マボロシ / ラブシック

ラブシック
http://www.sonymusic.co.jp/Music/Info/maboroshi/

私が日本のヒップ・ホップを熱心に聴き始めたときなんかは、 SHAKKAZOMBIE なんかを筆頭に、ヒップ・ホップとロック・バンドの異種交配が盛んに行われていたんだけど、最近ではそんなの当たり前になったからなのか、ミクスチャー感が前面に出た音楽ってあまり聴かなくなったような気がします。
RHYMESTER の Mummy-D と Super Butter Dog の竹内朋康の二人によるユニットであるマボロシは、一昔前であれば、上記のような文脈に入れられたのかもしれないけど、ここでは竹内朋康がパロディかと思えるほどベタなロックギターを鳴らすにもかかわらず、総体としては紛れもなくヒップ・ホップになっていて、この種の音楽の確かな進化を感じさせます。
しかしその分音楽的な摩擦のなさが物足りなく感じるのも事実で、やっぱり Mummy-D のラップはすげぇなぁとは思うんだけど、それだけじゃちょっと物足りないのよね。

試聴

DABO / Baby Mario World

DABO/Baby Mario World
http://www.toshiba-emi.co.jp/capitol/dabo/

日本のヒップ・ホップって人並みには聴いてるつもりだったんだけど、恥ずかしながら Tokyo Shit については全くといっていいほど知らなかったんですが、その日本でヒップ・ホップを盛り上げていこうという動きの結実の一つが、この総勢32名が参加したアルバム。なんか色んなサイト見ているとけっこう微妙な評価みたいだけど、個人的には『PLATINUM TONGUE』以来好きなアルバムかも。
このアルバムはシーンを盛り上げていこうという性格から多数のゲストが迎えられているわけで、その為に統一感にかけるという意見もあるようだけど、私は逆にこれだけの幅のある楽曲にも、器用貧乏にならずに柔軟なスタイルで自分の色を出しつつラップをのせる Dabo を素直に、素直にすげぇなぁと思います。トラックも特に個性的といえるものは見当たらないんだけど、ここまで機能的なトラックを揃えたアルバムというのもココ日本ではあまりないものでしょう。
まぁゲストに関しては予想の範囲を超えるものだとか、 “Shall We Rock?” はブラックジョークとしても性質の悪いものだと思うとか(さらにロックの象徴ともいえるギターを壊しまくる PV に至っては・・・・)不満がないわけでもないんだけど、このアルバムのそもそもの性格を考えれば、それもあまり気にならない。
あとはこれを次にどう繋げるかですかね。

DABO - B.M.W. Vol. 1
@TOWER.JP で見る

[Tracklist]

Rhymester/HEAT ISLAND(Ki/oon)CD

Rhymester/HEAT ISLAND
http://www.rhymester.jp/

一部では最高傑作なんて声もあった前作の『グレイゾーン』なんだけど、個人的には曲の出来不出来の差が大きい気がしてイマイチでした。でもそれに比べると今作はバッチリじゃないでしょうか。

まず前作のブレイク・ビーツ感を前面に出したトラックから、それを踏まえつつさらに幅を広げつつ、それでいてファンキーさを増したトラックがかっちょえぇ。前作からの流れを感じさせる冒頭の “Redzone” もはるかに腰にくる感じだし、バウンシーな “逃走のファンク” 、ダンス・ホールを取り入れた “Heat Island” と勢いは衰えない。

そしてラップの上手さに関してはいまさら言うまでもないんだけど、 Mummy-D のゆるみっぱなしのようで巧みにビートを乗りこなすラップには参りました。

私は彼らの作品はメジャーになってからのしか聴いたことがないんだけど、その中では間違いなく最高傑作ではないかと。

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