眠いので唐突に少し前の作品を紹介してみる。
ということで、ベルリンのプロデューサー Ion Ludwig が2010年に出したセカンド・アルバム。ちなみに今作はアナログで限定200枚のみと、現状手に入れるのはかなり難しい作品で、そんなのを今更紹介する事に意味があるのか、と問われたら答えに窮してしまうのだが、まぁ大目に見てください。
この Ion Ludwig という人は、2007年前後から作品を出すようになった人で、作品数はそれほど多くはないものの、わりと早くから注目を集めるようになっていて評価も高い。そんな彼が万を辞して発表した今作は(ファーストはアルバムっていうよりダブルパックっぽかった)、一言で表すならジャス・ハウス。
ゆったりとしたビートの上で様々な音が立ち上っては消えてゆく “CYCLED END” 以降、非常に多くの生音が使われていて、それだけでも十分ジャズ的な印象を受けるんだけど、白眉なのはその多彩なドラムパターン。基本的には四つ打ちのキックの曲が多いものの、その枠に収まらない様々なドラムが乗ることで、作品にふくらみを持たせていると共に、グルーヴにも幅が出ていて面白い。
さすがに定価よりも高い金だして買う必要はないと思うけど、中古で見つけたらぜひ聴いてほしい盤です。