Dope D.O.D. / Branded (Self Released) CD

Dope D.O.D. / Branded
http://dopedod.com/

オランダの3人組ヒップホップ・グループ、 Dope D.O.D. が2011年に発表したデビュー・アルバム。

ビデオとか見るとひたすら悪そうな人たちに見えなくもなくて、音の方もそれっぽいハーコーなヒップホップが多いのですが、かといって本当にヤバイ人たちのもっているヒリヒリとした緊張感は希薄で、むしろ暴力的なものを記号として好んで使っている感じ。そういった意味ではかつてのへヴィロックにも近くて、またアメリカで EDM なんかが話題になる前からダブステップを取り入れていることも含めて、 KORN のヨーロッパツアーの前座に抜擢されたのも納得な作品。

こういう作品に若者が熱狂するのは健全だと思うし、実際イイ作品かと(作品単体よりビデオの方がかっこいいけど)。

ちなみに CD は彼らのサイトじゃないと買えないみたい。

Branded - Dope D.O.D.

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Skream / Skreamizm Vol.6 (Tempa) 3LP

Skream / Skreamizm Vol.6 (Tempa)
http://www.tempa.co.uk/

ついでなんで Skream が昨年末に出した EP シリーズの第6弾。

最近はポップな面ばかりが目立ってどうにも物足りないと思える事の多い Skream さんなんですが、今作はかなり硬質に攻めていて素晴らしい。

震えるベースラインに呼応するかのようなラップを Trim が聴かせる “Tweedle Dee, Tweedle Dumb!” 、地を這うようなベースと音響で深い音世界を作り出している “Abstruse” 、最後を軽やかなリズムと憂いをもったメロディの対比で締める “FNKONOMIKA” など聴き所が多いのだけれど、中でも扇情的なシンセと女性ヴォーカルなどの上モノやリズムの抜き差しで8分近い曲を盛り上げる “Indistinct” はある意味ミニマル・テクノのようでもあり、今まで聴いた彼の曲の中では一番好き。

作品単位での充実度に関しても、彼の作品の中でも上位に入るんじゃないかしら。

Skreamizm, Vol. 6 - ITM Edition - Skream

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Skream / 100K Freeizm

Skream / 100K Freeizm
http://www.skreamizm.com/

Skream こと Olly Jones さんが、 Twitter のフォロワー10万人突破を記念して配布した未発表音源集。

制作時期としては2006年から2009年までのものが纏められていて、それはつまりファースト・アルバムの『Skream!』(過去記事)からセカンドの『OUTSIDE THE BOX』(過去記事)が出るまでの期間と重なるわけでだけど、その時期に聴かせていた高揚させるような派手さを持った路線ではなく、セカンドに近い分かりやすさを持った曲が多く収録されていて興味深い。

まぁちょっとポップな曲が多すぎてだれそうになる瞬間もあるんですが、要所要所で硬質な曲をもってきてしめてくれるので、なんだかんだで楽しんで聴ける。
やはり彼のフリーの作品集にははずれがない。

ダウンロード
(落とし方分からない方は適当にぐぐって他のとこで落としてください)

CD3枚、LP3枚、12インチ3枚、カセット1本

山下達郎 / OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~Xinlisupreme / 4 BombsRICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY - 2RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY - 1嵐 / ウラ嵐マニアDEADBEAT / EIGHTANDREY ZOTS / TY ELG.VERRINA & G.VENTURA / SUCKERFISH EPMADTEO / MAD DIP REVUERICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY - 3

山下達郎 / OPUS ~ALL TIME BEST 1975-2012~
Xinlisupreme / 4 Bombs
RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY – 2
RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY – 1
嵐 / ウラ嵐マニア
DEADBEAT / EIGHT
ANDREY ZOTS / TY EL
G.VERRINA & G.VENTURA / SUCKERFISH EP
MADTEO / MAD DIP REVUE
RICARDO VILLALOBOS / DEPENDENT AND HAPPY – 3

最近音楽聴く時間が作れてないので、自然と購買意欲も減退気味・・・。

Dodecahedron / Dodecahedron (Season of Mist) CD

Dodecahedron / Dodecahedron (Season of Mist)
http://season-of-mist.com/

オランダのブラック・メタル・バンドが2012年春に出したデビュー・アルバム。

昔はブラック・メタルというと音が劣悪なのが当然、みたいな感じだったんですが、今作は非常に抜けのいいすっきりとした音になっていて、それだけでかなり現代的な印象を与える作品になっている。

また曲の方もブラック・メタル的なおどろおどろしさよりも、モダンなハードコアなんかに近い暴力性のある比較的直球なモノなんだけど、ものすごい速さのブラストビートを聴かせる頭2曲の衝撃がでかいので、それだけで1枚なんとなく聴きとおせる。

まぁ長い曲になるとスローパートが明らかに中だるみになってるんだけど、そこら辺はまだ1枚目という事で、構成力磨いてほしいところでしょうか。

でも全体的には聴きやすい好盤かと。

Dodecahedron - Dodecahedron

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Phase / Binary Opposition Reprocessed (Token) mp3

Phase / Binary Opposition Reprocessed (Token)
http://www.tokenrecords.com/

ロンドンのアーティスト Phase こと Ashley Burchett がベルギーのレーベルから出したリミックス EP (アナログだと12インチが3枚バラで出てる)。

私はこの Phase っていう人のこと知らなかったんですが、 Discogs とか見ると活動歴10年を超えるベテランさんみたいで、今作のオリジナルの方聴く限りハード系のミニマル・テクノを作る人のよう(オリジナルはこの EP には未収録)。

なのでリミックスの方もハード系のものが多いのですが、その中でも少し毛色の違う音で目立っているのが Inigo Kennedy のりミックス。空間的な拡がりを感じさせるシンセの上モノと重たいドラムによって、縦ノリの疾走感と横ノリの躍動感が絶妙に融合している素晴らしいリミックス。また地味ながらも彼らしい無骨なミニマル・テクノに仕上げた Ben Klock もいい仕事をしている。

それに比べると Peter Van Hoesen と Sigha のリミックスは、個人的に期待していたわりには特に個性のない凡庸なもので、イマイチ残念な出来。

たいした展開もなく歪んだシンセで延々と引っ張る Planetary Assault Systems と、変則的なキックのミニマル・テクノな Ctrls のリミックスはまぁまぁ。

Binary Opposition Reprocessed (Remixes) - Phase

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2562 / AIR JORDAN (When In Doubt) 12″

2562 / AIR JORDAN (When In Doubt)

2562 こと Dave Huismans さんが今年の3月に出したシングルで、この名義では今のところ最新作。

ジャケットの感じからして今までの 2562 とは違う雰囲気の本作ですが、なんでもフィールドレコーディングした素材を使っているんだそうで、音の方もかなりの変化したものになっている。

2曲目の “DESERT LAMENT” こそ彼らしいタメの効いたダブステップながら、動物の鳴き声などが使われ、いつもの洗練とは逆の野性味のある音になっているし、1曲目の
“SOLITARY SHEEPBELL” はノンビートの音響作品。また3曲目の “JERASH HEKWERKEN” は、パーカッションというよりは太鼓と呼びたくなるようなドラムが前面に出された変則的なハウスだし、 “NOCTURNAL DRUMMERS” は呪術的な怪しい雰囲気を醸し出すパーカッションと徐々に増すベース、そして上モノのエフェクトでどんどんはめていくサイケデリックな曲だったりと、今までの 2562 にはなかったような曲ばかりが並んでいる。

なので今作には今までの 2562 の曲にあったような流麗なフォルムというものはないのだが、代わりに今までなかったような力強さに満ちていて、これはこれで非常に魅力的だし、今後の作品にどういった影響を及ぼすのかも興味深い。

Air Jordan - EP - 2562

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2562 / Fever addendum (When In Doubt) 12″

2562 / Fever addendum

まだ 2562 で、今回のは『Fever』(過去記事)からのシングル・カット。

表の “Aquatic Family Affair (extended re-cut)” は、文字通り “Aquatic Family Affair” (過去記事)の曲が長くなったバージョン。とはいっても最初のドラムのところが少し伸びただけ、時間的にも30秒弱長くなっただけなので、別段曲の印象が変わるわけでもなく、なんでわざわざこんなバージョンを作ったのかよく分からない曲。まぁ DJ の方々からすると、多少使い勝手がよくなった、のかな?・・・。

裏は shed の Head High 名義によるリミックス。ずしりと重いながらもファンキーなリズムと、疾走感のある上モノのバランスがいつもながらに絶妙な塩梅で、さすがとしかいいようがないのだが、若干手癖で作った感もあり、これだけのためにシングル買った方がいいかと問われれば、ちょっと微妙かも。

まぁ一般的な基準で考えれば十分すぎる完成度なんだけど・・・。

Aquatic Family Affair (Extended Re-Cut) / Wasteland (Head High Aka Shed Remix) - Single - 2562

2562 / BLACKOUT01

別に頑張って続ける必要もないのだが、どうせなんで 2562 の続き。

っつうことで 2562 がアルバム『Fever』(過去記事)の直後に出した謎のシングル。

テクノ的な質感の強かった『Fever』なんかに比べると、使われている音そのものはそれほど違わないものの、複雑なドラムをタメの効いたリズムに落とし込んでいる “Blackout ” 、最近の彼にしては比較的素直にダブステップの定型をなぞりながらもテクノ的な流麗さが感じられる “S.O.S” と、意外にダブステップ的な部分も強く、そういった意味では初期から一周回ってきた感がありなかなか面白い作品になっている。

テックハウスな “Boogie Kitchen” は、まぁぼちぼち。

試聴