このバンドがメジャーデビューしたのって、もうヴィジュアル系のブームも末期を迎えているような時期だったと思うんだけど、その時の3枚同時発売したシングルのうちの1枚『残』がまんまブラック・メタルだったのがとにかく印象的で、だからどんどんへヴィになるのは意外ではなかったんだけど、まさか Family Values Tour にまで参加しちゃうとはね。まぁちょっと古い話題なんでなんですが。
そしてこれは、そのアメリカ・デビューに合わせて2005年に出たアルバムにDVDをカップリングしたもの。
ヴィジュアル系と括られていたバンド群の共通点は様々あるんだろうけど、その中でも重要な位置を占めるであろう耽美さをいうものをやはりこのバンドも持っていて、さらにそこに不当なほどの不穏な雰囲気が加わっていて、そこから表出する湿り気のある不気味な空気感は非常に日本的。正直音的には線が細すぎると感じる部分がなくもないんだけど、こんな音がアメリカで受けるというのも不思議というか、多分相当浮いたんじゃないかなぁ。
しかもこのアルバムの曲は曲展開が激しくて、それに合わせて、というよりそれを上回るようにヴォーカルの表情がコロコロと変化して、デス声からファルセット、咆哮したかと思えば歌い上げてみたりして、下手するとかなり珍奇なものになりそうなところを切迫感のある演奏が説得力あるものに変えていて、いやはや、ホント不思議なバンドです。
っていうかこのヴォーカル、ライヴでも再現できるんですかね。ちょっと見てみたいかも。
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01. Merciless Cult
02. C
03. Saku
04. Kodoku Ni Shisu, Yueni Kodoku
05. Itoshusa Ha Fuhai Nitsuki
06. Jesus Christ R’N R
07. Garbage
08. Machiavellism
09. Dead Tree
10. Final
11. Beautiful Dirt
12. Spilled Milk
13. Higeki Ha Mabuta Wo Oroshita Yasashiki Utsu
14. Kodou