V.A. / Muchas FATcias (Freude am Tanzen) mp3

V.A. / Muchas FATcias (Freude am Tanzen)
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んで、先ほど紹介した Abstract Nostalgic Fractals Systems (過去記事)も良かったんですが、それを上回る素晴らしさだったのが、今年の頭に出た Freude am Tanzen のフリーのコンピ。

Freude am Tanzen って特に無料配信とかに熱心だという印象がなかったんで、このコンピはかなり意外だったんだけど、面子の方も Krause Duo や Monkey Maffia のような古株から、それほどリリースのないアーティストまでそろえるという、無料だからという手抜き感のないしっかりしたもので驚く。

さらに内容の方も、柔らかなビートの上で様々な音が表れては消えていく Kadebostan の “Portofino” を筆頭に、このレーベルらしいポップさと洗練を同居させたトラックばかりで、もう無料とか抜きにして、本当に素晴らしいコンピ。

このレーベルって最近あまり聴いてなかったんだけど、これからも追いかけねばなるまい、と改めて思ったしだい。

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ROBAG WRUHME ALS THEMROC / Dash Shopper (Freude-Am-Tanzen) 12″

Dash Shopper
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ちょっと前のリリースなんですが、昨日紹介した Robag さんのミックスCD『Metawuffmischfelge』(過去記事)の最後を飾っていた、 Robag Wruhme の新名義のシングル。

とはいっても、ミックスCDに収録された “Mosca Via” という曲は、 Robag Wruhme が Machiste という名義で2002年に発表したもの。それを何で今頃わざわざ出しなおすのかよく分からないんだけど、彼の今までの活動を見ると、仕事量多い割りに、自分の昔の仕事も大事にしてる感があるので、多分思い入れのある曲だったのでしょう。

なので、現在の Robag Wruhme のテック・ミニマルからするとちょっと毛色の違う曲で、2002年という時代性を考慮したとしても、ずいぶん簡素な印象を受けるローファイなエレ・ポップ。しかしシンプルなリズムの上に乗る、これまたシンプルなメロディが実にいい塩梅で哀愁を感じさせて、これがなかなかの佳曲。

そして1分にも満たないインタールード的な “Delmac” をはさんでの表題曲 “Dash Shopper” は、少しデトロイトっぽいテック・ミニマルで、久々に Robag Wruhme らしい音響感覚が味わえて、こちらも良い。
どうせなら、こちらの曲の方も、ミックスCDで使ってほしかったところです。

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Wighnomy Brothers / Metawuffmischfelge (Freude-Am-Tanzen) CD

Metawuffmischfelge
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Robag Wruhme という人は、デビュー以来様々なタイプの曲をリリースしてきているわけですが、その中でも一貫しているのは、常にポップさを置き去りにしないということで、それはこの、 Monkey Mafia とのユニットである Wighnomy Brothers での、初のミックスCDでも変わらない。

1曲目からいきなり、 Matthew Dear が False 名義で出した “Fed On Youth” という、かなりディープなミニマル・トラックなんだけど、そこに元 Dead Can Dance の Lisa Gerrard が幽玄な歌声を聴かせる “Come Tenderness” という曲を乗せることで、あれだけ無機質に思えたトラックから、悲しみにも近い情感を引き出していて、まず驚く。

そしてその美しい余韻を残したまま、いくつかのトラックを経た後の、 Agoria による “Les Violons Ivres” の、あまりにも優美なストリングスが鳴り響いて以降、ほとんどの曲に明確なメロディが存在していて、それらがたゆたうようにゆるやかに、しかし確実に紡がれていく美しさを追いかけているだけで、気がつけば1時間強が終わっている。

中でも、個人的には昨年のベスト・リミックスだった、 Stewart Walker の “Fernbank 91” (過去記事)の Robag Wruhme によるリミックスをクライマックスとした、後半の美しさは筆舌に尽くしがたい。

はっきりいってノリのいい物を求めている人には不向きだと思うし、何か画期的な手法がとられているわけでもない。でもそんな不満などものともしないような美しさがあるのも間違いない。久々に Robag Wruhme の作家性に感服した大傑作。

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Gamat 3000 / Feeling Love Remixes (Freude-am-Tanzen)12″

Feeling Love Remixes
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せっかくなんで daniel scholzmatthias tanzmann の2人による Gamat 3000 のシングルも。
1999年のコンピ『Distille Cup』に収録されていた曲のリミックス盤で、タイトルからも分かる通り John Lennon のカヴァー。
このリミックス盤には、おそらく自身の手によるものと思われるダブ・ヴァージョン、そして Wighnomy BrothersJori Hulkkonen によるリミックスが収録されているんだけど、やはりオリジナルがダントツに素晴らしい。
原曲の美しいヴォーカル・メロディを上手くミニマル・ハウスに落とし込んでるのは勿論のこと、ボサノバを思わせるリズムのトラックも単なる歌モノではおわらせない出来。ミニマルになれた今の耳で聴くと、もう少し BPM 遅くてもいいかなと思わなくもないけど、それでも聴き入ってしまう美しさ。
そのオリジナルに比べると多少見劣りはするものの、リズムを強調した “feeling dub” 、彼ららしい広がりのあるシンセが美しい Wighnomy Brothers のリミックス、ピアノを乗せてさらにムーディーに仕上げた Jori Hulkkonen のリミックスと、どれも出来は良い。
ミニマル・ハウス好きなら外せない1枚。

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Gamat 3000 - Feeling Love - EP

WIGHNOMY BROTHERS / Guppipeitsche (Freude-am-Tanzen)12″

WIGHNOMY BROTHERS / Guppipeitsche
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TM NETWORK 再始動ですか。
個人的には前作『NETWORK -Easy Listening-』って彼ら自身が奏でる TM NETWORK の葬送曲だったと位置付けているので、あのまま終わってくれた方が美しかったと思うのですよ。っていうかあれで終わりじゃなかったんなら、あのトリビュートはなんだったんだろう。まぁいいや。

昨年末あたりから好調なリリース・ペースを保つ Robag Wruhme 及び Wighnomy Brothers 。双方最近の傾向としてどんどんジャズ的な要素を強めておりますが、今作はその際たるものという感じ。
今作は両面とも上モノにピアノを使った曲が収録されているんだけど、タイトル曲の方はリズミカルなピアノを中心に、リズムもウッド・ベースとジャズ・ドラムが使われていて、フォーマットは四つ打ちながら、ジャズの音で構成したクリック・ハウスといった趣。
一方裏の “My gloomy head” は、シャープなキックの上に物悲しいピアノのメロディが鳴るクリック・ハウスで、そのピアノから十分ジャズの香りは漂うものの、彼ららしい音響構築により正に Wighnomy Brothers としかいえない曲に仕上がっていて、その対比が面白い。
彼らのこういうシングルも1作品として聴けるような作りには非常に好感が持てます。だからオリジナル・アルバムの方もそろそろ聴きたいなぁ。

Wighnomy Brothers - Guppipeitsche - EP
[Tracklist]

WIGHNOMY BROS.|ROBAG WRUHME / Remikks Potpourri Ⅱ (Freude am Tanzen)CD

WIGHNOMY BROS.|ROBAG WRUHME / Remikks Potpourri Ⅱ
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このブログでは何度か取り上げている Robag Wruhme こと Gabor Schablitzki なんですが、たとえば Villalobos や Matthew Dear なんかに比べると、どうも一般的な注目度が低い気がするのは何でなんですかね。やっぱり2004年の『WUZZELBUD”KK”』(過去記事)以来CD作品出してないのがいけないのかな。一応2005年にリミックス集が出てるんだけど、あれは流通がイマイチ悪かったからな。まぁでもそんなことは日本だけの話で、相変わらず欧州では人気があるのか、まさかのリミックス集第2弾。

前作では比較的テクノ方面のアーティストのリミックスが大部分を占めていたけど、今作は名前が売れた影響かずいぶんと幅広く、中でも UnderWorldDepeche Mode を筆頭に有名どころの名前が目立つ。

しかし基本的な音作りは一貫していて、基本的に密室的な空間処理の中で鳴るひんやりとしたシンセと、メタリックな音で構成されたパーカッションの組み合わせ。それはリズムが四つ打ちだろうがブレイク・ビーツであろうが同じ。こう書くと金太郎飴的な退屈なものを想像するかもしれないけど、彼の魅力はそこに数多くのフックを仕掛けることで、非常に記名性の高いポップなトラックに仕上げるところで、有名どころのおかげで楽曲自体の記名性の高い今作でもそれは変わらない。
単純な好みの問題でいえば、ある程度楽曲に幅のある今作よりも、タイトなミニマル/クリックで占められていた前作の方が好みだけど、完成度自体はまったく下がっていない。しかもこれに収録されたリミックス仕事なんて氷山の一角にしか過ぎないんだから、その才能はもっと評価されてしかるべきだと思います。

あとこのアルバムって一応 Monkey Maffia とのユニットである Wighnomy Brothers の名前も使われてるんだけど、各曲のクレジット見ると実際リミックスしてるのは Robag Wruhme だけなんだよね。それはこのユニット名義で出す曲でも同様で、いったいどういう役割分担なんですかね。謎だ。

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@TOWER JP

[Tracklist]

ROBAG WRUHME ALS ROLF OKSEN / Bart Eins EP (Freude-am-Tanzen) 12″

ROBAG WRUHME ALS ROLF OKSEN/Bart Eins EP
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また仕事量が増えてきた感のある Robag Wruhme の新作。前作の『papp-tOnikk ep』が最高だったんで期待してたんだけど、A面の “Dopamin” は Robag Wruhme 流のブリープ・テクノといった趣で、個人的にはイマイチ。なのでこの盤の聞き物はB面の4曲でしょうか。
“Hakkatzen” は決して派手さはないものの、その分 Robag Wruhme らしい細やかな音作りが感じられて、螺旋状にグルーヴが積み上げられていくミニマル・テクノ。そして残りの3曲はフィールド・レコーディングされたと思われるノン・ビートの曲。しかしこの手のにありがちな実験性や高尚さとは無縁の、やはり彼らしい人懐っこさが感じられて心地良い。どうも前作が良かったせいでイマイチな感は拭えないんだけど、この3曲は新たな可能性を感じさせる。

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Robag Wruhme als Rolf Oksen - Bart Eins - EP
[Tracklist]

HEMMANN & KADEN/Tandem EP(Freude-am-Tanzen)12″

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最近のお気に入りをもう1枚。こちらも好調なリリースを続ける Freude-am-Tanzen から。
とはいってもこの HEMMANN & KADEN というユニットに関しては何も知らないんだけど、エレクトロ・ハウスっぽい細かく刻むベースを基調とした、このレーベルにしては重めの曲。そのリズムも適度な疾走感をまとっていてかっこいいんだけど、途中で入ってくるピアノがさらに疾走感と共に清涼感を加えていてかなり気持ちいい。特に際立った特徴とかはないんだけどよく作りこまれていて、ついつい何度も聴いてしまいます。
一転B面の方はイレギュラーに鳴るパーカッション(タブラ?)がかなりドープな曲。こちらはこちらでハマリ系です。

視聴、購入→Hemmann & Kaden - Tandem - Sinlgle

[Tracklist]

WIGHNOMY BROTHERS/Moppal Kiff(Freude-am-Tanzen)12″

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今日は朝からブログのカスタマイズをちょこちょこやってたんだけど、なかなか上手くいかなくて結局ものすごく細かいところを変更したに留まってしまいました。
本当はそろそろ Movabletype に移行したいと思ってるんだけど、こんなんじゃ当分無理だなぁ。
CSS 勉強しなきゃ。

ということで疲れたのでシングル簡単に。

この人たちって多分出すの『3 Fachmisch』以来かな?
とはいえコンピとかには何曲か曲提供してたんだけど、それを聴くとどれも『3 Fachmisch』のヴァリエーションって感じで、この人たちもネタ切れかな、なんて思っていたのですが、まぁ今回の曲もそうかなぁ。
これも淡々としたキックにデンデケした中音域の音が入ってきて盛り上がる、って感じなんだけど、なんかここまでいくといいかな、って思えてきました。
昔近田春夫が「アーティストの真価は、低迷しているときにいかにしのげるか」みたいなことを書いてたけど、多分この人たちもそういう時期なんじゃないのかなぁと。
とりあえずクオリティ的には問題ないので、これと去年出たリミックス・アルバム聴きながら次の山をゆっくり待ちたいと思います。
[Tracklist]

soulphiction / soulphiction EP 01 (Freude-am-Tanzen) 12″

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Jackmate 名義で知られる人(本名忘れた)の新譜。
多分これを聴いた誰もが思うんだろうけど、まるでムーディマンやセオ・パリシュのようなディープ・ハウス。くぐもったキックの音にヘヴィなベースライン。少しこちらのほうが音が立ってるけど正にどす黒いハウス。特に鼻歌のような女性の歌声と男声のヴォイス・サンプルが絡むB2、極上のソウルを思わす色気たっぷりなB3なんか本当に最高。まぁ、欲を言えば上記の二人にないような個性が欲しいところでしょうか。個人的にはジャックメイト名義でやってる事と混ぜちゃえばいいと思うんだけど。まぁ、そんな単純な話じゃないか。ちなみにジャックメイト名義でも同時期に新作が出てます(私はお金がなくて買えません)。
[Tracklist]