIETA
http://www.ela-music.com/

木村カエラが2014年に発表した通算8枚目のアルバム。

今作からの曲をいくつか小さい音のラジオで聴いたときに、今回はずいぶんと弾けたポップな作風なのだなぁ、と思ったのだけれど、実際 CD でそれなりの音量で聴いてみると、ギターが前面に出ていて、思いのほかロック色が濃い。

まぁつまりはいつも通りの木村カエラという感じなんだけど、弾けた曲が多いというのも事実で、勢いのあるアレンジとも相まって、小気味よく聴ける。

難を書けば、随分と直球な応援歌的な歌詞が多い事かしら。この人の歌詞って昔からこんなだったっけ・・・。

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Kahli Abdu & VHS Safari / A.R.T. Project (Self Released) flac

Kahli Abdu & VHS Safari / A.R.T. Project

Kahli Abdu & VHS Safari / A.R.T. Project
http://www.kahliabdu.com/

ナイジェリアのラッパー Kahli Abdu と、プロダクション・チームの VHS Safari によるプロジェクトが2015年の1月に発表したアルバム。

ジャケット見るといかにも、ってくらいアフリカな感じが出ているけれど、音の方は基本的には緩めのヒップホップ。
ただ柔らかなギターやコーラスなど、なんとなくイメージとして私の中にあるアフリカ音楽の要素は随所にちりばめられていて、それ以外にも生音率高めなトラックは音楽的な豊かさを感じさせるし、と思えば “Take a Picture” のように、どっしりとしたドラムとゆがんだベースによる重たい曲があるのも良い。
ヴォーカルがラップにこだわらなかったのも吉と出たかと。

地味ながらも秀作。

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SELA., Butane + Someone Else, Kings, Keith Ape, ichiro_

CRACK III 1V.A. / CRACK III
カリフォルニア在住のプロデューサー SELA. が編纂した初期ジュークのコンピレーション(オフィシャルなものかは不明)。
ここの収録された曲の歴史的価値というのはよく分からないんだけど、どの曲も熱量高くてカッコいい。
Santa's Little Helpers 2014Butane + Someone Else / Santa’s Little Helpers 2014
Butane と Someone Else が運営するアメリカのレーベルから、その二人がクリスマスに発表したスプリット。
古きよきミニマルという風情。
First YearKings / First Year
ロンドンのプロデューサー Kings のフリーのアルバム。
この手の甘い上モノと重いビートの組み合わせはやはり好き。
DownloadKeith Ape (feat. JayAllDay, Loota, Okasian & Kohh) / 잊지마 (It G Ma)
韓国のラッパー Keith Ape がフリーで発表した曲。韓国と日本のラッパーがそれぞれ母国語で、しかもかなりテンションに落差があって面白いんだけど、やっぱり最後の Kohh がカッコいい。ビデオも強烈
610452,OK_____ichiro_ / 610452,OK?????
練馬区在住のプロデューサー、ichiro_ のビートテープ。
エレクトリックな音色のジャジー・ヒップホップで安定のクオリティなんですが、4曲で10分にも満たないので、ちょっと物足りないかしら。

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倖田來未 / Color The Cover (rhythm zone) CD

倖田來未 / Color The Cover (rhythm zone)
http://rhythmzone.net/koda/

倖田來未が2013年2月に発表した2枚目のカバー・アルバム。
今作は事前に発表された “ピンク スパイダー” と “ラブリー” によって、炎上に近い形で非常に話題になったわけですが、その後このアルバムに対する感想ってほとんど目にしなかったので、実際聴くにまでいたった人は少なかったって事なんでしょうか。

で、天邪鬼な私としてはこのアルバムを大絶賛したいところなんですが、ちょっと厳しいですかねぇ。

“ピンク スパイダー” のときに批判の要因にもなった大仰なシンセとウォブルベースが前面に出た EDM アレンジは、アルバムで2曲目に配置された “Shake Hip!” でも同様で、早くもうんざりさせられるのだが、これ以外に曲に関しては、原曲をテレビなどでしか聴いた事の無い私には違和感の無いアレンジがなされており、アルバム全体では原曲の雰囲気から離れた印象は受けない。

しかしそれらを歌う倖田來未の歌唱がなかなかに厳しい。元々私の中で彼女って、世間で云われているほど悪い印象は無くて、それなりに歌唱力も表現力もある人だと思ってるんだけど、今作での彼女は声の伸びも張りも以前より明らかに落ちていて、それを隠すためなのか変に声を張り上げている部分が目立つのもきつい。

こんな状態で、他との比較が容易なカバー作を作ったのは、やはり失敗だったんじゃなかろうか・・・。

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King Midas Sound / Aroo (Ninja Tune) mp3

King Midas Sound / Aroo (Ninja Tune)
http://ninjatune.net/

The Bug こと Kevin Martin 、Hitomi 、Roger Robinson による3人組、 King Midas Sound が4月に発表したシングル。
本作は元々 Record Store Day 限定のシングルだったもののデジタル盤。

King Midas Sound ってリミックス盤しか持っていないので、オリジナルは聴いた事ないんですが、 Hyperdub 出身のダブステップ・ユニット、という頭で聴くとちょっと拍子抜けというか、ダブステップともヒップホップともつかない珍妙な曲。

エレクトリックなビートと歪んだ音色の上モノの上で Hitomi が歌い上げるサビの部分のうねりと、一転 Roger Robinson によるスポークンワードの部分との静と動の落差がすごくて、その分インパクトもでかく、一度聴くと耳から離れない中毒性の高さがある。
まぁその分少々くどい気もするので、アルバムこれだったらきついんだけど、シングルとしてはちょうどいいかも。

カップリングの “Funny Love” は、厳かな雰囲気のアンビエンスと Roger Robinson によるスポークンワードによる組み合わせの曲で、ほとんどこの前出た Roger Robinson のミックステープ(関連記事)と同じ方向性なのがちょっと気になる。嫌いじゃないけど。

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Knxwledge. / Hud.Dreems.PRT.1.5 (Self Released) mp3

Knxwledge. / Hud.Dreems.PRT.1.5
http://knxwledge.tumblr.com/

Knxwledge こと Glen Boothe さんが2013年3月に発表したビート・テープ。
この人は bandcamp でかなりの数の作品を発表している上に、値段が10ドルとかわりと強気な値段設定なものが多く、とてもじゃないけど全部追いきれないという感じなんですが、今作は1ドルと買いやすいお値段だったので迷わず購入。

内容の方は8曲で10分ほどという、短いループのブレイクビーツが中心の内容ながら、Knxwledge らしいサンプリング中心のなめらかなグルーヴが堪能できるし、いつもよりもビートがゆったりとしているせいか、情緒性が強いのもいい。

KOMPONENTE / Slow Song (Biatch Corp) mp3

KOMPONENTE / Slow Song (Biatch Corp)
http://www.biatchcorp.com/

ニューヨークを拠点にするレーベル Biatch Corp Recordings から、ウクライナのプロデューサー Komponente こと Vyacheslav Gura さんが2012年に出したシングル。

水面に落ちる水滴のような繊細な音で鳴るキックと、そこから広がる波紋のような柔らかな上モノのミニマル・ハウス “Slow Song (original mix)” がまず出色。軽やかなパーカッションで浮遊感を演出しつつ、その隙間から立ち上っては消えていくピアノやシンセが非常に美しく、思わず聴き入ってしまう。クラブ向けの曲では決してないんだけど、この完成度の前では文句もない。
また “Shambala (original mix)” と “Dancing Days (original mix)” は低音のきいたリズムが鳴っているものの、これまた美しいミニマル・ハウス。両曲共に淡い色調の地味なモノながら、変則的に鳴るシンセやパーカッションなど、小技がきいていて飽きさせない。

初めて見る名前だったんだけど、予想以上の良作でした。

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Knxwledge / Knxwledge LIVE IN TORONTO (Deluxe Edition) (Self Released) mp3

Knxwledge / Knxwledge LIVE IN TORONTO (Deluxe Edition)
http://gloof.bandcamp.com/

一昨年にテンプレート変えて以来、特にいじってなかった WordPress なんですが、久しぶりにちょっといじってみました。
つっても関連記事にサムネイルつけたっていう今更なものなんですが、ちょっとでも見やすくなっていれば幸いです(ちなみにこの記事参考にさせていただきました)。

ただ今まで関連記事って「Simple Tags」というプラグイン使って、タグ情報を元に表示していたんですが、今回「Yet Another Related Posts Plugin」というプラグインに変更しておりまして、これの記事の関連付けがイマイチよく分からんのよね。最近書いていないとはいえ、ブログ全体では KAT-TUN についての記事ってけっこう数あると思うんだけど、あんまり表示されないし。タグの付け方が良くないのかしら・・・。

つうことで、適当に字数稼いだところで音盤紹介を軽めに(今日実家に帰って疲れたのさ)。

以前アルバムを紹介した Knxwledge こと Glen Boothe さんのライブ音源。
以前公開された『LIVE IN TORONTO』に音源を足したもののよう。

これが一体どのような状況で行われたライブなのかはよく分からないのだけれど、基本的にはミックスはされておらず、彼のビートテープ同様、短めのループが次々と切り替わるというもの。なので特にライブならではの面白さというものは希薄なんだけど、いつもよりもネタ感強めのトラックと、それでいて滑らかなグルーヴはやはり気持ちよく、また1曲1曲が短いせいですぐ聴き終わるビートテープよりも、こちらの方がじっくりと堪能できるという意味でも聴きやすい。

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Katy B / Danger EP (Self Released) mp3

Katy B / Danger EP
http://www.katybofficial.com/

イギリスのシンガー Katy B が2012年12月にフリーで発表した EP 。

今作には Rinse からアルバムなども出している Geeneus 、Radiohead のリミックス盤や、最近だと Ango のアルバムにも参加していた Jacques Greene 、そしてお馴染み Zinc に Diplo という有名プロデューサーが参加しているのは2011年のデビュー作(過去記事)と同様ながら、さらに最近出したアルバムが話題になっている Jessie Ware (sbtrkt のアルバムなんかにも参加してる) 、グライムを代表するラッパーである Wiley 、オーストラリア出身の女性ラッパー Iggy Azalea など、シンガーの方も旬な面子が参加していて、無料とは思えない豪華な作品になっている。

それはそれだけ Katy B が注目されているという事の裏返しでもあるのだろうけれど、ポップな四つ打ちの “Aaliyah” やファンキーっぽい “Got Paid” は面子の並び以上の面白みはなく、むしろ憂いのある歌声を聴かせる Jessie Ware や、トラックのグルーヴをきっちりつかんでラップする Wiley などゲスト陣の方に耳がいく。

しかしうっすらと切なさが漂う “Light As A Feather” と、ゆったりとしたトラックの上でたゆたうような歌を聴かせる “Danger” は魅力的で、アシッドっぽい音をアクセントにしながらも、淡いシンセで憂いを表現する Diplo と、アンビエントっぽいダブステップながら、固めの音を使ってその印象を変えている Jacques Greene のトラックも秀逸。

多分これだけ豪華な盤を出して話題作ったっていうことは、近々大きな動きがあるんじゃないかと思うんだけど、アルバム出るならちょっと期待しておきたい。

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KREVA / GO (PONYCANYON) CD

KREVA / GO (PONYCANYON)
http://www.kreva.biz/

2011年9月に発売された Kerva 5枚目のアルバム。

『心臓』(過去記事)、『OASYS』(過去記事)とシンセ主体の洗練された路線の作品が続いていた Kreva さんなんですが、今作ではその反動なのかドラムが前に出た曲が多くなっている。

んで、それ自体はある程度予想できたことではあるんだけど、 AOR 的なものからヒップホップに戻ってきてそれが生かされているのかというと、ちょっと私にはピンとくるものが少なく、作品の印象も薄く感じてしまう。

“微炭酸シンドローム” 以降の柔らかい感じはやっぱり好きなんだけど、これはこれで変化に乏しいってことだからねぇ。むずかしい・・・。

あと “蜃気楼” のブレイク部分が UR っぽくて吹きそうになったのは私だけですかね。

GO - KREVA

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Knx. / Buttrskotch (Leaving) mp3

Knx. / Buttrskotch (Leaving)
http://leavingrecords.com/

「今日のお買い上げ」全然更新してないけど、買ったやつをさきばしって。

今年は例年以上にインストのヒップホップの作品、所謂ビートテープをたくさん聴いたんですが(ほとんど無料のやつだけど)その中でも一番印象的だったのは間違いなくこの人ですね。
とうことでフィラデルフィア出身の knx. が2012年の9月に出したビートテープ。
カセットとファイルで出てるんだけど、カセットはハードル高かったのでファイルで購入。

この人は Knxwledge の名義で毎月一つか二つという、かなり速いペースでビートテープを発表しているんですが、そのほとんどが1~2分台と短い曲ばかりで、ようはループ集といった趣のものが多い。またサンプリングを中心とした音作りがなされていて、時代の最先端をいくといった感じのプロデューサーではない。

ただ独特のタメの効いたビートと、研ぎ澄まされた音色で構成されるトラックはどれも心地よく、中でも “makemoney” や “WunDai” での優雅なピアノ使いは本当に美しい。そしてリズムもベースではなくドラム中心に組み立てることで、必要以上にルーズな印象になることを見事に避けているし、またきちんと低音の効いたキックも気持ちがいい。

まぁあえて難癖つければ、いい加減ループ集ではなくちゃんとしたアルバム作ってほしいという感じなんだけど、今作は短いがゆえに何度でも聴いてしまうのも事実で、非常に魅力的なプロデューサーではないかと。

Buttrskotch - Knx

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Kontext / Dissociate (IMMERSE) 3LP

Kontext / Dissociate (IMMERSE)
http://www.immerserecords.com/

以前何度か紹介したロシアのプロデューサー Kontext が2010年に出したアルバム。

このアルバムに先んじて出されたシングル(過去記事)では、従来のスタイルからはかなり逸脱したダブステップを聴かせていたのですが、今作もそれは同様。
ダブーな音響空間の中で鳴る細かなノイズ交じりの音はエレクトロニカ的ながら、リズムには確かにダブステップの影響が感じさせるものになっていて、それらが渾然一体と蠢く感じはやはり面白い。
シングルの感じからすると、アルバム全体もうちょっと暗くなるのかと思ったけど、浮きもせず沈みもせず、一定のテンションが保たれているのも聴きやすくていいんじゃないでしょうか。

ちなみに今作はアナログと配信のみで、 CD は出ていません。

Dissociate - Kontext

Keizer / De Oorzaak deel II (Self Released) mp3

Keizer / De Oorzaak deel II
http://keizerrapper.hyves.nl/

南アメリカにあるスリナム共和国出身のラッパー Keizer が、2010年ごろからの曲をまとめたミックステープ(多分・・・)。

私が最初に聴いた “#NietHaten” という曲が、ギターのカッティングが前面に出た非常に陽気な曲だったので、もうちょっとロックっぽいのを想像していたのだけれど、アルバムの方は派手なシンセが鳴る、普通に今のアメリカっぽい曲がほとんど。
でもそこは南米というべきなのか、陽気な曲がほとんどなのと、アメリカほどシンセの音がきつくないので非常に楽しく聴ける。

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Kev Brown / Random Joints PROMO EP (Redefinition) mp3

Kev Brown / Random Joints PROMO EP
http://kevbrown.bandcamp.com/

Jay-Z の『Black Album』をリミックスした『the Brown Album』の高評価で名前が知られるようになったラッパーの、タイトルどおり最近出たアルバムからプロモ用に何曲か抜粋した作品。

そもそもそのアルバム『Random Joints』は2009年に出たアルバムの再発らしいんだけど、収められている曲はどれも流行り廃りとは無縁のジャジーなヒップホップばかりなので、あまり発表年は気にする必要がないし、ここで聴ける滑らかグルーヴには普遍的な心地よさがある。

まぁ5曲で12分ちょっとの作品なので物足りなさはあるんだけど、それを埋めたければアルバムを買えばいいわけで、プロモとしては十分だろう。

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KIT KNOWS / The Second Space: Kit in T.O. (Self Released) mp3

Jinx / Schattenkluft EP
http://www.kitknows.com/

カナダはトロントのラッパー KIT KNOWS がフリーで発表したリミックス盤。

なんかサイトのバイオを見ると俳優やったり大学で映画の脚本の勉強してるみたいなことが書いてあって、まぁどちらが本職なのかはよく分からないのだが、とりあえず本作を聴く限りラップ、トラック共にすごく手堅い。

まぁトラックに関してはリミックス音源なので、彼の音楽性が直接反映されているわけではないのだろうけれど、トラックを選んだのが彼なら逆に音楽性が反映されないはずもないわけで、そう考えると、彼はそれほど冒険を好むタイプではないのだろう。

だがその代わり本作はどの曲もすごく完成度が高く、滑らかなフローといい、サンプリング中心の躍動感あるトラックといい、全編気持ちよく聴ける。

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The KickDrums / Follow The Leaders (Self Released) mp3

The KickDrums / Follow The Leaders
http://thekickdrums.com/

ブルックリンのプロデュース・ユニット The KickDrums が今年4月に発表したミックステープ。

私は彼らのことを今作ではじめて知ったんだけど、 Kid Cudi なんかにもトラック提供しているみたいで、結構有名な人たちみたい。

んで、じゃぁなんでそんな人たちの音源を聴く気になったのかというと、 Lana Del Rey と A$AP Rocky の共演曲が収録される、っていうのをニュースで見たからなんだけど、結局その曲はレーベルから茶々が入り急遽収録中止になるという、とほほな結果になり、それでも今作自体が良ければいいだけど、ちょっと私にはイマイチな作品ですかねぇ。

今作はヒップホップを基調にしているものの、ジャケットにも現れているロックからの影響も強かったり、かと思えばダブステップっぽい感じのトラックがあったり。一方でラップだけではなく歌が混在している曲も多く(自分で歌ってるのかな?)、色んな要素をごちゃ混ぜにした結果、全てが薄まったような音楽になっていて、とにかく印象に残らない。
あと前にも同じようなことを書いているんだけど、これは「LiveMixtapes」で落としたんで音がとにかく小さくて、それも聴く気をそいでいる。

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KORN / THE PATH OF TOTALITY (ROADRUNNER) CD+DVD

KORN / THE PATH OF TOTALITY (ROADRUNNER)
http://www.korn.com/

KORN の1年ぶり10枚目のアルバム。

今作に関しては KORN がダブステップやっているということで話題になりましたが、彼らは以前 Chopped Screwed のリミックス盤なんかも出していたので、それ自体はそれほど意外ではない。
しかもダブステップの中でも、最近ブロステップなどと呼ばれている、非常にメタル的な音を作る連中と共作しているので、音的にもギターの代替としてウォブルベースが鳴っているだけなので、音楽的にもそれほど新味はない。

ただその結果、身体性が強まり以前より音が若返ったのは事実で、原点回帰した前作『Remember Who You Are』(結局聴いてない・・・)の次の一手としては納得できる作品にはなっているものの、個人的には『Untitled』(過去記事)での成熟を評価していた人間なので、あのまま進んでほしかったかなぁ・・・。

あと今作が世間でどう評価されているのかは知らないけど、これがロックとダブステップの融合の一つの典型に今後なっていくんだとしたら、さすがに勘弁してほしい。

The Path of Totality (Special Edition) - Korn

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Kis-My-Ft2 / Everybody Go (avex) CD

Kis-My-Ft2 / Everybody Go (avex)
http://avexnet.or.jp/kismyft2/

世間様が Sexy Zone で盛り上がっている中時機を逸しているにもほどがあるのだが、ジャニーズのデビュー・シングルとしては歴代3位の売り上げを記録したことで話題になった Kis-My-Ft2 のシングル。

私はジャニーズJr. までチェックするようなディープなジャニーズ・ファンではないのだけれど、この Kis-My-Ft2 に関しては KAT-TUN のライブで何度か曲を聴いておりまして。まぁ曲を聴いたといっても正直 “FIRE BEAT” しか印象に残っていないのだが、その曲に関しては、 KAT-TUN を野暮ったくしたような印象で、まぁ KAT-TUN のコンサートによく参加していることもあり、 KAT-TUN に近いハードロックを基盤にした音楽性でいくのだろう、となんとなく思っていました。

しかし正式なデビュー曲となるこの “Everybody Go” は、 KAT-TUN というよりは、むしろ NEWS に近い、トランス風のシンセが派手に鳴るダンス・ナンバーになっていて、以前のイメージに引っ張られている私などは少々面を食らってしまった。

曲自体は、何故この曲がバレーボール・ワールドカップのタイアップ曲になっていないのか不思議になるほどの王道ジャニーズ、といった感じで全然悪くないし(っていうか好きだけど)、神経症的に鳴るシンセとハットがリズムを引っ張るバラード “S.O.KISS” 、表題曲と同路線の “KISS FOR U” 、ブラスを入れてより歌謡曲的な “若者たち” と、どの曲も器用にこなしていているんだけど、こうなってくるとグループの方向性として、他のデビューが近いグループとどう差別化を図っていくのか少々疑問に感じる。

上で KAT-TUN に近い、って書いている時点で独自性もへったくれもないんだけど、それでも Hey! Say! Jump や NYC にはない男臭さは個性だと思うので、そこを伸ばした方が面白いと思うのだが。
それとも私が “FIRE BEAT” の印象に引っ張られすぎなだけであって、それ以外の曲に関しては昔からこんな感じだったのかしら?

まぁ今作の方向性が、 NEWS の脱退劇を見越してのことなら、事務所の戦略眼には色んな意味でびっくりなのだが、それはさすがに邪推しすぎか・・・。

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KEN THE 390 / ONE (rhythm zone) CD

KEN THE 390 / ONE (rhythm zone)
http://www.kenthe390.com/

KEN THE 390 が2011年の2月に出したメジャー・セカンドアルバム。

私はこの人の音源ってまともに聴いたことがほとんどないんだけど(りんごのアルバム持ってるけどこの人もメンバーなのさっき知った)、アルバムに先んじて発表された “AFRAとサ上鎮座390 ~RUN BEAR RUN~” と “What’s Generation” が、両曲ともシーンからの支持の厚い人たちが参加していたので、てっきりストリート回帰的な作品になるのかと思っていたんだけど、実際に聴いてみた今作はそれとは真逆のかなりポップなアルバム。

でまぁその方向性自体は別にいいんだけど、そこで軸になるべき彼のラップが、BBOY PARK のフリースタイルで力強いラップを聴かせてくれていたのと同じ人なのかと疑いたくなるほど弱々しく、またそのせいでポップであるにもかかわらず全体の印象がかなりぼやけてしまっている。

また曲に関しても、ほとんどが自身や参加シンガーがサビで歌いだすという、よくあるパターンのものが多く、決して悪くはないものの、かといって際立ったものもない中途半端なものになっているのもつらい。

これ聴くと安易に歌モノにはしらずポップさを演出していた RIP SLYME や SOUL’d OUT ってすごいグループだったんだなぁ、とか思います。

彼の声質を考えればポップな方向性というのは間違ってはないと思うだけに残念。

ONE - KEN THE 390

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桑田佳祐 / 明日へのマーチ (Victor) CD

桑田佳祐 / 明日へのマーチ (Victor)
http://www.sas-fan.net/

桑田佳祐が2011年8月に発表したソロ14枚目となるシングル。

最初表題曲を CM で聴いたときには、郷愁を誘うメロディと歌詞が震災以降を感じさせながらも、過度の情感を出さないながらも味わい深い桑田佳祐の歌がよく、これは名曲だなぁ、なんて思ってたんだけど、実際フルで聴いてみると、ちょっと期待していたほどではないかな。

まぁ上に書いたことに関しては特に印象が変わったわけではないし、もろにフォーク調なアレンジにしてもすごく好みなんだけど、あまりにも桑田佳祐らしすぎるというか、あまりにも手癖で作った感じが強くて面白味がないのよね。
それを含めたとしても十分いい曲なんだけど。

続く “Let’s try again ~kuwata keisuke ver.~” は震災直後に事務所のアーティストたちとチーム・アミューズ名義で出した曲を桑田佳祐一人で歌いなおしたもので、ジャズやファンクの要素をにじませながらブラスを前面に出したロックは実にらしい曲で、3曲目の “ハダカ DE 音頭 ~祭りだ!! Naked~” はタイトル通りのエロ・ソングで、これまたらしい曲。

ということで今作は手堅く桑田佳祐らしさを出した、という印象がどうも強くて、出来としては全然悪くないものの、桑田佳祐に特別思い入れのない私みたいな人間からすると、既聴感がありすぎて何度も聴く気にならないというのが正直なところ。

まぁ今作は震災後の応援歌的な側面が強そうだから、そこで変に冒険するのも違うっちゃぁ違うんだろうけど。

試聴

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KAI RANDY MICHEL / GROOVE ON SURFACE (Nachtstrom) 2LP, mp3

KAI RANDY MICHEL / GROOVE ON SURFACE (Nachtstrom)
http://www.nachtstromschallplatten.com/

色々巡ってテクノの音盤紹介してみる。

今ハード系のテクノに勢いがある、っていうのは、多分テクノ聴くほとんどの人が実感あると思うんですが、それに比例してか新しいレーベルもすごい増えてきている印象がありまして。
んで追いきれないのであまり新しいレーベルはチェックしなくなった私なんですが、それでも気になるものがいくつか出てきていて、その中の一つがこの Nachtstrom Schallplatten

みんな大好き Discogs によるとリリースを始めたのは2008年からと歴史は浅いながらも、カタログ数は現在40近くになり、さらにデジタルのみで出しているものも20近くあったりと、そのカタログ数はかなりのもの。

しかし今のところ私が聴いた限りでは基本的にどの作品も方向性は一緒で、グルーヴィーなハード・テクノ。
つまり作品性云々というよりも、現場重視の機能性を追及しているという印象が強いのだが、その分ブレがなく、どれも完成度が高い。

そして今作も個性という面ではそれほど特筆するものはないものの、キックとベースラインの押し引きを巧みに操ることによって、重さと疾走感のバランスを演出しながらグルーヴを紡いでいくので飽きる事がないし、全編上モノではなくリズムで押し切るのも気持ちが良い。

あと蛇足ながら、この記事書くにあたって KAI RANDY MICHEL を調べてはじめて知ったんですが、この人って Pascal F.E.O.S. の PV から昔アルバム出してた人なんですね。
このアルバム、持ってはいるものの曲に関しては全くといっていいほど印象に残っていないんですが、そんな人が10年後にこんな傑作を出していることに気がつけるんだから、やはりブログ書くときはある程度調べないと駄目ですね、と思ったしだい。

Groove On Surface - Kai Randy Michel

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KATY B / ON A MISSION (COLUMBIA) CD

KATY B / ON A MISSION (COLUMBIA)
http://katyonamission.com/

イギリスはペッカム出身のシンガー・ソングライター KATY B さんのデビュー・アルバム。

私が彼女の名前を知ったのは昨年 のデビュー曲、”Katy On A Mission” でなんですが、そのトラック作っていたのが Benga だったので、所謂ダブステップの歌姫的なものを想像していたんだけど、アルバム通して聴いてみるとちょっと違う印象ですかね。

まずアルバムの1曲目の “Power On Me” がいきなり四つ打ちなので、ダブステップの印象が強いと、あれ、ってなってしまうのですが、それ以降もドラムンベースだったりハウスだったりファンキーっぽかったりと、様々なクラブ・ミュージックのスタイルのトラックの上で歌っていて、何か一つのシーンを代表する、っていう感じではない。

またそのトラックにしても、上に挙げた Benga 以外にも、 Skream や Zinc など知っている人が製作しているのだけれど、彼らがソロで作っているようなクラブ・トラックというわけではなく、あくまで KATY B のヴォーカルが中心になるように作られていて、ようは今作って使っているビートが多少新しいだけで、本質的には普通のポップ・アルバムなんですよね。

そうなってくると KATY B の歌にしろ曲にしろ、別段悪いものではないものの、かといって特筆すべき点があるわけでもなくて、これだったらクラブ・ミュージック的に振り切れた方が面白かったんじゃないのかなぁ、と思ってしまう。

まぁそれでも聴きやすい作品なのは間違いないので、ダブステップなんかの入り口としてはいいのかなと。

On a Mission - Katy B

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kryptic universe / diffusion tracks (Melted) 10″

kryptic universe / diffusion tracks (Melted)
http://gbm.mtd.dd2k.de/mtd

最近気がつくとミニマルダブ系のレコードを買っている気がする私なのですが、これもそんな1枚。
ということでドイツの人らしい Kryptic Universe の2曲入り10インチ。

echospace のヒット以降、後期 basic channel を参照したような靄がかったミニマルダブが非常に増えたように思うのですが(前からっちゃぁ前からだけど)、今作はむしろ前期 basic channel のハード路線を意識したかのようなダブ・ミニマル。

しかも今作は比較的すっきりとした音像の中、ある種ノイズの一つとしてダブ的なエフェクトが使われている感じで、びっくりするほど新しいというわけではないが、それでも新鮮さを感じさせることに成功している。

裏の 313 によるリミックスも正にダブといった趣の秀逸なもので(echospace の人とは違うのか?)、これはなかなかの傑作ではないかと。

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