SiS / x mas freedownload album (Self Released) mp3

SiS / x mas freedownload album

SiS / x mas freedownload album
https://www.facebook.com/sisofficial

ベルリンを中心に活動するプロデューサー、 Sis が2016年末、クリスマスに発表したフリー・ダウンロードのアルバム(記事にする時期逸しまくってますが、まだ落とせる)。

以前は Sei es drum からシングル出したりと(関連記事)、レコ屋でも名前を見ることが多い人だったものの、最近ではあまり見なくなっていたので、クリスマスに関連付けてとはいえ、このタイミングでまとまった作品集が出てくるのは正直意外だったんですが、出来は思いの外良い。

ゆったりとした四つ打ちにオリエンタルな上モノが乗る “Oud” に始まり、アコギと声ネタの絡みが軽快な “Baoum” 等、どれもこの人らしいオリエンタルな上モノのパーカッシブなミニマル・ハウスなんだけど、あまり作りこまれた感がない分、ネタ選びのセンスの良さが出ていて、ここら辺は作品は出していなくとも、DJ を続けているがゆえなんでしょうか。

これを機に、またシングルどんどん出してほしいものです。

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SLEEPARCHIVE / ARCHIVE NUMBER 013 (Sleeparchive) Flac

SLEEPARCHIVE / ARCHIVE NUMBER 013

SLEEPARCHIVE / ARCHIVE NUMBER 013
http://www.sleeparchive.de/

なんだかんだで地道に活動してる Sleeparchive さんのシングル。

まぁこの人の場合は音がミニマルな分、時代がどうなろうと変わらない感じなので、今作もいつもの Sleeparchive ではあるのだけれど、その変わらなさは素晴らしいなと。

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Soulphiction / Riot Party II (Musik Krause) Flac

Soulphiction / Riot Party II

Soulphiction / Riot Party II
http://musikkrause.de/

Musik Krause から Soulphiction が2014年に発表した EP の続編。

今作に関しては何はなくとも1曲目の “Misty Roots” で、揺らめくようなオルガンとビートの絡みが気持ち良くて、本当に好きすぎる。この人はハウス系の人にしては珍しく短い曲の方が良いものが多い気がするんですが、今作も大当たり。残りの2曲も、ファンキーな “Bricks” と、低音の歪んだデトロイト・ハウスな “Amerika” ともに良く、3曲しか収録されていないのが非常に惜しい。

この人に関してはそろそろアルバム聴きたいところなんですが、その前に、今作の続編でパーが出る感じなんでしょうか(前作がグー、今作がチョキなので)。

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Șerb / Transient Recs 1 (listen2me) Flac

Șerb / Transient Recs 1 (listen2me)

Șerb / Transient Recs 1 (listen2me)
http://listen2me.ro/

ルーマニア系っていいますと、音数を絞った乾いた音色で、展開のあまりないミニマル・テクノ/ハウスを連想してしまうんですが、Șerban Ilicevici のユニットである Șerb のシングルは、そういった音を想像していると少々面食らうかもしれない。
というのも空間的に広がりのあるシンセと、動きの多いながらも太いベースは、どちらかといえばミニマル・ダブの要素を感じさせるもので、上記のような音とはかなり隔たりがあるんだけど、一方で、そういえばルーマニアって Cosmin TRG もいたな、と考えると腑に落ちる音にもなっていて、彼の地のテクノとベース系の交錯点としてなかなか興味深い。

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SIT / SIDEWAYS LP (Amphia) 5LP

SIT / SIDEWAYS LP

SIT / SIDEWAYS LPSIT / SIDEWAYS LPSIT / SIDEWAYS LP
http://www.amphia.ro/

ルーマニアの若手の中でも注目度の高い Cristi Cons と Vlad Caia が運営するレーベル Amphia から、その二人によるユニット SIT のファースト・アルバム。2015年末から半年くらいかけて 2LP で2枚と 1LP の3回に分けて発売された、実質5枚組にもなる大作。

1曲目の “Assemble” がゆったりしたミニマル・ダブ、2枚目に収録された “Moody” がアブストラクトなヒップホップ、3枚目の最後を飾る “Shadow” がエレクトロっぽかったりと、1枚に1曲は意外性があるというか、アルバムらしい曲が収録されているんだけど、それ以外は比較的直球のミニマル・ハウス。そのどれもが悪くはないんだけど、これだけ曲数あるわりには幅がなくて、これだったら曲数半分でよかったんじゃない、って気がしてしまう。
CD用とかに纏めて再編集とかしてくれると、また印象変わる気もするけど。

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Sleeparchive / And in His Eyes I Saw Death (Sleeparchive) flac

Sleeparchive / And in His Eyes I Saw Death (Sleeparchive)
http://www.sleeparchive.de/

ミニマルといえばこの人を忘れてはならない、という感じの Sleeparchive こと Roger Semsroth さんのシングル。

レーベルとしての Sleeparchive は昨年までリリースがしばらく止まっていたものの、アーティストとしての Sleeparchive は緩やかながらもリリースは続いていたんですが、そのどれもが以前の彼のスタイルの縮小再生産のように思えて積極的に聴く気にならなかったんだけど、今作はかなり良い。

とはいっても今作が何か新しい事をやっているのかというとそんな事はなく、荒々しいリズムで押し通すいつもの Sleeparchive なんですが、私が好きな5番~7番の頃を思わせる勢いがあり、それだけで嬉しくなってしまう。

中でもキックの低音と連打されるドラムが鼓膜を揺らす “And in His Eyes I Saw Death” と、地鳴りのようなベースとキックが強烈な “The Maid in the Kitchen” は白眉。

Sleeparchive も気がつけば10年選手ですが、これからもまだ楽しませてくれそうです。

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STL / At Disconnected Moments (Something) 2LP, File

STL / At Disconnected Moments (Something)STL / At Disconnected Moments (Something)
http://www.something-records.com/

STL こと Stephan Laubner が2014年2月に発表したアルバム。
今作は初めて Something 以外のレーベルである Smallville からのアルバムリリースという事で話題になった(シングルは他のレーベルから出してたけど)んですが、何か気に食わなかったのか、ほぼ同内容のアルバムを Something からもリリースしていて(しかもこちらの方が1曲多い)、相変わらずこの人はよく分かりません。
ということで私はアナログを Smallville の、データを Something からのものを買っています。

この人って元々はくぐもった音色のデトロイト系のロウ・ハウスを量産していたんだけど、今作はその時期に比べると随分とスッキリした音作りのミニマル・ダブになっている。まぁスッキリしてるといっても、それはあくまで以前の STL と比べてなので、一般的なレベルでいえば十分くぐもった音色ではあるのだけれど、あの音込みで STL の個性だと思っている人間からすると、ちょっと漂白されたような印象が強い。

全体の作風としては STL らしさは十分に出ている完成度の高いものだし、歪んだ低音と甘い上モノの対比が美しい Amelie’s Dub” 、強迫観念的に次々に音が押し寄せる “Ghostly Ambit” など、いい曲も少なくはないんだけど、どうしても物足りなさを覚えてしまうのです。

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F L A C O, Chester Watson, ichiro_, Villain Park, PONY×KURABEATS, SUB SELECTOR

IKWYDLS _)F L A C O / IKWYDLS 🙂
インディアナのラッパーさんのミックステープ。最初インドの人かと思って落としたら違ったっていう。
鼻歌っぽい感じのラップが多くて、まぁ今どきな感じ。素っ頓狂な感じとかかなり好きなんだけど、もうちょい個性が欲しいか。
DownloadChester Watson / Nü
フロリダの17歳のラッパーの曲(写真見ると10代に見えないけど・・・)。どっしりとしたトラックと、テンション低めのラップがあっていてカッコいい。
NERITAKA epichiro_ / NERITAKA ep
練馬出身のトラックメイカーが今年1月に出したビートテープ。いつもよりエレクトリック成分高め。
SAME OL SHIT - COMING SOONVillain Park / We Out To Get The Money
L.A のラッパー4人組の曲。写真見る限りまだ10代っぽいんだけど、曲はオールドスクールノリ。でも微妙にテンション低目な感じが面白い。「SAME OL SHIT」っていうアルバムかミックステープがもうすぐ出るみたい。
ポニーピー'TURBOPONY×KURABEATS / ポニーピー’TURBO
山梨のラッパー PONY の作品を、東京のラックメイカー KURABEATS がリミックスした作品。湿り気のあるラップといい、ドラムが前に出たトラックといい、古き良き日本語ラップという感じ。
DownloadSUB SELECTOR / TIME TRAVELLER
そもそもどっちがアーティスト名でどっちが曲名かもよく分からないんですが、疾走感のあるエレクトロでえらいカッコいい。

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Living In Frames, 7 Days Of Funk, Franjazzco, Thom Yorke, McBROVA$

OuterLiving In Frames / Outer
ブラジルの二人組みユニットの、おそらくデビュー作となる EP 。基本的にはエレクトリックなインスト・ヒップホップなんだけど、大仰な上モノが多く、その分リズムも EDM っぽかったりと逞しく、悪くない。ただまだ個性不足かしら。ほぼノンビートの “Can’t Dream” がいい感じ。
N My System7 Days Of Funk / N My System
Snoop Dogg と DaM-FunK によるユニットのフリーのシングル。どうもこの手の水っぽいというか、音がビヨンビヨンしたファンクって苦手なんだけど、この曲はかなりポップで聴きやすい。でももうちょっと Snoop のヴォーカルを聴きたかった。
Chemtrails EPFranjazzco / Chemtrails EP
オーストリアのプロデューサーの4曲入り EP 。基本どの曲も滑らかなグルーヴの洗練されたジュークなんだけど、それに太いリズムと猥雑なヴォイス・サンプルが無理なく同居していてカッコいい。あと “Make U Wanna” って Theo Parrish の曲(曲名忘れた)をサンプリングしてる気がするんだけど、どうだろう。
Youwouldn'tlikemewhenI'mangryThom Yorke / Youwouldn’tlikemewhenI’mangry
昨年の9月にビットトレントを通じてアルバムを発表した Thom Yorke が、今度は昨年末に bandcamp で突然発表した曲。
たしかアルバム合評当時、共同制作者のナイジェル・ゴドリッチがビットトレントはアーティストの取り分が多い、みたいなこと言ってた記憶があるんだけど、結局 bandcamp の方が良かったって事なのかしら。まぁビットトレント面倒なんで bandcamp で出してくれたほうがずっと嬉しいんだけど。曲自体は浮遊感のあるトラックと Thom Yorke の歌声がマッチした良曲。
#BeginningTheMixtape3McBROVA$ / #BeginningTheMixtape3
札幌の 2MC が昨年末に発表したミックステープ。ヒップホップらしいヒップホップ、という風情の曲が並んで入るんだけど、ちょっとこの人たちらしい個性というのがイマイチ感じられなくて、それに加えて韻がそれほど硬くないのもあって、イマイチ印象に残りにくい。ディスコっぽい “Traffic” は良曲。

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SELA., Butane + Someone Else, Kings, Keith Ape, ichiro_

CRACK III 1V.A. / CRACK III
カリフォルニア在住のプロデューサー SELA. が編纂した初期ジュークのコンピレーション(オフィシャルなものかは不明)。
ここの収録された曲の歴史的価値というのはよく分からないんだけど、どの曲も熱量高くてカッコいい。
Santa's Little Helpers 2014Butane + Someone Else / Santa’s Little Helpers 2014
Butane と Someone Else が運営するアメリカのレーベルから、その二人がクリスマスに発表したスプリット。
古きよきミニマルという風情。
First YearKings / First Year
ロンドンのプロデューサー Kings のフリーのアルバム。
この手の甘い上モノと重いビートの組み合わせはやはり好き。
DownloadKeith Ape (feat. JayAllDay, Loota, Okasian & Kohh) / 잊지마 (It G Ma)
韓国のラッパー Keith Ape がフリーで発表した曲。韓国と日本のラッパーがそれぞれ母国語で、しかもかなりテンションに落差があって面白いんだけど、やっぱり最後の Kohh がカッコいい。ビデオも強烈
610452,OK_____ichiro_ / 610452,OK?????
練馬区在住のプロデューサー、ichiro_ のビートテープ。
エレクトリックな音色のジャジー・ヒップホップで安定のクオリティなんですが、4曲で10分にも満たないので、ちょっと物足りないかしら。

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DROPXLIFE, deeB, SolomonDaGod, Endlichkeit, M


DROPXLIFE / PROLOGUE
The Weeknd 周辺のプロデューサー、 Dropxlife が12月に発表したミックステープ。ビートがいつもより重めながら、全体としては地味め。
ダウンロード


deeB / WNDW
オランダのプロデューサーがロンドンのレーベル Martian Bass Records から出したビートテープ。この手のジャジーなインスト・ヒップホップって好きでよく落とすんだけど、心地いい反面、特徴ないことが多いのよね。これもそんな感じ。


SolomonDaGod / but ur not god
フロリダのラッパーのミックステープ。悪くはないんだが、もうちょいっとグルーヴが欲しい。
ダウンロード先は消されちゃったみたい。


Endlichkeit / Endlichkeit VI–VIII
アメリカのブラック・メタル・バンドのデモ音源。トレモロ弾くノイズギターとドラム以外ほとんど聴こえない感じなんだけど、まぁ好きなので。

M / twilight EP
M / twilight EP
山口の女性ラッパーの EP 。声質含め、わりとよくある感じのメロディアスなラップながら、変な力みがなくて心地よい。
ダウンロード(なんか危険サイト報告されたみたいで見られないね・・・)

Sandwell District / fabric 69 (fabric) mp3

Sandwell District / fabric 69 (fabric)
http://www.fabriclondon.com/

「fabric」つながりでついでに。

Regis と Function によるユニッ ト Sandwell District が2013年4月に発表したミックス CD (買ったの CD じゃないんだけどこう書いてしまう)。
レーベルとしての Sandwell District はすでに終了していますが、ユニットとしての Sandwell District も今作が最後との事。

fabric っていいますと、最近では自身の曲のみでミックスされた、ほとんどアルバムといっても差し支えない作品が増えていますが、今作は Regis によるエディットや、 Sandwell District レーベルからの作品を含んではいるものの、一方で Laurent Garnier や Carl Craig の曲なども使われていて、トラックリストを見る限り、意外なほど幅広い選曲がなされているように思える。

しかし実際の音はというと、 Sandwell District らしい硬質さに貫かれている。

ゆったりとしたビートをほとんど変化なく鳴らす序盤から、退廃的な響きさえ感じさせるギラついた音色のシンセで盛り上げる中盤、そこからゆっくりと高度を下げていくような終盤と、ダンサブルな要素はそれほどではないものの、緻密に練られた構成は、機能的なクラブ・ミックスとは違う、一つの作品としての音楽性の高さがある。

ただそれでも Sandwell District の今までの作品に比べると、想像の範囲を超えていないという意味でインパクトに欠けるのも事実で、これが Sandwell District の最後の作品かと思うと物足りなさを覚える。

ただ彼らはすでに Sandwell District の後継的レーベルである Jealous God を始めているので、今後はそちらに期待ですかねぇ・・・。

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Skream / DIAM/MOOD TO FUNK (Digital Soundboy) mp3

Skream / DIAM/MOOD TO FUNK (Digital Soundboy)
http://www.digitalsoundboy.com/

Shy FX のレーベル Digital Soundboy から2013年5月に発表された Skream の2曲入りシングル。

ネットに上がっている Skream の最近のミックスを聴くと、妙に四つ打ちづいてる感じがするんですが、今作の “DAIM” もその流れなのか、完全に四つ打ち。キックではなくてベースがグルーヴを作り出しているところなんかは彼らしいっちゃぁ彼らしいのかもしれないけど、全体的に音が軽くて消化不良。上モノのレイブっぽい感じとか嫌いじゃないんだけど。

もう1曲の “Mood To Funk” は Skream らしいへヴィなダブステップ。でもサブベースじゃなくて低音を震わせてほしかった・・・。

Swarms / Old Raves End (Lodubs) CD

Swarms / Old Raves End (Lodubs)
http://www.lodubs.com/

DFRNT を紹介したついでに、ってわけでもないんですが、これまた浮遊感のあるダブステップを。

ということで、ブリストルの3人組という事以外情報がない、 Swarms が2011年に発表したアルバム。

女性のイラストが描かれたジャケットからしてあまりダブステップっぽい感じがしませんが(いや、やっぱりダブステップっていうとこういうの思い浮かんでしまうのですよ)、音の方も、リズムこそダブステップの要素が残っているものの、ストリングスやピアノ、ギターが導入された非常にメロディアスなもので、クラブ・トラックとして機能性には乏しい。

しかしそこで紡がれる感傷的な旋律は実に美しく、またそこに溶け込むようなゆったりとしたリズムも心地よい。

イマイチ地味なせいかあまり話題にはならなかったんだけど、最近のアンビエント R&B と並べて聴きたいとさえ思う傑作です。

あと Swarms は自身の bandcamp に過去作もアップしているので、その変換が感じられて興味深いし、本作の後に発表された『Low Sun EP』では、さらに洗練された美しさを聴かせているので、この先も楽しみです。

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私立恵比寿中学 / 梅 (DefSTAR) CD

私立恵比寿中学 / 梅 (DefSTAR)
http://official.stardust.co.jp/ebichu/index.html

アイドルで恵比寿っていいますと、私なんかはまず恵比寿マスカッツが浮かんできて、 Rio 可愛いよなぁ、いやいや希崎ジェシカも好きだぜ、とか思ってしまうんですが、最近ではこのグループになるんでしょうか。

ということで、グループ名どおり10代半ばの女の子9人による私立恵比寿中学の、メジャーからは3枚目となるシングル。

アイドル、と一言で書いても、カリスマ性や神秘性などで孤高の立ち位置を築く人もいれば(最近はこの手の人は少ないのかな)、親しみやすさを前面に出してファンとの距離をぐっと近づける人たちまで(こちらの代表格はやっぱり「会いに行けるアイドル」AKB48 ですかね)、色んな人たちがいるわけですが、そこで親しみやすさを選択した場合、その手段として笑いの要素入れるというのは、今や一般的な一つの手段なんでしょう。

んで、今作の表題曲である “梅” は、高速キックの上で勇壮なシンセが鳴るという扇情的なトラックの上に、躁鬱状態とでもいえばいいのか、感情が乱高下しているようなヴォーカルが乗っていて、その有様はほとんど音楽である事を端から放棄しているようにも思えて、私には曲というよりは寸劇に近いものに感じる。

なので普段テクノとか聴いてる耳からすると相当にきついんだけど(だったらジャニーズもそうだろう、と言われたらそうですが、まぁ慣れなんだろうなぁ)、何回か聴くうちに耳から離れなくなるのも事実で、ある種の炎上マーケティングに近い面白さがあるのも否定できない。
まぁこれで私立恵比寿中学のファンになったかというと、絶対にそんな事はないんだけど、少なくともこのグループの名前を忘れる事は当分なさそうだ。

カップリングの “頑張ってる途中” はちょっと切なげな応援歌、もう1曲の “パクチー” は意味のない歌詞を元気に歌うライブ映えしそうな曲で、両曲とも悪くない。

ちなみに今作を聴いたときに、なんかももクロみてぇだなぁ、と思ったんだけど、彼女らはももクロの妹分グループなんだってね。しかも表題曲の作詞作曲は普段ももクロに曲提供している人で、最近名前をよく目にするヒャダインこと前山田健一なんだとか。ちょっとこれ聴く限りだと、ヒャダインという人がなんでこんな評価されてるのか分からねぇなぁ・・・。

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The Sass / Love, Fear & Fantasies (Self Released) mp3

The Sass / Love, Fear & Fantasies

Los Angeles のシンガー The Sass が2012年11月に発表したミックステープ。
この人に関してはほとんど情報がなくてよく分からないんだけど、28歳という年齢を考えると、何かしらキャリアのある人なのかもしれない。とはいえこの名義では今作がデビュー作。

揺らめくような電子音に導かれ、 The Sass の柔らかな歌声が入ってくる “Intro feat. XO” で始まる本作は、有体に書いてしまえば今どきのアンビエント R&B 。しかし透明感というものが前面に出たものが多いこの手の音にあって、 Saas は非常に温かみのある声を持っていて、それゆえにトラックの持つ浮遊感とは裏腹に、全体としては旧来の R&B やソウルに近いものになっていて面白い。
また歌い手としてあまり技巧的なタイプではないのもあって、最近よく聞く「インディーR&B」という言葉がしっくりくるものになっている。

正直 Sass が魅力的な歌い手か、と問われると微妙ではあるんだけど、作品自体はそんな彼の歌というものを理解した作りになっている良作です。

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Syntax Error / Snorky DJ Session:Mixed with real hands (Snork Enterprises) CD

Syntax Error / Snorky DJ Session:Mixed with real hands (Snork Enterprises)
http://www.snorkenterprises.com/

ドイツのレーベル Snork Enterprises から2011年に発表された、レーベルのショウケース的なミックス CD 。

このレーベルに関しては、JENS ZIMMERMANN がリリースの中心にしているという印象が強いので、非常にミニマルなトラックをリリースしている、という印象があります。

んで、それはまぁ実際その通りなんだろうけれど、今作はハードなものやアシッド、パーカッシブなものなど曲調に幅を持たせながらも、 DJ の組み立てによって一つのグルーヴを紡いでいくという、派手さはないもののしっかりと軸のあるミックスになっていて非常に好感が持てる。

個人的にはもうちょっと地味でもいいくらいなんだけど、それでも実にテクノらしいミックスが聴ける作品かと。

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Shed / The Killer (50 Weapons) 2LP

Shed / The Killer (50 Weapons)
http://50weapons.com/

この3月で今まで使っていた Twitter のウィジェットが使えなくなるというので、なんとなく勢いで新しいものに変えてみたんですが、これ以前のものよりも横幅がでかいのね。 CSS で何とかしようと思ったんだけど、つくりが複雑なので直接書くとか難しそうだし、かといってこれの為にまたテーマ変えるのもなぁ。サードパーティのウィジェット使ったところで、いつ API 切れるか分からないし、この週末に色々試すしかないか・・・。

と、なんとなくお疲れモードな感じではじめてみましたが、実際疲れているので今日は簡単に。

Shed こと René Pawlowitz が2012年に発表した3枚目のアルバム。

ノンビートの “STP3/The Killer” で始まり、重量感のあるの “Silent Witness” と “I Come By Night” が並ぶ序盤はいかにも Shed という感じなんだけど、今作はハードなテクノ一辺倒というわけでもなく、デトロイト的な美しいアンビエンスを聴かせる曲や、ダブステップ的な変則的なリズムもあり、そういった意味では、今までの Shed のスタイルを網羅したかのような印象を受ける。

そしてそれらの曲は高い完成度を有しているのは間違いないのだけれど、いまひとつ今作ならではというような個性に欠ける分、むき出しのビートが強烈だった前作『The Traveller』(過去記事)に比べると、印象が薄くなってします。

他の凡百のアーティストであれば、十分傑作と呼べる作品なんだろうけれど、 Shed にはどうしてもこの先を期待してしまう。

あと関係ないけど、 50 Weapons はテクノ的なダブステップの受け皿的な側面がどんどん強くなってきてますね。これからどうなるんだろう。

The Killer - Shed

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SCARS / THE EP (LEGENDARY) CD

SCARS / THE EP (LEGENDARY)

んで、 SEEDA 擁する SCARS が2010年末に出したミニアルバム。

この時期はメンバーの何人かが刑務所に入っていたり、かと思えば残りのメンバーは不仲だったりと、ほとんどグループの体をなしていなかったので、なんでそんなときに出したのかよく分からないんだけど(これも裁判費稼ぐためだったんだっけ?)、内容の方も周辺ラッパーが何人も参加した、ほぼコンピレーションに近いものになっている。

各曲の方構成的にもかなりとっちらかったものになっていて、中でも TOM HUDSON がプロデュースした2曲はアッパーな四つ打ちはかなり意外。
しかしそれに見合った面白味があるかというとそんなこともなく、今となっては SARU がフックアップされた作品、っていうくらいの聴き方しかできないかなぁ・・・。

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SEEDA/S.L.A.C.K./ZEEBRA / White Out… (CONCRETE GREEN) CD

SEEDA/S.L.A.C.K./ZEEBRA / White Out... (CONCRETE GREEN)

SEEDA が S.L.A.C.K. 、 ZEEBRA と組んで2010年末に出した限定シングル(なんだけどまだアマゾンで売ってるね・・・

タイトルや時期から分かるとおり今作はクリスマス・ソングで、 S.L.A.C.K. の手による、アンビエントっぽい上モノの、ほとんどリズムのないトラックが分かりにくいと、当時面子のわりにはあまり評判はよくなかった記憶があるんだけど、3人ともきちんとラップ自体にグルーヴがあるのでリズムに関しては特に気にならないし、普段テクノを聴くことの多い私には非常に耳なじみがよく、今聴いても好きな曲です。

まぁ今作に関しては、こんな綺麗なトラックの冒頭で「クリスマスビ~チッ」とか言ってしまう S.L.A.C.K. が最高なので、それだけで満足です。

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SEEDA / 瞬間 | IN THE MOMENT (EMI) CD

SEEDA / 瞬間 | IN THE MOMENT (EMI)
http://seeda.syncl.jp/

SEEDA が2011年9月に発表した9枚目のアルバム。

彼のアルバムに関してはタイミングが合わなくて、聴くの『街風』(過去記事)以来なんですが、今作はあの作品同様外部アピールの強い作品ですかね。

というのも女性ヴォーカルを招いた歌モノからハーコーなものまで、また海外のラッパーから若手ラッパーまで、ある意味ヒップホップの全てを放り込んだのではないかと思えるほど様々なタイプの曲が並んでいて、それを HirOshima の手によるハイファイなトラックでポップに聴かせるという、すごく野心的なつくりになっているから。

しかし HirOshima のトラックは完成度高い反面、猥雑さに欠けるので面白味が薄いし、そもそも SEEDA にあっているかというのも疑問。

ただ曲のスタイルに合わせて SEEDA のラップも様々なスタイルのものを楽しめるので、トラックに慣れてしまえばそれほど気にならないし、 “GIRLS” みたいな可愛い曲が意外に良かったりするので、なんだかんだで私は好きな作品だ。

瞬間 -IN THE MOMENT- - SEEDA

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Senking / Dazed (Raster-Noton) mp3

Senking / Dazed (Raster-Noton)
http://www.raster-noton.net/

Raster-Noton の作品をよく聴いた2011年に比べると、あんまりピンとくるのがなくて2012年はそれほど聴かなかったんですが、そんな中印象に残っているのが本作。
Senking こと Jens Massel さんが2012年5月に発表したシングル。

Raster-Noton って強烈なエレクトリック・ビートの作品はいくつも出しているけど、ダブステップに関しては特に影響を感じることがなかったんだけど(もちろん全部聴いてるわけじゃないけど)、今作の “The Dance Hall Walk” は明らかにダブステップのスタイルを踏襲したものになっている。

しかしただのダブステップではもちろんなく、地面を這いずり回るようなベースラインと変則的なキックやスネアの絡みのみで聴かせる前半は、ほとんどドローンのよう。そこから歌とも語りともつかない男声が入ってくる中盤以降、音数も増え、曲の輪郭がはっきりとしていくにしたがって、徐々にではあるが曲が熱を帯びてくるのが分かって面白い。

もう1曲の “Closing Eyes” は、ほとんどスネアが入ってくる事はなく、延々とベースが鳴っているような、 “The Dance Hall Walk” よりさらにドローンっぽい曲にはなっているものの、ベース・ミュージック的な低音のグルーヴもしっかりと感じられ、ただ頭でっかちなだけではない、身体性を伴った曲になっていて、こちらも聴き応えがある。

Dazed - Single - Senking

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Skream / Skreamizm Vol. 7 (Tempa) mp3

Skream / Skreamizm Vol. 7 (Tempa)
http://www.tempa.co.uk/

Skream こと Oliver Dene Jones が2013年1月に出した、毎度おなじみ「Skreamizm」シリーズの7枚目。

最近ポップな作風が目立つ Skream さん。でもこの「Skreamizm」シリーズではあくまでフロア向けのトラックをリリースする、という印象がなんとなくありました。しかし今作からのリード曲であり、1曲目に収録されている Kelis が参加した “Copy Cat” は、弾むような上モノとゆったりとしたビートのポップなもの。
また Skream 流のアシッド・ハウスともいえそうな “Sticky” なんて曲もあったりして、今までの「Skreamizm」シリーズとは少し違う印象を受ける。

ただ一方でベースがうなる “Vacillate” や “Scrooge’s Revenge” 、ディストーションかかったベースがほとんどメタルのギターのようになっている “Inhumane” 、絶妙なタイミングで入るベースの揺れ方が気持ちいい “Junkyard Dispute” と、ハードな曲も多いので、これをもってして「Skreamizm」シリーズもポップかが進む、と決めるのは時期尚早か。

まぁそれを抜きにしても『Skreamizm Vol. 5』(関連記事)や『Skreamizm Vol.6』(関連記事)に比べると、目立った曲がないので地味なんだけど。

Skreamizm, Vol. 7 - Skream

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Stig Inge / Last Days On Planet Earth (ZCKR) mp3

Stig Inge / Last Days On Planet Earth (ZCKR)
http://zckr-records.de/

Stig Inge こと Sebastian Reuschel さんがドイツのレーベルから発表したミニ・アルバム。

ZCKR って実験的なものからフロア向きのものまでリリースしているレーベルみたいですが、今作は実験的なほうですかね。

ノイズやドローンがひたすら不安を煽る “D-010” や、浮遊感のある上モノが印象的な “O-FF5” は、かろうじて四つ打ちの体裁を保ってはいるので聴きやすいんだけど、ひたすら工業音みたいノイズが鳴っている “P-200” 、不規則に鳴るノイズが徐々に規則性をもち次第にリズムを刻み始める “E-201” などはかなりフリーフォームで、正直ここら辺は私にはよく分からん。

そういった意味では、最初砂嵐を思わせるようなシンセだけだったのが、徐々にドローン的な低音やリズムが加わり、それらが淡々としていながらも有機的に絡みあう “L-11F” と、ストリングスっぽい荘厳な上もののアンビエント “X-100” がよかったかしら。

ちなみにアナログは限定なようですが、 mp3 はフリーで落とせる。

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