明けましておめでとうございます。
昨年はなんのかんのとあったんですが、無事新年を迎える事ができましたので、ここらで他の方がやっているように年間ベストでも発表したいところなんですが、どうもベストっていうほど強烈に印象に残っている作品が少ないので、この連休中に次点候補を中心に振り返ってみたいと思います(多分いつもどおり続かないと思うけど・・・)。
ということで、 Green Kingdom さんのソロ・プロジェクト The Green Kingdom が2013年2月に発表した8枚目のアルバム。
昨年はテクノのインダストリアル化からさらに進んで、ノイズやドローンの要素が強い、分かりやすく書くとテクノとエレクトロニカの境目がないような作品を好んで聴いていた気がするんですが、今作もそんな作品。
幾重にも重なったノイズと、それを包み込むような柔らかなギターが鳴る中、中盤からゆったりとしたキックと美しいベースが入ってくる “dust_rds” 、空間的な音響とノイズが印象的なミニマル・ダブの “green being” 、徐々にこちらの記憶を呼び覚ますかのような郷愁を感じさせる “rustloop” と、リズムが立ち上っては消えていくような曲が多い。
そしてそのリズムやノイズで緊張感を作り出している場面と、それ以外のノンビートなどで緩やかに聴かせる場面の押し引きが絶妙で、まるで大きな波に身を任せているかのような心地良さがある。
正直初めて聴いたときの印象はそれほどでもなかったんだけど、気がつけば1年を通してよく聴いた作品でした。48分強という収録時間も今の私にはちょうど良い。
“The Green Kingdom / Dustloops : Memory Fragments (SEM) mp3” の続きを読む